■流動性相場の行方/
小刻みな市場間の資金移動が起こりやすい状況
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は7日、世界的な流動性相場が質的変化している可能性について、次のように語った――。
<香港などの不動産バブルや、アジア諸国でのインフレを招来>
欧米のみならず、日本も含めて、金融当局による異常時対応の「信用緩和」策が出口論を探り始めた。米国では銀行支援の見直し、FRBによるエージェンシーMBSの買い入れや入札型銀行貸出の見直しがはじまり、日本でも日銀によるCPや社債の買い入れなどの直接的な企業金融支援策の見直しが始まった。
また先日利上げを実施したオーストラリアに続いて、アジアの国でも、近々利上げに転ジル国がいくつか観測されるようになってきた。しかし、先のピッツバーグG20 でもイスタンブールG7 でも、「景気回復が確保されるまで、経済支援を続ける」ことが確認された。少なくとも、日米欧主要市場では、マクロの金融緩和策が暫らくは継続すると見られ、その限りにおいては、今日の「流動性相場」の根幹は崩れない。
【Washington Political Report】(有料)特約 (September 26 - October 2, 2009)
バーナンキ(米FRB議長)の譲歩
バーナンキ連銀総裁は10月1日(木)下院金融サービス委員会の金融監督制度改革案に関する公聴会で、これまでの主張を変えて、大金融機関を総合的に監視監督する権限を連銀に与える財務省提案には必ずしも賛成せず、むしろ連銀、財務省通貨局、連邦預金保険公社(FDIC)など既存の金融監督機関を寄せ集めた「監督協議会(oversight council)」を創設してそれに監視権限を集約するという案を推すことを表明しました。今まで連銀の権限の強化拡大を狙ってきたバーナンキ総裁としては大きな譲歩であり、議会が制度改革法案を前進させるためにプラスになる姿勢転換と考えられます。
ガイトナー財務長官が2ヶ月前に提案した金融監督制度強化策は、大き過ぎて破産させられない(too big to fail)大金融機関を監視監督してゆくためにはこれまでの枠を超えた超越的な監督権限を持った機関が必要であるとして、連銀をそういう機関に格上げしようとするものでした。しかしこれに対しては、銀行の監督と破産した銀行の清算の権限を持つFDICなど他の金融監督機関が反対する意向を見せました。また議会では、バーナンキ連銀総裁が金融危機の到来を事前に見抜けなかったことや対応を誤ったことなどを理由に、バーナンキにこれ以上の権限を与えることに反対する議員が多数存在します。これが、改革法案がほとんど前進しない原因のひとつとなっていました。
■特集:ブラジル株式/
2016年五輪+資源国+均衡ある輸出=好材料多い
オフィス セントポーリア代表の馬渕治好さん(Haruyoshi Mabuchi:CFA/ President, Office Saintpaulia)は7日、2016年の夏季オリンピックのリオデジャネイロ招致に成功するなど、今後のインフラ投資などへの期待感が高まっているブラジル投資に関して、概略、次のような見方を示した――。
<BRICs諸国内では、経済の安定感が強い>
このところ、ブラジルの株価(ボベスパ指数)や、通貨ブラジルレアルの堅調さが目立つ(図1、図2)。ボベスパ指数は、昨年9月のリーマン・ショック前の水準を既に抜いている。レアルの対円相場は、全面的な円高の推移が続いている中で、高値持合いを維持している。こうしたブラジル株価・通貨の好調展開の背景には、ブラジル経済が安定し底固いことや、対外資金ポジションの改善、資源国でありながら資源に頼りきらない輸出構造等々、好材料が多くある。馬渕さんは、好材料の要因として次の4つを挙げている。
▼今日の株価予想/
好決算背景に米株先高期待へ、日経9900円が上値ポイント
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
東京市場は昨日同様、堅調な相場展開を予想。円高定着による国内企業の下方修正懸念や連休明けの中国株の動向が警戒要因となるが、米国企業の決算発表を背景に米株の先高期待が徐々に強まる可能性があろう。金融株に加え、半導体・電子部品関連などハイテクセクターの動向がポイントで、非鉄・鉄鋼などの素材セクター、商社、海運セクターなどにも買いが継続する展開か。
日経平均は52週移動平均線の2年ぶりの上昇転換を背景に、日足ベースでは主要な下値支持線上を直近安値として反発。きょうは一目均衡表の雲下限9908円、転換線の9890円処が上値で意識される可能性はあるが続伸が予想される。
7日のNY株式市場でダウ平均は5ドル安と小幅反落。連日の大幅上昇による反動や、アルコアの決算発表を取引終了後に控え手仕舞い売りが優勢となった。一方、NASDAQやS&P500は小幅続伸、業種別では金融やエネルギーなどが上昇した一方、通信や資本財などは下げた。ドル建てCME225先物は昨日の大証日中終値に比べ5円高の9795円、円建て清算値は25円安の9765円となった。
話題の銘柄
6506安川電機/成長3本柱はロボット、工作機械、中国。環境にも配慮。目標株価100円
