過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は1月25日(月)の金融・経済情報をお送りします。
■米金融規制案の評価①/
発案者ボルカー元FRB議長が考える規制「二本柱」
クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、金融市場の不透明要因として急浮上した米国金融業界規制案に関する「とりあえずの評価」として、次のような見解を示した----。
ポイント:
大手銀行への税金投入に追い込まれ、かつクレジット・クランチ的な状況を経験している米国では、議会のウォールストリート・バッシングが強まっている。今回の銀行業界に対する業務・規模規制案や新税の導入はこうした流れを汲んでいる。ただ、米国が中長期的な経済成長の阻害要因になる金融規制・監督の強化を、何らの展望もなく、手放し的に実施するとは考えにくい。"自由市場資本主義の欠陥とケインジアン的な政府介入の妥当性を同時的に認めていく"という大きな流れが形成される可能性は十分にあるが、米国金融業界が本格的な縮小過程に入るのか、現時点で判断はつかない。
ボルカー・ルール
今回ホワイト・ハウスが発表した金融規制案は、英語では、New Restrictions on Size andScope of Financial Institutions to Rein in Excesses and Protect Tax Payers とされ、発案者であるEconomic Recovery Advisory Board のPaul Volker 前FRB議長にちなんでVolker Rule(ボルカー・ルール)と呼ばれる。金融コンソリデーションのさらなる抑制と銀行の業務規制が二本柱になっている。概要は以下のとおりである。
■米新金融規制案と市場/
市場の反応は行き過ぎ=早晩落ち着きを取り戻す
オフィス セントポーリア代表の馬渕治好さん(Haruyoshi Mabuchi:CFA/ President, Office Saintpaulia)は22日、オバマ米大統領が打ち出した新金融規制案が市場の混乱を招いていることに関して、「米国での銀行規制案に対する市場の反応は行き過ぎであり、早晩落ち着きを取り戻すと考えている」と語った。その理由は、以下の通り----。
(1)米銀の収益に対する悲観論は行き過ぎで、しかも突然現れたテーマではない
(2)米国の金融株以外にも大きく売りが広がっているのは行き過ぎている
(3)米国以外の市場の動揺や為替の円全面高反応も行き過ぎ
▼今日の株価予想/
週初は手控え要因多く、押し目買いスタンス見送りへ
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。
内需・外需の主力株中心に全面安スタートが予想される。外部環境を睨みながら先物主導の神経質な展開が予想され、裁定解消売りで下げ幅を広げる場面もありそうだ。 国内の政局不安や中国の金融引き締め懸念、米国の金融機関に対する規制案など先行き不透明感が高まるなか、今週は日銀金融政策決定会合、米FOMCなど金融政策を巡る動きが相場の流れを左右する可能性がある。また、国内では主力企業の決算発表が相次ぐ。通期予想を増額修正するというシナリオが期待されているが、短期的に需給が悪化するなかでは増額修正に対するポジティブな反応は限定的になろう。
一方、急速な下げに対する突っ込み警戒感もあり、徐々に好業績期待銘柄への見直し買いや、値ごろ感のある主力株などから押し目を拾う動きはでてくると思われる。きょうの日経平均の予想レンジは10400円を中心に10500円から10300円。週間ベースでは13週や26週移動平均線など10250円から10150円処が押し目のポイントか。
きょうの主な決算発表は、カゴメ、JSR、メルコHD、KOA、マクニカ、信越ポリマー、日立キャピ、松井証券、KDDI、キヤノン電子などが予定されている。今週の国内の経済指標では、1月中小企業景況判断、12月貿易収支、1月金融経済月報、12月失業率、12月有効求人倍率、12月消費者物価指数、12月鉱工業生産、12月自動車生産、12月住宅着工戸数などが予定されている。
話題の銘柄
7276 小糸製作所/アジア続伸で11.3期営業益は過去ピーク水準へ、目標株価→1900円
UBSでは、「10年3月期営業利益は会社予想175億円、IFIS192億円に対し当社は250億円を予想。国内の人気車種向けヘッドランプを軒並み受注、中国ビジネスも好調だ。工場の一時帰休、操業再開を巧みにコントロールし、固定費削減に大きな成功を収めている。前提はトヨタ生産台数:720万台→740万台、為替:85→90円/ドル、125→130円/ユーロに変更」、「今後国内発売のHV、低燃費車に受注期待が高まるほか、中国含むアジアも需要続伸が見込まれる。航空機シートの受注低迷は続くが、新幹線向けシートや自動車部品で十分吸収できる見通し。こうした増産効果で値引き、コスト増を吸収できると判断、今回11年3月期予想営業利益を220億円→290億円へと増額修正。トヨタ生産台数前提は770万台→790万台、為替前提は10年3月期同様に変更」、「中国では上海VW/GMの需要が好調。直近ではトヨタ合弁向けも受注が回復。