最新更新日:11 11, 2008 04:38 PM

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サイバノミクス金融・経済レポート
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2008年09月03日

デフレギャップ2.0%を論ず・9月の株価見通しほか

東証1・2部時価総額(28日)=494兆5085億円(前日比-1兆1005億円)
 
■デフレギャップ2.0%を論ず/
インフレが生じても不自然ではない「高稼働経済」
内閣府は今年4-6 月期のGDPギャップ(現実のGDPと潜在GDPとのギャップ率)がマイナス0.2%と、再びマイナス(デフレ・ギャップに後戻り)になったとの試算を発表した。これを受けて、内閣府の高官が「日本経済はまだ完全にデフレから脱却したわけではない」とコメントしている。
しかし、東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は27日、「インフレやデフレは、GDPギャップがインフレ側にあるか、デフレ側にあるかで決めるものではない」と語った――。
<ボトル・ネックが生じると、持続的な価格上昇というインフレ発生>
本来、潜在GDPを生産要素の最大活用時のGDPとすれば、現実のGDPがこの潜在GDPを上回るというインフレ・ギャップはありえず、常にデフレ・ギャップが存在するはずで、それが大きいか小さいか、ということになる(統計処理の関係で現実のGDPの方が大きくなることがあるが)。そして景気の拡張期にはデフレ・ギャップが縮小してインフレになることがある。0.2%のデフレ・ギャップは、その点、インフレが生じても不自然ではない「高稼働経済」にある。そこではちょっとしたボトル・ネックが生じると、持続的な価格上昇というインフレが生じうる。
▼7月鉱工業生産/ 
向こう半年程度、鉱工業出荷を取り巻く環境は厳しい
大和総研・経済金融調査部シニアエコノミストの熊谷亮丸さん(Mitsumaru Kumagai / Senior Economist, Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は今朝発表された7月鉱工業生産について、「浅い調整が継続」として次のようにクイックコメントした。ポイントは以下の4点――。
 
(1)概 況
7月の鉱工業生産は前月比+0.9%とコンセンサス(同▲0.3%)を上回る結果となった。輸送機械工業(普通乗用車、普通トラック等)が全体を押し上げる一方、電子部品デバイス工業(半導体集積回路等)が押し下げに寄与した。単月では上昇した格好だが、これは貿易統計の輸出数量が単月で上昇したことと連動している(下方トレンドにおける一時的な反動増)。輸出環境は悪化しており、生産も傾向的には下方トレンド上で推移すると見られる。
 
▼7月消費者物価/ 
購買力や消費者マインド悪化させる「悪い物価上昇」加速
大和総研・経済金融調査部シニアエコノミストの熊谷亮丸さん(Mitsumaru Kumagai / Senior Economist, Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は今朝発表された7月消費者物価について、加速する「悪い物価上昇」として、次の4つのポイントを挙げた――。
(1)ヘッドライン
7月全国CPI(生鮮食品を除く、以下コアCPI)は前年比+2.4%と、市場予想(同+2.3%)を小幅ながら上回り、DIR予想(同+2.4%)通りの高い伸びとなった。
(2)エネルギーや食料が上昇

押し上げ寄与が拡大したのは、従来同様エネルギーと食料。前月までの原油高と前年対比の円高幅の縮小が二重にガソリン価格の押し上げに作用した。ガソリン店頭価格が7月に1リットル180円台と高値をつけたことや電気代の値上げなどエネルギーの寄与が拡大した。ただし、足下の原油価格の調整や前年の裏もあり、秋口からはエネルギーの寄与は縮小サーチャージ上昇の影響で外国パック旅行が上昇したことや、チョコレート、食パンなどの食料物価が上昇したことなどがコアコアCPIの上昇に寄与している。
 
■9月の株価見通し/
米中の政策次第=株価が大きく落ち込む状況にはない
大和証券・投資情報部アナリスト課ストラテジストの塩村賢史さん(Kenji Shiomura/ Daiwa Securities Co., Ltd.)は、は今朝、本誌の取材に応じ、「日本株の行方は、米国と中国の政策対応次第」として、予想レンジは日経平均で12,500円~13,500円とした。
<予想レンジ=日経平均で12,500円~13,500円>
その海外要因だが、今日は米国4-6月期GDPが好調だったことを受けて一時300円近い上昇となっている。米GDPの好調は、ドル安を背景とした外需や減税が原動力になった。ところが、相手国の欧州や日本の景気が減速傾向にあり、減税効果も徐々に薄れていく。「7-9月期GDPについては、前四半期の反動で減速になる」と予想する。
ただ、株価へのインパクトという観点から見ると、「米国、中国の経済政策対応が一番大きな要因になる」と、塩村さん。たとえば、米国では政府系金融機関(GSE)2社への公的資金投入は株価好転のきっかけになる。中国の場合、12月に開催される第12回全国大会で金融政策など政策転換が行われる可能性が高い、と見ている。
<海外で業績を上げられる「ディフェンシブ銘柄」に注目>
いずれにしても、景気はスルーダウンするにしても、「株価が大きく落ち込む状況にはない」という見方を取っている。そうしたなかでの注目セクターとして、「海外で業績を上げられる医薬品、生活必需品などディフェンシブ銘柄」に注目する。個別では、ヤクルト本社(2267)やユニチャーム(8113)などを挙げた。
 
