デフレの根源は給与所得の減少!?/生活防衛として株式投資 (12/16)

過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は12月16日(水)の金融・経済情報をお送りします。

■09年日本経済を振り返る①デフレと金融政策/
日銀=物価安定まで超低金利政策維持を強く表明を!

クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は今回から4回シリーズで2009年の日本経済の主要テーマを振り返る----。

ポイント:

2009 年も残すところ、半月を切った。4 回のシリーズで今年の日本経済の主要テーマを振り返る。第1回は「デフレと金融政策」である。すなわち、今年もまさにお決まりのようにデフレ問題が浮上し、日銀による追加金融緩和への期待が強まった。しかし、デフレ問題は循環的な問題ではなく、構造的な問題である。循環性の強い金融政策で構造問題を解決できるのか、改めて考えてみるのも悪くないだろう。

第1回 デフレと金融政策(概要)

<デフレの根源は、賃金水準の下落にある?>

内需デフレータや個人消費デフレータの水準は1997年前半にピークアウトした。以来、12年強の長期間に亘って、内需デフレータや個人消費デフレータは一貫して低下してきた。しかも、2008年後半以降の下落圧力は極めて大きなものになっている(図表1)。こうした物価の趨勢的な下落をもたらしているのは、基本的に、賃金(あるいは給与)水準の低下であるとみられる。

消費デフレータは1997 年4-6月期以降、2009年7-9月期にかけて9.4%下落したが、この間、1人当たり現金給与総額は11.7%下落した(図表1)。同期間における1 人当たり所定内給与の下落率は5.9%であるから、労働時間短縮、特別給与削減を含めた給与総額の減少がデフレの根源であるといえる。地価の継続的な下落も物価の趨勢的な下落に影響を及ぼしている可能性はある。

それでは、賃金の持続的下落をもたらしているものは何か。まず、第1に指摘したいのは国際競争の激化である。第2 には、非製造業の労働生産性の低迷である。


■景気指標と市場/
変わる景気の位置付け=市場により従来と異なる動き

東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、「景気指標に対する受け止め方が、市場によって、従来と異なる動きが見られる」と語る。その裏に、これまでの財政・金融両面からの異常なまでの対応の影響が窺えると言う----。

(1)株式市場の反応 

まず株式市場の反応だが、米国市場では景気指標の良し悪しが必ずしもストレートに株価に反応しなくなっている。例えば、今月初旬にでた11 月の雇用統計をみても、大方の予想を大きく上回る強い内容であったが、株価は瞬間的に上昇したものの、市場金利の上昇をみてすぐに頭を抑えられてしまった。雇用の改善が、FRBの利上げ時期を早める、との思惑を呼んだためだ。昨日の生産上ブレも、逆に株を押し下げた。


▼資産づくりの秘訣/
長期スタンスで株を買うのは生活防衛そのもの

さわかみ投信・社長の澤上篤人さん(Atsuto Sawakami/President, Sawakami Asset Management Inc.)は、「個人や家計が長期スタンスで株を買うのは生活防衛そのものである」として、おおよそ次のように語った----。

かつて高度成長期は次から次へと生活必需品を買い揃えていったが、その結果として企業の工場建設を促進させ雇用を創出し、国民の所得向上につながっていった。成熟経済においては、消費に代わって積極的に株式投資することだ。それがじり貧から抜け出す自助の行動である。  

どんどん株を買ってやれば、どこかで資産効果と心理効果が発生する。株価が上昇すると投資家のフトコロ勘定に余裕が生まれ、消費拡大と企業の投資活動活発化をもたらす。また、経済全般の先行きに明るさが出てくるから、前向きの行動意欲が高まってくる。つまり民間版の景気浮揚策をやってしまえるわけだし、その相乗効果はきわめて高い。


▼今日の株価予想/
業績改善+需給改善期待、円安基調強まるか?

