世界インフレの深層・今日の株価予想ほか
★東証1・2部時価総額(17日)=452兆4209億円(前日比+1029億円)
■世界インフレの深層/
インフレでもバブル・マネーが減少しない「事情」
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、「バブル・シフトによるインフレ」として、世界のバブル・マネーが、資産市場からコモディティにシフトし、世界の一般物価上昇に影響し始めたと語る――。
<資産市場からコモディティに資金シフトで物価上昇>
85 年のプラザ合意以降、世界経済に危機が生じるために、世界の流動性が積みあがり、潜在的なバブル・エネルギーが高まってきた。昨今では欧米の金融危機で銀行間市場に大量の流動性が供給され、一方では米国の経常赤字の裏返しとして中国の外貨準備が2 兆ドル近くに膨れ上がり、産油国の累積経常黒字がここ数年で1 兆ドルに積み上がった。ヘッジファンドの資産も依然として1 兆ドルを優に上回る状況にある。
こうした巨大マネーがその時々に応じて世界中を駆け巡ってきた。しかし、近年ではサブプライム・ショックでリスク資産が敬遠され、国債などに一時避難されたが、ここでもインフレ懸念で相場が急落、目下のところは原油や穀物など、コモディティなど特定の市場に資金が集中している。
一般にバブル・マネーが株や不動産などの資産市場に向かっているときは、一般物価は安定していることが多く、そのために金融引締めは回避され、資産バブルが増長することが多い。今回は資産市場からコモディティに資金が移っている分、エネルギーや食料品を中心に一般物価に波及しやすくなっており、現に世界的なインフレ懸念を高めている。
【Washington Political Report】(有料)特約 (June 7 - 13, 2008)
米国の矛盾を露呈する米国・イラク安全保障合意の交渉
イラクのマーリキ政権と、長期安全保障の合意の交渉を進めているブッシュ政権が、来年以降もイラクに存在する58の米軍基地をそのまま使用することを要求し、それがイラク側の強い反発と不満を引き起こしているとの報道が今週なされました。かねてから、イラクが自力で治安維持できるようになれば米軍は引き揚げると繰り返してきたブッシュ政権が、来年後も大量の米軍の長期駐留を想定したような安全保障の枠組みを要求しているのを見ると、ブッシュ政権はイラクを永久基地化しようとしていると疑われても仕方がなくなります。これはマーリキ政権だけでなく、議会民主党や次期政権を目指す民主党のオバマ候補なども抱いている疑いです。
ブッシュ政権はイラクとの安全保障の枠組みの合意を7月末までに取り付け、しかもそれは大統領の署名だけによる2国間合意とし、議会の批准を要する条約とはしない方針です。これは、これまでの似通った安全保障合意の先例にならったものとされますが、イラクの場合は駐留軍の規模が大きく、米国の予算の負担も巨額で、また戦略的な含みも大きいことから、議会民主党はかねてから、ブッシュ政権の独走を警戒してきました。今度のイラク側からの反発は、そういう警戒を更に増幅するものとなりそうです。ブッシュ政権自体がいずれは過半の米軍を引き揚げると言っているのに安保の枠組みがそうなっていないのは何故か、米軍のほとんどの早期引き揚げを約束するオバマが大統領になった場合、この安保の枠組みが大きな障害となるのではないか、何よりも、イラク側が「もう、いらない」と言い始めている米軍を今後も長期にわたり無理に駐留させるような安保の枠組みを作ろうとしているブッシュ政権の本当の意図は何か、など議会民主党が近いうち、突っ込んだ議論を展開するようになるでしょう。
他方において、マーリキ首相は先週末イランのテヘランを訪れ、イスラム・シーア派の総師カメイニやアーマニデジャド大統領など、米国の宿敵となりつつある同国指導者と親しく会談を重ねました。ブッシュ政権がこのマーリキ首相の外交を阻止させようと努力した形跡は全く見られません。これを見ると、14万人の米軍を送り続け、年間1500億ドルもの米国国家予算を投入し続けて、米国は一体何をやっているのか、米国はこれまでに払った犠牲に対して一体如何なる褒章を得たのか、と本当に頭を傾げたくなります。長期安保の枠組みを作ることによって米軍の長期的利害を確保することにブッシュ政権がこだわるのは、米国がイラクから何かを得られるとしたら結局それぐらいしかないからかも知れません。こうした矛盾の露呈がまた、イラク政策の根本的な大失敗を明らかにしています。
▼今日の株価予想/
小型株・材料株中心の展開、日経は25日線に向けた動き
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
日経平均株価は25日移動平均線に向けた動きとなりそうだ。シカゴ日経先物は14385円にとどまっているものの、昨晩の米国市場の動き同様に下値を見極める展開が想定される。テクニカル面からは、16日の大陽線のあとの2日目の調整の動きと考えられる。25日移動平均線を意識した下ヒゲの形成など、調整3日目の明日につながるような動きができるかどうかが注目される。今日は小型株や材料株中心の相場展開となりそうだ。
17日のNYダウは大幅続落。ナスダックは4日ぶりの反落となった。ゴールドマン・サックスが発表した3-5月期決算で一株利益が市場予想を上回ったことで、金融株全般に買いが波及した。ただ、原油価格の高値圏の動きからインフレ懸念が根強いことや、金融機関の追加増資を指摘する見方などもあり、徐々に利益確定売りが広がる展開となった。
17日の東京市場は小幅反落。日経平均の日中値幅は今年最低の87.33円となり、東証1部の売買代金も2兆266億円と4月16日(2兆109億円)以来の低水準となった。テクニカル面では、一目均衡表の基準線の上昇や5日移動平均線の上昇が切り上がる日でもあり株価の上昇が期待されたが、前日の大幅上昇によってその効果がなくなった格好。