▼今日の株価予想/ 
週間高値引けとなるか、一方で信用リスク懸念も
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
東京市場は買い優勢のスタートとなりそうだ。米国市場での金融株の大幅上昇を背景に銀行株が相場を牽引する相場展開が予想される。また、米GDP改定値が上方修正されたことで主力の国際優良株にも押し目買いが強まりそう。ただし、週末の信用リスク懸念から後場は様子見の展開が想定される。
日経平均の13000円処は節目が多く抵抗が強い。まずは週初の高値12949円を超えることが出来るかどうかが注目される。
28日のNY株式市場ではダウ平均は3日続伸、NASDAQも続伸した。発表された4-6月期のGDP改定値が前期比年率3.3%増と市場予想を上回ったことが好感された。また、原油先物相場が急落したことも支援材料。住宅金融大手ファニーメイの資本状況が良好との見方が指摘されたことや、AIGなど金融株が上昇したことで、業種別の金融は4%超の上昇。CME225先物(シカゴ日経先物)は昨日の大証日中終値に比べ235円高い13005円で終了した。
昨日の東京市場は米国株高を受けて朝方は上昇するものの、買い一巡後に伸び悩む展開となった。東証1部の売買代金は6営業日ぶりに前日比で増加したが11営業日連続で2兆円割れが続いた。日経平均の安値はこの3日間切り上げ、昨日は終値で5日移動平均線が意識された。
 
テクニカル分析
今日は5日移動平均線の上昇が切り上がる一方、日足均衡表では転換線、基準線ともに下落に転じる。 昨日は6月18日高値から7月24日高値までの26日間の対等日であったことや、今日に関しては7月15日安値から基本数値の33日目にあたる。日中取引値幅が縮小していることや、出来高の減少傾向なども含めて、「変化日」としての認識は必要であろう。目先の上値メドは、25日高値の12949円や心理的節目13000円、週足均衡表の基準線13146円など。一方、下値メドとしては、22日安値の12631円や3月31日安値12430円などが考えられる。
話題の銘柄
5987オーネックス/風力発電関連の熱処理増加で今期は増収・増益へ 
大和総研では、「08年6月期業績は、売上高73.3億円(前期比9%増)、営業利益10.8億円(同2%減)となった。営業減益となったのは、主に新工場稼動(07年2月)などに伴う減価償却費の増加(前期比+2.1億円)が先行的に発生したことによるものであり、ネガティブに捉える必要はないだろう。09年6月期会社予想は、売上高75.3億円(前期比3%増)、営業利益11.5億円(同6%増)である。今期より風力発電装置関連の収益貢献が本格化するとみていただけに、1ケタの営業増益計画にやや物足りなさが残るのも事実。しかし、景気減速感の高まる現状においては、概ね妥当な計画値とみている。自動車部品の熱処理は前期比2%減を見込むが、建設機械、風力発電装置向け(5億円を予想)の増収でカバーしよう」と指摘。今2009年6月期連結営業利益11.5億円(EPS38.9円)、来2010年6月期12.3億円(EPS41.2円)を予想。「株価は、09年6月期当社予想PERで約4倍の水準である。(1)今年度予想をベースとした、熱処理事業を有する企業のPER(8~12倍)や中小型機械セクターの平均値12倍を大きく下回ること、(2)風力発電装置関連の熱処理は中長期的な成長期待が大きいこと、を踏まえれば、流動性リスクなどを加味しても株価の割安感は強いと考える」と指摘。レーティング「2」を継続した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
 
▼FX相場予想/
一時の波乱を経て、FX相場は膠着状態に入り
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。
ユーロドルは反落。一時 1.4671ドルまで売られた。4-6月期米国内総生産(GDP)改定値が実質で前期比年率3.3%増と市場予想平均、速報値を上回ったほか、一時急伸していた原油先物相場が急落したため売りに押された。 もっとも、原油先物相場が1バレル=120.50ドルまで買われた場面では、1ユーロ=1.4812ドルまで値を上げていた。

ユーロ円も反落。原油安を受けて対ドルでユーロが売られたためユーロ円も値を下げた。ただ、28日の米国株相場が大幅に上昇したこともあり下値は限られた。

ドル円は横ばい。米GDP改定値が市場予想を上回ったことや、原油安を受けた買いが入り、109.72円まで買われる場面があった。一方で、クロス円の売りにつれた円買い・ドル売りが入ったため押し戻された。
 
