07-08年物価見通・米国株急落の影響・FX相場予想ほか
■07-08年物価見通し/
上振れの場合、最有力候補は「食料インフレ」?
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は20日(金)、消費者物価指数(CPI)前年比の明確なプラス転換がなかなか見えてこないとしながらも、「食料品価格の動きには要注意である。来年にかけてCPIが上振れるとすれば、その最も有力な候補は食料インフレであろう」と語った――。
ポイント
(1) 企業段階でのインフレ圧力が高まっているが、最近は、特に加工食品価格の上昇が顕著になっている
(2) 食料品消費が下げ止まり傾向にあるほか、小売業では人件費の削減に限界が見えてきている
(3) このため、近い将来、小売段階でも食料品価格が上昇を始め、CPI が想定比上振れる可能性がある
【Washington Political Report】(有料)特約 (July 14-20, 2007)
イラク政策の見通し
今週の上院の動きを見ると、議会は当面ブッシュ大統領のイラク政策に対して何もできない状態にあることがはっきりします。イラクの駐留米軍の早期引き揚げを要求する法案や決議案は上院規則22条(法案審議打ち切りのためには60票以上の賛成票を要するという規則)の壁を乗り越えることが難しく、またその壁を乗り越えられるような第三の妥協案を作り出すことも難しいからです。議会のこの力の限界によって、結果的にはブッシュ大統領は当分の間は自分が信じるがままのイラク政策を継続推進することができるということになります。
上院規則22条の壁だけではなく、ブッシュ大統領のイラク政策を根本的に変えさせるためには大統領の「拒否権」という更に大きな壁があります。例えば上院規則22条の壁を乗り越えて、イラクの駐留米軍の早期引き揚げを求める法案を可決することができても、ブッシュ大統領はそれに拒否権を行使することができます。議会が大統領の拒否権を覆すためには「上下両院で」3分の2以上の絶対多数の賛成票が必要で、現在の議会の勢力地図では、イラクから米駐留軍早期引き揚げを迫る法案に上院で67票以上、下院で290票以上の賛成票を得ることは「絶対に」不可能です。
ブッシュ大統領が再選を控えている場合には世論動向を無視する訳にはゆかず、「政治的に」政策を修正せざるを得なくなるケースがしばしば出てきます。あるいは日本の議会民主制における衆議院解散や首相の交代のように、「大統領の交代」というようなことがあれば状況は別です。しかし三選の心配がなく交代もないブッシュ大統領はこの点でも政策の修正をする必要がありません。
この大統領の絶対的な権限は「大統領は最高指揮官である」という米国憲法によって保証されています。「独裁権」に近いこの大統領の権限を取り除くことができるのは議会の「弾劾」の権限だけですが、反逆や不法行為ではなく、政策やイデオロギーの違いによって議会が大統領を弾劾することはできません。
こうしたことを考えると、議会が何と言い米国世論が何と言っても、ブッシュ大統領が自ら考え方を変えない限りは、その良し悪しは別にして、イラク政策の変更は彼の任期が終わるまではあり得ないということになります。(以下略)
▼米国株急落の影響/
全体では戻り売り続きそうで、下値試す動きへ?
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
先週末の米国株式は大幅反落となった。NYダウが14000ドルの大台に乗せたことで高値警戒感が強まる中、マイクロソフトやグーグルの予想を下回る決算が嫌気されて売りが先行。サブプライム問題も再燃して、NYダウは一時200ドルを超す下落となった。また、シカゴ市場の日経先物は17900円を割り込む場面もあった。
これを受けて、本日の東京市場は売りが先行しそうだ。
先週は終盤にかけて上値を試したものの前回の戻り高値を超えることはできなかった。そのため、米国株式の急落に利益の確定売り圧力が強まりそうだ。加えて、参議院選挙についても報道で与党の劣勢が伝えられていることも、買い手控えにつながろう。その一方で、好調な業績が期待できる大型株については、引き続き押し目を買う動きが予想され、これが下値を支えそうだ。ただ、本日の東京市場は全体としては戻り売りが続きそうで、下値を試す動きになりそうだ。
テクニカル分析
先週末の日経平均株価は続伸。年初来高値18300円(2月26日)に次ぐ戻り高値の18297円(6月20日)をつけた後は、1ヶ月にわたり保ち合い相場となっている。しかも先週は、高値18269円(7月17日)、安値17964円(18日)、そして20日の高値18223円と、保ち合いレンジが次第に狭まっている。そのため、次にこのレンジからいずれの方向に放れるのかが注目される。ポイントは、20日の高値の突破だろう。過去1ヶ月間は戻り高値が切り下がっているため、逆に直近の戻り高値を上回ることが上放れのサインの1つとなる。
一方で、下値は20日の安値18124円がポイント。ここは、25日移動平均線の水準である。これを下回ると、20日の高値が目先での戻り高値となり、下値をあらためて探る動きになろう。その場合、心理的な節目の18000円などがサポートになるが、これを割り込み、今月の安値17919円(12日)を終値で下回ると、保ち合いからの下放れの可能性が強まり調整が本格化しそうだ。
話題の銘柄
7011三菱重工業/原動機事業の拡大による収益回復はまだ5合目辺り
同社は造船・重機の国内最大手。コアとなる原動機事業は、火力発電設備であるGTCC(高効率ガスタービンコンバインドサイクル発電)やIGCC(石炭ガス化複合発電)、原子力、風力発電や太陽光発電など幅広い分野を手掛けており、前07年3月期受注高では初めて1兆円を突破、今後も業績拡大を牽引する見込み。短期的なバリュエーションは割高だが、世界的なエネルギーや環境投資の拡大で、引き続き多大な恩恵を受けると判断した。
