過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は11月5日(木)の金融・経済情報をお送りします。
■新政権下での長期金利/
当面は低位安定だが、数年内に水準訂正が起こる?
大和総研・特別理事の田谷禎三さんは2日、既報のとおり新政権の政策と財政収支、長期金利の関係について考察した。このうち、今後の長期金利の行方に関しては、「低金利はいつまで続くのか」と自問した上で、次のように語った――。
<ドイツはユーロ加入後=低金利グループには戻らず>
財政収支の悪化が先進国中最悪であるにもかかわらず、是正努力が本格化しないのは低金利が続いていることが大きい。低金利ゆえに海外投資家は中央銀行を中心に公的機関にかなり限定されている。海外投資家全体の保有も1割に満たない。こうした状況が続いてきた主因のひとつは、経常収支の黒字が続き、ネット・ベースで海外資金に依存しないことが大きい。
ドイツも、70、80 年代においては、日本、スイスといった先進国中の低金利グループの一員だったが、東西ドイツ統合によって、経常収支が赤字化した後、高金利グループに入っていった。その後、ユーロの一員となったため、経常収支が再び大幅な黒字となっても、低金利グループには戻っていない。
■米国GDPの陥穽/
予想超える米3.5%成長の背景に3つの「背伸び」
米国の今年第3 四半期のGDPが、実質年率3.5%成長と、大方の予想をやや上回る結果となった。市場はこれを好感し、今後の景気見通し上方修正などの報もあって、株価や長期金利は一旦反発した。
しかし、東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は4日、「見た目こそ高い今回の米国GDPに、むしろ今後の不安が読み取れる」と指摘した。少なくとも3つの点で「背伸び」をしている結果が見て取れるためで、「いつまでも背伸びをしていられなければ、来年にはその分成長減速となる懸念がある」と言う。
【Washington Political Report】(有料)特約 (October 24 - 30, 2009)
医療制度改革:"public option"復活の疑問
下院民主党指導部は29日、医療制度改革法案の下院案を発表、1-2週間のうちには下院本会議での可決を目指します。下院案は数年先には国民の96%が医療保険を享受できることを目指し(現在は85%)、そのために大中企業の医療保険提供、個々人の医療保険購入を義務づけ、医療保険購入のために連邦政府が手厚い資金援助をし、メデイケイド(貧困者医療補助)のカバーを飛躍的に拡大し、民間医療保険と競争させる意味で政府直轄の医療保険を提供し("insurance exchange"と呼ぶが、要するに医療保険公社を創設する" public option")、10年間で9千億ドルから1兆2千億ドルと言われる予算を捻出するために、個人年収50万ドル家族年収100万ドル以上の高額所得者に最大5.4%の追徴課税をおこない、メデイケア(高齢者医療補助)のコストを大幅に削減し、医療機器販売に2.5%の販売課税をし、医薬品メーカーからも支援を仰ぐといった内容で、これまで既に知られた内容と大きくは変わりません。
しかし下院案がすんなり可決されるかどうかはわかりません。"public opition"を含んだ改革案に賛成する民主党議員は200人前後と見られます。可決に必要な218票確保のためにこれから腕をひねるような議員工作が展開され、218票の賛成票の確保の見通しがついたところで本会議での審議採決に入るでしょう。民主党議員は256人おり(11月3日の2つの補欠選挙で民主党が2議席増やせば258人)、38人が反対に回ってもかろうじて可決できます。しかし中道派「ブルー・ドッグ」が52人前後いることを考えると可決には民主党指導部の相当の努力が必要です。共和党の賛成票はゼロのはずです。
▼今日の株価予想/
下値メド=10.6安値9628円や200日移動平均線
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
