過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は3月24日(水)の金融・経済情報をお送りします。
■1-3月期GDP予想/
年率3.8%成長を上回る高成長となる可能性
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、今年1-3 月の日本のGDPについて、出足好調であり、これまでのデータから見る限り、「昨年10-12月期の年率3.8%成長を上回る高成長となる可能性を示唆している」と見ている----。
<供給サイドから見ると、1-3 月GDPは年率5%という強い数字へ>
基本的には輸出並びにこれに牽引された生産が前期並みの高成長を維持しているところへ、今年になって消費や建設関連の指標が大きく改善していることが大きい。経済産業省の『全産業活動指数、全産業供給指数』によると、今年1 月の建設業活動指数は大幅な増加となり、既に昨年10-12 月期の水準を18%も上回っている。これはおもに住宅建設の大幅増によるものだが、民間企業設備向けも前期水準を10%以上上回っている。
また、全産業活動指数全体の6 割以上のウェイトを占める第3 次産業活動指数も、1 月の水準は前10-12 月期を2.3%上回っている。個人消費関連では1 月の消費財出荷こそ前期比小幅増に止まっているが、サービス消費が好調だったことを示している。
▼2月貿易統計/
アジア、米国向けが増加、中国、EU向けが減少
大和総研・経済調査部シニアエコノミストの熊谷亮丸さん(Mitsumaru Kumagai / Senior Economist, Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は今朝、発表された2月の貿易統計について、「輸出は増勢一服」として、次のようにコメントした----。
【1】増勢一服:+6510億円
2月の貿易収支は+6510億円と市場コンセンサス(+5606億円)を上回り、11ヶ月連続の黒字となった。輸出金額は前年比+45.3%とコンセンサス(同+45.7%)並みとなり、3ヶ月連続のプラスであった。輸入金額は同+29.5%とコンセンサス(同+33.0%)を下回ったものの、2ヶ月連続のプラスとなった。前年1、2月が輸出の最悪期であったため、その反動で足下の前年比は大幅なプラスとなっているが、来月以降は少しずつその幅を縮めていく見込み。なお、季節調整済み前月比は▲1.7%(←前月は同+9.1%)と前月からは減速している。昨年は1月だった春節が今年は2月であり、1、2月の季節調整にかく乱が生じている可能性もあるが、伸び率を均してみると10-12月の4%台からは鈍化している。
■今週の株式相場/
揉み合いの展開継続、狭いレンジトレードに終始
みずほ証券・商品企画グループ投資情報部エクイティストラテジストの瀬川剛さん(Tsuyoshi Segawa / Equity Strategist, Shinko Securities Co., Ltd.)は23日、今週の株式相場について次のようにコメントした----。
<今週の予想レンジ=日経平均で10600円〜10900円>
今週の東京市場は引き続き揉み合いの展開、狭いレンジトレードに終始しよう。投資環境の改善を背景に主要国の株式市場が堅調を維持しているが、今週内にはEU首脳会議という、再びの山場を迎えるとあって、①ユーロ相場の動向に警戒が広がり、各国の株価の動きは鈍化すると考える。②米国の住宅関連の経済指標およびインド準備銀行の利上げを受けて南アの金融政策の行方やニュージーランドの09年10-12月期GDPなど、③新興国の動向を見極めたいとのムードが台頭する可能性が高い。日本企業の業績回復、新年度入りに伴う株式需給の一段の好転への期待などが全体相場を下支えしようが、株価の頭は抑えられ気味で、静かな年度末相場が続くと考える。
(注)上記コメントは基本的に原文どおりですが、冒頭の文章、タイトル、小見出しなど、一部編集してあります。
▼今日の株価予想/
極小レンジ上抜けできる?予想レンジ10920−10800円
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。
東京市場は上値を試す展開か。手掛かり材料に乏しいが、ここ直近の極小レンジからやや上に抜け出す動きが予想される。ただ、ザラ場中の海外市場の動きに期待できず、上値は何となく重たいイメージか。
4月1日に新規上場する第一生命の売り出し価格が14万円に決定した。市場からの吸収資金は約1兆円と足元の東証1部のほぼ1日分の売買代金(23日は1兆1799億円)に匹敵する。25日から30日までが申し込み期間のため、きょうと明日の2日間で換金売り圧力が指摘されているが、既に手当て済みの可能性もあり懸念するほどでもなさそうだ。現在、指数は高値圏を維持しており、それが要因ならば既に下げ始めているだろうし。日経平均の予想レンジは10920−10800円。5日移動平均線の上昇、転換線の上昇、雲下限の上昇などに合わせて、上に放れることができるかが注目される。
話題の銘柄
5976 高周波熱錬/来期以降は高い利益成長期待、株価水準訂正へ。目標株価800円
