過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は1月4日(月)の金融・経済情報をお送りします。
■09年日本経済を振り返る③/
日本経済=構造的に弱体化し始めている
クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は年末、4回シリーズで2009年の日本経済の主要テーマを振り返る。3回目は、「日本経済の構造的欠陥について」----。
ポイント:
日本経済は、2008 年半ばから2009 年半ばにかけて1990 年代以降で4度目となる景気後退を経験した。
GDP水準の落ち込み幅は戦後最大となったが、景気後退局面脱却後のGDP のリバウンド幅は第1 次石油危機直後を含む過去5 回の局面うちで最小に止まった。日本経済は構造的に弱体化し始めているとみられ、懸念される。
■09年日本経済を振り返る④/
財政構造改革=社会保障制度+大型税制の抜本改革
クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は年末、4回シリーズで2009年の日本経済の主要テーマを振り返る。4回目は、「財政構造改革のあり方」----。
ポイント:
日本経済は「失われた18年」を経験しつつある。名目GDP がなんとかゼロ成長を維持できたにせよ、政府債務GDP比の爆発的な上昇を回避するのは容易ではない。社会保障制度の抜本的な改革は待ったなしである。
■2010年株式投資/
預貯金ツンドラ=雪崩現象のはしりが見られる
さわかみ投信・社長の澤上篤人さん(Atsuto Sawakami/President, Sawakami Asset Management Inc.)は、「おそらく、2010年のどこかで預貯金ツンドラが溶け出して長期の株式投資に向かう雪崩現象のはしりが見られるだろう」と語る----。
理由は簡単で、世界の景気が回復基調を強めてきており、それを先見して各国株式市場がジリジリと下値を切り上げてきていることから、いずれ日本株市場も重い腰を上げよう。株価の一部でも力強い早い段階から長期投資に踏み切っていった人々の投資収益は急上昇する。多くの場合、預貯金の年0.1%とか0.2%といった利息収入では、とうてい追い付かない水準の投資リターンを手にする。それを見た本人はもちろん、周りの人々も大いに長期投資のすご味というか「やって良かった」を実感する。
ここまで来てくれたら早い。「なんだ、そういうことか」と、長期投資に対する認識が横へ横へと広がっていく。そうなると、預貯金を引き出しては長期の株式投資に向かってくる個人マネーが株価全般をグイグイと押し上げる展開となり、それが一層ツンドラ溶け出しを加速させる。
気が付いたら、高齢者層の資金も長期投資の仲間入りをして日本経済はずいぶん元気になっている、といった図式が2010年後半にはみられるのだろう。政策をまたなくとも、個人マネーが長期投資に向かうだけで民間版の景気浮揚をやってしまっている、といったことになるのだろう。
▼今日の株価予想/
米利上げ観測高まり警戒、「アローヘッド」影響も見極め
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。
大発会の東京市場は年末の米国株安を嫌気するムードはあるものの、円安進行やCMEの日経平均先物の堅調を背景に横ばいスタートか。米半導体株指数が比較的堅調であったことでハイテク関連の一部や、円安で自動車関連などを買う動きはみられそう。ただ、今週は米国で重要な経済指標が多く発表される。先週に続き好調な経済指標に対する利上げ観測の高まりを警戒し、全般買い手控えのなか売りに押される展開が想定される。また、きょうから稼働する東証の新システム「アローヘッド」に対して、投資家の見極めムードは強まろう。
日経平均のテクニカル面では、25日と75日移動平均線のゴールデンクロスのあとは両線ともに上昇が続く見込みであり、直近11月安値を維持しながら、昨年8月高値を目指す見方に現状変わらない。昨年8月高値を超えれば、年前半にも11300円や11700円など、リーマンショックのあった2008年の株価の節目が意識される展開になってくると思われる。
12月は月足の24ヶ月移動平均線(10747円)が上値で意識されたことや、月足の一目均衡表では遅行線が雲に接触する水準(10693円)で上値を抑えられた。1月は12月から上昇に転じた転換線の上昇が続く。遅行線が雲に接触する水準も11308円まで切り上がることから、その水準を目指す動きになる可能性もあろう。
話題の銘柄
7717 ブイ・テクノロジー/EGISの出荷が本格化、業績は新たな成長ステージへ
