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サイバノミクス金融・経済レポート
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2007年09月27日

新政権の財政政策・日本マネーの潮流①・今日の株価予想ほか

■新政権の財政政策/
  地方再生への財政拡張路線=日本経済を再生させず

クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は本日、新政権が誕生するのを受けて、「昨日発表された自民党の役員人事と同様、今日発表される予定の改造内閣人事も新鮮さを欠くものになるだろう」として、福田政権の財政政策について次のように語った――。

ポイント:
政治が “地方経済の安定”という内向きの課題に焦点を当てて行くことになるならば、
日本経済の将来は明るくない。

緊縮財政の終焉?
今回の自民党総裁選は“小さな政府を目指した緊縮的財政政策”というマクロ経済政策の1つの大きな流れが終わりを迎えつつあることを改めて確認した。地方再生を前面に押し出した麻生候補の善戦と小泉改革の影を引きずる福田候補の苦戦は、景気低迷で疲弊する地方が財政面での梃入れを強く望んでいることの証左であると受け取れる。

今後議論が本格化してくる08 年度予算については、成長促進特別予算枠の設定や地方交付税の積み増しなどの形で、まさに、なし崩し的に地方向け財政支出が増額される可能性が十分にある。既に公明党からは、2011年度までのプライマリー・バランス黒字化計画を一時的に棚上げする案も示されており、新首相がよほど強い姿勢で臨まないと、来春における解散・総選挙が視野に入る中で、与党の財政政策運営に関するバイアスは“拡大”の方向にかかることになるだろう。財務官僚が財政再建の切り札としている消費税の増税についても、地方再生や地方活性化にとっての“おいしい財源”とみなされることになりかねない。

■日本マネーの潮流①/
台頭する金融仲介部門=海外部門ファイナンスの主役へ

4-6 月期の資金循環統計が発表された。
資金フロー全体としては、国内部門の余剰資金が海外部門の赤字をファイナンスしているという状況には変わりはない。また、このところ鈍化傾向にあった民間非金融法人部門と家計部門の金融資産残高の増加ペースは、好調な企業業績、所得の増加、配当や為替円安の効果等で、わずかながらも再加速している。

こうした状況を踏まえ、クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は21日(金)、(1)民間非金融法人部門、(2)家計部門、そして(3)金融部門を中心に、最近の資金の流れを検証した。今回は、その第1回をご紹介する――。

<資金循環統計からみても、
サブプライム・ショックが日本経済に直接的影響を与える可能性低い>

今回の数字は、8 月上旬以降のサブプライムローン・ショックの影響を織り込んでおらず、現段階で、日本の資金の流れにどの程度影響しているかは不透明である。ただ、日本経済は全体として貯蓄超過にある上、主要経済主体のバランス・シートは比較的健全さを維持しているといえよう。また、もともと日本の金融機関のサブプライム・ローン関連商品へのエクスポージャーは小さいとの見方が多いが、資金循環統計からみても、この問題が、日本に信用収縮をもたらし、経済に直接的な影響を与えるという可能性は低いと思われる。

▼今日の株価予想/
 先週物色の素材・鉄鋼・非鉄株は利益確定売り?

T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

本日の東京市場は昨日の米国株式の下落を受けて、様子見から横ばいスタートとなりそうだ。
円相場の114円台での動きは輸出関連銘柄に対する買い手控え要因となることや、商品市況にも高値警戒感が出ており、先週物色の対象となった素材や鉄鋼、非鉄株へは利益確定売りが強まりそう。9月末を控えて様子見ムードが強く、引き続き出来高の増加が期待できない中での個別物色の展開が想定される。商品市況の上昇による業績上振れ期待から素材や鉄鋼、非鉄株などには押し目買いが期待できるが、自民党総裁選挙の結果は相場に織り込み済みであり買い材料にはなりにくいことや、銀行株のここ最近の軟調な動きは気になるところである。そういった中、今週は月足ベースで24ヶ月移動平均線(16492円)を上回ることができるかどうかがポイントとなる。以上から、今日の東京市場はもみ合いの動きになることが想定される。
テクニカル分析
日経平均株価は、16312.61円-101.18と反落。19日に形成した長い陽線内での小動きにとどまり、上下にヒゲのある短い陽線(コマ)を形成、5日線が終日サポートとなった。9月11日安値15610円を底値とした短期の上昇トレンドは継続しており、ここからの動きがポイントとなる。8月急落後の戻り高値に接近していることで、戻り売りをこなすためには日柄が必要となる。当時、16500円前後での動きが4日間継続しており、その水準に近づけば売りが多くなりそう。

一方、先週末は下値では一目均衡表の遅行スパンがローソク足でサポートされ、終値ベースでも強気シグナルの一つとなる好転に近づいた。前日のゴールデン・クロスに続き、買いシグナルになることが期待される。また、今日は25日線の上昇角度がきり上がるため、ここ2日間のもみ合いから上放れを期待したい。メインシナリオでは二番底完成から200日線に向けた動きが想定されるが、米国株が高値警戒感から戻り売りが増加している点には注意が必要だ。目先の上値メドは、9月20日高値16491円や9月5日高値16553円などとなる。一方で下値メドは、9月7日高値16230円や9月14日高値16142円、また上昇基調の25日線は強いサポートになろう。