コスモでは、「第3四半期累計の業績は、売上高で前年同期比33%減の213億円、営業利益で2.1億円の赤字(前年同期は32.8億円の黒字)。コンクリートパイル用ウルボン、中高層マンション向けおよび場所打ち杭用高強度せん断補強筋等の建設向け製品の需要低迷で営業赤字が継続している。ただ、自動車・二輪車用サスペンションばね等に使用される高強度ばね鋼線(ITW)は、自動車生産の増加を背景に回復してきており、中国子会社では、高値在庫の影響もなくなり利益改善が進んでいる。また、建設機械業界や工作機械業界からの熱処理受託も増加してきており、同社の収益は緩やかであるものの、着実に改善が進んでいる」、「ITWは、米国で昨年秋にホンダの新車種に採用されたほか、今秋からは新たな車種に採用される見通し。また、伸び悩んでいる同社の開発製品である中空ラックバーでは、電動パワーステアリング用で来下期から韓国メーカー向けに出荷が開始される。さらに、新しく開発した軸肥大加工(鋼材の一部を太くする加工→切削や鋳造で太い部分を細くする必要がなくなり、原材料ロスがなくなる)では、自動車足回り部品採用されるなど、引き合いが増加してきている」、「昨年12月に発表した新中期計画では、最終年度である12年3月期の売上高450億円以上、営業利益45億円以上を目指す。ITWの拡販や軸肥大加工を用いた新製品の売上拡大、投資を抑え減価償却費の減少を含めたコスト削減、原価低減を進めていく方針である。来期業績は、足元の収益改善から営業利益で20億円と収益改善が見込まれるが、続く12年3月期も高い利益成長が期待される」と指摘。今2010年3月期連結営業利益1億円(EPS4.6円)、来2011年3月期20億円(EPS32.1円)、2012年3月期36億円(EPS52.8円)を予想。「株価はPBR1倍を大きく下回っているが(09年3月期実績BPS1047.2円)、収益改善が進むとともに早晩見直される公算が大きい」と指摘。目標株価を800円と設定、投資判断を「B+」から「A」に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/
▼FX相場予想/
市場全体を眺めてみても、ユーロスイスに焦点
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。
「ディーラー殺すには刃物は要らぬ的ドル円相場」が続いている。つまんねえ。市場全体眺めてみても、ユーロスイスに焦点が当たっているのだから嫌になる。スイスは一貫して批判してきたスイスアホ中銀の市場操作の咎めだよ。20年、30年前のスイス中銀の存在は大きかったけどなあ。UBS以来、本家本元までおかしくなってしまったようだ。別にスイスフランの強弱とは関係ないよ。(3月23日。夜中)
▼FX投資戦略/
ユーロの売り戦略を基本戦略にしてトレード
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした----。
海外FX市場サマリー(今朝)
ユーロドルは続落。ギリシャ支援策に不透明感が高まっていることがユーロの重しとなる中、「独・仏両国が、国際通貨基金(IMF)がギリシャ支援にかかわることに合意した」と独財務省高官の話として一部通信社が伝えた。ギリシャ問題解決にIMFが介入することでユーロの信認が低下するとの見方から売られた。
ドル円は反発。一時90.49円まで上げた。米経済指標が予想よりも強い内容だったことを受けた。米国株がさえない局面では売りに押されたが、その後の米国株は引けにかけて上げ幅を拡大。投資家のリスク志向が高まり金利水準の高い豪ドル円やNZドル円などが買われたことにつれてドル円は再び値を上げた。米10年債利回りが上昇したことも支えとなった。
ユーロ円は4日続落。ギリシャ問題の解決に不透明感が残っていることが重しとなった。ただ、米株高を受けて資源国のクロス円が買われたことが支えとなり下値は堅かった。
▼今日の債券相場/
相場全般=外部環境の悪化で下押ししても浅いと予想
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした----。
本日の想定レンジとコメント
昨日は先物の踏みに牽引され、予想外に強い相場となった。その地合いが本日、続くとは思えず、株高が調整ピッチを速める可能性がある。しかし、昨日は現物の需給も悪くなかった。したがって、相場全般としては、外部環境の悪化で下押ししても浅いと予想する。イールド・カーブはフラット化傾向と見込む。
▼公社債投資家別売買高/
特に少なかった、大幅買い越しの常連・信託銀行
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は、昨日発表された日本証券業協会は2 月の公社債投資家別売買高(図表1、除く短期証券)に関して次のようにコメントした----。
総じてあまり特徴のなかった月と言えよう。1 兆円を超える買い越し業態がなかった一方、目立った売り越しも見られなかった。2 月の相場は小動きであり、10 年305回債利回りは1.290〜1.380%で推移した。それでも1 月のレンジ(1.300〜1.365%)よりは広がった。
