信用バブル抑制に向けたFRBの対応/回復へ向かう機械受注(1/15)

過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は1月15日(金)の金融・経済情報をお送りします。

■米大手銀新税とFRB/
信用バブル抑制という予防的動機=早期利上げ1つの背景

クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、米オバマ政権が導入する方針を固めた米国大手銀向け新税とFRB 利上げの関連性について、次のように語った----。

ポイント:

米国政府は大手金融機関を対象に特別課税を導入する方針を固めた。TARP 資金の回収が目的であるが、議会の金融不信の高さをうかがわせる事象である。今後は、レバレッジ規制の強化などに弾みがつく可能性がある。また、信用バブル再発を回避すべきという議会の姿勢はFRB の利上げタイミングや利上げ幅にも影響を与えることになるだろう。

米国大手銀向け新税の概要

新税はコンソリベース資産でみて500 億ドル超の大手金融機関に対して導入され、預金を除く負債残高(総資産−Tier I 資本−預金)の年間0.15%を納税させる仕組みである。政府試算によれば、金融界にとっての負担は、向こう10 年間で約900 億ドル、12 年間で1170 億ドル、である。

新税の建前は、TARP プログラムについて予想される損失(1170 億ドル)の回収である。税金を投入したことで破綻を免れた金融機関は納税者損失を全額穴埋めすべきである、との発想である。


▼11月機械受注/
ネガティブ・サプライズだが、先行きは悲観的ではない

クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は14日、11月の機械受注について、「前月比11.3%減とネガティブ・サプライズ」として、次のようにコメントした----。

【1】 昨年11 月のコア機械受注は前月比11.3%減と事前のコンセンサス予想(同0.2%増)を大幅に下回り、ネガティブ・サプライズとなった。受注額は6253 億円と昨年7 月に記録した過去最低水準を再更新した。同月の景気ウォッチャー調査では、企業動向関連DI が製造業、非製造業ともに大幅に下落していたことから窺われるように、月末にかけての株価の急落や円高の進行で、企業が受注に慎重な姿勢を強めたことが影響した可能性がある。

【2】 ただ、先行きについては、それほど悲観的になる必要はないと考えている。経済産業省の生産予測調査では主要製造業者は機械機器を中心に少なくも1 月までは増産の見通しである上、資本財出荷も好調に推移している。また、資本財輸出の先行指標である米ISM新規受注指数は再び上向き始めている。


▼今日の株価予想/
インテル効果で11000円トライ?新高値銘柄数増もポイント

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。

東京市場は米インテルの好決算を好感し、半導体関連が指数を押し上げる展開か。全般、物色傾向なども前日からの地合いを引き継ぐかたちとなろう。一方、外国人投資家による主力株へのスタンスに注目。昨日は米系に比べてやや遅めの欧州系の買い観測などがあったが、外国人投資家によるリバランスは今週中で終わるパターンも想定され、主力株への目先深追いには注意が必要だ。

日経平均は10950円から11000円処に向けた動きを期待したいところ。きょうはリーマンショック後の急落で形成したマド埋め水準10938円(2008年10月3日安値)なども注目されるポイント。 さらに、中期トレンドをみる新値10本足では、2008年1月11日の陰転以降、一度も好転することなく下落が続いている。11154.76円を終値で超えれば陽転することになり、中期上昇トレンドが確認される。


話題の銘柄

7581サイゼリヤ/収益改善想定以上、大和CMが業績予想上方修正、目標株価2000円 

大和証券CMでは、「10年度第1四半期の実績は、連結で前年同期比16.7%増収、営業利益で同3.8倍。円高といった外部要因だけでなく、工場運営や物流の効率化による原価改善に加え、店舗のコストコントロールの精度向上が寄与。自助努力による継続的な収益改善が大きく、内容も評価できる。今回の結果を受けて、会社側は10年度上期及び通期の業績予想を修正した」、「短期的には、10年度下期及び11年度上期で、前年同期のハードルが高く、営業減益となる見通しで、株価の重石になる可能性はある。しかし、継続的な収益改善を織り込んだことで、営業利益は、従来の当社予想よりも高い水準。また、現在50店を展開する中国での本格拡大や国内における業界再編の核となる可能性など、中長期的な観点からも手がけられる銘柄としても注目できると考える」と指摘。今2010年8月期連結営業利益を従来予想97億円(EPS102.3円)から120億円(EPS127.1円)へ、来2011年8月期同105億円(EPS111.3円)から123億円(EPS133.0円)へ増額し、新たに2012年8月期連結営業利益を133億円(EPS144.8円)と予想。(1)会社側の自助努力による継続的なコスト削減が想定以上のペースで進んでいること、(2)物流の改善で九州や四国などの空白地域の出店に弾みがつくこと、(3)予想PERは11年度11.8倍と、同業他社及びヒストリカルに見て割安感があること、の3点を評価。今後半年程度の目標株価を2000円と設定。レーティングを「3」から「2」に引き上げた。トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/


▼FX相場予想/
"buy on dips"が今の相場の合言葉になりそう

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした----。

【14日】12日、中国人民銀行が預金準備率を引き下げると発表したことで、為替相場円高が進みました。しかし昨日からの相場にその影響はほとんど残らず、むしろ14日の株式市場は日本、上海ともに前日下げた反動で、買い戻しが進むことになりました。それにあわせて為替相場もゆっくり円安に向かっています。

