過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は12月9日(水)の金融・経済情報をお送りします。
■米FRBの狭き門/
限定的「出口」策+実質ゼロ金利長期化の組み合わせ?
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、"米国の雇用改善+バーナンキ議長の再任公聴会=ドル高"の構図となったことに関して、この方程式が成り立つには、FRBが早い時期に利上げに出る、ことが必要だとして、「これが怪しい。疑えばきりが無い」と指摘する----。
<雇用が本当に改善しているのか?>
雇用の拡大を訴えてオバマ政権ができたのだが、逆にこの1 年で500 万人近い雇用が失われた。
それだけに雇用の改善は、政権にとっては最大の課題であったのは確か。タイミングよく雇用の減少にブレーキがかかり、失業率もやっと低下したが、雇用関連指標の動きと照らしてみるといささかできすぎ感がある。例えばより調査サンプルの多いADP調査では、この11 月も民間雇用が16 万人以上減少しており、また雇用統計調査週の失業保険申請件数は50 万件もあった。過去の例から見て、雇用がゼロに相当する申請件数は概ね40 万件。この50 万件の申請にみあった雇用は、20 万人近いマイナスに相当する。また失業者の平均失業期間は28.5 週と、過去最長を記録した。現に大統領は急遽、約4 兆円規模の雇用対策を提案したほど。
▼3Q:GDP2次速報/
今後、景気下振れリスク抱えつつも緩やかな拡大続く
大和総研・経済金融調査部シニアエコノミストの熊谷亮丸さん(Mitsumaru Kumagai / Senior Economist, Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は今朝、発表された2009年3Q・GDP2次速報について、「設備投資・在庫投資を中心に下方修正」として次のようにコメントした----。
【1】 市場コンセンサスを大きく下回る
7-9月期の実質GDP成長率(2次速報)は前期比年率+1.3%(前期比+0.3%)と1次速報(前期比年率+4.8 %、前期比+1.2%)から下方修正され、市場コンセンサス(同+0.7 %、同+2.8%)を大きく下回る結果となった。なお、GDPデフレータは遡及改訂の影響や輸入デフレータの上方修正等から前年比▲0.5%と、1次速報や市場コンセンサス(何れも同+0.2%)を大幅に下回った。
▼今日の株価予想/
半導体関連が指数下支え?買い方は押し目処見極め
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。
東京市場は久しぶりに軟調な動きが予想される。買い手控えのなか円相場やグローベックス先物など外部環境をにらみながらの展開か。逆に、先週からのリバウンド局面では信用買い残急減、売り残は急増しており、買い遅れた向きの押し目買い処を探る局面ともいえよう。電力を筆頭に内需ディフェンシブ株に加え、米ファラデルフィア半導体株指数の堅調を背景に半導体や電子部品株などが指数の下支えとなるかが注目される。きょうの日経平均の下値メドは9980円や9900円。メジャーSQを前に後場からは1万円の大台節目を意識した展開が想定される。
8日のダウ平均は104ドル安と反落。ドバイでの債務再編問題が長引く可能性が浮上したことや、ギリシャの国債格下げで新たなクレジットクランチの懸念が浮上。一時140ドル安まで下げる場面があった。米大統領による中小企業を柱とした雇用対策の発表を受けて下落幅を縮小させる場面もあったが、ムーディーズが米英の格付けについても言及したことで、各国の財政悪化による格下げ懸念が浮上。終日軟調な地合いが続き、25日移動平均線まで下げた。NASDAQやS&P500は続落。業種別ではエネルギーや素材、資本財などが下げた。ドル建てCME225先物は昨日の大証日中終値に比べ140円安の9980円、円建て清算値は145円安の9975円となった。
話題の銘柄
4208宇部興産/石化の中で最も成長力が高い、目標株価220円→300円