同社に注目した理由としては、◇同社の連結業績は今期が回復3年目と、平均的な機械セクター企業の同6年目と比べて半分の期間でしかないこと(=当面は高い業績変化率が続くため高PERも説明可能)、◇エネルギー関連の原動機をはじめ、船舶・海洋、航空・宇宙などのインフラ関連、更には環境関連を手掛けておりビジネスチャンスは続くこと、◇過去未達になってきた中期計画の達成が今回は前倒しで見込まれ、変化の胎動が伺えること、――などを挙げた。
同社の株価の過去20年の動きをコマツと比較すると、概ね2年遅行していると指摘。サイクルをアーリー、ミドル、レイトと3つに分けたときに、現在はミドルの『勝ち組』企業とレイトにトレンドが来ているとし、来期にかけては今年よりもレイト分野にシフトすると分析。レイトサイクルである造船・重機セクター、ひいてはコア銘柄である同社が注目されると言及した。
これらを踏まえて、今後の業績を予想。営業利益ベースで、今08年3月期を、会社予想1150億円に対し、1500億円(EPS 23.4円)、来09年3月期を1800億円(EPS 30.0円)、10年3月期を2130億円(EPS 36.0円)とし、投資判断を新規に「Buy2」、目標株価を1000円(今期PER43倍)としてカバレッジを開始した。トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼FX相場予想/
以前とは動きが全く異なるドル円の“注目点”
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
ダウが乱高下するのはバブルだから致し方なしとして、米国債も荒れるなあ。
以前とは動きが全く異なるね。大きく崩れた円安だが、月曜はどっちみち日本勢は朝9時から買うのであろう。午前中にどこまで戻れるかを見つめてみたい。NYは警戒して深攻めはやめたようである。
金は完全復活を遂げている。どこまで高値を追いかけられるか注目している。前日の沈黙した相場を居眠り狂四郎相場と命名したら、参ったなあ。若い連中知らないじゃないか。円月殺法知らんかね?市川雷蔵知らんかね?通じないとなるとチンタラ相場の命名を変えないとなあ。(7月21日。土曜日。また梅雨の日。)
▼ドル円下落/
121.00アラウンドまで下落か、ロングは撤退だね
元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は21日、為替相場の動きについて「ひとりごと」として、概ね次のようにコメントした――。
21日朝方、私が半分寝ぼけて、『あれっ、ドル円は、121.20位じゃなかった?』
『121.20だと思ってたヨ・・・』と、言っていたのを覚えていますか?
やっぱ、来たねー!
まー、単なる偶然なんだけど、潜在意識下で、ドル円が、下落するハズだ、と、考えているから、
寝ぼけた時に、それが顕れる(顕在化する)。
だから、寝ぼけても、123円方向の『ドル高円安』のレートは、顕れない。
(無意識になっても、そういったレートが、顕在化することは無い)。
まー、NY株式の影響だから、東京時間で、23時を過ぎてからの値動きで、
『まーったく・・・!!!』が、正直な感想だけどネ・・・。
121.00アラウンドまで下落か・・・。
ドル円のロングは、撤退だね。
▼今週の債券相場/
10年債利回りで1.90%台は見ない、と予想する
日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
本日の想定レンジとコメント …値を上げた後、もみ合い強含み
まずは、米債高を受けて値を上げよう。しかし、1.80%台前半から半ばでは投資家の買い意欲は鈍そうだ。加えて、やがて8月の利上げ見送りといった観測が広がる可能性は高いと見るが、今日の段階では材料になり難い。急伸後はもみ合い強含みにとどまる公算が大きい。カーブは概ねパラレルと見る。
筆者の想定レンジ(長国先物9月限) : 132円23銭 ~ 132円51銭
■復活!商品相場/
CRB指数は底入れ=第2ステージに向け上昇へ
エース交易ホームトレード部の陳晁熙(チン・チョウキ)さん(Chen Chaur-Shi)は、商品相場が全般に「上昇相場復活へ」として、概ね次のようにコメントした――。
<基調を強めているのは、原油や金のみではない>
18日に米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が、下院金融サービス委員会で、「当面、米国の経済成長は順調で、インフレ圧力は緩和される。また、米住宅市場の問題と焦げ付きの懸念も増加する」と述べ、当面は政策金利を据え置く意向を表明した。
これにより、(1)金利引き上げが遠のいたこと、(2)ドル安懸念が強まったことに加え、(3)原油価格が75ドルを突破したことなどから、金価格は1%強上伸した。安全資産としての金が見直されたようだ。基調を強めているのは、原油や金のみではない。非鉄や穀物相場はすでに高値圏で推移しているし、コーヒー、砂糖といったソフトコモディティも強基調に転換している。商品全体の値動きを示すCRB指数は320ポイントの抵抗線を超え、週足では底入れとなっている。
ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン・・・・・米国株下落受けて急落、円は上昇
午前の東京株式市場=株価はNYダウが149ドルを超える急落となったことを受けて、NYダウ以上の大幅下落となった。日経平均 が終値で前日比-233.31円安の17924.62円、またTOPIXも同-25.15安の1751.02、JASADAQ指数は同-0.84安の78.23となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、33業種のうち値上がりしたのはパルプ・紙の1業種のみだった。
午前の東京外為市場=為替は米国株下落の影響でドルが下落した。ドル円相場は120.90-120.95円前後で推移、ユーロ円も下落して167.27-167.34円前後で推移している。
Posted by Yen-Dokki at 2007年07月25日 17:58