テクニカル分析
今日に関しては、米国株下落の影響から25日移動平均線に接近する動きが想定される。その際は、押し目買いから13日のような下ヒゲを形成できるかどうかがポイント。明日は5日移動平均線の上昇が切り上がることや変化日にもあたるため、反発を見越した下ヒゲの長さが気になる局面である。米国株同様、ジリ安の動きが想定されるが、日本株の相対的な堅調さを確認するためにも、後場大引けにかけての動きは注目されるところ。
逆に、目先の動きから6日に形成したマドが埋められないとなると、5月16日高値、6日高値に対しての上値切り上げに失敗することになる。その際には、5月12日以降の下値サポートサインを下回る動きとなる可能性も想定する必要があろう。
話題の銘柄
9441
ベルパーク/iPhoneの利益押し上げ効果考慮せずとも下期以降は増益局面へ
三菱UFJでは、「ソフトバンク端末を専業で販売する同社は、iPhone発売が報じられたため注目を集めている。発売日は7月11日であり、同社への注目は当面続くものと見る。iPhoneの販売チャネルがiPodのように量販店中心の場合は、量販店販売比率の低い同社へのプラス効果は限定的。しかし、ソフトバンクショップのチャネルも活用されれば、若年層など潜在ユーザーの多い大都市圏を中心にショップを展開する同社にとってポジティブである」、「高水準だった前上期のソフトバンクの手数料条件の反動で今08年12月期は減益を予想するが、この反動減の影響がなくなる下期以降は同社の店舗コスト効率化施策も相俟って増益局面を迎えると見る。加えて、ソフトバンクの割賦販売導入から2年が経過し、買い替え需要が本格化する秋以降は、専業大手の同社販売力がソフトバンクにとって一層重要なものになると思われる」と指摘。今2008年12月期連結営業利益を会社計画9.8億円(EPS9324円)に対し12.0億円(EPS9324円)、来2009年12月期15.2億円(EPS11810円)、2010年12月期16.3億円(EPS12665円)と予想。今後6~12ヵ月の目標株価を142000円と設定。レーティングを「3」から「2」に引き上げた。トレーダーズ・ウエブ:
http://www.traders.co.jp/
▼ドル円予想/
110円に上昇したら、今年の相場はもう終わり?
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
冴えない展開が続いている。
ドル円は110円とか当たり前のように語られている。110円に行ったら今年の相場はもう終わりだろう。つまり、ウロウロ明確でない昔の相場に回帰するというだけ。円売りを主導している日銀の諸氏には、漁に出れないマグロやイカは食べるのを禁じたら良いのではないか? 海外出張も自腹でどうか? 日本が原油高を克服するにはドル円が下がるしかない。これがこんなに強含んでいるのではハイオクが200円に到達するのも時間の問題か。ポンドは化けの皮がはがれた。アメリカの利上げについての論評がいろいろ出たが、だからできないと言ってるジャンか。勝手に3回先まで織り込むかなあ。(6月18日。水曜日。海外移住の日。)
▼ドル円予想/
金利差狙いが有効=107円後半が堅くなってきた
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は17日、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。
英紙FTと米紙WSJが「金利先物市場は年内に3回から4回の利上げを織り込んでいるが、これは行き過ぎである」と報じたことや、「6月のFOMCはもちろん、秋まで利上げはない」と報じられ、冷や水をかけられた形になり、ドル安が進行しました。ドル円は107円台、ユーロドルは1.55台をつけましたが、今まで米高官の発言を受けてドル安が進んでいただけにその調整でしょう。今はもう戻ってきています。
17日はゴールドマン・サックスの決算がありますが、決算の内容に為替は反応しなくなっていますので、よほど予想と乖離しなければ、市場の落ち着きからいつもの金利差に向かいそうです。金利差狙いの手法がしばらく有効だと思います。ドル円は107円後半がだいぶ堅くなってきました。しばらく堅調な展開になりそうです。
▼今日の債券相場/
相場上伸、カーブは中期以降でスティープ化見込む
日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
本日の想定レンジとコメント…上伸、カーブ・スティープ化
入札後の20年新発債は冴えないものの、中短期債が堅調。昨日、指摘のように目先はカーブ・スティープ化が続くと予想する。ツイストかブルかは環境次第。その環境も大きく好転したと見られる。しかし、何度か騙されてもいるので慎重に判断したい。昨日の米国市場は株安、債券ブル・スティープ化。したがって、本日はこれらの地合いを引き継ぎ、相場上伸、カーブは中期以降でスティープ化を見込む。(AM6:42、佐野さん)
本日の想定レンジ(長国先物9月限) : 133円36銭 ~ 133円70銭
▼今日の債券相場/
下影陽線かつほぼ大引け坊主=目先の底入れ示唆
三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
<予想レンジ>
・ 長期金利(#293) 1.795%~1.830%
・ 債券先物(9月限) 133.20円~133.55円
<シナリオ>
長期金利は昨日の米債高(FRB早期利上げ観測の後退)を手掛かりに弱含みにもみ合う。地合い修復の兆しを背景に押し目買いが恐る恐る出てくる気配。ただし、なお上昇トレンド内の動き。
■ロシア・エナジー事情/
モスクワ証取株価高騰=強気は短命に終わる?