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。

東京市場は反発が見込まれる。自動車や電機中心に企業の業績改善期待が強くなってきていることや、足元の円安基調の動きを好感する相場展開へ。三菱UFJの増資価格決定後の反発に加え、大手銀行を対象とした新自己資本規制の導入が実質的に延期されるとの報道も内需金融株全体に買い戻しを強める格好となりそうだ。先週は信用買い残が微増にとどまり、買い残を売り残で割った信用倍率も9月11日以来の水準に低下。受渡日が到来した日立が商いを伴って上昇するなど、需給改善期待が相場を押し上げる展開となろう。 

FOMCの結果待ちで相場全体の商いは低調が続こうが、日経平均の一目均衡表では転換線が10019円に上昇し現在株価に接近する。5日移動平均線も横ばいか上昇に転じる見込みであり、直近の12月7日高値10167円を超える場面があろう。

15日のダウ平均は49ドル安で取引を終了。FOMC声明文の発表前で手控えムードのなか、12月のNY連銀製造業景気指数が予想を大幅に下回り売りが先行した。金融機関の11月のクレジットカード貸倒償却率の上昇を嫌気し金融セクターが下げを主導。また、GEが2010年の業績見通しを横ばいとしたことで景気に対する楽観的な見方がやや後退し、ダウ平均は一時74ドル安まで下げる場面があった。S&P500やNASDAQも反落。業種別では金融や通信、素材などが下落した一方、エネルギーのみが上昇した。ドル建てCME225先物は昨日の大証日中終値に比べ105円高の10175円、円建て清算値は50円高の10120円となった。


話題の銘柄

3333 あさひ/3Q営業益30%増と会社ガイダンス上回る好決算予想、目標株価1900円

UBSでは、「12月18日発表予定の第3四半期(9〜11月)業績は、営業利益が前年同期比30%増の8億円と、会社ガイダンス(下期の営業利益:前年同期比20%増)を上回る好決算と予想する。9〜11月度(20日締め)の既存店売上は約2%増となり、下期の会社予算(0.8%減)を上回って進捗した。また、米ドル決済での直接輸入(売上構成比:約44%)における円高メリットが奏功して、粗利益率も下期の会社予算(前年比+0.7ppの49.3%)を上回って改善したと推察される」、「オフシーズンとなる第4四半期は通期業績への影響は小さいが(08年度の営業利益構成比は5%)、12月度の既存店売上は電動自転車の好調やスポーツ自転車の復調によって、順調に推移している模様。足元の為替動向を踏まえれば、第4四半期も粗利益率の改善が進む見通しで、増益基調が続く公算が大きい」、「第1〜3四半期累計での直営出店数は重点エリアである首都圏を中心に22店舗と、通期計画(28店)に沿って順調に進んだ。国内350店体制に向けて出店余地は依然として豊富であり(第3四半期末の直営店舗数:179)、10年度以降も積極出店によって営業増益率は年率18%前後と高成長が継続すると予想する」と指摘。今2010年2月期連結営業利益を会社計画35億円(EPS78.5円)に対し36億円(EPS79.6円)、来2011年2月期42億円(EPS94.1円)、2012年2月期49億円(EPS110.1円)と予想。投資判断「Buy」、目標株価1900円を継続した。 トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/


■2010 年FX見通し/ 
ドルは対コモディティ通貨を中心に下落基調続く

リーマン・ショック後の数ヶ月間こそ、ドルは主要通貨に対して上昇したものの、金融市場が安定化し、緩やかにグローバル景気が回復し始める中、対コモディティ関連通貨を中心に下落基調を辿ってきた。

クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse Securities Ltd.)は2010 年の為替相場の見通しに関連して、「2010 年に入ってもしばらくはこのトレンドが続く」と予想する。「向こう数ヶ月のスパンでは、最安値を試す可能性もあり、そうした極端な相場展開に対して当局の対応が注目される。G10 では、日銀を除くと、英中銀およびFRBの金利正常化が遅れると予想され、英ポンド、米ドルに対して弱気スタンスを維持する」としている。 

主要通貨見通しのポイントは次のとおり----。

(1)ドル(弱気)

