新日銀・金融政策・円高悲観論に異議ほか
★東証1・2部時価総額(19日)=389兆7837億円(前日比+10兆3747億円)
■新日銀・金融政策/
白川総裁代行下での利下げは、予想できない
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、新総裁が任命されるまでの間、白川副総裁が総裁の代行を勤めることになった日銀の金融政策について、次のような見解を示した――。
ポイント:
新日銀が白川総裁代行の下で始動する。市場の一部には早期利下げを予想する向きもあるが、白川総裁代行は低金利弊害論者であり、日本の金融システムによほど大きなショックが入らない限り、利下げは予想できない。
<新日銀に対する現時点の評価を記す>
新日銀がスタートした。
総裁が任命されるまでの間、白川副総裁が総裁の代行を勤めることになる。また、西村氏の副総裁就任に伴い、審議委員が1 名空席となる。この結果、政策委員会は7 名体制となり、金融政策決定会合も7 名の投票で行われることになる。白川氏が総裁代行となる新日銀の金融政策運営は、どのようなものになるのだろうか。以下では、現時点における弊社の理解を簡単にまとめておく。
(1)高まる執行部の一体感
まず第1に指摘したい点は、新日銀は、その組織運営面で、これまでに経験したこともないような“アット・ホーム”な状態に置かれる可能性が高いということである。悪く言えば、“内輪だけで仕事をする組織”ということにもなりかねないが、良く言えば、“極めて風通しの良い職場になる”ということである。
過去2人の総裁(速水氏、福井氏)も、白川総裁代行と同様に日銀OB であるが、両氏と白川氏の間には大きな差がある。ずばり年次である。白川氏は昭和47 年に日銀入行しており、事務方のトップである理事の現在の主要メンバーとの年次差は2 年しかない。福井前総裁から14 年次も若返ったのである。しかも白川氏は、つい1 年半程度前まで理事であった。白川総裁代行は、事務方にとって、歴史上“最も親近感のある”トップということになる。
いわゆる日銀執行部の一体感はかつてない水準に高まる可能性が高い。日銀内での意思決定のスピードが速くなるとともに、景気・物価の情勢判断と政策運営の考え方に関する一貫性も高まるものと考えられる。白川総裁代行の信頼が厚ければ、事務方も同総裁代行を全面的に支持する方向で動くことになるだろう。
■円高悲観論に異議/
海外の投資家が円資産投資をしやすくなる!
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は19日、「円高悲観論は行き過ぎ」として、円高と景気への影響について次のような見方を示した――。
<米国=「ドル安」を利用しようとの意図?>
米国の金融不安拡大を期に、ドルの下落が加速した。ユーロドルは一時最高値を更新し、1.6ドルに接近、ドル円も一時12 年ぶりとなる95 円台をつけた。度重なる利下げや流動性の供給にもかかわらず、金融市場の安定がみられず、むしろ金融危機が色濃くなっているためだ。大手米国証券の決算が予想より良かったことで一服したが、まだ予断を許さない。
ドルの急落を見て、市場には協調介入の思惑も出たが、欧州サイドにはその気配がなく、米国も金融機関の経営危機拡大を阻止することに全力をあげ、為替の問題は二の次との印象がある。日本側も、幹事長が「為替介入は日本だけではどうにもならない」と発言したことから、ドル売りが強まった。
▼3月日銀短観予想/
大企業・製造業DIは14%、非製造業は12%と予想
大和総研・経済金融調査部(橋本政彦さん+熊谷亮丸シニアエコノミスト/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は4月1日に公表予定の日銀短観について、大企業・製造業の業況判断DI は14%pt(前回調査比▲5pt)、大企業・非製造業では12%pt(同▲4pt)と予想する――。
<業況判断は全般的に悪化>
製造業に関しては、アジアや中東向けの輸出数量拡大に支えられているものの、(1)原油等の資源価格高騰によるコストの増加、(2)12 月調査時点での想定為替レート(2007 年度下期:113.79 円/ドル)を上回る円高、(3)米国を中心とした世界経済の減速懸念、といった要因により、全般に業況が悪化している模様である。非製造業に関しても、製造業と同様に資源価格上昇によるコストの増加が業況判断を大きく悪化させたと思われる。食品やガソリン等の値上げにより消費者マインドが悪化していることも業況判断の下押し材料となったと考えられる。また、製造業・非製造業に関わらず、サブプライム問題の深刻化による世界的な金融市場の混乱や、株価の低迷が、企業マインドの悪化につながった。
