
日経平均の10000円近辺は割安、割高?
方向感が掴みにくい展開となっていますが、マクロでチェックしますと、現在の株式市場は往来相場のさらに中心だということがわかります。詳しくはレポートをご覧ください。
3連休明けの国内株式市場は、欧州債務問題で反落となった米国株式市場を嫌気する格好となって反落となりました。ただし、日経平均の200日移動平均線が引き続き下値抵抗ラインとして意識されているようで、9900円でのもみ合いとなっています。
欧州の債務問題や米政府債務の上限問題の期限が8月2日ということもあり、目先の不透明要因で動きにくく、売買を手控えているという見方があるようです。
欧州や米国などの不透明要因で株価は反応して動きますが、マクロの株式市場の動きをチェックしますと、約2年の往来相場が続いているといえます。
この間に起きたことを振り返りますと、欧州債務問題(ギリシャ。ポルトガル、アイルランド)、米国景気の腰折れ懸念、中国の金利引き締め、国内政局の混乱、大震災などの不安材料などが起きています。この材料の中で大震災を除けば、何度も繰り返して起きていることだと思います。
たとえば、2009年7月に株式市場が大きく下がったのは米国景気の腰折れ懸念でしたし、2010年5月からの下落は、ギリシャやポルトガルなどの欧州債務問題がきっかけです。中国の景気が過熱し、インフレ対策の利上げが景気を減速させる懸念は折に触れて解説されて目先の材料になっています。
国内政局の不安材料は、小泉首相以降、2007年から安部、福田、麻生、鳩山、菅内閣と1年以上続いた首相がいないということで、常にゴタゴタしているといえます。
日本で起きた大震災を除けば、欧米中の不安材料や国内政局の不透明感はずっと続いているといえます。そしてこの間の日経平均は、ざっくり見て9000円から11000円の往来相場になっていますから、欧米中の不安材料のいずれかが表面化すると9000円に近づき、なくなると10000円を超えていたということになります。
もちろん、この傾向が今後も続く保証はありませんが、2009年以降に起きたことを振り返ると、今出てきている欧米中の不安材料に新鮮味はないと感じます。したがって、目先の材料に一喜一憂してしまいますが、往来相場が続く可能性は高いと思います。
2005年以降の株式市場を日経平均でチェックしますと、以下のような傾向が見られています。

上記のチャートは約6年間の傾向ですから、目先で多少日経平均が動いても傾向に大きな変化を与えるわけではありません。したがって、目先的に多少上下に動いたとしても、中期的には割安でも割高でもなく、傾向も大きく変わらないと思います。
一方、2005年のような上昇相場では、それこそ何を買っても儲かる相場だったといえますから、順張りだろうと逆張りだろうとグロース投資でもバリュー投資でも買えば儲かったといえます。反対に2007年からリーマンショックまでの下落相場では、何を買っても負けてしまったといえます。
何がいいたいのかといいますと、全体に往来相場ということは、「何を買っても上がる簡単な相場」ではないが、「何を買っても下がる厳しい相場」でもないといえます。
つまり、リーマンショックまでの下落相場のような環境ですと、個別に業績が良い銘柄でも株式市場全体の下落に連れられて下がってしまいますから、良い銘柄を探して個別物色しようという投資家も減ってしまいます。しかし、往来相場であれば個別に業績が良い銘柄は高値を更新しやすいといえます。
反対に、2005年のような何を買っても儲かる相場ではないので、悪い銘柄で上がらない銘柄もたくさんあるといえます。したがって、塩漬け株はなかなか解消しない(長く買い値にならないということは、不人気株の可能性が高い)といえます。
本日の株式市場では、全体に反落となる中で新高値銘柄が60銘柄も出ています。この流れは今日に限ったことではなく、最近の傾向でもあります。もちろん良い銘柄であっても、高値を追いかけて買うことはリスクも高い投資になりますから注意が必要です。
株式市場全体でタイミングを待つことがリスクの少ない転換点投資の基本ですが、今の相場環境を考えて個別銘柄に投資をしようとするのであれば、大きく下がって割安な銘柄よりも、一旦大きく上昇して大きく下がっているような人気銘柄の押し目を探すようにした方が、反発は狙いやすいのではないかと思います。
レポート担当 : ケンミレ株式情報 市原 義明