リスク回避度が再び高まったり、あるいはFRB の早期利上げ期待で上昇する局面があれば、ショート積み上げを推奨したい。11 月の雇用統計はポジティブ・サプライズであったが、当社では、FRB は他のG10 中銀(日銀を除く)より超緩和政策の解除は遅れると予想しており、ドルの持続的な上昇は抑制されよう。民間部門のドル資産に対する需要の低迷が続く中、ドル相場は引き続き海外公的部門の準備通貨としての需要に依存することになるが、ほとんどの国々ではすでにドル資産をオーバーウェイトしており、足下はむしろ運用の多様化を図ろうとしている。当社では、ドルは向こう数ヶ月間に最安値を試される可能性があるとみており、急激なドル下落に対して、各国当局がどのように対応するか(引き締めスタンスの後退あるいは為替介入か)注目している。


▼ドル円レンジ相場/
思いこまず、軽いのりで楽しくトレードをすること

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした----。

【15日】15日の日経平均はとうとう70円そこそこにまで縮んでしまいました。投資家も完全にやる気を失ってきてしまっているということでしょう。為替市場も、だるい相場になってきました。

14日もいいましたが、こういうときは細かく相場をとっていくのがベストかなと思います。

その際に、是非考えてもらいたいのは、冷静になることです。どうせ、先行きの相場環境も誰もよくわからないのですから、相場つきもそんな感じになってしまってしまうということです。わかりやすいのがドル円で、87−91円程度の中でうろうろする相場が続くのだと思います。 思い込まず、軽いのりで楽しくトレードをすることですね。


▼今日の債券相場/
「約44兆円」だけでは霧が晴れず、相場は弱含み

シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした----。

本日の想定レンジとコメント 

NY ダウは前日比49.05 ドル安の10,452.00 ドル。米10 年国債利回りは一時、3.62%まで上昇し、6 時27 分現在は3.59%(ブルームバーグ)。本レポート指摘の3.50%台後半のサポートをブレイク、この米長期金利上昇はネガティブである。

昨日の20 年債入札は先週の30 年債と同じく不芳だった。しかし、相場全体の足を引っ張ることはなかった。これも30 年債と同様だった。2 次補正予算に伴う国債増発の全容が明らかになったのはフォロー。ただ、本番は来年度の国債発行計画にある。「約44 兆円」だけでは霧が晴れず、米国長期金利の上昇という悪材料の影響が上回る公算。加えて、FOMC の声明発表待ちといった部分もあろう。したがって、本日の相場は弱含みと予想する。イールド・カーブは基本的にスティープ化持続と見込む。ただ、超長期ゾーンに投資家の押し目買いが入れば、切り返しもあろう。


■「44兆円」を巡って/
人口減少を踏まえた資源の最適配分とは逆方向

来年度予算編成の基本方針に盛り込む新規国債発行額は、「約44 兆円以内に抑えるものとする」と明記された。シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は、「約」という表現に曖昧さは残るものの、とりあえず、「44兆円を大幅に上回ることはないだろう」と市場は一安心した、と見ている----。

<だが、今回の迷走ぶりはいただけない>

現政権はマーケット・アイ・ミーティングや「財政に対する市場の信認確保に関する検討会」を開催、「事業仕分け」においても市場関係者を参加させた。そういった市場重視の姿勢は評価できる。しかし、今回の迷走ぶりはいただけない。

長期金利は基本的に期待名目成長率とリスク・プレミアムで決定される。いたずらな国債増発、財政悪化懸念は財政赤字プレミアム、すなわち、後者の拡大要因となる。そして、それは実質金利の上昇となり、期待成長率を押し下げることになる。

現政権の政策からすれば、「市場との対話」だけで今後の「悪い金利上昇」を避けることは難しいかもしれない(期待成長率の低下がそれを防ぐという皮肉な結果は十分あり得る)。しかし、その巧拙によって程度に差が出てくることは間違いないだろう。今後に期待したい。


▼NY金相場/
1110-1127ドルのレンジ変わらず=FOMCで様子見

スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY金相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。