中国ビジネスの構成比は10年3月期、11年3月期とも売上高:18%、営業利益:30%と当社では予想。なお、鉄道関連(売上構成比約5%程度)も中期的に期待大」と指摘。今2010年3月期連結営業利益を会社計画175億円(EPS37.3円)に対し従来予想185億円(EPS46.7円)から250億円(EPS74.7円)へ、来2011年3月期同220億円(EPS80.9円)から290億円(EPS105.8円)へ、2012年3月期同260億円(EPS93.3円)から330億円(EPS118.2円)へ増額。投資判断「Buy」を継続、目標株価を従来の1600円から1900円に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/
■豪ドル予想/
金利先高観の後退は、上昇を弱める要因になる
2月2 日には10月以来4回目の利上げが行われた豪ドルは直近の豪雇用統計なども強く、政策金利は4%に達すると予想されていた。ところが、大和総研・経済金融調査部シニアエコノミスト(為替市場担当)の亀岡裕次さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は22日、「米金融規制案の影響で株価が急落しただけに微妙になってきた」と語った。
さらに、追加利上げが続きにくくなるとの見方が出始めている。
「豪中銀が中立的と考える金利水準は、市場がみていたほどには高くない可能性があるからだ」と亀岡さん。前回の理事会声明ではCPI と基調インフレ率は今年、目標水準(2-3%)と一致するとしており、今後インフレ見通しが上方修正されなければ、政策金利は4〜4.5%程度でいったん落ち着く可能性がある。
▼海外ユーロ円相場/
一時128.22円まで値を上げるも上値は重い
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、海外FX相場の動向について次のようにコメントした----。
海外FX市場サマリー(今朝)
ドル円は続落。欧州市場では、ユーロ円の上昇につれて一時90.57円まで値を上げたものの、買い一巡後はじりじりと売りに押される展開に。米金融規制案の影響を警戒した売りが上値を抑えたほか、ユーロドルの上昇を受けた円買い・ドル売りが相場の重しとなった。ただ、12月英小売売上高指数や11月カナダ小売売上高が予想より弱い内容となったことを背景に、対ポンドやカナダドルで米ドル買いが進んだ影響もあって、一方的に円高・ドル安が進む状況にはならなかった。アジア時間に付けた日通し安値89.78円も意識された。
ユーロドルは7営業日ぶりに反発。欧米株安やコモディティ価格の下落を背景に、投資家のリスク志向が低下するとの見方から一時1.40ドル台後半まで下押しする場面があったが、1.41ドル割れの水準では押し目買い意欲が強く下値は堅かった。予想を下回る英経済指標を材料に、対ポンドでユーロ買いが進んだ影響もあった。一時1.4182ドルまで値を上げた。もっとも、米国株相場が引けにかけて下げ幅を拡大したこともあり、終盤は上値の重さが目立った。
ユーロ円は4日続落。欧州の取引時間帯では、国内機関投資家などからの買いが入ったため一時128.22円まで値を上げる場面があった。ただ、ニューヨーク市場では、米国株の急落でマネー収縮の圧力がかかったため、上値の重さが目立った。
▼今週の長期金利/
1.30%台前半中心のレンジ内で神経質にもみ合うと見る
三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ−フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした----。
<予想レンジ>
・長期金利(#305) 1.290%〜1.310%
・債券先物(3月限) 139.05円〜139.50円
<シナリオ>
長期金利は1.30%台前半を中心としたレンジ内で神経質にもみ合う。米金融規制案(オバマ・ショック)等による円高/株安が一段と進行すれば、1.20%台に入り低下余地を探る。円高/株安に歯止めがかかれば、1.30%台で下げ渋る。続出する内外の不透明要因の影響を測りかねて、引き続き方向感が定まらない。
ポイントは(1)外国人のリスク回避姿勢がカギを握る円高/株安/債券高の行方、(2)高まる不確実性〜鳩山内閣の政権・国会運営と白川日銀の追加緩和、(3)米国で高まる不確実性〜拙速な「出口戦略」の悪影響。
債券先物チャート
3月限の日足は下十字線に近い下影陽線となり、雲の上抜けに失敗。上値は基準線(139.44円)に抑えられた。
【チャート・ポイント】
140.48円:09年のザラバ最高値(12月1日)
140.01円:マド埋め(12月22日ザラバ安値)
139.46円:1月22日のザラバ高値
139.44円:基準線
139.36円:雲上辺(本日)
<139.35円:本日の東証3月限予想レンジ上限>
139.27円:20日移動平均
≪139.23円:先週末の東証3月限終値、前日比+0.25円≫
≪139.19円:昨日のLIFFE先物3月限終値≫
139.17円:5日移動平均
<139.15円:本日の3月限予想レンジ下限>
138.08円:転換線
138.89円:雲下辺(本日)