みずほでは、「同社は世界のインバータ市場でトップシェア(09年3月期15%)を保持している。中国では新規の暖房・喚起・空調(HVAC)システムにインバータ設置の義務付けを可決した。インバータは工場のエネルギー消費量を最大60%削減する。インバータは風力、太陽光発電システムの主要コンポーネントでもあり、同社はこの成長市場に向けた新製品を開発中である。同社は世界のACサーボモータ市場でもトップシェア(09年3月期18%)を保持し、先頃、中国最大の工作機械メーカーであるShenyangと供給体制で業務提携を結んだ。同社は世界のロボット市場でもトップシェアを持ち、09年度8月のロボット受注は前月比で31%増加した。中国のロボット市場は非常に低い水準(世界のインストールベースのわずか2%)から拡大しつつあり、2008年には日本製品の最大の輸入先となった(全体の32%)。同社は半導体製造装置用と液晶用のロボットで現在50%の世界シェアを持ち、8月には液晶用ロボットの受注が前月比220%増加している」、「同社の10年3月期上期の営業利益は会社通期計画を上回っており、現在、当社カバレッジの同セクター銘柄の中で特に、会社側の通期予想の上方修正の可能性が高い企業である。GDPや耕作機械受注のデータからは『bullwhip effect』(ムチ効果)が示唆されている。信用状況と全米供給管理協会(ISM)指数の改善は鉱工業生産と機械受注の回復を示している。リーマン・ショック後の低水準からの反動で、受注は11年3月期以降前年比ベースで力強い成長トレンドを持続すると見込まれる」と指摘。今2010年3月期連結営業利益を会社計画80億円の赤字(EPS-21.8円)に対し36億円の赤字(EPS-11.6円)、来2011年3月期184億円(EPS44.2円)と予想。目標株価を1100円と設定。投資判断「1」で新規カバレッジを開始した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
■10月グローバルFX見通し①/
豪ドル強気=政策金利は2010年末までに4.5%へ上昇
クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse Securities Ltd.)は6日、10月のグローバル為替相場の見通しをまとめた。
(5) 英ポンド(弱気)
米ドル同様、当社は先月、英ポンドに対して一段と弱気スタンスに転じ、3ヶ月後のユーロ/円ポンドを0.94 としている。8 月の金融政策決定会合での量的緩和政策延長の決定で、英国債の利回りは一段と低下し、英ポンドは圧迫されている。また、8 月の広義流動性は前年比3.6%増と、キング中銀総裁の見通しを下回った。金融政策決定委員会のメンバーであるデイビット・ミルズ氏は最近の講演で、量的緩和政策が金融機関や民間企業のバランス・シート調整の過程で重要な役割を果たしていると指摘した。さらに9 月のPMI 指数が弱かったことは、ハト派にとっては追い風である。
(6) 豪ドル(強気)
当社のRBAの政策金利モデルでは、保守的な2.2%成長を前提として、政策金利は2010年末までに4.5%まで上昇する。しかし、最近の経済データは予想外に強く、2020年に向け早いペースで利上げされることを正当化している。NAB景況感指数は2003年10月以来の高水準に急上昇し、8月の小売売上高は反発し、求人広告件数は2008年8月以来初めて増加に転じた。当社では、鉱山物価格は軟化すると予想しているが、堅調な内需がRBA の利上げを後押しすると予想している。
▼FX投資戦略/
ドル円やポンド円のロングなんて理解不能だよ
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting
Ltd.)は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
ちょっといろいろな会社の個人投資家のポジション動向を調べたんだけど、ひどいなあ。特にドル円、どの会社も90%以上がロングじゃんか。うちの会員はずっと以前から全員ショートだよ。水浸しだねえ。また、担保不足で投げ売りになるのかね??金利もらえるオージー円やニュージー円ならわかるけど、ドル円のロングやポンド円のロングなんて理解不能だよ、私にとっては。(10月7日。夜中。)
▼ドル相場予想/
ドルの上値が重い環境は、全通貨でもう暫く続く
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕、FX相場の動向について次のようにコメントした――。
何か7日になって、新規材料が飛び出してきた!というわけではないのですが、ドル円はじわじわと売りが出て、9月28日の安値を抜けてしまいました。ゆっくりゆっくりとドル安が進んでいるわけです。6日は原油の決済をドル以外で行なうという報道が出てきましたが、これはちょっと噂の域を出ません。
▼今日の債券相場/
明日以降は調整局面が続くも、深い調整は予見せず
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
本日の想定レンジとコメント
昨日の米国市場は、NY ダウが前日比5.67 ドル安の9,725.58 ドルと概ね変わらず。一方、米10 年国債利回りは好調な10 年債入札などを背景に7bp 低下の3.18%(6時22 分現在、ブルームバーグ)。したがって、外部環境はフォローである。相場は調整色を帯びてきた。本日は良好な外部環境がその地合いを打破できるかがポイント。我々は打破したと見せながら、結局は「だまし」すなわち、明日以降は調整局面が続くと予想する。もっとも、引き続き投資家の押し目買い意欲は旺盛であり、深い調整は予見できない。
本日の30 年国債入札はクーポンの低下など絶対水準面での不安を残す。しかし、足元の同ゾーンの堅調さからすれば、結果は無難とするのが妥当だろう。イールド・カーブはその入札結果にも左右されるものの、最終的には、中期ゾーンからロングエンドでのフラット化傾向が維持されると見る。
