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サイバノミクス金融・経済レポート
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2007年05月30日

日銀・金融政策・経済指標を読む・今日の株価予想ほか

▼日銀・金融政策/
 “第2の柱”を活用してくることを想定すべきだ


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、日銀が展望レポートで示してきた“第2 の柱”について、次のような見解を示した――。

ポイント:
市場が早期追加利上げをなかなか織り込めないのは、日銀が展望レポートで示してきた“第2 の柱”が浸透していないからであろう。しかし、日本経済は、今、個人投資家が過度とも言える為替リスク・テークの下で海外資産運用を加速させるという、新しいバブルに直面している。柔軟な政策対応によって“ガス抜き”を行っていくことが経済の安定成長をもたらすことは自明であろう。“第2 の柱”には十分存在意義があり、また、日銀が“第2 の柱”を活用してくることを想定すべき、と考えている。

▼経済指標を読む/
 4月全国コアCPI=全体として物価上昇圧力は低い


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は25日(金)、総務省が発表した消費者物価指数(東京5月、全国4月)について次のようにコメントした――。

(1) 4月の全国コアCPI は前年比0.1%下落と事前予想どおり
(2) 保健医療サービスの上昇を、耐久財価格の下落が相殺
(3) ただ、一部製品への価格転嫁の動きが、CPI 予想に対して若干アップサイド・リスク

総務省が発表した4 月の全国コアCPI は、前年比0.1%下落(3 月は同0.3%下落)となり、事前予想どおりであった。季節調整済みでは前月比0.1%上昇と、3ヶ月ぶりに上昇した。しかし、3ヶ月前比では昨年8月以降プラスに転じたことはなく、全体として物価上昇圧力は低いことがうかがわれる。

また、総合CPI は前年比横ばい、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除くCPI(コアコアCPI)は同0.2%下落した。季節調整済みでは、総合CPI は前月比0.2%上昇、コアコアCPI は同0.1%上昇した。総合CPI の上昇は、生鮮食品の値上がりが影響したものであり、生鮮食品を除く財は前月比0.1%下落した。

【Washington Political Report】(有料)特約 (May19-25, 2007)
イラク戦費追加補正予算の決着と次の闘い

議会上下両院は24日(木)夜955億ドルのイラク/アフガニスタン戦費を中心とした総額1200億ドルの本年度追加補正予算割当法案を可決しブッシュ大統領に署名を求めて送りました。下院の採決は280対142票、上院の採決は80対14票。これにより、ブッシュ大統領が2月7日に予算要求をして以来3ヶ月半続いたイラク政策をめぐるブッシュ大統領と議会民主党との闘いは一段落しました。これは米国報道機関が報じるようなブッシュ大統領の勝利でもあるいは議会民主党の敗北でもなく、政治権限のバランスと15万の米軍がイラクに現時点で駐留しているという現実をそのまま反映したひとつのステップと見なすべきものです。

成立した最終案には勿論米駐留軍引き揚げに関する条項は存在せず、代わって、イラク政府が今後早期に達成すべき目標基準(bench marks)を設定し、それが達成されない場合には16億ドルのイラク政府への再建支援予算の削減があり得ることを警告する条項が挿入されました。これはジョン・ウオーナー上院議員(共和党、バージニア選出。軍事副委員長)の提案を基にしたもので民主・共和両党の超党派の支持を得、ブッシュ大統領も受け入れることを譲歩した条項です。7月と9月にイラク米駐留軍司令長官のデイビッド・ペトレイアス将軍が議会に目標基準達成進捗状況に関する報告をおこなう予定であり、その進展次第で議会がイラク政府への援助予算を削減することもあり得るということです。これはイラク関連予算で議会が初めて制約を設けたケースとなり、今後の予算割当制限の前例となるものです。イラク政府につきつけた目標基準には、シーア派、スンニー派、クルド派の民族宗派間の和解努力、各派違法軍団の武装解除と解散、各民族宗派の平等な法的権限と保護の確立、各民族宗派間の原油収益の公平は分配など難しい目標が含まれています。(以下略)