大和証券SMBCでは、「液晶関連装置を手掛ける企業。主力製品は、液晶メーカーが生産ラインで使用する部材や製造された液晶パネルを受身的にチェックするための装置が中心であるが、今回、シャープがEGIS(Exposure system Guided by Image Sensor)の導入を始めたことで、光配向という重要な工程を同社の装置が担うことになった。これは大きな変化であると捉えている。EGISが業績に与えるインパクトも大きい。価格は1台当たり25億円程度と同社の主力製品である修正装置(1億円前後)に比べて大幅に高く、粗利益率も3割程度と他の製品(2割程度)に比べ高い模様。またEGISの場合、今までのような新設需要だけでなく、液晶メーカーでの配向方法変更による入替需要も取り込めるようになる。これまで同社の業績は液晶業界の設備投資動向に左右される傾向が強かったが、高単価・高利益率のEGISの売上高が拡大していけば、利益率が向上するだけでなく、液晶業界の設備投資動向に左右されにくい収益構造への転換が進むことになる。同社の業績は新たに成長ステージに入ったと考えている」と指摘。今2010年3月期連結営業利益を会社計画21億円(EPS26015円)に対し22億円(EPS27865円)、来2011年3月期28.5億円(EPS37722円)、2012年3月期36.5億円(EPS47523円)と予想。「株価のバリュエーションも低位と考える。11年3月期の予想PERは16倍と同社のヒストリカル平均(41倍:赤字期間除く)に対して大幅にディスカウントされた水準にある。EGISを牽引役に10年3月期には過去最高益更新が予想されることや、業界環境に左右されず成長できる企業へと変貌しつつあることを考えれば、株価は割安な水準に留まっている」と指摘。レーティング「2」で新規カバレッジを開始した。 トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/
▼31日ドル円相場/
4日続伸=一時93.15円と9月7日以来の高値
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、31日の海外FX相場の動向について次のようにコメントした----。
海外FX市場サマリー(31日)
ドル円は4日続伸。一時93.15円と9月7日以来の高値を付けた。前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも少なく、米雇用市場の改善期待が高まり買いが入った。米長期金利の上昇も円売り・ドル買いを誘った。
ユーロドルは3日続落。一時 1.4307ドルまで売られた。強い米雇用指標や、米10年債利回りが一時3.9%台まで上昇したことなどが重しとなった。
ユーロ円は4日続伸。対ドルで円売りが強まったことを受けた。一時133.61円まで上げた。
▼今日の長期金利/
弱含み、強含み双方の可能性含みつつ、もみ合い?
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした----。
本日の想定レンジとコメント
昨年末のNYダウは前日比120.46ドル安の10,428.05ドル。米10 年国債利回りは5bp 上昇の3.84%。
12月29日比では株安債券安となり、米国市場は区々。昨年最終週の相場を概観すると、10年の1.30%台では一定の押し目買いが確認されたものの、その勢いは弱かった。それが年明けで変わるかが目先の焦点。大発会も全日取引となり、例年に比べると商いが盛り上がるポテンシャルはある。もっとも、外部環境のフォローに乏しく、明後日には10 年国債入札を控えている。したがって、本日の相場は弱含み、強含み双方の可能性を含みつつ、もみ合いにとどまる公算が大きい。イールド・カーブも小動きと予想する。
▼今週の長期金利/
心理的節目1.30%はさんで神経質にもみ合うと見る
三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ−フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした----。
<予想レンジ>
・ 長期金利(#305) 1.275%〜1.325%
・ 債券先物(3月限) 139.25円〜139.80円
<シナリオ>
長期金利は心理的な節目の1.30%をはさんで神経質にもみ合う。週末に発表の米雇用統計を警戒した米長期金利の4%急接近(実質ゼロ金利政策の時間軸の短期化による)が影響する。半面、それに一服感が生じると、四半期初のキャリー収益狙いの押し目買いが入り始め、上昇余地を抑える。
ポイントは(1)「悪い金利上昇」リスクを旧年以上に意識する新年の債券相場、(2)まだまだ心配な「集中治療室」後の金融市場と民間需要の自律性、(3)米欧の非伝統的緩和政策の「出口戦略」がもたらす影響。
債券先物チャート
3月限の日足は上影陽線・寄り付き坊主。長い上ヒゲを付けて上値が重そう。前日の差し込み線が示唆したとおり、やはり反動高の域を出ていない。
【チャート・ポイント】
145.28円:03年6月11日のザラバ高値
142.41円:08年8月5日のザラバ高値
141.91円:08年3月19日のザラバ高値
140.48円:12月1日のザラバ高値
140.01円:マド埋め(12月22日ザラバ安値)
139.87円:基準線
139.85円:20日移動平均
139.79円:転換線
<139.円:本日の東証3月限予想レンジ上限>
≪139.74円:12月30日のLIFFE先物3月限終値≫
≪139.70円:12月30日の東証3月限終値、前日比+0.17円≫
139.65円:5日移動平均
<139.円:本日の3月限予想レンジ下限>
≪139.40円:12月31日のLIFFE先物3月限終値≫
138.94円:マド埋め(11月16日ザラバ高値)
138.89円:50%水準(137.29円→140.48円)
138.59円:雲上辺(本日)
138.51円:マド埋め(11月12日ザラバ高値)
138.50円:雲下辺(本日)
137.29円:11月9日のザラバ安値
137.13円:8月10日のザラバ安値
135.47円:年初来安値(6月11日のザラバ安値)
■2010年債券相場/
1〜3月10年債利回り=1.000〜1.400%での推移と予想