2 月の最大の買い越し業態は都市銀行だった。しかし、額は9,717 億円と前月の2兆円強に比べると半分以下にとどまった。国債投資家別売買高を見ると、彼らの買いは中期債に集中している。インカム取りのターゲットである。また、総売買高は引き続き低調だった。依然として、長期債によるキャピタル狙いの売買を控えている様子がうかがわれる。
▼NYパラジウム相場/
NYでの下落は「買い手」に絶好の買い場提供
スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY貴金属相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。
PGMs
ニューヨークでパラジウムが450ドルまで売り込まれました。薄いマーケットの中でオプション関係の売りであるとか、ファンドの損切りであるとか、システムの売りで下がったとかという話が出ていますが、まさに口をあけていた「買い手」に絶好な買い場を提供しただけだったようです。すばやく買われて値を戻しています。プラチナの動きはそれにフォローしただけか。
▼米欧商品市況/
NY貴金属=株高で反発、原油=期近は続伸
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された23日の海外商品市況は次のようになった----。
◎NY貴金属引け速報=反発、株高によるリスク許容度の高まりをはやす
金は反発。安値拾いの買いで1100ドルを抜いたあと、ギリシャへの金融支援に関する悲観的な見方で値を消したが、株高によるリスク許容度の高まりで切り返した。
銀は反発。投機買いが先行したあと、ギリシャ金融支援に対する悲観的な見方でドルが上昇したため値を消したが、株価上昇や金の急反発をはやして上値を切り上げた。
プラチナは反発。強基調を引き継いで前日の高値を抜いたあと、ギリシャ支援に関する悲観的な見方で反落したが、ドル反落や株価上昇、金反発をはやして切り返した。
パラジウムは反発。小幅レンジでもみ合ったあと、ドル高加速や他の貴金属の急落で前日の安値を下回ったが、ドル反落や他の貴金属の反発で逆に前日の高値を抜いた。
◎NY原油引け速報=期近は続伸、株高や予想を上回る米住宅指標などで
原油は期近が続伸。期近は株高や予想を上回る米住宅指標などを好感したものの、中盤以降は積極的な買いが続かず、高値圏でのもみ合いが続いた。 (オーバルネクスト/シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★東証1+2部時価総額(23日)=320兆8782億円(前日比−5521億円)
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価はNY株高を受けて高く始まるも、円じり高で上げ幅を縮める。日経平均 が終値で前日比+52.23円高の10,826.38円、またTOPIXも同+5.46高の952.83、JASADAQ指数は同+0.03高の53.38となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは27業種。その他製品、水産・農林業、鉱業などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替相場は対ドル以外では円高気味。ドル円相場は90円台前半で膠着状態が続く。ユーロ円は下落が続き121円台後半で推移している。
★コラム=経済作家、清水一行氏を悼む
経済小説、企業小説の草分けとして活躍してきた清水一行氏が15日、千代田区の病院で死去されたと報道されました。享年79歳、死因は老衰とのこと。私は清水氏と面識があるわけではありませんが、氏のデビュー作『小説 兜町(しま)』(1966年)の主人公、神武景気、岩戸景気に生きた相場師、興業証券営業部長・山鹿悌二のモデルだった斎藤博司先生とは、生前、仕事をお手伝いさせていただいたのがきっかけで時々、東京浜町のご自宅を訪問しました。まだ若輩の記者に日本橋界隈から銀座にかけての、古き良き東京の奥深さを教えていただいた日々が甦ってきました。兜町最後の相場師といわれた先生は、実に基本を重んじ、「理外の理」の大切さを語っていました。それから大分、年齢を重ねましたが、未だに到達点ははるか遠方にあります。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
ハートフォード生命保険株式会社
■米国ハートフォード、「世界で最も倫理的な企業」に2010 年も選出される
http://www.hartfordlife.co.jp/index.html
日興アセットマネジメント株式会社
■「アジア太平洋におけるベストETF運用会社」に選定
〜「ETFエクスプレス アワード 2010」にて〜
http://www.nikko-am.co.jp/
松井証券株式会社(8628)
■春の株式入庫キャンペーンについて
http://www.matsui.co.jp/company/index.html
株式会社マーベラスエンターテイメント(7844)
■取締役の異動に関するお知らせ
http://www.mmv.co.jp/company/index.html