話題の銘柄
9022東海旅客鉄道/4%の新幹線需要増は驚異的水準=目標株価155円

メリルでは、「JR東海の株価が急落。Bloombergでは『中間期に向けた持ち高調整売りの見方』と報じているが、ファンダメンタルズからみた悪材料はなく、むしろ中間期の増額修正期待に向けて押し目買いの局面と捉えたい」、「前日リリースされた新幹線需要は8月が前年同月比4%増。9月(18日までの速報値)は台風の影響が現れたにも関わらず同2%増で、実質的には4%前後の伸びが継続していると言えよう。同社の新幹線需要の前提は前年比ほぼ横ばいだが、9月までの累計は同4%増。基本的に1%の需要増は約100億円の営業利益押し上げ効果があり、単純計算では400億円の増額修正余地がある。我々の予想は会社営業利益計画3760億円に対し、4025億円、計画比265億円の超過を予想」、「同社は繁忙期の秋の臨時ダイヤで新幹線供給量を前年比2%増加させる。また、需要喚起に貢献しているとみられる新型『N700系』新幹線は7月の4往復に加え、9月に2往復が追加され、11月末には10往復程度がサービス開始予定。同社の新幹線需要は供給量に合わせて増加する傾向があり、年度で4%前後の需要増加が継続する可能性も出てきた」と指摘。

今2008年3月期連結営業利益を会社計画3760億円(EPS67468円)に対し4025億円(EPS75939円)、来2009年3月期4172億円(EPS83701円)、2010年3月期4283億円(EPS89331円)と予想。投資評価「買い」、目標株価155万円を継続した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼FX相場予想/
 ドル円=安心感と円キャリー取引の拡大は一時的

米利下げによって金融市場に安心感が広がり、株価が反発することとなったが、
大和総研・経済金融調査部シニアエコノミスト(為替市場担当)の亀岡裕次さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は21日(金)、「こうした状況が持続するか否かが為替市場にとって最大の焦点となろう」として、それは詰まるところ、米国経済の動向によるのではないかと言う。

ドル円=住宅ローン金利を左右するのは、FF金利ではなく長期金利
バーナンキFRB議長は20日、住宅ローン金利は短期金利に反応しにくく、主に長期金利によって決定されてきたと述べたが、FFレート引き下げ後に10年物や30年物の米国債利回りは上昇している。利下げしても住宅ローン金利が下がらないのであれば、住宅市場の調整は収まりにくい。したがって、「安心感と円キャリー取引の拡大は一時的」と見る。さらに日銀の利上げが遠のくことから、
今週の予想レンジを112.50-116.50円と予想する。

▼FX相場予想/
 福田政権発足で、円高推移なんてこともあるまい

AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

やっぱり、という展開だった。
金曜の引け1時間前からの円売り仕掛けは、お粗末。月曜は朝から誰も追随せず。何でも分析したがる人は、おそらく福田新政権発足を期待して円高推移なんて書くのだろうが、そんなこともあるまい。それにしても、NYは精彩を欠いていたなあ。あっちもお彼岸なのかと錯覚したよ。全市場お休み的動きだった。今週の東京はまた投信祭りでもやるのかね?(9月25日。火曜日。十五夜。)
ところで、22日、AIA主催の第3回匠の講演会が一泊二日の強行軍で行われた。
堀内さんは、講演会は成功だったとして、こう話す。「株式は、分析することの大切さなどを学んだね。大局観の重要さも学んだね。為替に関しては、私は原稿を用意しなかったんだけど、皆と対話形式で進めた。私がしゃべって皆が聞いているだけなんて講演会が面白いわけがない。学校の先生みたいに指名なんかしてしまった。答えるほうも大観衆の前でしゃべるわけではないから、和気藹々だった。・・・」

▼FX相場予想/
IMFが報告書の影響で、やや円高に向かう?

24日、IMFが報告書の中で、
今回のサブプライム・ローンの問題を過小評価すべいきではない、という警告を発した。

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は、「今日は、その影響でやや円高に向かうかもしれません。少し注意をしておきたいと思います」と語る。

また先週21日には、次のようにコメントしている――。

「相場のほうは、ドル安が着実に進行しています。対ポンドでは英国経済に意不安があるので、そうでもありませんが、ユーロドル、ドルカナダ、豪ドルドル、NZドルドルではドル安傾向が鮮明になっています。米国経済が低迷していく中でのドル安の動きは非常に説得力があります。但しドル円相場はレンジ。レンジを113-118と大きく取るか、114-117円と狭く取るかですが、とりあえずは114-117円と見ておきたいと思います。」