▼民主党政権と長期金利/
期待成長率低下+リスク・プレミアム拡大=金利の低位安定
シティグループ証券・投資戦略部、経済・金利戦略グループ、チーフストラテジスト(マネジングディレクター)の佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Citigroup Securities Ltd.) は、民主党政権の政策が明らかになるなかで、長期金利におよぼす影響について、おおよそ次のように語った――。
<日本経済の長期的視点から見ると、政策は間違っていないところが多い>
民主党政権の誕生に際し、債券市場では、「国債増発で長期金利上昇」とその影響を解説する関係者が少なくなかった。しかし、実際はそれと逆の動きが起こっている。我々が絶えず主張するのは、国債増発などリスク・プレミアムより期待名目成長率が長期金利の決定要因として基本的に重要ということである。その経済の成長率に関し、民主党の様々な政策は押し下げに働くという見方が台頭しやすい。
その上で、佐野さんはいくつか具体例を挙げる。
まずは、「国民生活重視」である。次に、「内需主導の景気回復」である。これは外需主導という最近の回復パターンを否定することになる。3つめは、「温暖化ガスの25%削減」である。4つめは、「中小企業債務のモラトリアム」である。
以上からすれば、民主党の政策は長期金利の低下に寄与しやすいと見るのが妥当である。しかし、事が複雑なのは、日本経済の長期的視点から見ると、彼らの政策は間違っていないところが多いからである。
▼NY金・銀相場/
金・銀ともに、全く実需とは関係ない相場展開
スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、 NY金相場について、概ね次のようにコメントした――。
前日のニューヨークで歴史的高値を更新(1043ドル)した後のアジアのマーケットは意外と落ち着いたものでした。早朝のGlobexで1043ドルまで上がったのですが、東工取の始まりにはロングの利食い売りで一時1037ドルまで下落、その後はじわじわと上がる展開。Day sessionの終わりは1042ドルでした。ロンドンが始まって東工取night sessionが始まるころにはさらに買いが入り、あっさりと前日の歴史的高値を更新。
▼米欧商品市況/
NY貴金属=続伸、シカゴ穀物=大豆、コーンともに続伸
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された7日の海外商品市況は次のようになった――。
【NY貴金属=続伸、時間外取引のドル安再開をはやす】
金は続伸。ドル安再開や原油・株価の上昇をはやして前日の高値を突破したあとは、外部市場の方向感が定まらなかったことから動意薄となり、レンジでもみ合った。
銀は大幅続伸。時間外取引で前日の高値を抜いたあと、景気回復の確認や金に対する出遅れ感をはやして上値を切り上げた。ただ、原油の急反落や株安で上げ幅を削った。
プラチナは小幅続伸。投機筋のテクニカル買いで2週間ぶりの高値に上昇したが、ドル安一服や原油の急落、金の上昇一服で利食い売りが出され、上げ幅を削った。
パラジウムは大幅続伸。ドル安や金・プラチナ高をはやして急伸したが、前日の高値にとどかなかったことから警戒感が台頭、利食い売りで高値から下押された。
【シカゴ穀物=大豆、コーンともに続伸】
大豆は続伸。11月限は、外部市場の足並みが揃わなかったことから方向感に欠けるなか、今週後半の降雨予報や週末の気温低下予報をはやしてプラスに浮上した。ただ、需給報告を控えることから、様子見ムードが広がった。
コーンは続伸。12月限は、外部市場がまちまちとなるなか、豊作観測が根強い一方、産地に降雨・低温が予報されたことが相殺要因となり、高引けながらインサイドデーにとどまった。需給報告を控えるため、様子見ムードが広がった。(オーバルネクスト シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★東証1+2部時価総額(7日)=296兆0546億円(前日比+4兆5594億円)
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は米国株が軟調だったが、値頃感もあり50円近く上昇した。日経平均 が終値で前日比+49.81円高の9,849.41円、またTOPIXも同+4.1 1高の889.80、JASADAQ指数は同-0.14安の48.42となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは21業種。海運業、空運業、鉱業などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替相場はまちまちの動き。ドル円相場は88円台前半で推移、ユーロ円は130円台半ばで推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
株式会社サイバーエージェント(4751)
■ウェブリアル、ブロガーイベント運営パッケージを一式36万円で販売
http://ir.cyberagent.co.jp/
株式会社カカクコム(2371)
■カカクコム・フィナンシャル、現役トレーダーが旬の為替相場情報をつぶやく
twitterを活用した為替情報サービス『外為羅針盤 on twit』を提供開始
http://twitter.com/fxrashinban