東京市場は堅調な相場展開が予想されるが、米FOMC通過後も雇用統計発表などを控えており、指数の上値は重そうだ。セクターでも高安まちまちの展開が予想される。業績改善期待の強いなか、ドル円相場で1ドル91円台への動きが見られれば、自動車を中心とした輸出関連株中心に指数を押し上げる場面もあろう。
足元、値がさハイテク株の調整基調が強くなる一方で、今後は海運などの出遅れセクターや鉄鋼、非鉄、商社、銀行などの低位株物色が強まるかに注目。日経平均は11000円処を中心としたもち合い継続か、もう一段調整の動きを強めるかどうかの瀬戸際にあるが、昨晩の米国株の動きにもあるように、ここ数日の動きがポイントになるとみられる。
4日のNY株式市場でダウ平均は30ドル高と反発。一方、NASDAQは小幅反落となった。発表された10月のISM非製造業景況指数は予想を下回ったものの反応は限定的となり、NY金先物が史上最高値を更新したことに連れ素材セクターが相場を牽引した。中盤以降、FOMC(連邦公開市場委員会)の声明文で「金利を長期間極めて低い水準に維持すると再確約」、「政府機関債の購入規模を1750億ドルへ縮小」などが発表されると一段高となり、ダウ平均は一時156ドル高まで上昇した。
S&P500は小幅続伸。業種別ではヘルスケアや公益などが上昇したが、金融や資本財などが下落した。ドル建てCME225先物は昨日の大証日中終値に比べ55円高の9875円、円建て清算値は40円高の9860円となった。
話題の銘柄
4543テルモ/マージン回復が顕著、目標株価5200円→5700円
BofA MLでは、「上期営業利益は5%減益計画に対し、4%増益の326億円で着地。我々の事前想定300億円を上回った。国内8%増収に加え、欧米も第2四半期は現地通貨ベースで2ケタ増収。業績モメンタムは明確に改善している。更に、経費抑制策も成果を上げ、上期営業利益率は20.6%に達した。前年同期比0.6%pt、前下期比5.1%ptの改善。高橋社長は説明会にて、マージン回復と維持の見通しが立ったことが上期の大きな収穫と総括した。同社は通期営業利益計画を560→630億円へ引き上げた。当社予想もマージン改善と為替前提変更(95→90円/ドル、120→135円/ユーロ)により、607→647億円へ上方修正。日本のヘルスケア業界では医薬品に比較しデバイス企業の好調が顕著。中でもマージン回復が顕著な同社業績への信頼度は一層高まったと考える」と指摘。今2010年3月期連結営業利益を会社修正後計画630億円(EPS210.6円)に対し従来予想607億円(EPS214.3円)から647億円(EPS221.2円)へ、来2011年3月期同677億円(EPS239.1円)から707億円(EPS242.8円)へ、2012年3月期同785億円(EPS277.5円)から825億円(EPS283.8円)へ増額。投資評価「買い」を継続、目標株価を従来の5200円から5700円に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼FX相場とFRB/
米FOMC=利上げ(出口戦略)が近いって?!
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
FOMC.誰だっけ?利上げが近いとかいろいろ騒いでいた連中は?あまり、いろんなレポート読まないほうがいいよ。自分が読みやすいものを選別してそれを継続して読むほうが良い。まともに全部読んでいたら、頭狂うで。金、いいねえ。ガンガン行ってくれ。(11月4日。夜中。)
▼FX&株式市場/
為替相場も、株式市場もまだレンジの中にいる?
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした――。
先週の米CITの破たんの件をあまり過大に考えないほうがよいと個人的には思います。為替相場も、株式市場もまだレンジの中にいるのではないでしょうか?クロス円で下がったところを買いたかった人には、いいチャンスとなったのではないでしょうか?