▼今日の株価予想/
 利益確定売り、中国株確かめつつ戻り試す動き


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

先週末の米国株式は反発した。発表された中古住宅販売件数が予想を下回ったことから、年内の利下げへの思惑があらためて強まった。また、M&Aなどの企業ニュースが好感されて、NYダウは13500ドル台を回復した。なお、シカゴ市場の日経先物は17500円台での値動きだった。

これを受けて、本日の東京市場は買いが先行しそうだ。米国株式が底固い値動きになったことや、円相場が121円台後半まで軟化したことが好感されよう。また、先週末は結果的に中国株式が反発し、上海総合は終値での史上最高値を更新したことも安心感を与える。その一方で、日経平均株価が17000円台後半では上値が押さえられ続けていることから、戻り売りへの警戒感は残る。そのため、本日の東京市場は利益の確定売り、そして中国株式の動きを確かめながら、戻りを試す動きになりそうだ。
テクニカル分析
先週末の日経平均株価は大幅続落となった。心理的な節目の17500円も下回り、目先では5月23日の高値17802円を天井とする下落トレンドが見られる。しかし、3月以降は中期的な下値支持線となってきた100日移動平均線17422円を終値では上回っていることから、年初来安値16532円(3月5日)からの中期的な上昇トレンドはなお維持されている。ただ、5月18日の安値17320円を下回ると、今月の高値17827円(5月10日)からの下落トレンドが明確となり、3月以降の上昇に対する調整の動きに移る可能性はある。その場合、16532円~17827円の50%押しとなる17180円などがめどとなる。

一方、上値は先週末の高値17529円が最初の抵抗線。しかし、これを超えて24日安値17606円とのマドを埋めると、先週末の安値17370円が当面の底値となり、さらなる上値を試す動きになりそうだ。なお、先週は週足で7週ぶりに陽線となった。ただ、過去9週間の終値は17200円台後半から17500円台半ばの300円満たないゾーンに集まっていたが、先週もそこからは抜け出すことができなかった。そのため、7週ぶりに陽線となり相場に変化の兆しはあるものの、これが新たなトレンドを形成する動きかどうかを見極めるためには、やはり週の終値が今週まで10週続いた狭いレンジから放れることが必要だろう。

話題の銘柄
2914日本たばこ産業/Gallaherとの経営統合で成熟産業の中の成長企業へ

メリルリンチでは、同社はGallaherとの経営統合により成熟産業の中の成長企業へ変わると予想。たばこ業界では先進国を中心に広告を禁止されており、市場成長率は1%程度、技術革新の余地は限定的といった特性を考慮すると、企業の競争優位性はこれまでに構築されたブランドがもたらす先行者利得に他ならないと指摘。Gallaherの買収は新たなキャッシュフローの獲得という意義があると言及した。

税引き後売上高に対するEBITDAマージンは同社の海外子会社JTIの23%に対し、Gallaherは28.3%と5.30pptも高い。JTIより収益性の高いGallaherが合算されることで、同社の海外たばこ事業のEBITDAは1126億円→2718億円と2.4倍に拡大。EBITDAマージンも20.5%→23.9%に3.4ppt、海外たばこ製造販売事業では27.8%に7.3ppt拡大する(前07年3月期海外事業単純合算ベース)。また、たばこの平均単価の高い欧州と、単価上昇および数量増が見込める新興国でのシェア・アップを獲得し、世界シェアを7.5%→10.8%に拡大したことも大きい。これ以上のマージン効果を見込めない欧州で稼働率の低い生産拠点を集約統合、あるいは新興市場に移転することで、人件費を抑えて生産効率を上げることが可能だとして、コストシナジー効果を拡大するチャンスが到来したと判断した。全体では540億~580億円程度のコストシナジー効果が実現される可能性もあるとみている。