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は、2010年の債券相場(長期金利)について、概ね次のように予想している----。
<本番はこれからだ!>
まず、1〜3 月の10年国債利回りは1.000〜1.400%での推移と予想している。昨年12月25 日、来年度の国債発行計画が発表された。基本的に今年度2 次補正予算に伴う増発後の延長ということで、市場の予想どおりだった。その後年末まで、それを強く好感する場面はなかった。
本番はこれからだ。昨年12 月の日銀の金融緩和強化策、「新型オペ」の導入や「中長期的な物価安定の理解」の明確化が中短期債利回りの上限を低くした。たとえば、5 年債のそれは当面、0.55%程度と見られる。したがって、とりわけ銀行勢にとり、中短期債の残高を積み上げ、インカムを得ることは安定的な収益源となる。しかし、量を増やさなければ、その収益は限定的なものにとどまり、同時に、キャピタルを狙うのは難しくなってきている。そこで長期債の登場となる。10 年債がキャピタル狙いの主戦場となる可能性は低くない。米国金利が水準を切り上げている。これまでの日米長期金利の関係からすれば、現在の日本のそれは相対的に低過ぎる印象がある(図表1)。
▼米欧商品市況/
NY貴金属=軒並み上昇、パラジウムは連日の一代高値更新
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された海外商品市況は次のようになった----。
【NY貴金属=軒並み上昇、パラジウムは連日の一代高値更新】
金は反発。ドル安・原油高をはやして前日の高値を上回り、節目の1100ドルを抜いて上昇が加速した。ただ、株安・ドル高・原油安に振れたため、上げ幅を削った。
銀は反発。ドル安・原油高や金の1100ドル超えで17ドルを突破したが、前日の高値を試す勢いはなく、ドルの反発や金の押しで上げ幅を削った。インサイドデー。
プラチナは反発。ドル安・原油高や金の上昇をはやして上昇したが、前日の高値にとどかず上昇が一服、ドル反発や株価下落、金の押しが圧迫して上げ幅を削った。
パラジウムは大幅続伸。押し目買いが先行したあとも、ドル安・原油高や金の上昇で前日の高値を抜き、テクニカル買いを誘って2日連続で一代高値を更新した。
(オーバルネクスト シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★東証1+2部時価総額(30日)=306兆2959億円(前日比−2兆7486億円)
★ニュース・ヘッドライン・・・大発会&アローヘッド開始
午前の東京株式市場=株価は、円安にJAL効果が加わり大発会は大幅上昇。日経平均 が終値で前日比+122.97円高の10,669.41円、またTOPIXも同+10.04高の917.63、JASADAQ指数は同代わらずの48.36となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは全業種。空運業、非鉄金属、鉱業などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替相場はドル円で93円を割れたが底堅い展開。ドル円相場は92円台後半で推移、ユーロ円は132円台後半で推移している。
★大和証券グループ本社=2010年 鈴木社長「新春ご挨拶」(一部抜粋)
新年あけましておめでとうございます。大和証券グループは昨年4 月に新中期経営計画を策定し、7月には約20 年ぶりとなる公募増資を行いました。そして、9 月には約10年間続いたホールセール証券に関する合弁事業解消を発表するなど、まさに昨年は、大和証券グループにとって大きな節目となる一年でした。
本年は、1月1日より大和証券キャピタル・マーケッツがスタートするなど、大和証券グループにとって名実ともに新しい年となります。その中で、我々は今後成長が見込めるアジア・新興国関連のビジネスに注力していきます。今年で開設40 年となる香港現法を大和証券キャピタル・マーケッツの第二本社と位置づけ、役員4名体制を構築するとともに、アジア地域の大幅な人員や資本の増強を行うなど、かつてないほどの規模・スピードで経営資源を投下する事にしました。そしてアジア・新興国でのビジネスを拡大することで、日本国内のお客様にご提供するサービスを一層充実させる事も可能となります。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
大和証券グループ本社(8601)
■大和証券SMBC 株式会社は1月1日に大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社へ商号を変更し、同日、営業を開始いたしました。
http://www.daiwa-grp.jp/press/index.cfm
株式会社大阪証券取引所(8697)
■平成21年(年間)及び12月(月間)の売買状況
http://www.ose.or.jp/cms/news/detail.php?id=15488&style=ja
住商情報システム株式会社 (9719)
■「ProActive E2 管理会計システム」の機能強化版を2010年1月から提供開始
〜日々高まる管理会計強化へのニーズに対応した更なる機能強化を実現迅速な意思決定と
IFRS(国際財務報告基準)へのコンバージェンスを支援するBIツール連携機能を拡充〜