昨日のアジアはとても静かな一日でした。どうも日一日とクリスマスに近づきつつある雰囲気です。ロンドンが始まり、東京の引け間際からユーロが売られ、ゴールドも同時に売られました。ニューヨークでは1111ドルまで下落しましたが、その後は買戻しが入り1120ドルを回復、高値はアジアと同じく1128そして1124ドル前後で終わりました。1110-1127というレンジは変わらず。FRBの金融政策がどうなるのか、ちょっと様子見ですね。もうすぐクリスマスだし。


▼米欧商品市況/
NY原油=売られすぎ感強く安値修正で期近反発

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された15日の海外商品市況は次のようになった----。

【NY原油=期近は反発、売られすぎ感強く安値修正】
ニューヨーク原油は期近が反発。終値の前営業日比は、期近2限月が0.85〜1.16ドル高、その他の限月は0.11〜0.47ドル高。ドル高進行も売られすぎ感の強まりや在庫減少見通しなどを背景に、安値修正場面となった。
石油製品は、ヒーティングオイル期近が続落、改質ガソリン期近は反発。原油同様に修正場面となったが、ヒーティングオイル期近はあす以降の米北東部地域の気温低下見通しなどにもかかわらず、中盤以降は戻り売りに押されることとなった。 (オーバルネクスト シカゴ)

情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/

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ニュース・チェック

★東証1+2部時価総額(15日)=297兆2164億円(前日比+971億円)

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は、米国株安にも関わらず、円安などを受けて上昇。日経平均 が終値で前日比+100.57円高の10,184.05円、またTOPIXも同+16.10高の900.78、JASADAQ指数は同−0.07安の47.30となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種全業種が上昇した。銀行業、不動産業、証券業などが上位を占めた。

午前の東京外為市場=為替相場はドルの堅調は続かず円が強含み。ドル円相場は89円台半ばで推移、ユーロ円は130円台前半で推移している。

★堀内AIA社長のFXコメント=FOMCで相場がゴチャゴチャになりそう

AIAの堀内昭利社長は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。「いつものことだが、FOMCが近づくと思惑、憶測が出てくる。私は利上げは来年だと思うのだが、何らかの利上げを今回やるとみる向きも多いようだ。ってなわけで、FOMCで相場がゴチャゴチャになりそう」。(12月15日。夜。)

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

株式会社大阪証券取引所(8697)

■株式会社大阪証券取引所と株式会社ジャスダック証券取引所の合併(簡易合併・略式合併)について
http://www.ose.or.jp/cms/news/detail.php?id=15446&style=ja

三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社

日本リテールファンド投資法人(8953)

■日本リテールファンド投資法人とラサール ジャパン投資法人の合併契約締結に関するお知らせ
http://r26.smp.ne.jp/u/No/105767/0cgCBcb8DKH9_677/091215001.html
■投資口の分割に関するお知らせ
http://r26.smp.ne.jp/u/No/105767/kAnxhhb8DKH9_677/091215002.html
■平成22 年8 月期(第17 期)の運用状況の予想及び分配金予想の修正に関するお知らせ
http://r26.smp.ne.jp/u/No/105767/KkiI5hb8DKH9_677/091215003.html
■本投資法人の規約の変更及び役員選任に関するお知らせ
http://r26.smp.ne.jp/u/No/105767/15NPKab8DKH9_677/091215004.html

松井証券株式会社(8628)

■「大証FX」への参入について〜大手ネット証券では初めて「大証FX」の取り扱いを開始〜
http://www.matsui.co.jp/company/index.html

いちよし証券(8624)

■環証券株式会社との簡易合併に関するお知らせ
http://www.ichiyoshi.co.jp/info/pdf/20091215_tamaki.pdf
■飯田証券株式会社の株式取得に関するお知らせ
http://www.ichiyoshi.co.jp/info/pdf/20091215_iida.pdf
■法定三委員会の委員の変更について
http://www.ichiyoshi.co.jp/info/pdf/20091215_hotei.pdf

株式会社サイバーエージェント(4751)

■ジークレスト、コミュニケーションゲーム「バルビレッジ2 for mixi」を「mixiアプリ」にて提供開始
■広告効果検証システム「CAMP」にてCV属性レポート機能を追加

http://mixi.jp/view_appli.pl?id=12862
http://ir.cyberagent.co.jp/