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された17日の海外商品市況と、「ロシア・エナジー情報」は次のようになった――。
海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
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NY金 2008/ 8 886.9 +0.6 アルミ3カ月物 3,036.5 +61.5
NY銀 2008/ 7 1707.5 -15.7 銅3カ月物 8,088.0 -12.0
NY白金 2008/ 7 2064.3 +13.6 ニッケル3カ月物 24,195 +245
NYパラ 2008/ 9 463.85 -0.60 NY原油 2008/ 7 134.01 -0.60
シカゴ大豆 2008/ 7 1558.00 +24.00 NYコーヒー 2008/ 9 141.75 +3.05
コーン 2008/ 7 742.25 +9.75 NY粗糖 2008/10 12.43 +0.16
ドル・円 107.96 -0.16 シカゴ日経平均 2008/ 9 14,385 0
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ロシア・エナジー情報 08/5/13
By ルスエナジー、ミハイル・クルーティヒン氏
ロシアのメドベージェフ新大統領が就任し、プーチン前大統領が新首相に指名された。
これを受けて、モスクワ証券取引所のロシア企業の株価は大幅に上昇した。しかし、この株価の強気は短命に終わりそうだ。
【株価の急騰】
ロシアの新首相--すなわち、おなじみのプーチン前大統領だが--が、新内閣の政策を発表するやいなや、ロシアの株価、特に石油ガス・セクターの株は急騰した。ロシアのRTS指数は、わずか2日間に2150から2280へと上昇した。
経済の観測筋らは、アジア、欧州、米国の株式市場が混乱する中で、この株価のトレンドが、ロシア株価に対する楽観的な見通しを本当に反映しているものか、小首をかしげている。一部の市場観測筋は、国際的な投資資金が、不透明で不安定な世界の市場を嫌って、安定して成長しているロシアの証券市場のセーフヘブン(安全への逃避先)へと流入し始めた、と主張している。
プーチン首相が、石油企業に対する税負担を緩和すると発表したことが、この株価上昇の主要な刺激策となった。これら石油企業らは、歳入の75~80%を、鉱物抽出税や輸出関税として召しあげられている。これまでのロシア政府は、これらの税金の緩和には消極的だった。投資家らは、
今回の探査や開発への税的な奨励措置を受けて、エネルギー企業の株価が上昇するとの確信を得たようだ。
同時にメディアは、ヤマル半島の8つの巨大ガス田の免許を、入札を経ることなしに、ガスプロムに与えることが決定されたとの情報を得たようだ。またガスプロムは、サハリン周辺の複数の洋上ガス田の権益を得る可能性もある。このことも、株価には強気の要因となった。
情報提供:株式会社オーバルネクスト:
http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:
http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=17日の欧米市場で「FRBの利下げ観測後退」が話題になっているが、本誌の複数のコメンテイターは以前から「利上げは無理」と指摘していたので、読者の皆様にはサプライズはないことでしょう。さて、株価は朝方、NYダウの108ドル下げや円高を受けて安く始まるも、その後は上昇に転じた。日経平均 が終値で前日比+57.40円高の14405.77円、またTOPIXも同+2.01高の1403.99、JASADAQ指数は同+0.32高の63.83となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち25業種が上昇。不動産業、海運業、ガラス土石製品などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は、米利下げ観測の後退でドルが軟調。ドル円相場は107円台後半で推移、ユーロ円は167円台半ばで推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
カブドットコム証券株式会社(8703)
■岩手・宮城内陸地震被災者の方々への支援
~ 被災に遭われた皆様ならびに関係者の皆様に心からお見舞い申し上げます ~
http://kabu.com/company/pressrelease/2008/20080617.asp
ソニー株式会社(6758)
■ソニーグループ 中期経営方針説明会(6/26)のご案内
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/info/strategy/index.html
積水ハウス株式会社 (1928)
■17日:7月7日~9日の北海道洞爺湖サミット開催に向けて日本の最先端の
工業化住宅技術・温暖化防止技術を世界に発信「ゼロエミッションハウス」
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2008.html
Posted by Yen-Dokki at 2008年06月20日 13:45