なお、このシナジー効果試算は今回の業績予想には織り込まず、上方修正の余地として保留。これらの買収効果を踏まえて、今後の業績を見直し。経常利益ベースで、今08年3月期を、会社予想2820億円(EPS 19415.29円)に対し、3265億円→4402億円(EPS 291554.25円)、来09年3月期を3069億円→3950億円、10年3月期を3231億円→4721億円へと上方修正。投資評価を「中立」→「買い」に引き上げ、目標株価を82万円(来期EV/EBITDA11倍)とした上で、「JapanFocus 1」に新規採用した。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼ドル円相場/
「上と下を何度も往来する」という悪質な展開


AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

口を開けて待っていた円キャリー組に突っ込んでいったものが火傷を負った展開。
それにしてもすさまじい円売りの波で、いかに下で待っていた買いが大きかったかを実証することになった。全値戻しどころか、それを上回った。他の通貨は音なし。

まだ終わっていないが、このままで終わるとドル円の1週間はクリスマス以来の値幅となり、今年最小。上と下を何度も往来するという悪質な展開となった。28日週も似たような動きになるのではないかと思うとウンザリする。ところで米中古住宅、4年ぶりの数字だというのに反応がなかったわけ?(5月26日。土曜日。再び夏の日。)

▼今日の債券相場/
 強気相場への期待外れ、失望感とポジション調整へ


日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

本日の想定レンジとコメント …強含みはあろう
先週末の米債市場は弱めの4月中古住宅販売件数に反応しきれず、弱気相場が続いた。株高も予想され、外部環境面の好転は望み難い。残るは変わらぬ好需給への期待である。値幅、日柄調整がまだ必要に思う一方、受け渡し月内最終である。強い反発は無理でも、相場強含みはあろう。
本日の想定レンジ(長国先物6月限) : 133円33銭 ~ 133円58銭

▼コーヒー先物相場/
 2007年は不作年+アジア需要増=需給改善で上昇へ


エース交易ホームトレード部の陳晁熙(チン・チョウキ)さん(Chen Chaur-Shi)は、コーヒー先物相場について、「需給状況改善で上昇へ」として概ね次のようにコメントした――。

<ロブスタコーヒー=3月安値から5月高値まで21%上昇>

インスタントコーヒーやエスプレッソに利用されるロブスタコーヒーは、最大の生産国であるベトナムで、産地が乾燥天候による収穫被害を受けたこと、輸出好調から同国の在庫が縮小し、積荷に遅延問題が発生していることも重なって、3月の安値から5月の高値まで21%の上昇となり、5月22日は過去最大のトン当たり1746ドルとなった。

ベトナムは2006年10月から2007年4月の間に880,000トン(1,470万袋)のコーヒーを輸出し、これは前年比58%増となっている。4月中旬までは、輸出分として200,000トン(334万トン、1袋=60kg)のコーヒーを保持していると予想されていたが、その後、在庫が払底していると発表されたことで相場は急上昇に転じた。ベトナムのコーヒー作物年度が始まる10月下旬にならないと、次期収穫品は手元には届かないという。

ニュース・チェック

★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は米株高と円安、また中国株の安定から118円上昇した。日経平均 が終値で前日比+118.22円高の17599.43円、またTOPIXも同+9.87高の1725.41、JASADAQ指数は同+0.76高の81.04となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、非鉄金属、鉱業、鉄鋼などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は円安が進み、ドル円相場は121.60-121.65円前後で推移しており、またユーロ円は163.61-163.67円前後で推移している。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

松下電器産業株式会社(6752)
□ウォルト・ディズニーとパナソニックが国内において、ブルーレイの共同プロモーションを展開
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?11o_2DF_3j_kqp

住商情報システム株式会社 (9719)
■住商情報システム株式会社(代表取締役社長:阿部康行氏)とSAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:ロバート・エンスリン氏)は、共通するお客様に対するERP(統合基幹業務システム)などの導入サービス支援を強化するために、戦略的共同事業計画を策定し、合意したことを発表した。
http://www.scs.co.jp/ir/index.htm

Posted by Yen-Dokki at 2007年05月30日 14:27
 
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