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サイバノミクス金融・経済レポート
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2007年07月30日

中越沖地震と日銀・経済指標を読む・今日の株価予想ほか

▼中越沖地震と日銀/
 今地震で「8月利上げ」が流れる可能性は大きくない


東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は25日、市場は「8月利上げ」をほぼ織り込んでいたが、「今回の中越沖地震が景気にどれほど影響するか、見極めるまで日銀は利上げを延期するのではないか、との思惑で長期金利が低下している」として次のように語った――。

<地震で、月間乗用車生産台数の2割弱が減少>

特に、7月の自動車生産が10万台以上減少する、との見方が出るにいたって、10年国債の利回りは1.85%にまで低下した。8月の決定会合では当然、この地震による生産や消費に与える影響について審議するだろうが、今回の地震で今後の景気シナリオが大きく変わるのかどうかのチェックが必要となる。

今回の地震で7月の自動車生産は約12万台減少する見込みとされるが、これは月間の乗用車生産台数の2割弱に当たる。鉱工業生産全体に占める乗用車のウエイトは6%弱なので、この自動車生産の減少分だけで7月の生産を約1%押し下げる可能性がある。部品などの生産減を考慮すると、もう少し大きなマイナスも考えられる。前回の生産「予測指数」では7月に1.7%の増加を予定していたから、この影響によって小幅プラスに下方修正されることになりそうだ。

また需要面では、短期的に被災地やその周辺での消費が減少しそうだ。観光客の減少が伝えられているが、被災地周辺での流通、移動手段の制約からある程度消費もネガティブな影響が出ているはず。

▼経済指標を読む/
 6月貿易黒字=07年後半も黒字額は拡大の見通し


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は25日、財務省が発表した6月の通関統計、貿易黒字について次のようにコメントした――。

(1) 6月の貿易黒字額は前年比53.4%増の1兆2271億円となり、事前予想を上回った
(2) 季節調整済み前月比でも2.8%増加したものの、4-6月期では3期ぶりに前期比減少
(3) 米国企業設備投資の回復、グローバル経済の堅調さからすれば、年後半も黒字額は拡大の見通し

<事前予想を大幅に上回る前年比53.4%増>

財務省が発表した6月の通関統計によると、貿易黒字額は前年比53.4%増の1兆2271億円となり、事前予想(当社:9600億円、コンセンサス:9663億円)を大幅に上回った。

輸出額は同16.2%増の7兆2835億円、輸入額は同10.7%増の6兆564億円だった。
いずれも2ヶ月連続2 ケタ台の伸びとなったものの、輸入の伸び率がやや予想を下回った。この結果、4-6 月期の貿易黒字額は前年比43.4%増と、1-3 月期に続き高い伸び率となった。一方、季節調整済みでは、貿易黒字額は前月比2.8%増と3ヶ月ぶりに増加した。輸出は前月比1.1%増と4ヶ月連続、輸入は同0.9%増と3ヶ月連続増加した。ただし、4-6月期では前期比2.4%減と3 期ぶりに減少に転じた。当社では4-6月期のGDP統計では、外需の寄与度は1-3 月期の前期比0.5%ポイントからゼロに鈍化すると予想しているものの、若干マイナスに転じる可能性も出てきた。

▼今日の株価予想/
 戻り売りと押し目買いが交錯するもみ合いへ


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

昨日の米国株式は反発した。アマゾン・ドット・コムやボーイングの市場予想を上回る決算が好感された。住宅統計の悪化などから下落に転じる場面もあったが、原油相場の大幅上昇でエネルギー関連株の上昇が下値支えとなり、取引終了にかけてあらためて買われた。なお、シカゴ市場の日経先物は17600円台まで下げる場面もあった。

これを受けて、本日の東京市場は様子見気分の強いスタートになりそうだ。
米国株式が反発し円相場が120円台に戻していることは、市場に安心感を与えそうだ。そのため、好決算を発表した企業や、好業績が期待できる銘柄には押し目買いが続き、これが下値を支えそうだ。その一方で、6月の安値に近づくなど調整色が強まっていることや、参議院選挙への不透明感などから、上値では利益の確定売りが予想される。そのため、本日の東京市場は、戻り売りと押し目買いが交錯するもみあいになりそうだ。
テクニカル分析
昨日の日経平均株価は急反落。年初来高値18300円(2月26日)に次ぐ戻り高値の18297円をつけた6月20日以降は、1ヶ月以上にわたり保ち合い相場となっていた。しかし、6月27日17848円を割り込み、下降トレンド入りとなった。ここから下値の節目としては、6月の安値17591円(13日)がある。また、100日移動平均線17645円も注目される下値のめどである。同移動平均線は、3月下旬以降の相場においては終値での下値支持線になってきた。さらに、現状は、年初来安値16532円(3月5日)から18297円までの上昇に対する調整局面との見方もできる。そして、この上昇に対する38.2%押しは17623円。したがって、各種下値の節目が集まる17600円を中心とした水準は注目される下値のめどになる。