▼今日の長期金利/
米債続落+10年債入札への警戒感=反発余地探る
三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
<シナリオ>
長期金利は昨日の米債3日続落と10年利付国債入札に対する警戒感から反発余地を探る。無難な落札結果(12:45、落札結果発表予定)を受けて上昇一服。
債券先物チャート
12月限の日足はたすき掛けの陰線で、2日に空けた下のマド(138.01円:10月30日ザラバ高値)を早速埋めた。急降下中の転換線(138.12円)に上値を抑え込まれた。ただし、上昇過程(の序盤)と見るならば押し目買いのシグナル。
▼今日の債券相場/
10年国債入札=結果が良好なら相場は反発か
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は
今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
本日の想定レンジとコメント
昨日の米10年国債利回りは前日比5bp 上昇の3.52%(6 時26 分現在、ブルームバーグ)。
一時は3.55%まで上昇した。昨日終了したFOMC では、政策金利の異例な低水準zexceptionally low)が長期にわたって(extend period)継続するとの見通しを改めて確認した。2 年債利回りは低下したものの、長期ゾーンはインフレ懸念の広がりを嫌気するなど上昇、カーブはツイスト・スティープ化した。これは円債市場にとってアゲインストである。また、NY ダウは前日比30.23 ドル高の9,802.14 ドル。一時、9,928.04ドルまで値を上げた。
■NY金相場/
金は今や押しも押されぬ本流=メインストリームに
スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、 NY金相場について、概ね次のようにコメントした――。
なんだかすごいことになっていますね。ニューヨークでは引け後に1098ドルまであったようで、またまた史上最高値が更新されました。まだちゃんとマーケットにcatch upしていませんので、今日は一日かけてちょっとマーケットに追いつくべく努力します。
ちょっと別のところに書いている原稿があるのですが、今回のLBMAのエジンバラでのコンファレンスで強く感じたのは「ゴールドの役割」が変わってきたのではないかということ。例年この会議の最大の焦点は伝統的な「需要と供給」といった実需的視点でした。しかし今年は圧倒的に「投資 = インベストメント対象としてのゴールド」という観点からの話が多く、私が個人的に話して多くのゴールド業界関係者たちもみんな一様にその変化を口にしていました。
▼米欧商品市況/
NY金=インド中銀買いの報を囃し最高値更新
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された4日の海外商品市況は次のようになった――。
【NY貴金属=続伸、インド金買いの報の好影響が続く】
ニューヨーク金、銀ともに大幅続伸。金12月限は、前日のインド中央銀行の金買いの報をはやし、一代高値を更新した。株高・ドル安・原油高も支援材料。ただ、FOMCを控えた利食いで上げ幅を削った。
銀12月限は、前日の急伸に対する利食い売りが先行したが、金の続伸やドル安・原油高、米国の株価急伸で前日の高値を突破した。ただ、FOMCを控えて下押された。
プラチナ系貴金属(PGM)は続伸。プラチナ1月限は、金の一代高値更新やドル安・原油高、米自動車販売の回復基調をはやし、前日の高値を突破した。ただ、FOMCを控えた整理売りで上げ幅を削った。
パラジウム12月限は、ドル安・原油高や他の貴金属の上昇をはやして値を飛ばしたが、株価急伸などの強材料にもかかわらず、FOMCを控えた整理売りで上げ幅縮小。(オーバルネクスト シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★東証1+2部時価総額(4日)=296兆2191億円(前日比+2652億円)
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は、玉虫色のFOMC声明で円高進み、日経平均は100円超す反落。日経平均 が終値で前日比-113.63円安の9,730.68円、またTOPIXも同-6.49安の874.78、JASADAQ指数は同-0.30安の48.03となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは鉱業、その他金融業、銀行業の3業種に止まった。
午前の東京外為市場=為替相場は円が総じて強含み。ドル円相場は90円台半ばで推移、ユーロ円は134円台前半で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
大和証券グループ本社(8601)
■大和証券エスエムビーシー株式会社、商号変更に関するお知らせ
平成22年1月1日付けで、「大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社」(略称:大和証券CM)、英文表記:Daiwa Securities Capital Markets Co. Ltd. に変更。年11月17日開催の臨
時株主総会で決議されることが前提。
http://www.daiwa-grp.jp/press/index.cfm
ハートフォード生命保険株式会社
■11月3日(現地時間)、米国ハートフォードは2009年第3四半期(7-9月)業績について発表いたしました。
http://www.hartfordlife.co.jp/index.html
カブドットコム証券株式会社(8703)
■平成21年10月 委託手数料等及び業務計数の開示(速報値)
http://kabu.com/company/pressrelease/2009/20091104.asp?FontSize=2
株式会社サイバーエージェント(4751)
■「Ameba」にて鳩山内閣総理大臣のブログがOPEN
■モバイル広告向け広告効果検証システム「CAMP」に入退会率計測機能を追加
http://ir.cyberagent.co.jp/
■マイクロアド、月間リーチユニークユーザー数が4,700万人に到達国内ネットユーザーの3分の2以上に配信できるアドネットワークへ
http://www.microad.jp/