▼今日の長期金利/ 
前日の影の「抱き線」にはらむ=高値圏形成?
三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
<予想レンジ>
・  長期金利(#295) 1.430%~1.460%
・ 債券先物(9月限) 137.85円~138.20円
<シナリオ>
長期金利は昨日の米債安を受けて強含み。「総合経済対策の事業規模10兆円規模、真水1兆円超」との報道、およびコア消費者物価指数の“2.0%突破”に敬意を表した債券売りが出る。一方、鉱工業生産指数の3期連続低下見通し、年金基金等による月末のデュレーション長期化などを手掛かりとした買いも出てきて、売り買い交錯。
 
▼商品ブル・ベア指数/ 
高水準入り多数=上昇率1~2位はゴム、コーヒー
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された28日の海外商品市況と、「ブル・ベア指数」は次のようになった――。
海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)  
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NY金    2008/12   837.2  + 3.2   アルミ3カ月物        2,730.0   - 35.0 
NY銀    2008/12  1370.5  + 13.7  銅3カ月物          7,530.0  -120.0 
NYプラ   2008/10  1484.2  + 43.5  ニッケル3カ月物        20,500  - 500 
NYパラ   2008/12  296.10  + 6.50  NY原油        2008/10  115.59  - 2.56 
シカゴ大豆  2008/11 1324.00  -24.00   NYコーヒー   2008/12  147.80  - 0.30 
シカゴコーン 2008/12  587.75  - 8.25   NY粗糖     2008/10   13.23  - 0.36 
ドル・円           109.57  + 0.04 シカゴ日経平均  2008/ 9  13,005  + 105 
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今週のブル・ベア指数は下記の通りです。                                       
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前々週   前週   今週                    前々週   前週   今週  
14 日  21 日  28 日                     14 日  21 日  28 日  
大豆         63     72     59       金          59     49     58    
とうもろこし     64     69     60       銀          56     51     54    
小豆         47     47     59       プラチナ       52     51     50    
粗糖         66     66     71       アルミニウム     39     42     45    
コーヒー       55     59     73       ゴム         59     39     68    
円          50     56     51       原油         51     59     71    
ガソリン       52     60     71    
灯油         52     58     67 
注:「コーヒー」はアラビカコーヒーが対象。
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【総 括】 
8月28日のブル・ベア指数は、ドル・円が前回8月21日の56から51に後退し、今度は若干のドル安・円高意見に逆戻り。それでも今回商品の同指数は圧倒的多数が上昇。低下したのは国際穀物とプラチナの3品目に限られた。
商品全体で60以上の高水準入りが多く、上からコーヒー73、原油・ガソリン・粗糖71、ゴム68、灯油67、コーン60の順。そのうち上昇率1~2位はゴム、コーヒーで、1位の前者は39から一気に68までジャンプ。上昇率同率3位に原油と小豆が入った。一方、40台以下の低水準はアルミの45のみ。低下率1~2位は大豆、コーンで国際穀物に陰り。1位の大豆は72から59に後退。                         (オーバルネクスト/東京/橋本充平さん)
情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
 
ニュース・チェック
ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は全面高。NYダウの212ドル高を受けて一時300円近い大幅上昇。日経平均 が終値で前日比+279.37円高の13047.62円、またTOPIXも同+27.96高の1247.49、JASADAQ指数は同+0.05高の57.96となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは全業種。保険業、鉄鋼、銀行業などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は米国株高でもドル円は軟調。ドル円相場は109円台前半で推移、ユーロ円は160円台後半で推移している。
AIAの堀内社長のFXコメントげに恐ろしきはポンドの一方通行。ユーロ円も風前の灯火?
AIAの堀内昭利社長は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。「ポンドが凋落の一途でマイナス成長まで語られる始末。ポンド円も199円台に突入。これをいまだに買い続けている日本人投資家のメンタリティーには敬服する次第である。げに恐ろしきはポンドの一方通行。ユーロ円も風前の灯火?」
注目企業=IR情報+ニュースリリース
大和証券グループ本社8601
■新株予約権方式によるストック・オプションの発行に関するお知らせ
■ダイワ精工株式の一部(21,300千株:発行済み株式総数比15.99%)譲渡について
http://www.daiwa-grp.jp/press/index.cfm
株式会社サイバーエージェント(4751)
■2008年7月連結業績速報について
http://ir.cyberagent.co.jp/financial/monthly/
ケネディクス株式会社(4321)
■商業施設ファンドの組成について
http://www.kenedix.com/index.html
 
Posted by Yen-Dokki at 2008年09月03日 13:59
 
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