やはり足元の経済環境は安定していることを感じさせます。欧州圏は景気の状況があまりよくありませんので、ポンドやユーロの上昇にはちょっと限界があるでしょうが、13日のベージュブックでは12地区中、10地区で「経済活動の増加と状況の改善を示した」としており、やはり、大分安定していることを感じさせます。先週の雇用統計で肩透かしを食らってしまったので、一本調子では上昇していかないでしょうが、もみ合いながらもゆっくりと円安が進むのではないでしょうか。buy on dipsが今の相場の合言葉となりそうです。


▼今日の債券相場/
外部環境の判断がニュートラルでも、強含みと予想

シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした----。

本日の想定レンジとコメント 

昨日は好調だった40 年国債入札が、予想以上に全体の相場やイールド・カーブに好影響を与えた。外部環境の悪化にも打たれ強くなり、再び好需給が印象に残るようになってきた。したがって、外部環境の判断がニュートラルでも、本日の相場は強含みと予想される。週末のポジション調整もあろう。先物の切り返しが速く、イールド・カーブ上はその連動ゾーンが相対的に強そうだ。ただ一方、より長いところの超長期ゾーンの堅調さは継続される可能性が高い。もっとも、依然、全般的な投資家の動意は薄いと見られ、好需給と言い切れるようになるには、まだ時間がかかろう。


■債券20-5年スプレッド/
スプレッドは一段と拡大との見方にリスクが存在

シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は、現在、歴史的とも言って良い高水準にある20-5 年国債利回りスプレッド(図表1)について、次のような見方を示した----。

金融緩和の長期化や財政悪化懸念などを考えると、イールド・カーブのスティープ化が継続し、同スプレッドは一段と拡大するとの見方は少なくないだろう。しかし、我々はその見方にリスクが存在すると考えている。図表2 は20-5 年スプレッドと20 年債利回りとの関係を2007 年7 月以降のデータにおいて観察したものである。20 年債利回りから見ると両者の関係は3つのブロックに分かれよう。


▼NY金相場/
下落時に買いたいのは実需だけではないようだ

スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY金相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。

昨日のアジアも神経質な取引でした。特に午前中は1139ドルから1145まで上昇、そして1140ドルまで下落と上がったり下がったり。午後は1140-43ドルで比較的落ち着いた取引でした。しかし午後遅くヨーロッパが入ってくる時間になってじょじょに売りが増えてきてゴールドは1140ドルを割り込み、シルバーも一時18.50ドルを割り込みました。その後はしっかり買戻されてやはりレンジの取引が続いています。


▼米欧商品市況/
NY貴金属=早期利上げ観測後退や株高好感し上昇

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された14日の海外商品市況は次のようになった----。

【NY貴金属=軒並み上昇、早期利上げ観測の後退や株高を好感】

ニューヨーク貴金属は、軒並み上昇。ニューヨーク金、銀ともに続伸。

金2月限は、ドル安で前日の高値を抜いたあと、ドル反発や原油安で値を消したが、早期利上げ観測の後退や株価上昇によるリスク許容度の高まりで高値に接近した。

銀3月限は、ドル安や金の上昇で前日の高値を抜いたあと、ドル反発や原油安で値を消したがECBの金利据え置きによる利上げ観測の後退や株価の上昇で切り返した。
プラチナ系貴金属(PGM)は急反発。

プラチナ4月限は、前日の高値を抜いたあと、ドル高・原油安で後退したが、ECBの金利据え置きや株価上昇、ETF取引開始に対する需要増加期待で値を飛ばした。

パラジウム3月限は、前日の高値を抜いたあと、ドル高・原油安でしばらく伸び悩んだが、プラチナの上値追いに追随してテクニカル買いを誘い、一代高値に急接近した。
(オーバルネクスト シカゴ)

情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/

メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html

ニュース・チェック

★東証1+2部時価総額(14日)=322兆9792億円(前日比+4兆8120億円)

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は、朝安から上昇したが円高進み急反落となった。日経平均 が終値で前日比−18.36円安の10,889.32円、またTOPIXも同+0.71高の959.72、JASADAQ指数は同+0.02高の48.84となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは10業種。銀行業、情報・通信業、卸売業などが上位を占めた。

午前の東京外為市場=為替相場は10時ころから円高が進んだ。ドル円相場は91円を挟む展開で推移、ユーロ円は131円台前半で推移している。

★堀内AIA社長のFXコメント=円相場は、昼顔夕顔って感じ

AIAの堀内昭利社長は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。「円相場は、昼顔夕顔って感じ。内外のコメントや記事を見る限り、円安論調が65、円高論調が35って感じ。外人は円安が多い。感触的なものだけど、市場のセンチメントをはかるには大事」。(1月14日。夜中。)

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

カブドットコム証券株式会社(8703)

■「arrowheadで信用取引もスピードアップ!キャンペーン」実施について
〜東証次世代システムarrowhead(アローヘッド)完全対応により、信用取引も板乗り高速化・ますます便利に〜
http://kabu.com/company/pressrelease/2010/20100114.asp

ソニー株式会社(6758)

■250GBの大容量HDDを標準搭載した新型「プレイステーション3」
http://www.scei.co.jp/corporate/release/100114a.html

■PS3(r)専用周辺機器 地上デジタルレコーダーキット『torne(トルネ)TM』
http://www.scei.co.jp/corporate/release/100114b.html

■気軽にHD映像撮影&ネットで共有 モバイルHDスナップカメラ"bloggie"(ブロギー)
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201001/10-0114C/

■AVCHD規格対応のメモリーカード"ハンディカム"『HDR-AX2000』発売
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201001/10-0114B/

■ズームアップ撮影でも手ブレの少ないデジタルハイビジョン"ハンディカム"
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201001/10-0114/