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ケンミレ株式情報レポート |
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24日に東証2部上昇の中堅建設会社スルガコーポレーションが、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、受理されたとの発表をおこないました。
東証はスルガコーポレーションの上場廃止を決定し、本日6月25日から7月24日まで整理銘柄と指定(整理ポスト入り)、7月25日に上場廃止を決定しています。
同社は、今年3月に所有するオフィスビルの居住者立ち退き交渉を依頼した大阪市の建設会社「光誉(こうよ)実業」が弁護士法違反で逮捕されたことが発覚し、その後の信用失墜で資金繰りが滞っていたことから、今回の民事再生法適用に至ったと会見しています。
光誉実業が暴力団とのつながりもあると見られていたこともあって、上場企業と暴力団との関係も指摘されて、当時の株価は連日ストップ安となっていました。
民事再生法適用を発表した同社株式は、寄り付きから大量の売り注文が出されており、換金売りで値がつかない状況となりました。
ただし、同社の民事再生法適用は一社だけの問題に留まらず、本日の株式市場に大きな影響を与えることになりました。なぜかといいますと、スルガコーポレーションは普通社債を発行しており、日経新聞朝刊で「公募普通社債はデフォルト(債務不履行)になる」と報道されていたからです。
普通社債の発行額は2本で合計210億円と規模は小さいものの、2001年のマイカルの破綻以来の普通社債の債務不履行ということで、債券市場も含めて影響が大きくなったわけです。
経営不振の個別銘柄が連想で売られただけではなく、アイフルや武富士などの大手消費者金融株も、借り手の資金繰り不安から大幅下落するなど、株式市場全体に影響を与えました。
さらに、社債が債務不履行になるということで、社債の損失を埋めるために利益の出ている国債を売却するのではないかといった観測も見られ、金融市場の混乱が懸念される面もありました。
中堅企業の資金繰り悪化の一方で、日経新聞一面に上場企業の財務改善が報道されていました。2008年3月期に実質無借金経営となった上場企業が2000年3月以降で最高となったようで、負債が少なくて安定している上場企業も増加しているといえます。
これは、バブル崩壊の90年代をリストラで耐えてきたことにより、過剰な資産が整理された結果といえますが、一方で最近では中小企業の倒産件数が増加しているという報道も目につきますから、大企業と中堅以下の二極化が目立ってきていると感じます。
特に大企業の場合、ゼロ金利政策や円安効果で企業収益が上乗せされたことが、財務改善の面で大きな要素になっていたのではないかと考えられます。この大企業の業績によって、日本の景気回復につながったとなるわけですが、国内需要は増加していない実感のない景気回復とも言われています。
そして、米国景気の鈍化やインフレによる新興国の景気後退が表面化してきたことにより、日本の円安・輸出バブルが弾けはじめているのではないかと思います。
最近の株式市場では、世界的に見てインフレに強い状況にある日本株に投資資金が集まってきているとの指摘もあって、世界の株式市場の中でも底堅い状況が続いていますが、内需振興が見えてこないと、楽観視もできない可能性もあります。
株式市場では米国景気や世界景気、為替の動きばかりが話題になり、株価の材料になりやすい状況が続いていますが、これはまだ日本が円安・輸出バブルに頼っていることの裏返しだと思います。
政策面での後押しも含めて内需振興の路線がはっきり見えてこないと、買って長期で持つ投資家も少ないと思われますから、株式市場が本格的に上昇することも難しいと考えられます。
したがって、まだ円安・輸出バブルが中心の株式市場であると考えられることから、投資対象は財務内容のよい主力大型株に向かいやすいと考えられます。結局は、株式市場全体の調整を待って、主力大型株の中から投資対象を探すことが、今の環境でリスクの少ない投資になるのではないかと考えます。
レポート担当 : ケンミレ株式情報 市原義明