中小企業に関しても、製造業では▲7%pt(前回調査比▲9pt)、非製造業では▲19%pt(同▲7pt)と、大幅な悪化を予想する。中小企業では大企業に比べ原材料価格の上昇を転嫁しづらいことから、コスト増による影響を大企業よりも強く受けており、業況判断の悪化幅は大企業に比べ大きくなる見込みである。
■当面の株式相場/
様子見材料が消える6月には株価が上昇へ
日興コーディアル証券・国際市場分析部長の馬渕治好さん(Haruyoshi Mabuchi/ Nikko Cordial Securities Inc.)は今朝、本誌の取材に応じて、 今後6月にかけての株価見通しについて「不安定で様子見材料が多い」として、予想レンジは日経平均で11,900円~14,500円とした。
<21世紀版の「新前川レポート」が外国人投資家に好感か>
特に4月は様子見材料が目立つと言う。
まず4月30日には米FOMCがあり、「さらに0.5%の追加利下げがある」と予想する。4月後半からは米国金融機関の1-3月決算発表があるが、サブプライム関連の損失は、10-12月期より減少すると見ている。そして4月後半から5月にかけては、日本企業の3月期本決算が発表される。
こうした様子見材料により、株価は大きく上下せずに推移するものの、「米国の経済指標が悪化すると一時的に下振れする場合もあり得る」と言う。ただ、4月で悪材料が出尽くし、その後、6月には21世紀版の「新前川レポート」が公表される。これは、「日本が再び、経済構造改革に積極的に取り組むというメッセージを発することで海外投資家に好感され、株価が上昇に向かう」と予想している。
<注目できるセクター=海運、総合商社、自動車>
注目できるセクターとしては、短期的に下振れしている海運、総合商社、ドル安・円高は限定的と見て、自動車の見直し買い、という投資スタンス。個別では、海運は日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)、総合商社では三菱商事(8058)、三井物産(8031)、また自動車ではトヨタ(7203)、ホンダ(7267)、スズキ(7269)を挙げた。
▼中国株式市場/
割高感緩和=反発とのシナリオは、安易に描けない
上海総合株価指数が4000ポイントを割り込んだ。
大和総研・投資戦略部シニアストラテジストの児玉卓さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は、「過度の上昇の反動といえばそれまでだが、上にも下にもスパイラルとなりやすいのが株価である」として、中国株式市場の見通しについて次のように語った――。
<企業収益をかさ上げしてきた「要因」に懸念>
特に、企業収益をかさ上げしてきた、(他社の)保有株式・不動産等にかかる収益の減少が(自社の)株価と共鳴しあう懸念は小さなものではない。割高感の緩和が直ちに反発をもたらすというシナリオは、安易に描けない状況にある。
3月に発表されたマクロ統計でも、CPI(消費者物価指数) 上昇率の加速、輸出の急減速(いずれも2月分)など、ショッキングなものが目立っている。しかもここに来て、巷は、沿海部を中心とした外国企業の撤退のニュースで騒がしくなっている。これなどは、新陳代謝の一断面としてみれば、実のところネガティブな現象ではまったくない。生産性向上の必要性を再認識させた、成長パターンの改善に向けた「生みの苦しみ」のようなものであり、中国において厳しい競争がワークしていることの証左でもある。しかし、いかにもタイミングが悪い。企業の新陳代謝に伴う好ましい側面は、ほとんど忘れ去られている。
▼アジア株式市場/
ホットマネー縮小で最大の影響受けた成長3市場
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は20日、「今日もアジアの株式市場は軟調に推移しています」として、次のようにコメントした――。
香港ハンセンは3.5%安、オーストラリアASX200指数3%安。年初からの株価の下落を見ると、アジアで最も下落していうのがベトナムで年初来39%、次に中国上海27.7%、インドSENSEXが26%となっています。この3つの国は、これから最も有望であるといわれてきた国です。こういう国にはホットマネーが流れ込むので、今のようにホットマネーが縮小に向かっているときは、最も大きな影響を受けることになります。長期的には有望でも、あまり過剰に期待が入るとバブルを起こして、崩れてしまうということは良くあることですが、今回もそうなってしまったようです。
▼今日の株価予想/
はらみ足に続き陽線形成、引き続き堅調な展開か
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