モルガンでは、同社について、◇成長ドライバーである電池材料(電解液、セパレーター)や新薬の利益貢献度が高いこと、◇自動車用リチウムイオン電池材料や新薬Prasugrelの利益貢献が始まること、◇償却額と同程度の投資にとどめる方針で、今後もフリーCFプラスが維持されるとみられること、----などを評価した。自動車用電池材料の利益貢献は13年度からになる見通しだが、既存事業の回復だけでも株価は割安な水準と指摘。11年度の営業利益は、ピーク時の70%以上に回復するという見方を示した。これらを踏まえて、今後の業績を見直し。営業利益ベースで、今10.3期を、会社予想250億円(EPS 6.7円)に対し、242億円→235億円(EPS 7.5円)と引き下げ、来11.3期を290億円→310億円(EPS 13.6円)、12.3期を290億円→400億円(EPS 20.0円)と上方修正。投資判断を「Equal-weight」→「Overweight」、目標株価を220円→300円(12.3期EV/EBITDA 8.0倍)と引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/
■ドル円予想/
再度、80円台半ばへの円高局面は押し目買いの好機
日銀の臨時金融政策決定会合での追加緩和に続き、週末に公表された11 月米国雇用統計の改善を受け、ほぼ3 週間ぶりに90円台まで上伸したドル/円ではあったが、早くも上値の重さを示す展開となっている。
クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、「先週のこれら2つのイベントは、ドル/円の下振れを回避する効果があったかもしれないが、本格的に相場を反転させるには力不足であることを示唆するものである」とした上で、ドル/円は先月末に同社の3ヶ月予想である85円を達成したものの、再度この水準を試す局面がある、とみている。
■ドル円投資戦略/
冷静にレンジと捉えて、軽めのレンジディールに
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした----。
【8日】7日もお話しましたが、先週はドバイショックで大きく下げていたところに、市場がビックリするような米雇用統計の結果が出てきたことで、反動が大きくなって余分に円安の動きが進んでしまいました。しかし今はそんなイケイケで円売りを仕掛ける相場ではなく、8日も円高に戻してしまっています。
ただかと言って、もう少し下押しすることはあるかもしれませんが、ドバイショックのときほど、再び極端な円高が起こるような相場でもありません。冷静にレンジと捉えて、軽めのレンジディールにしておきましょう。来年以降に発表される雇用統計が、雇用環境が本当に改善してきたのかを見極める材料になると考えています。
▼今日の債券相場/
一段高あっても伸び悩み、反落に向かう展開か
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした----。
本日の想定レンジとコメント
昨日のNY ダウは前日比104.14 ドル安の10,285.97 ドル。米10 年国債利回りは4bp 低下の3.39%(6 時27 分現在、ブルームバーグ)。円/ドル相場は現在、1 ドル=88 円台前半。したがって、海外市場は円債にポジティブ。
早くも調整相場は終わったようだ。30 年債の不芳な入札結果も、最終的には相場全体の足枷にはならなかった。本日は外部環境も後押しをする。しかし、10 年国債利回りが11 月10 日の1.485%まで上昇する過程で、相場を下りて弱気に転じた市場参加者の多くは、引き続き財政悪化懸念にとらわれていると見られ、なかなか積極的な買いには入れまい。前掲鳩山首相の発言はその意を強める。したがって、本日の相場は一段高の場面があっても伸び悩み、反落に向かうという展開を予想する。イールド・カーブはスティープ化が続く公算。先物12 月限は明日が最終売買日であり、まだ、一定のショートカバー圧力を残していよう。
▼当面の債券見通し/
来年4〜12月=中短期債利回り下限除くと概ね不変
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は、当面の債券相場見通しについて、次のように解説する----。
<11.10に付けた1.485%が二番天井と判断して良い>
国債増発・財政悪化懸念を主因に11月10日には1.485%まで上昇した10年国債利回りは、12月1日、1.190%と今年度の最低となる今年1月5日以来の水準に低下した。最終的には、日銀の臨時金融政策決定会合の開催によるものだが、前掲懸念の後退に加え、政府のデフレ認定や円高・株安などといった背景があった。この足元の展開を踏まえ、6月11日の1.560%が今年度の天井であることはもちろん、1.485%が二番天井と判断して良いだろう。
▼NY金変調/
ロングポジション巨大=更なる下値トライの可能性
スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY金相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。
