中国人民銀行の研究その3/日銀・追加緩和(1/22)

過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は1月22日(金)の金融・経済情報をお送りします。


■中国人民銀行の研究③/
 資産分散化=金額・投資スタイル次第で主要国市場に影響

大和総研・特別理事の田谷禎三さんは、中国の中央銀行である中国人民銀行のバランス・シート(B/S)が膨張していることに関心を寄せていることについては、既報(19日配信号)のとおり。そこで、人民銀行バランス・シートの拡大問題に対する田谷さんの見解(概略)を短期連載でご紹介しよう。第3回は、「中国人民銀行の分散運用とB/S膨張への対策」について――。


<人民銀行資産の分散運用>

中銀の資産の分散化が問題を引き起こすことも考えられる。すでに一昨年から一部の中銀の外貨資産を別組織である政府投資ファンドに移すことで幅広い資産に投資されている。まだ、その額は限定的であるが、今後人民銀行の外貨資産が増加するにしたがって、運用金額の拡大や運用面でのさらなる分散化が図られる可能性が強い。


■日銀・追加緩和/
 中期的にも、追加緩和は量的緩和の大幅拡大に繋がらず

クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は21日、「来週の次回金融政策決定会合で追加緩和が決定される可能性がある」と見る。その理由とは・・・?

政権支持率の低下は政府の円安志向を強めるであろう。①消費者の1 年先期待物価変動率の低下、②企業設備投資関連指標の低迷、③年度末にかけての企業金融環境の不透明化、などを総合的に判断すれば、来週の次回金融政策決定会合で追加緩和が決定される可能性があると読むべきである。ただし、世界的な金融政策の方向性が"信用バブル再発阻止に向けた予防的な政策正常化"であるため、中期的にみても、日銀の追加緩和は量的緩和の大幅な拡大に繋がるようなものにはならない、とみられる。


▼今日の株価予想/
 米銀安のなか出遅れメガバンクの動向に注目

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

東京市場は全面安スタートが予想される。裁定取引に伴う現物株の買い残高は先週末時点で7週連続で増加しており、残高は2兆2643億円と約1年3ヵ月の水準に積み上がっている。日経平均は先物主導の下げが予想されるなか、解消売りで下げ幅を広げる場面がありそうだ。15日高値を基点に二段下げのパターンだと、昨日の安値を下回る可能性もあり、そのケースでは10550円から一目均衡表の基準線10495円(22日見込み)が下値メドとなってくる。予想レンジは10700円-10500円。

売り一巡後は内需好業績株や薬品や小売、通信などのディフェンシブ系を物色する流れとなりそう。また、米金融株の大幅安を背景としながらも、出遅れ感のあるメガバンク株に下げ渋る動きが見られるかが注目される。

21日のダウ平均は213ドル安と大幅続落となった。前日の取引終了後に発表したスターバックスやイーベイ、また寄り前に発表したGSの決算内容を好感する動きは限定的。むしろ、新規失業保険申請件数が予想よりも弱い結果になったことを背景に売りに押される展開が続いた。


話題の銘柄

7267本田技研工業/アジアを中心とした中長期の収益拡大に期待、目標株価4400円 

JPモルガンでは、10年に米国リテール市場の回復が同社の収益に大きなインパクトを与えるという見方を示した。09年販売はフリート拡大が販売のけん引役だったため、フリート比率が5%以下(業界平均20%)の同社にとっては厳しい年だったと指摘。10年はリテールが09年の850万台から1000万台へ回復するとみており、同社は在庫調整も一巡するため、北米出荷台数が大幅増に転じると予想した。販売費増を考慮しても、営業利益率上昇が可能と見込む。また、新興国では四輪・二輪とも好調を維持し、持分法を含めた新興国からの純利益寄与は、10年度に50%~60%になる見通し。これらを踏まえて今後の業績を見直し。営業利益ベースで、今10.3期を会社予想1900億円(EPS 85.4円)に対し、2330億円→2700億円(EPS 122.9円)、来11.3期を3500億円→4700億円(EPS 220.4円)、12.3期を5000億円→5920億円(EPS 281.1円)と上方修正した。また、相対的な割安さとアジアを中心とした中長期の収益拡大期待から、新たにフォーカスリストに採用。投資評価「Overweight」を継続し、目標株価を3600円→4400円(来期PER18倍)と引き上げた。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/