138.89円:50%水準(137.29円→140.48円)
137.29円:09年11月9日のザラバ安値
137.13円:09年8月10日のザラバ安値
135.47円:09年のザラバ最安値(6月11日)
▼今週の債券相場/
10年305回債利回り=1.275〜1.335%と予想
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした----。
今週の債券相場見通し
先週末、再び1.30%割れへの可能性を垣間見せてくれた。しかし、その実現にはまだ少し材料が足りないようだ。これまでのもみ合い相場でデリバティブ、先物やオプションでショートがそれなりにたまっていよう。米国長期金利の持続的低下や株安など一定の材料が加われば、相場が上に走るポテンシャルを有していると考える。その期待感をこめて、今週の10 年305 回債利回りは1.275〜1.335%と予想する。もちろん、「今週も結局、1.30%台前半」という可能性は否定しない。その場合、上方向へのマグマは一段とたまることになると理解している。イールド・カーブだが、まず、相場がブルなら7〜10 年ゾーンが先導、手前がブル・フラット化し、以降がスティープ化する可能性が高い。しかし、そろそろ、超長期債が見直される時間帯と見ており、ベアならたとえば、7-20 年のフラット化が顕著になると考えている。
▼NY貴金属相場/
PGM=月初来の安値:このあたりは拾いどころ?
スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY貴金属相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。
PGMs:PGMも一本調子の上げの反動でしょうか、大きく下げました。月初来の安値。もう少しした押しがあるかもしれませんが、これもここから大きく下げ続けるとは思えません。このあたりは拾いどころでは?
▼米欧商品急落/
主要銘柄が下落するなか、NYアラビカは反発
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された22日の海外商品市況は次のようになった----。
【NY貴金属】
ニューヨーク金、銀ともに大幅続落。終値の前日比は、金の期近2限月が13.5ドル安、その他の限月は14.5〜13.3ドル安、銀の期近2限月は57.8セント安、3月限は57.8セント安、その他の限月は59.1〜57.8セント安。
金2月限は、米政府の金融規制提案を嫌気して売りが先行したあと、ドル高や株価・原油の急落、中国の金融引締め懸念、リスク回避の流れで年初来安値を更新した。
銀3月限は、前日の安値を下回ったあと、下げ渋りやドル反落で反発したが、ドルの反発や株価・原油の急落、金の下落などで弱気一色となり、今年の安値に急接近した。
プラチナ系貴金属(PGM)は大幅続落。終値の前日比は、プラチナの期近2限月が50.7ドル安、4月限は47.6ドル安、その他の限月は60.5〜47.6ドル安、パラジウムの期近2限月は13.85ドル安、その他の限月は13.85〜 12.55ドル安。
プラチナ4月限は、金融規制提案による流動性低下懸念や中国の金融引締め懸念がリスク投資の手じまいを誘い、商品・株価揃って値を消した。1月5日以来の安値水準。
【NYソフト】
ニューヨーク・アラビカは反発。終値の前営業日比は、期近2限月が0.90〜0.95セント高、その他の限月も0.90〜0.95セント高。
ニューヨーク粗糖は反落。終値の前営業日比は、期近2限月が0.48〜0.42セント安、その他の限月は0.50〜0.14セント安。 (オーバルネクスト シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★東証1+2部時価総額(22日)=316兆9998億円(前日比−5兆0149億円)
★堀内AIA社長のFXコメント=円高は突然やってきて、背景が同じだから驚くよね
AIAの堀内昭利社長は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。「株式市場の反乱については、大統領の規制とかチャイナの引き締めとかいろいろ分析されているが、なんてことはないよ。材料は何でも良かったんだ。伸びきった鼻は、意外と簡単に折れるもんだよ。円高は突然やってきて、背景が同じだから驚くよね」。(1月22日。夜中。)
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
株式会社マーベラスエンターテイメント(7844)
■連結子会社(株式会社デルファイサウンド)の異動に関するお知らせ
■コンテンツ資産の評価減及び貸倒引当金繰入並びに特別損益の発生に関するお知らせ
■連結子会社(Rising Star Games Limited)の異動に関するお知らせ
■業績予想の修正に関するお知らせ
http://www.mmv.co.jp/company/index.html
積水ハウス株式会社 (1928)
■平成22年2月1日付人事異動・機構改革について
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2010.html

