過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は12月18日(金)の金融・経済情報をお送りします。
■各国中銀B/Sと金融政策/
B/S規模・構成変更による政策=政策や中銀のあり方に影響
大和総研・特別理事の田谷禎三さんはリーマン・ショック以降、各国の中央銀行がB/S(バランスシート)の規模や構成を変えることで市場安定化や緩和効果の拡大に努めてきたことに関して、「こうした政策は今後どういった影響を持つだろうか」と疑問を呈す----。
<非伝統的手段の多くが、常に使用可能な手段として伝統手段化?>
第1に、政策金利をこれ以上下げられないというところまで下げた後、非伝統的手段による経済刺激効果には限界がある一方、第2に、中銀が金融機関救済の一翼を担い、金融市場の安定化を図る手段をさまざま持っている、ということが理解されるようになった。
その結果、これまで使われてきた非伝統的手段の多くが常に使用可能な手段として伝統手段化する可能性がある。どこかのマーケットが機能不全に陥ったとき、あるいは、大手金融機関に破綻懸念がでてきたとき、中央銀行が直ちに介入することにもなりかねない。このことはまた、中央銀行のあり方をめぐる議論を巻き起こす。
英国では、BOEの金融機関監督権限を金融サービス機構(FSA)に移管したことが金融危機の認識やそれへの対応を遅らせたとして、金融安定化委員会という新しい金融機関監督体制にBOEをふたたび参加させる方向での議論がなされている。一方、米国においては、政府は連銀の金融機関に対する規制・監督権限を強める提案をしているが、議会では上下両院ともそれを制限する議論が強まっている。主要国中央銀行がB/S の規模・構成を変えることで行ってきた政策が、今後の政策のあり方や中央銀行のあり方そのものにも影響を与えつつある。
▼今日の株価予想/
下値メド=日足均衡表の雲下限9941円、10日安値9862円
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。
東京市場は全般売りに押される展開へ。アジア株を中心とした新興国市場の動向にも注意が必要だ。低位材料株や直近増資銘柄を含めた低位ハイテク株への物色が予想される。ドルに対する円安進行だけでは主力株への反応は薄く、91円を超えるような動きが見られない限りは、指数を押し上げる展開になりそうにない。引き続きメガバンクを中心とした金融株の動向がポイントで、目先的には信用残高の推移などが注目される。
日経平均は先週の高値10167円を上回ったが、10月の戻り高値の水準であることや一目均衡表では雲を2日続けて超えられなかったことで目先は微調整か。きょうは横ばいとなる転換線10047円処が安値で意識できるかどうかがポイントになる。レンジは10150円−10050円を想定。
17日のダウ平均は132ドル安と3日続落。昨日取引終了後にシティグループが増資を発表したほか、著名アナリストのホイットニー氏やバンク・オブ・アメリカがGSやモルガン・スタンレーの業績見通しを引き下げたことが嫌気された。また、フェデックスが発表した2010年の業績計画が慎重な内容だったことも重しとなった。NASDAQやS&P500も下落。業種別では素材や金融、生活必需品などが下落。ドル建てCME225先物は昨日の大証日中終値に比べ20円高の10170円、円建ては35円安の10115円となった。
話題の銘柄
8880 飯田産業/通期見通しを上方修正も、余力のある内容、目標株価2100円
大和証券SMBCでは、「12月14日、10年4月期第2四半期決算を発表。第2四半期累計(5〜10月)の経常利益は46億円(前年同期比8.4倍)となった。12月3日に第2四半期累計の会社計画の業績修正を公表済でありサプライズはない。同時に、通期会社計画経常利益を92.3億円(同5.2倍、従来72.5億円)に上方修正を行なった。売上高は従来見通し1126億円を据え置き、利益段階の上方修正は粗利益率の改善を主たる要因としている。上方修正後の利益見通しは、当社の予想並み。ただし、売上高見通しは当社予想の1040億円を上回っており、会社計画並みの販売が進めば、利益段階では一段の上ブレになると見られる」と指摘。今2010年4月期連結経常利益92億円(EPS158.2円)、来2011年4月期120億円(EPS207.6円)、2012年4月期140億円(EPS240.6円)を予想。決算発表を終え、鋼材量としては一旦の出尽くし感は台頭しやすくなっている。しかし、現在の株価水準は、来期予想ベースPERで7.6倍と、業界全体の妥当水準PER10倍に対して引き続き低位と考える。少なくとも、業界妥当水準並みまでの株価上昇は許容されると考えており、今後半年程度の目標株価を2100円程度と想定している。また、パワービルダー業界を、資産デフレ下でのメリット享受業種として引き続き推奨していきたい」と指摘。レーティング「2」を継続した。 トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼ユーロドル急落/
トレンド出来る相場でもない=下落もそろそろ打ち止めか
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした----。
海外FX市場サマリー(今朝)
ユーロドルは大幅続落。一時 1.4304ドルと9月7日以来の安値をつけた。17日の日欧市場で、通貨オプションに絡んで意識された節目1.4500を下抜けたことで下げ足を速めた流れを引き継いだ。米株安を受けたリスク資産圧縮目的の売りが出たほか、ギリシャのソブリンリスクが依然高まったままで、ユーロ圏の信用不安がくすぶっていることも重しとなった。決算期末に向けた米系の投資家・企業の対外資産引き揚げ(リパトリエーション)の動きや、米連邦準備理事会(FRB)が特別流動性供給策を打ち切る見通しなどを示したことで、出口戦略に近づきつつあることなどが意識されたとの声もある。
ドル円は3日続伸。一時90.38円まで上昇した。対ユーロでドル買いが強まったことを受けた。もっとも、国内輸出企業からの売り注文が上値を抑えて伸び悩んだ。17日発表の米経済指標への反応は目立たなかった。
ユーロ円は3営業日ぶりに大幅反落。一時128.84円まで売られた。米株安や欧信用不安の高まりなどを受けた。
▼今日の債券相場/
相場は堅調だが、予断を持つことなく臨みたい
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした----。
本日の想定レンジとコメント
NY ダウは前日比132.86 ドル安の10,308.26 ドル。米10 年国債利回りは12bp 低下の3.48%(6 時27 分現在ブルームバーグ)。したがって、米国市場はポジティブ。30 年債、20 年債に続き、昨日の2 年債入札も結果不芳だったが、相場全体への影響はなかった。押し目で投資家の買いが待っていることに変わりはない。また、昨日は一部銘柄に利喰い売りが出た感じだが、全般的な好需給は維持されている。
■点検:国債管理政策/
財政規律確保=「在り方懇」格上げなどは現実的対応
12月16日、第23回の「国の債務管理の在り方に関する懇談会」が開かれ、「国債管理政策の現状と課題」の「論点整理」を行った。そこで、シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)はまず、総論の概要は以下の3 項目(出所:財務省、以下同じ)に関して「異論を挟む余地はない」とした上で、それぞれについて次のようにコメントした----。
(1)これまでの国債管理政策は、「市場との対話」の実施等により、金融危機においても基本的にうまく機能したと評価できる。引き続き、将来起こり得る危機に対して機動的に対応できるよう、的確な状況把握や適時の情報発信に努める必要。
(2) 国債管理政策の適切な実施に当たっては、国債に対する信認が確保されることが不可欠の前提。
(3) 国債の確実かつ円滑な発行及び中長期的な調達コストの抑制という基本的目標の下、引き続き、予見可能性、透明性、柔軟性という基本的考え方に沿った国債発行計画の策定が必要。
では、個別の論点に関し、言及してみよう。
(1)「市場との対話」の場や国債市場特別参加者(PD)制度
まずは、「市場との対話」の場や国債市場特別参加者(PD)制度である。「市場との対話」の場が具体的に設けられたのは、2000 年9 月に始まった「国債市場懇談会」だった。それが現在は、「国の債務管理の在り方に関する懇談会(在り方懇)」「国債市場特別参加者会合(PD 懇)」「国債投資家懇談会」「国債トップリテーラー会議」と広がった。
このように、「市場との対話」の場やそれらの参加者が増えることは、様々な市場の声を吸い上げるという点では優れている。ただ、拡大しすぎたゆえ、スピーディーな対話というのは、半面、難しくなっていよう。たとえば、市場で何か緊急事態が起こり、その対応などを市場関係者の意見も踏まえて判断する場合、コアPD 懇メンバーといった存在が不可欠かもしれない。加えて、各会合の役割分担が明確になりすぎると、様々な観点を網羅した市場関係者の意見といったものが聞かれなくなる可能性がある。細切れになってしまうのである。
「国債市場懇談会」が始まり、10 年近くが立った今、会合の在り方や参加者の数などについて、議論するのは良いだろう。参加者の数となると、これはPD 制度の見直しにもつながる話である。「論点整理」では、「PD には流通市場におけるマーケットメイク機能を一層果たすことが期待される」とある。それを踏まえ、PD の権利と義務の再確認や見直しが今後、必要かもしれない。
▼NY金相場/
現状レベルで再び買い盛り上がり、相場を下支え?
スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY金相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。
ちょっと意外な動きとなりました。昨日のアジアの朝は1140ドルと非常にしっかりとした始まりでした。やっぱり年末に向けてじわじわと上がるのだろうなあ、と昨日書きました。ところがそこを天井にしてほぼ一日中昨日は下げ続け、アジアの引けは1130ドル、そしてこの傾向はロンドン、ニューヨークでも続いて固いサポートであった1111ドルを抜けると一気に1100ドルへ。そしてComexのFloor後のGlobexでは一時1095ドル近くまで下げて、昨日一日で50ドル近く下がることになりました。
▼米欧商品全面安/
NY金=ドル急伸とリスク回避売りが殺到し急反落
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された17日の海外商品市況は次のようになった----。
【NY貴金属=急反落、ドル急伸でリスク回避の売りが殺到】
ニューヨーク貴金属は急反落。
金2月限は、超低金利の長期継続で前日の高値を抜いたが、米景気の回復期待でドルが急伸したことが圧迫し、投機筋のリスク回避売りが殺到して先週の安値を下回った。
銀3月限は、前日の高値にとどかず反落に転じたあとは、ドル急伸による商品全面安や株価急落によるリスク回避売りで急落した。ただ、月曜の安値を維持して回復した。
プラチナ系貴金属(PGM)は反落。プラチナ1月限は急反落。金の上値追いに追随して前日の高値を抜いたが、ドル高加速による商品安や株価急落によるリスク回避、金・銀の急落を嫌気して値を消した。
パラジウム3月限は反落。ドル急伸による商品安や株価急落によるリスク回避、その他の貴金属の急落で値を消したが、前日の安値を維持してインサイドデーとなった。 (オーバルネクスト シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★東証1+2部時価総額(17日)=300兆9363億円(前日比−4661億円)
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は、NYダウの132ドル安や円反発を嫌気して100円超す大幅安。日経平均 が終値で前日比−104.06円安の10,059.74円、またTOPIXも同−7.59安の888.69、JASADAQ指数は同−0.18安の46.99となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは7業種。石油・石炭製品、海運業、ゴム製品などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替相場はNY市場でのドル高・円安から円が反発。ドル円相場は89円台半ばで推移、ユーロ円は海外市場で急落した流れを受けて128円台半ばで推移している。
★堀内AIA社長のFXコメント=ユーロ、オージーの崩れは、吉原炎上って感じだなあ
AIAの堀内昭利社長は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。「ユーロ、オージーの崩れは、吉原炎上って感じだなあ。師走独特の動きだ。材料なんて本当は何もないんだよ。ただの憶測。所詮、相場は買い方と売り方の仕手戦」。(12月17日。夜。)
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
産業ファンド投資法人(3249)
■平成21年12月期(第5期)の分配予想の修正に関するお知らせ
http://r31.smp.ne.jp/u/No/33187/D90q56baD5Hf_56/091217001.html
株式会社サイバーエージェント(4751)
■「Ameba」が「ブロガーズチョイス2009」を発表
2009年ブログでもっとも語られた言葉は「皆既日食」
http://content.ameba.jp/bloggerschoice2009/