▼FX相場予想/
 なんだかんだと、相場は荒れ続けそうだ

AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

なんだって??先週まで語られていたのは、米利上げ?米経済回復続く?一晩でころっと変わった感じ。銀行税は米株に暗雲。チャイナタウンも騒々しい。なんだかんだと相場は荒れ続けそうだ。日経ピークアウトの予想が、ダウが本命だったとは。(1月21日。夜中。)


▼ドル円急落/
"オバマショック"で、一時90.11円まで急落

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした――。


海外FX市場サマリー(今朝)

ドル円は4営業日ぶりに反落。欧州時間に、ギリシャの財政に対する懸念が高まり対ユーロ中心にドル買いが強まった流れを引き継いだ。一時91.88円まで値を上げた。ただ、買い一巡後は売りに押される展開に。オバマ米大統領による新たな金融規制改革の提案を警戒し、米国株が急落するとユーロ円中心にクロス円が下落。ドル円にも売りが集まった。その後、オバマ米大統領が「自己勘定トレーディング事業は、すべての銀行が禁止」「銀行はヘッジファンドに投資、所有してはならない」などと、金融機関の規模とリスクの高い取引を制限する提案を行ったと伝わると、米国株が下げ幅を拡大。昨日の安値90.79円を下抜けて下げ足を速め、一時昨年12月18日以来の安値となる90.11円まで値を下げた。

ユーロドルは6日続落。欧州の取引時間帯に、ギリシャの財政懸念が高まったことを受けて、一時昨年7月30日以来の安値となる1.4029ドルまで下落した影響が残った。ただ、ニューヨーク市場に限れば下げ渋る展開に。これまでに急ピッチで下落した反動でショートカバーが入ったほか、1.4000ドルのオプションに絡んだ防戦買いが下値を支えた。その後、ユーロ円の下落をきっかけに再び1.40ドル台前半まで下押しする場面があったが、オバマ米大統領が金融機関の規模と高リスク取引を制限する金融規制案を発表したことを受けて市場心理はドル売りに傾いた。アジア時間の高値1.4138ドルを上抜けて、一時1.4144ドルまで値を上げた。もっとも、株価の急落や商品相場安が嫌気されて、一方的にユーロ高・ドル安が進む状況にはならなかった。

ユーロ円は3日続落。序盤は、ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが支えとなり、一時129.50円まで値を上げる場面があった。ただ、オバマ米大統領の金融規制案への思惑から米国株が大幅に下落すると、投資家のリスク志向が低下し一転売りが優勢に。アジア時間の安値128.52円や昨日の安値128.40円を下抜けると、目先のストップロスを巻き込んで下げ足を速めた。米金融規制案発表後に、米国株が下げ幅を広げると一時昨年11月27日以来の安値となる127.03円まで売り込まれた。


▼今日の債券相場/
強含み程度と見るも、今後、上方向の動きに注意

シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は
今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。


本日の想定レンジとコメント 

20年国債入札の結果は無難だった。昨日の相場は予想外の株高などを背景に弱含んだが、足元を通じて10 年国債などを見ると、外部環境の好転に対して必要以上に弱いという印象を受ける。それが今の地合いなのだろう。しかし、年度を通じても狭いレンジ相場の中、ファンダメンタルズの流れに逆らったオペレーションはしっぺ返しを食いやすい。本日も相場は強含み程度と予想するものの、昨日指摘のとおり、今後、上方向の動きに注意したいとの見方は変わらない。なお、イールド・カーブ変化には特に強い意見を持たない。


