最新更新日:10 07, 2008 04:24 PM
今日の視点
レポート提供:ケンミレ株式情報

2008年10月07日

『相場展開は最良のシナリオに向かう』【森田レポート】

昨日のNYダウは一時9525.32ドルの800.06ドルまで暴落、終値も9955ドルと10000ドルを割りました。ロシアが−18%、フランスが-9%、イタリアが−8%、イギリスが−7.9%と世界同時株安となり、為替も一時100円台まで円高が進みました。

為替は8月15日が110円でしたから、35円営業日で10円も円高になったことになります。世界の株式市場で見ますと、以下のようになっています。

  高値 安値 下落率 下落日数
日経平均 6/18 14470円 10/7 9916円 30% 112日
NYダウ 5/19 13126ドル 10/6 9525ドル 27% 142日
英国 5/19 6377P 10/6 4589P 28% 142日
ドイツ 5/19 7231P 10/6 5292P 27% 142日

つまり、日本は4ケ月弱で、他は5ケ月弱で30%近く下落の暴落となっています。テレビでは『世界危機』だと色々な人が言っています。確かに、膨らませ続けた金融市場のバブルが崩壊したわけですから『その影響は想像を絶する規模』だと思います。
1兆円の増資とか、四半期のある銀行の利益が2兆円という規模を考えれば、金融の規模は人間の限界を突破していますし、映画の猿の惑星ではありませんが、核戦争で米国が滅んだのと同じような印象さえ受けます。

しかし、株式市場には『一定の水準まで下落すれば止まる』という価値の習性があります。どこで止まるかはだれも分かりませんが、どこかで止まるという考え方は誰でも知っていると思います。この『どこかで止まる』ということが分かれば、今の相場展開は個人投資家にとっては『もっとも好ましい下落』となります。

何故ならば、止まる株価までに掛かった日数が投資家にとっては非常に重要だからです。止まるまで半年も1年もダラダラと下がったとすれば『多くの投資家は死んでしまう』ことになり、本当に株式市場らは閑古鳥が鳴くことになります。

下げ止まるところまで『短い時間で到達する』とすれば、耐える時間も少なくなります。つまり、投資家に体力が残っている間に底値まで到達すれば、次は上がるだけですから『我慢する時間が少なく、次に儲かる時間が来る』ことになります。
したがって、短期で株式市場が暴落するということは『投資家にとっては、好ましい展開』となります。

ただし、ほとんどを株で持っている投資家にとっては『地獄の展開』になります。ケンミレはいつも言っていますが、株式市場が大きく下がった時に『投資資金がある』ことが株式投資の勝者の絶対条件となります。今の株式組入比率が20%前後であれば『十分な投資資金が確保出来ている』ことになりますので、勝者の組に入れますが、ほとんど投資してしまっていて、株式組入比率が100%に近いとすれば、その投資マネージメント自体が敗者と言うことになります。

株式投資の勝者は『株式市場が暴落した時に、もっと下がれ』と思える投資家だけです。
株式市場を知らない人が『株式市場の暴落を話題にする』ようになりますと、一旦株式市場の下落が止まってリバウンド相場が起こります。リバウンド相場とは『ほとんどの投資家が株式市場は駄目だ』と思った時に起こります。

ほとんどの投資家が株式市場は駄目だと思いますし、怖くなってみんなが株を売りますので、更にパニック的な売りが出て、株式市場が暴落します。これをセリング・クライマックスと言いますが、今日の午前中の株式市場は『寄り付いた銘柄は大幅安となり、9時半になっても売り気配で値段が付かない銘柄が沢山あり、新安値銘柄数が9時半の段階で800銘柄を突破しました。これはミニセリング・クライマックスと呼んでも良い状況でした。

株式市場が暴落したあとに上昇する要因は二つあります。一つは『大きく下がったことで、信用で売っていた投資家が利益確定のための買い戻しをする』ことで上昇に転じるケースで、もう一つは『株式市場が暴落したことで、政治家や官僚が株式市場の暴落を止めるために動いた時』です。

何時、どうやって政治家が動くかが分かっていれば『投資家は売りません』し、株式市場も下がりません。分からないから売りが売りを呼ぶのですが、ここに投資のセオリーがあります。つまり、何時、どういう状況で反転上昇に転じるか分からないという認識が出来れば、それに対応した投資戦術が取れるのです。

私は昨日『ほとんどの投資家は信用期日に向けた一段安がある』から買わずに、大きく下がるタイミングを待つと言い、一部の投資家(日々、株価の動きが見られ、直ぐに売買対応が出来る投資家)には株式組入比率を20〜30%まで上げると言いました。これが『どこまで下がるか分からない』から出来る投資戦略なのです。

つまり、相場を分析して買うのではなく、その前に『大きく下がって、強い下値抵抗ラインまで株式市場が下落したら、投資資金の一部を投資する』という買い方をします。したがって、昨日の買いが『買ったら直ぐに転換するから買う』のではなく、上昇した時のリスクに備えて買うという買い方なのです。

したがって、昨日買った投資家は今日も買う必要があります。買うという意味は『投資資金の全額を投資する』という意味ではありません。昨日の段階では20〜30%までの株式組入比率にするという戦略で、今日の場合には30〜40%へ組み入れ比率をアップタさせるという意味の買いです。

これに相場観を交えて、理由を考えて『買う』という方法を取りますと、当たった時には良いのですが、買わない時に株式市場が上昇に転じ、買った時には更に下がるというパターンにはまりますと大変なことになります。

どんな時でも、大きく下がって、強い下値抵抗ライン近辺に来たら『決めた株式組入比率の範囲内で買う』という方法を取れば、100%はなくても、勝率は50%を超える可能性が高くなります。何故ならば、前提条件が『大きく下がった時』『強い下値抵抗ラインまで下がった時』という徹底した割安株投資になっているからです。

最後に政治は『国民が困れば動く』という習性があります。政治家は選挙で当選しなければなりませんので、苦しいと国民が思った時に動いた方が『選挙民の印象が良くなる』からです。つまり、国が興味の対象ではなく、自分の選挙活動が興味の対象なのが政治家なのです。したがって、今のような状況になれば、政治家にとってはチャンスとなりますから、株式市場が下がれば下がるほど、国民が絶望的になればなるほど、政治家が動いて、株式市場の暴落が止まって上昇に転じる可能性が高くなるということになります。

株式市場はトレンドで動きますが、そのトレンドの帯のなかでの上昇・下落は『株価水準=バリュー』で動きます。今の株式市場は下降トレンドにありますが、その中のリバウンド相場は昔から常に起こっています。ピンチのチャンスありといいますが、これほどの暴落が起こるということは歴史的なチャンスがきているという意味にもなります。前回の世界恐慌は1929年でしたから、80年ぶりのチャンスということにもなります。

下落相場のリバウンドによる上昇は『売り方の買い戻し』が動力となりますので、投資する銘柄を決める時には『信用の貸借倍率が低い銘柄』に限定した方が良いと思います。今日か明日のコンサルティンクレポートでは『貸借倍率が低い=1.5倍以下』『PBR1倍以下』『新安値を更新していない銘柄』という三条件にケンミレ独自に二条件を加えて抽出した銘柄一覧を送ります。また、会員専用のホームページでもコーナーを設けて一定期間だけ見られるようにします。

会員の方でない方も、明日の夕方よりケンミレ株式情報ホームページ上でメールアドレスをご登録頂ければ無料で抽出した銘柄一覧をご覧いただけるようになる予定です。

レポート担当 : ケンミレ株式情報 森田謙一

Posted by Yen-Dokki at 2008年10月07日 16:22
 
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