最新更新日:6 24, 2008 09:04 PM
ケンミレ株式情報レポート
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2008年06月24日

売り値を考えるタイミングとポイント

≪要約≫

株式投資で勝つためには、下がったときには「勇気を出して買う」こと、そして上がったときには「欲を出さずに確実に売る」ことが大切になります。今回は「売り」についてレポートします。

≪本文≫

これまで主に「下がれば買い」ということで、TOPIXを基本に「株式市場全体の買っても良いタイミングの考え方や見つけ方」や、抵抗ラインやバリューラインなどで「そろそろ下げ止まりそうな買い値の目安の見つけ方」を中心にレポートしてきました。

株式投資では、最初の「買い」で株価が高いときに買って失敗すると、買った後にどれだけ「高く売りたい」と思っても難しくなります。つまり、この「買い」の判断で成功するか失敗するかによって、株式投資の“勝ち負けの90%以上が決定される”と思っています。

したがって、株式市場が大きく上昇して過熱感が出てきたときや下落に転じた可能性が高いときには「買いチャンスが近づいて来た」ということから、どうしても買い方についてのレポートが多くなります。しかし、どれだけ相場が下がったときに「安く買えた」としても、買った銘柄が大きく上昇しなければ「せっかく勇気を出して買ったのに売れない」となってしまいます。

◇相場が下がったときに「安く買えた」としても…

株式投資で実際に売買するときの流れを順に整理しますと、まず初めに考えないといけないことは「今が買っても良い相場環境か?」です。買っても良い相場環境でなければ「無理に買わずに今はまだ下がるのを待つ」となりますが、買っても良い相場環境と判断できれば二番目に考えなくてはいけないことは「何を買うか?」となり、三番目に「いくらで買えば良いか?」となります。

しかし株式投資は確実に売って利益を取って初めて「勝ち」となりますので、四番目に考えなくてはいけないことは「買った後に大きく上がる可能性があるのか?」となります。つまり「買った後にどれくらいまで上昇しそうか?」であり、「いくらなら確実に売れそうか?」ということになります。

この売り値を決めるときの最大のポイントは、買い値を決めるときも「どこで最安値をつけて上昇するのは分からない」のと同様に、売り値の場合も「どこで最高値をつけて下落するのかは分からない」ということを大前提に考えなければいけないということです。

つまり「将来の最高値は分からない」ということは、少なくとも「自分が選んだ銘柄だからきっとこれくらいまで上昇してくれるだろう」や「ここまで上昇してくれなくては困る」というように、自分の思い込みで売り値は決めるものではないということになります。

チャートを見れば、その銘柄が「過去にどれくらい上昇すれば下落していたか?」が分かります。つまり「確実に売る」ことを最優先に考えますと、根拠のない期待感だけで売り値を決めるのではなく、あくまでもその銘柄が持っている過去の上昇率、すなわち「上昇するときの実力」をもとに考えるということになります。

このチャートはいつものTOPIXの日足チャートですが、なぜ売り値は日足チャートでチェックするかといいますと“売りは確実に売る”ことと“売りは早く売って別のチャンスで投資する資金を確保するため”です(※)。そして過去の上昇率をチェックしますと、6.5%~17.0%の間で株価は上昇すると下落していることが分かります。

株価水準や割安タイミングをチェックするのは「週足チャートでまずはマクロでチェック」し、実際の買い値や売り値の売買タイミングを決めるのは「日足チャートを使って1円刻みで細かくチェック」します。

そうしますと、仮にTOPIXが昨日のザラ場安値の1329pを目先の安値と見る人は、過去の上昇力を掛けますと「1329p×1.065=1415p」から「1329p×1.170=1555p」が今回の上昇力の範囲内ということになりますので、この中で売り値を決めるようにします。これがもっとも基本的な考え方になります。

しかし、1415P~1555pとなると140pもその差に幅があることになりますので、この幅の中の「どこで売り値を決めれば良いか?」となってしまいます。そこで使う武器が買い値を決めるときと同じように、売り値も過去の上昇率を基本にしながら(上値)抵抗ラインやバリューラインなどの補助ツールを使います。これらの武器を使って「自分ならここで売る」という最終的な判断をします。

よくケンミレでは「投資判断は頭を使わない部分で7割、頭を使う部分が3割」といいます。つまり、過去の上昇率をチェックしたり、またケンミレ抵抗ラインを自動で表示することは「頭を使わなくても分かること」になりますが、最終的に投資判断をするには「足りないもの」、すなわち自分で引く抵抗ラインやバリューラインなど「頭を使う部分」が必要になります。この頭を使う部分がその人が取れるリスクであったり、その人の投資スタイルや投資手法で異なってくる部分となります。

さて、話を元に戻しますと、実際の相場はいつも一定の動きで推移しているわけではありません。上昇相場のときもあれば、横ばい相場のときもあり、また下落相場のときもあります。そうしますと、このTOPIXのチャートももっと細かくチェックすれば、2007年7月からの下落相場の上昇率は「6.5%~12.2%の間(平均上昇率は9.7%)」と低くなっているのに対して、2008年3月からの上昇相場では「14.9%~17.0%の間(平均上昇率は15.9%)」と高くなっていることが分かります。

したがって、今の相場環境を慎重に見る人なら低い目の上昇率を参考にして売り値を計算し、楽観的に見る人なら高い目の上昇率を参考にして売り値を決めるようにします。TOPIXを例にしましたが、個別銘柄の売り値の決め方もまったく同じです。

◇最後に…実は一番重要なこと

最後となりましたが、実はここが重要なポイントになりますが、この「いくらくらいなら確実に売れそうか?」という売り値を決めるタイミングは、買った後で決めるのではなく「買う前に決める」ということです。

なぜなら、買った後に「いくらなら確実に売れそうか?」のチェックをして「過去の上昇率が小さい=買った後に大きく上昇する可能性が低い」ことが分かっても、後の祭りだからです。買う前にさえチェックしておけば、どれだけ大きく下がって下値抵抗ラインに近づいた銘柄であっても「この銘柄を買うのは止めよう」という判断ができます。

したがって、“買う前”に「今が買っても良い環境か?」の判断がまずあって、OKなら「何を買うか?」「いくらで買うか?」と同時に「いくらで売るか?」も一緒にチェックするということです。

そしてもう一つの重要なポイントは、自分が買った買い値ではなく「あくまでも買った後の底値」から計算することです。よくあるケースは「自分が買った買い値を基準」にして「何%上昇したら売る」という人がいますが、その人の買い値は「買った人には重要」かもしれませんが株式市場にはまったく関係のないことです。したがって、先ほどの過去の上昇率を元にした売り値のチェックも、あくまでも「自分が買った後の底値を基準」にして計算するのが基本となります。

レポート担当 : ケンミレ株式情報 田中達也

Posted by Yen-Dokki at 2008年06月24日 21:02
 
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