最新更新日:7 01, 2008 05:35 PM
ケンミレ株式情報レポート
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2008年07月01日

いくつかの節目に近づいてきたNY市場

≪要約≫

大きく下がったNY市場ですが、下がったことでいくつかの節目に近づいてきたように見えます。今回は、これらの節目と日本の株式市場への影響についてレポートします。

≪本文≫

日本のみならず、米国市場の動きは世界の株式市場に大きな影響を与えています。為替市場では、これまで続いてきた米国の利上げがいったん止まったことにより、相対的にドルの価値が弱まってドル安円高の影響が日本の株式市場にもじわじわ影響を与えています。また金融株を中心に米国の株式市場が大きく下がったことで、機関投資家の投資家心理そのものを冷え込ませることになり、日本の株式市場の出来高や売買代金が盛り上がらず、その結果、様子見を決め込む個人投資家もたくさんいるようです。

たしかに景気後退リスクとインフレ懸念の両方を同時に退治するのは至難のワザで、そのような意味では今の米国経済は諸刃の剣の上に立たされているようなものとの見方もできるかもしれません。しかし、もともと米国の景気や経済が今日のような状況になることを予見し、かつそれを嫌気したから、昨年の2007年10月をピークに株価の下落が始まったといえます。つまり米国の株式市場で起こっている「今の下落」は「今に始まった」のではなく「すでに始まっていた」ということであり、さらに下落が止まらずに今後も続くためには「今の時点で判明している悪材料」以外の「さらに新しい悪材料が必要」ということになります。

もちろん、一時は最悪期を脱しかけた米国の金融不安が再燃していることで、金融市場の表舞台から姿を消したリーマン・ブラザーズのような倒産する金融機関が新しく出てくる可能性も否定できません。しかしこのような見方とて、今回新しく出てきたものではなく、「改めて再認識させられたことで株式市場が下落している」といえます。

つまり今後も下げ続けるかどうかは「新しい悪材料が出現するかどうか」ということになりますが、これは将来のことですから今の時点では誰にも分からないということになります。言い換えますと、今の時点で分かっている悪材料を折り込んで「今のNY市場の株価」があります。そしてこの分かっている範囲の悪材料を折り込んだ現在のNY市場の株価の動きを見ますと、そこにはいくつかのポイントを見つけることができます。

・下落率
NYダウのチャートを見ますと、2002年10月からちょうど5年間の上昇相場があり、2007年10月をピークにその後は下落相場に転じていることが分かります。さらにもう少し詳しくチャートを見ますと、上昇相場の下落率は-4%~-8%になっているのに対して、今回の下落相場の下落率は-5%~-16%と大きいことが分かります。



そして今回の下落相場でもっとも大きな下落率は1月の-15.6%ですが、一回の下落でこのように大きな下落率を記録したのは2003年以降ありません。そして直近の下落率は、それに匹敵する大きさの-14.1%まで下がっています。したがって、今回の下落相場でもっとも大きく下がったときの下落率-15.6%と同じくらいまで下がっていますので、目先的にはいったん自律反発のリバウンドがあってもおかしくないという見方ができます。

・KMライン
株価には昔から「これくらいまで下がれば下げ止まって上がる確率が高い」という下値抵抗ラインや「これくらいまで上がれば下がる確率が高い」という上値抵抗ラインがあります。一般的にも、株価移動平均線や押し目ラインまた価格帯別出来高などの抵抗ラインがよく使われますが、ケンミレでは独自に開発した『ケンミレ抵抗ライン』と『KMライン』 の2つの抵抗ラインをもっとも重視しています。このKMラインは赤、黄、青の3本のラインがありますが、NYダウは今回の下落相場で赤いKMラインまで久しぶりに下がる格好となりました。

・アンダーバリューライン
四本値でローソク足のチャートを書くのは日本くらいで、むしろ海外では主に一本値でチャートを見ることが多いので、NYダウのバリューラインを見るときはいつも終値ベースで私はラインを引くようにしています。このようにしてNYダウの中期バリューを見た場合、直近の大幅下落によってアンダーバリューラインにかなり近づいた株価水準まで調整していることが分かります。このアンダーバリューラインを割り込むことが100%ないとは限りませんが、それは前述のように「誰にも分からない将来に新しい悪材料が出現」した場合となりますので、今の時点では一つの節目として見ることができると思います。

2007年10月からの下落相場が終わって上昇相場に転換するということではありませんが、ただ「大きく下がったのでいつリバウンドがあってもおかしくない」という、いくつかの節目に近づいてきた見方ができるのではないかと思います。

そうしますと、NYダウに影響されやすい日本の株式市場でも、すでに-10%近くも大きく下がっていますので「どこで下げ止まってリバウンドしてもおかしくない株価水準」にあるのかもしれません。ただし、上昇相場ではなく、あくまでも下落相場のリバウンドであれば、大きく下がった押し目で買っても「戻りは確実に売ってキャッシュポジション(現金比率)を高めにしておく」ことが重要となります。

レポート担当 : ケンミレ株式情報 田中達也

Posted by Yen-Dokki at 2008年07月01日 17:32
 
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