▼今日の長期金利/
 チャート=大引け坊主に近い形のため下値を暗示

三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

<シナリオ>

長期金利は弱含みにもみ合う。朝方は昨日の米株安/米債高を材料に小幅低下するが、日経平均株価が昨日と同様、米株安にも関わらず下値の固さを見せると下げ渋る。市場心理の底流でくすぶる「悪い金利上昇」懸念も影響する。


債券先物チャート

3月限の日足は実体がやや大きい陰線で、前日の下影小陽線を抱くとともに、前日に空けたマド(139.17円~139.19円)を埋めた。転換線(138.98円)で下げ止まったものの、大引け坊主に近い形のため下値を暗示。


■債券ポートフォリオ構築/
今年はキャピタルゲインを稼がないと収益は積み上がるまい

シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.) は、ポートフォリオ構築のタイミング(抜粋)について次のように語った――。

今年度の10 年国債利回りの上限は当初より1.60%に設定、一段と低くなった。実際、昨年6 月11 日の1.560%が天井であるのは決定的だろう。その予想に従い、オペレーションはこれまでのポートフォリオ構築からやや近視眼的なものに切り替えざるを得なくなった。テーマは需給と考えた。

しかも、国債増発や財政悪化ではなく、銀行の余資積み上がりを主因とする需要の強さだった。

したがって、前者を材料に利回りが上昇する際は、押し目買いの好機となる。その見通しに従い、6 月の1.50%台、11 月の1.40%台では積極的な買いを推奨した。そして、今年の10年国債利回りの予想は1.00~1.65%である(なお、下限の1.00%は3 月末までの限定予想)。この1.40~1.50%台の玉は当面、売り急がなくとも、安心してインカムを享受でき、お宝と言えるかもしれない。ただ、過去の推奨でできあがった(想定)ポートフォリオとの比較や長期的ホライズンに立つと、いかにも心許ない。


▼NY貴金属相場/
 PGM=米ETFが証券数増を申請?良い調整局面?

スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、 NY貴金属相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした――。

PGMs: 昨日はさすがにPGMも大きく売られました。久しぶりにプラチナゴールドのスプレッドも500ドルまで縮小しました。アメリカのETFはその証券数を増やす申請をした模様。(つまりもっとプラチナ・パラジウムを手当てして証券にして売れるように準備するということ。)ちょうどいい調整局面?


▼米欧商品下落/
コーン=急反発:売り過剰感の台頭から戻り歩調

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された21日の海外商品市況は次のようになった――。


【シカゴ穀物】

大豆は反発。終値の前日比は、期近2限月が4.00~4.25セント高、その他の限月は3.50~5.50セント高。3月限は反発。今年に入ってからの急落で売り過剰感が台頭し、押し目買いが先行した。その後は、南米の豊作観測や金融引締め懸念による中国の需要減少懸念、原油・株価の急落などで頭を抑えられたが、買い戻しで高引けた。

コーンは急反発。終値の前日比は、期近2限月が4.00セント高、その他の限月は0.75~4.00セント高。3月限は急反発。ドル反発や原油・株価の下落で値を消したが、弱気の需給報告による売りは一巡、売り過剰感の台頭から戻り歩調となった。リスク回避の流れは続いたが、ドル反落や大豆反発が買い戻しを誘い、前日の高値を上回った。 (オーバルネクスト)

情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/

メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html


ニュース・チェック

★東証1+2部時価総額(21日)=322兆3146億円(前日比+3兆6809億円)

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は、オバマショックによる米国株急落が響き日経平均は一時10,540円台に急落。 日経平均 が終値で前日比-295.40円安の10,573.01円、
またTOPIXも同-21.22安の934.81、JASADAQ指数は同-0.37安の49.81となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち全業種が下落した。

午前の東京外為市場=為替相場はオバマショックでドルが急落、ユーロ円ではユーロも下落した。ドル円相場は90円を割り込み89円台後半で推移、ユーロ円は127円台を挟む展開で推移している。


★注目企業=IR情報+ニュースリリース

株式会社サイバーエージェント(4751)

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