▼今週の債券相場/
1.50%が今年度最低水準になる、と判断している

日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

今週の債券相場見通し…10 年288 回債利回りは1.600~1.725%と予想する

今週の10年288回債利回りは1.600~1.725%と予想する。FRBの利下げが25bp ではなく、50bp になったからと言って、インフレ懸念が一気に強まるのはあまりに奇異である。最近では、原油価格の上昇は購買力を奪い、デフレ要因と認識される部分が増えてきている。したがって、日米共に債券市場は比較的早期に落ち着きを取り戻すと考えている。もっとも、他方、9月10 日の1.50%が今年度の最低水準になると判断している。今週は、ベアなら7~10 年ゾーンが最も弱いと見込まれる。一方、ブルに転じれば、7年ゾーンの戻りが先行する可能性が高い。それらにしたがって、カーブは変化しよう。

▼今週の長期金利/
  急低下後の水準調整局面=1.60%台でもみ合いへ

三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

<予想レンジ>
・ 長期金利(#288) 1.620%~1.700%
・ 債券先物(12月限) 134.45円~135.15円

<シナリオ>
長期金利は1.60%台でのもみ合い。サブプライム・ショック(質への逃避)による急低下<mini:1.500%>後の水準調整局面を迎え、「FRBの早期追加利下げ、米インフレ懸念の再燃、日銀の追加利上げ後ズレ」という投資環境下における適正レベルを探る。

債券先物チャート
12月限の日足は下放れ、下影陰線。上にマド(134.88円~135.18円)を空けた半面、下のマド(134.52円:8月15日のザラバ高値)を埋めた。3日連続の陰線で「三羽鳥」風を形成するとともに、135円をネックラインとしたダブル・トップ形も完成させた。一目均衡表では「売り三役」が成立。久しぶりの雲突入(上辺:134.29円)をうかがう。

▼NYコーヒー相場/
 プロフェッショナル・コメンタリー=厳しい供給不足となる?

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)によると、24日の海外商品市況は次のようになった――。

その道のプロならではの視点でe-profitに毎日執筆中
厳選!!プロフェッショナル・コメンタリー(コーヒー)
   コーヒー及び砂糖市場におけるファンダメンタル分析(4)
「97年当時のタイトな状況以上に厳しい供給不足となることも」
By J.ゲインズコンサルティング プレジデント
ジュディス・ゲインズ・チェース氏 (Ms. Judith Ganes-Chase)
 コーヒー需給を総合的に見ると、07/08年の供給不足量は900~1000万袋前後まで拡大しそして08/09年は若干の供給過剰の予想で当初予想されていたような大幅な供給過剰にはならないと見られる。そして更に翌年の09/10年はブラジルが減産となる見込みであることから、再び供給不足の事態に陥る確率が高いといえ、今後2~3年間のコーヒー需給は供給が不足するリスクが拡大していく可能性があるということだ。結果的に、生産者在庫は60年来の低水準となる。ブラジルが約1700万袋、その他の生産国在庫を含めても2000万袋にとどかない見通しである。このため生産国は在庫の積み上げがこれから必要不可欠になってくる。また輸入国のコーヒー在庫もほとんど増加しないどころから、漸減する見通しであり、そのあたりの在庫事情からも需給の窮屈さが推し量れるのである。
 これから07/08年および08/09年のコーヒーの需給を展望すると、主要生産国の生産量が増加する一方、その他の生産国では生産量を維持、あるいは減少していることから、生産の集中化が近年において進んでいる。また現在のところコーヒー価格の上昇によって、それが作付け面積の拡大につながっていない。ただし、ロブスタにおいては、十分に価格が上昇していることから、生産者にとって魅力あるものになっており、これから作付け面積が増加していく可能性がある。
 ただしベトナムが作付け面積を増やしても驚異的に増えていく可能性は薄い。そのため期待されているほど生産は拡大しないと見られる。またブラジルでは国内のコーヒー需要が増加傾向にあるため、輸出量が低下している点は看過できない。またブラジルのコーヒー生産は天候要因により不作となった場合、供給不足に陥りやすい。
 
情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html

ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は100円のレンジで乱高下。NYダウの下落、円高に加え、福田新政権への評価が定まらず不安定な動きとなった。日経平均 が終値で前日比-22.95円安の16289.66円、またTOPIXも同1.22高の1553.29、JASADAQ指数は同-0.17安の69.49となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、海運業、不動産業、金属製品などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は対ドル、対ユーロで円が上昇した。ドル円相場は114.72-114.77円前後で推移、ユーロ円は161.53-161.59円前後で推移している。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

日本電気株式会社(6701)
■9月21日 米国会計基準による過年度財務諸表およびADRのNASDAQ取引について
 ~日本会計基準による財務諸表には影響せず~
■アニュアル・レポート2007(2007年3月期)のPDF版を掲載しました。
http://www.nec.co.jp/ir/ja/index.html

Posted by Yen-Dokki at 2007年09月27日 19:44
 
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