昨日のアジアもまた神経質な取引でした。非常に薄く、値が飛びます。朝は1159ドルで始まり、まずは売られて1156ドルまで下がりました。その後30分かけて1165ドルで取引されるまで、30分間EBSでは取引が全くありませんでした。相場が10ドル近く上がっていく仮定で一つもOTCの取引が出来ないというのは異常な状態ではないでしょうか。Globexが少ないボリュームで値を飛ばしたのですが、それにしても流動性なさすぎですね。結局一時1169ドルまで上昇したあとは1160ドル近辺で細かい動きでアジアは終わりました。
欧米では一段安。Bank of Scotland のドバイへのexposureのための経営難の話から、またリスク資産からの回避的な気分も広がってドル買い、ゴールド売りに拍車をかけているようです。ニューヨーク時間帯は1144-1153ドルの動きでしたが、ひけは1142そして引け後のGlobexで売られて、一時1126ドルまであり、前回の安値まで下がりました。東京朝5時台では1129ドルと1130ドルを割り込んでいます。
▼米欧商品下落/
NY金=欧米株急落が圧迫、高値修正局面が継続
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された8日の海外商品市況は次のようになった----。
【NY貴金属=パラジウムを除き続落、ドル高再開で戻り売りが優勢に】
ニューヨーク金、銀ともに大幅続落。金2月限は、前日のバーナンキFRB議長発言をはやして前日の高値を突破したが、ドル高再開で商品安となったことや欧米株の急落が圧迫し、高値修正局面が継続した。
銀3月限は、売りが先行したあと、金の上値追いでプラスに浮上したが、ドル反発や株価・原油の急落、金の下値追いが圧迫し、戻り売りが優勢になって地合いを崩した。
プラチナ系貴金属(PGM)はまちまち。プラチナ1月限は続落。ドル安や金の上値追いで前日の高値を突破したが、ドル反発や原油・金の反落、株価急落で戻り売りが優勢になり、時間外取引の安値を下回った。
パラジウム3月限は小反発。ドル安やプラチナの上昇をはやして前日の高値を抜いたあと、ドル反発や他の貴金属の急落で押されたが、下げ渋りをみてプラスに浮上した。 (オーバルネクスト シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★東証1+2部時価総額(8日)=300兆7006億円(前日比+6185億円)
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は、米国株安を受けて日経平均が前場に2回、10,0000円割れと下落。日経平均 が終値で前日比−124.85円安と辛うじて10,015.62円、またTOPIXも同−10,00安の886.70、JASADAQ指数は同−0.05安の47.28となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのはパルプ・紙と電気・ガス業の2業種に止まった。
午前の東京外為市場=為替相場は円がやや弱含み。ドル円相場は88円台前半で推移、ユーロ円は130円台前半で推移している。
★堀内AIA社長のFXコメント=円高を逆手に、海外企業をジャンジャン買収してしまえ!
AIAの堀内昭利社長は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。「元の木阿弥、外国人さん、円売りご苦労さん。円高の時に考えるべきこと。日本企業よ、輸出ばかり考えてないで、元気な海外企業をジャンジャン買収してしまえ。外国人は日本パッシングなんだろ。無視できないくらい買収してしまえばいいんだ」。(12月8日。夜。)
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
日本リテールファンド投資法人(8953)
■隣地取得に関するお知らせ【イオン発寒ショッピングセンター】
http://r26.smp.ne.jp/u/No/104106/GJr-cDBkgaC5_677/091208001.html
株式会社サイバーエージェント(4751)
■サイバーエージェントFX 運営の「外貨ex」、口座開設数が10万口座を突破
〜先進的なツール開発、ユーザー本位のサービス提供により急増〜
■第4回ブロガートレンド研究所アンケート調査
〜約37%のブロガーは、クチコミを見てからクリスマスプレゼントを購入〜
クリスマスにデジタルプレゼントを活用するブロガーは3割以上
株式会社資生堂(4911)
■報告書「株主・投資家のみなさまへ」
http://www.shiseido.co.jp/ir/library/jigyou/index.htm