東京市場は堅調な動きとなりそうだ。引き続き主力の金融株中心に買い優勢の展開が想定される。円高進行の動きが落ち着いた状況になってきており、主力の輸出関連株にも買いが期待できよう。日経平均は昨年3月以降の小底入れのパターン同様、陰の陽はらみ足から上寄り陽線となった。今回も一旦は戻りが期待できそうだ。
19日の米国市場は大幅反落。リーマン・ブラザーズなどが米連邦準備制度理事会(FRB)の窓口貸出を利用したとの一部報道から市場参加者の不安心理をあおった。しかし、続く昨晩は発表された3月のフィラデルフィア連銀景気指数が市場予想も上回ったことで、前日の反動から買い優勢となった。前日に発表された連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)による住宅ローン債権の買い取り枠拡大が引き続き好感された。シカゴ日経先物は19日の大証日中終値12270円に比べて50円安い12220円で終了した。
東京市場は投資余力が改善しておらず買い戻しが中心となろうが、大手証券株は1月安値を割り込まずに切り返す動きとなっているとことや、銀行株もマドを形成し5日移動平均線を上回る動きとなっている。この2日間に対する反動も考えられるが、押し目買いでの対応が有効だろう。
テクニカル分析
テクニカル面では、前日の陰の陽はらみ足から上寄り陽線となった。昨年3月以降の小底入れのパターンでは、この陰の陽はらみのパターンが多い。当面は25日移動平均線レベルまでの戻りも考えられる。上値メドは心理的節目12500円や一目均衡表の基準線12898円、12日高値の13071円などがある。一方で、下値メドは、18日高値の11995円や17日安値11691円、心理的節目の11500円前後となる。
話題の銘柄
8058
三菱商事/原料炭価格上昇から業績予想を大幅上方修正、目標株価5800円
JPモルガンでは、「当社グローバル資源チームが、石炭価格予想を変更。原料炭価格は09年3月期140ドル/トン→250ドル/トンに、10年3月期120ドル/トン→200ドル/トンに、一般炭価格は09年3月期90ドル/トン→120ドル/トンに、10年3月期80ドル/トン→100ドル/トンにそれぞれ変更された。石炭価格前提の見直しなどにより、総合商社5社の業績予想を変更した。三菱商事については、純利益予想を08年3月期+0%、09年3月期+29%、10年3月期+24%ずつ上方修正した。原料炭価格上昇が大きく貢献する金属セグメントでは、豪州の豪雨のマイナス影響の詳細は不明だが、09年3月期の中で約8%の出荷マイナス影響、約210億円(三菱商事分)の復旧費用を見込んだ。加えて、09年3月期以降の為替想定を115円→95円に変更したことによるマイナス影響も考慮。ただ、それでも原料炭価格上昇のプラス効果のほうが大幅に大きい。また、欧州、ロシア、中東、中南米などで好調が続く自動車関連事業、One Energyを通じた積極的事業拡大が見込めるIPP事業などにより、機械セグメントの利益予想を増額修正している」と指摘。今2008年3月期連結当期純利益を4380億円(EPS259.2円)と予想し、来2009年3月期連結当期純利益を従来予想4800億円(EPS284.0円)から6210億円(EPS367.5円)へ、2010年3月期同5240億円(EPS310.1円)から6480億円(EPS383.5円)へ増額。投資判断「Overweight」を継続、目標株価を従来の5200円から5800円に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ:
http://www.traders.co.jp/
▼今日の長期金利/
株価動向にらみながら弱含みにもみ合う、と予想
三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
<予想レンジ>
・ 長期金利(#290) 1.250%~1.280%
・ 債券先物(3月限) 141.20円~141.50円
<シナリオ>
長期金利は、株価動向をにらみながら弱含みにもみ合う。連休谷間かつ米国休場で動きづらい。
債券先物チャート
6月限の日足は巨大な上影陽線。値幅は1.50円に達した。下のマド埋め:140.57円(3月14日のザラバ高値)を完了した後、一気に駆け上がり、前日のザラバ高値:141.74円を抜き去った。しかし、大引けにかけては急速に伸び悩んだ。連日の高値大波乱。
▼商品ブル・ベア指数/
52以上の強基調サイド=金57、銀55、原油52
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された19日の海外商品市況と、「ブル・ベア指数」は次のようになった――。
あなたは強気?これ見て弱気!?ブル・ベア指数 e-profitで毎週木曜配信中!!