一方、上値は7月24日安値17906円からのマド埋めとなれば、目先では売り一巡としてあらためて値固めの動きになりそうだ。ただし、その場合も23日、24日の高値がある18000円水準は強い上値抵抗線になろう。

話題の銘柄
7541メガネトップ/業態変更で一人勝ち状態が続く見通し=目標株価2700円

メリルリンチでは、同社が新経営陣のもとで商品および店舗戦略を刷新し、高い品質とファッション性及びサービスを低価格で提供していることを評価。他の小売サブセクターでは当たり前だが、全般に顧客満足度の低い眼鏡小売セクターで、売上動向は一人勝ち状態だと指摘した。淘汰が始まった眼鏡業界で唯一の勝ち組として、今後3年間で業界最大手の三城に匹敵する売上規模に拡大するとみている。

同社は低価格と高い品質およびサービスを同時に実現するため、フレームの製造会社を買収し、製販一貫体制の仕組みを構築。薄型レンズや遠近両用レンズにしても追加料金がかからない、レンズとフレームの単一価格セット販売を始め、加工も通常1週間かかっていたところを25分に短縮した。このわかりやすい価格とスピード加工が高い顧客支持を得ていると分析。こうした業態に変更してから、店舗の売上高は倍増、収益性も飛躍的に改善しているという。

現在は既存店舗の業態変更を積極的に進めている最中。上場5社の中で既存店ベースの増収を維持している唯一の企業であることを踏まえても、また三城と比較しても、現状の株価は割安。同社が今後同業他社のシェアを獲得し、2010年3月期には現在の三城の90%の売上高および利益水準に達する可能性があることを考慮し、バリュエーションが切り上がることは可能だと判断。

今後の業績について、経常利益ベースで、今08年3月期を、会社予想31億円(EPS 79.1円)に対し、32億円(EPS 80.1円)、来09年3月期を50億円(EPS 136.7円)、10年3月期を63億円(EPS 178.9円)と予想。投資評価を新規に「買い」、目標株価を2700円としてカバレッジを開始した。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼ドル円予想/
 それにしても、“恐怖のNY株式市場”だね


AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

当初の目標が119円80-95銭だったが、
まさかピタリとそこで止まるとも思っていなかった。

それにしても恐怖のNY株式市場だね。3時半頃に落ちている時が一番やばい。必ず引けに向けて下げ幅を拡大する。上げ相場の時も同じではある。本来、NY株式とドルとの相関性は巷で言われているほど密接ではない。だが、今回はリスク投資の比率カットという事もあるので円相場に多大な影響を与えている。円キャリー投資組にとってはダウ平均は鬼門であるので注意しておくほうが良いだろう。

<欧州通貨=調整は時間がかかるかも知れない>

ようやく欧州通貨が崩れてきた。まさにようやくである。あまりにドル安値圏が長かったから調整は時間がかかるかも知れない。太平洋は衰えを知らないが、どんな満月もいずれは欠けてくるので注意だけはしておいたほうがよいだろう。クロス円の調整はまだ長引くかも知れないが、それは今回の押しの幅によるだろう。(7月26日。木曜日。そろそろ夏来ないの?と思う日。)

▼ユーロドル相場/
 ロングも利食いポジション縮小し、次の備えを


元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は25日、為替相場について、「ひとこと」として概ね次のようにコメントした――。

「ユーロ円の売り」と、「ユーロポンドの売り」とで、ユーロドルが緩んできた。
こーいう値動きを「テンダー」と、言います。
ユーロドルに、主体性がない。
「円キャリー・トレード」が崩れる力が強いと、ユーロドルも引きずられるかな・・・・。
ユーロドルでの「ユーロ高ドル安トレンド」に、変化は無いが、
夏休み相場で、マーケットのサポーターも不在がち。
ユーロドルのロングも、利食って、ポジションを縮小し、
下げたら買える状態にしておくと良いかもね。

■米サブプライム問題の不可解/
 格付会社の「変心」で、梯子をはずされた投資家

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は25日、相場の見通しについて次のようにコメントした――。

24日、思うところがあるとお話ししたのは、米国の経済に関して、です。
どうも、先日のS&Pとムーディズ社によるサブプライムローンを担保としたCDO(米住宅ローン債権で裏付けされた資産担保証券)の格付けの引き下げから世の中の雰囲気がおかしくなってきているように感じています。

<元々、格付会社はCDOに高い格付けをつけていたのだが・・・・・?>

元々、こうした格付け会社がこの証券に高い格付けをつけたことで、投資家も安心して証券に投資したわけです。その格付け会社がこうした債券を格付けしたことで、投資家は梯子をはずされた形になってしまいました。

この証券に投資している人はヘッジファンドだけでなく、年金基金や生保など多岐にわたります。そのため、今回の件によって全体でどれぐらい損失がでるかは全くわからないという非常に不安的な状態になってきました。

住宅市場の低迷ということだけであれば、米国経済も十分耐久力はあったと思いますが、投資家が損失を出すことで金融市場がおかしくなると、状況は一変します。更に、どの程度事が深刻なのかが誰にもわからないというのもみんなの不安を煽ります。ともかくこの影響がはっきりするまでは様子見。

▼今日の債券相場/
 20年債入札を無事終えれば、環境は一段と好転へ


日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

8月利上げ見送りを前提に考えてみよう
強気相場がスタートした。
ただ、10 年287回債利回りはレジスタンスと見られた1.855%のブレイクに成功したが、1.845%までにとどまっている。1.80%台前半では戻り売りもあり、昨日は本日に入札を控える20年債以上に重かった。しかし、外部環境がさらに好転を続けるなら、その重石もなくなるはずである。

<米実質金利が落ち着けば、日本の10年債は1.70%へ接近?>

今回の最大のサポート材料は言うまでもなく、米長期金利の低下である。
サブプライム問題の悪影響の波及具合は予断を許さない。何より、依然として、実質金利(含むリスクプレミアム)が高止まりしたままである(下図の楕円部分、灰色太線)。これが落ち着いてくれば、米10年国債利回りが4.75%程度まで下がっても全く不思議はなく、その際、日本のそれは1.70%まで近くまで低下することが可能になろう。

ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価はNYダウの上昇や円相場の落ち着きにも関わらず、参院選など不透明要因などからやや下落した。日経平均 が終値で前日比-46.56円安の17811.86円、またTOPIXも同-4.09安の1749.94、JASADAQ指数は同-0.43安の78.25となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、証券商品先物、その他製品、精密機器などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は、ドル円相場は120.56-120.61円前後で推移、ユーロ円は165.29-165.34円前後で推移している。

★ホンダ=2007年度第1四半期は戦時業で増収、7年連続で過去最高更新
本田技研工業株式会社(7267)の2007年度第1四半期業績は、全ての事業で増収となり、連結売上高は第1四半期として、7年連続で過去最高を更新。営業利益は、増収に伴う利益の増加、コストダウン効果ならびに円安による為替影響などにより、原材料価格の高騰影響、減価償却費、販売費及び一般管理費や研究開発費の増加などはあったものの増益となり、第1四半期として過去最高を更新した。税引前利益、当期純利益はいずれも第1四半期として過去最高、関連会社持分利益は全ての四半期を通して過去最高となった。なお、25日の取締役会において、2007年6月30日を基準日とした第1四半期末配当金を、1株当たり20円とすることを決議した。年間配当金は、1株当たり80円を予定している。 http://www.honda.co.jp/investors/event/

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

松下電器産業株式会社(6752)
□2007年10月1日を効力発生日とし、当社の100%子会社である株式会社松下テクノリサ-チ
を吸収合併することを決定
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1d2_2DF_3O_kqp
□2007年度 第1四半期 連結決算概要
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1d3_2DF_3O_kqp

ソニー株式会社(6758)
■「アニュアルレポート2007(2007年3月期)」をWEBサイトに 公開いたしました。
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/financial/ar/2007/
■冊子は8月中旬に発行予定です。以下URLよりご請求ください。
  http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/financial/ar/requst.html

本田技研工業株式会社(7267)
■『中間期および通期業績予想の修正に関するお知らせ』を掲載しました。
http://www.honda.co.jp/investors/filings/
■2007年度第1四半期 連結決算説明会プレゼンテーション資料を掲載しました。
http://www.honda.co.jp/investors/meeting/

トレンドマイクロ株式会社(4704)
■連結財務諸表作成基準の変更および平成19年12月期第2四半期連結業績予想の修正
http://jp.trendmicro.com/imperia/md/content/jp/aboutus/financialinformation/irinformation/07q2_jgaap_j_final.pdf
■(訂正)平成18年12月期 決算短信(連結)[米国会計基準]の添付資料の一部訂正について
http://jp.trendmicro.com/imperia/md/content/jp/aboutus/financialinformation/irinformation/annual_2006tanshin_restatement_j.pdf
■(訂正)平成18年12月期 中間決算短信(連結)[米国会計基準]の添付資料の一部訂正について
http://jp.trendmicro.com/imperia/md/content/jp/aboutus/financialinformation/irinformation/semi_2006tanshin_restatement_j.pdf
積水ハウス株式会社 (1928)
■平成19年8月1日付 人事異動・機構改革について
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2007.html

Posted by Yen-Dokki at 2007年07月30日 18:33
 
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