今週のブル・ベア指数は下記の通りです。
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前々週 前週 今週 前々週 前週 今週
6 日 13 日 19 日 6 日 13 日 19 日
大豆 64 39 42 金 75 60 57
とうもろこし 75 45 48 銀 78 60 55
小豆 52 72 43 プラチナ 70 50 50
粗糖 58 39 40 アルミニウム 69 50 44
コーヒー 54 45 41 ゴム 57 49 46
ドル/円 40 40 43 原油 67 60 52
ガソリン 66 59 46
灯油 66 63 48
注:「コーヒー」はアラビカコーヒーが対象。
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【総 括】
本日3月19日のブル・ベア指数は、ドル・円が前回3月13日の40から43に小戻し、ドル安の調整高意見がやや多い。 今回商品の同指数は円高に足を引っ張られ、圧倒的多数が低下。国際穀物と粗糖の3品目が小幅に上昇したに過ぎなかった。
今回52以上の強基調サイドに入ったのは、上から金57、銀55、原油52の3銘柄しかなかった。そのため、上昇率1位といった該当品目はなし。一方、45以下の弱基調サイドには、下から粗糖40、コーヒー41、大豆42、小豆43、アルミ44の順。低下率1~2位に小豆、灯油。1位の小豆は72から43に転落。 (OVN/東京/橋本充平さん)
(注)ブル・ベア指数とは、オーバルネクストが毎週木曜日に主要商品の強弱感を市場関係者に幅広くアンケート集計したものです。アンケートの結果を指数化して、0~100で市場関係者の強弱感の判断が表されます。数字の小さいほうが弱気、大きいほど強気となります。なお、逆張り的な見方をして「80に近づくと過熱感が強く、下げに転じる可能性が高い」とか「20に近づくと市場が総弱気となり、反転上昇が近い」といった見方をすることもできます。
情報提供:株式会社オーバルネクスト:
http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:
http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は、NYダウの261ドル上昇や円高一服で上昇して始まったが、上値が重い展開。 日経平均 が終値で前日比+102.45円高の12362.89円、またTOPIXも同+8.72高の1205.02、JASADAQ指数は同+0.38高の61.65となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち26業種が上昇。パルプ・紙、倉庫運輸関連、繊維製品などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は米国株高などからドルが堅調に推移。ドル円相場は99円台半ばで推移、ユーロ円は153円台前半で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
大和証券グループ本社(
8601)
■大和証券グループ 機構改革および役職員の異動について
平成20年4月1日付で大和証券グループの機構改革および役職員の異動を行います。
http://www.daiwa-grp.jp/press/index.cfm
ソニー株式会社(6758)
■ ソニー・エリクソンの2008年度第1四半期における携帯電話端末
販売台数の成長鈍化および売上・利益への影響について
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/news/qfhh7c00000fvzni-att/080319_Release_J.pdf (PDF)
株式会社デンソー(6902)
■3月19日: デンソー、福島県田村市にカーエアコンを生産する新会社を設立
デンソーは、福島県田村市にカーエアコンなどを生産する新会社を設立します。
新会社の社名は、株式会社デンソー東日本で、 資本金は26億円です。
http://www.denso.co.jp/ja/news/newsreleases/2008/080319-01.html
株式会社ディー・エヌ・エー(2434)
■3/19:個人投資家向け会社説明会資料
■3/19:個人投資家向け会社説明会(動画配信)
http://www.dena.jp/ir/
トレンドマイクロ株式会社(4704)
■自己株式の市場買付及び取得終了に関するお知らせ
買付期間:平成20年2月20日から平成20年3月19日まで(約定日ベース)、
買付株式数:1,999,000株、買付総額: 6,994,720,000円。
http://www.trendmicro.com/jp/about/investors/overview.htm
Posted by Yen-Dokki at 2008年03月25日 13:31