GFMS社記者会見・米利上げ観測ほか

★東証1+2部時価総額(10日)=307兆7548億円(前日比+6兆0371億円)

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は日経225で10,000円に到達も、上値は重い。日経平均が終値で前日比−29.52円安の9961.97円、またTOPIXも同−0.47安の936.54、JASADAQ指数は同+0.37高の45.51となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは10業種。鉄鋼、精密機器、その他金融業などが上位を占めた。

午前の東京外為市場=為替相場はまちまし。ドル円相場は98円台前半で推移、ユーロ円は137円台後半で推移している。

■GFMS社記者会見/「年次報告書」=金の“エンドゲーム”は始まっている

6月9日都内において、田中貴金属工業株式会主催でGFMS 社「年次報告書」の記者発表が行われた。GFMS 社CEO:ポール・ウォーカー氏から金、銀、同社シニア・コンサルタント:ピーター・ライアン氏からは白金、パラジウムについて、それぞれの動向と今後の予測が発表された。

<NY金=2009年後半までに1000ドルをつける、と予想>

ポール・ウォーカー氏は2008年と足元までの金の価格、需給の動向を述べた後、価格見通しの中で「金のエンドゲームは始まっている」とし、2009年は年後半までに1000ドルをつけると強気にみているが、2010年か2011年以降は1100−1200ドルか、700−900ドルか、それぞれの可能性はフィフティ・フィフティ。インフレ懸念が強まるのか、アセット・デフレが続くとの見方が強まるのか、投資家がマクロ経済の先行きをどう見て、どう行動するかにより決まる。また、高値が長期に続くことはないとも述べた。

■米利上げ観測/FRB=まだ「出口対策」を検討する状況にない

東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は10日、このところマーケットで浮上してきた米FRBによる利上げ観測に関して次のように語った——。

<年内の米国利上げは「市場の先走り」>

先週末に発表された米国雇用統計が予想外に強いと受け止められたことから、金融市場は年内の利上げを読み始めた。ユーロドル金先は来年初めには政策金利が0.5%になることを読み、また政策金利の動きを敏感に反映する2 年国債利回りは、先週初の0.91%から今週は一時1.4%に上昇、これも0.5%への利上げを読み始めた。

もっとも、この雇用統計が出る前から、米国議会や独のメルケル首相、その他の識者から、行きすぎた財政金融政策によるリフレ策が早晩インフレをもたらすとして、「出口」政策を論じていた。その時点で、当局は「理解できるがまだその時期ではない」との立場を示し、市場もまだ利上げは「想定外」であった。それが雇用統計で、市場も「識者」の意見に同調したことになる。

■米利上げ観測/ワシントンの識者に聞いた「FRB内部の見方」

一時は、米FRBが12月までには少なくとも0.25%の利上げが一度行なわれているのではないか、との市場の織り込み度合になった。オフィス セントポーリア代表の馬渕治好さん(Haruyoshi Mabuchi:CFA/ President, Office Saintpaulia)は、こうした利上げ思惑に対して、現地ワシントンの識者(いわゆる「FEDウォッチャー」を含む)や連銀内部の見方はどうなのか、複数筋にここ一両日取材してみた。

Q1.そもそも年内に利上げはありそうなのか?

結論としては、利上げはかなり遅れそうで、年内は行われない可能性が高い、という意見が圧倒的に多かった。連銀高官も「そうした線(市場の年内利上げ思惑)は鼻で笑っている」との声が聞かれた。

▼日本経済ウォッチ/輸出の反動増、経済対策の押上げ効果は夏場まで?

リーマンショック以降急落した鉱工業生産は3月に増加に転じ、4月に加速、5、6月の見通しも含めるとV字型の回復となっている。在庫調整圧力が残存する中で輸出を上回る増産に転じている。大和総研・経済金融調査部(渡辺 浩志エコノミスト+熊谷亮丸シニアエコノミスト/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は、この背景には「既存の在庫を削減しつつ、新たな需要に向けた出荷や在庫積み増しが行われていると考えられる」と語った。

<大幅減産後に一転、大幅増産となった「3つの背景」>

その上で、大幅減産後に一転、大幅増産となった背景を探った。 具体的には、1.在庫復元、2.輸出の下振れからの揺り戻し、3.国内需要と経済対策の3点について検討した——。

▼4月機械受注/外需からの受注=内需より先に上向き始める可能性

4月のコア機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比5.4%減と、事前予想(当社:同2.0%減、コンセンサス:同0.6%減)を下回った。クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は10日、これに関して次のようにコメントした——。

(1)コア機械受注は前月比5.4%減と事前予想(コンセンサス:同0.6%減)を下回った

(2)輸出や生産の回復を背景に製造業からの受注は回復しようが、内需低迷で非製造業からの受注は

しばらく減少傾向を辿りそう

(3)米国ISM 新規受注指数の回復は、内需に先んじて外需が上向き始めることを示唆

<5月か6月には、再びプラスに転じる可能性も>

2ヶ月連続のマイナスとなり、民間企業設備投資はしばらく減少傾向を辿る可能性が高いことを確認するものである。この数ヶ月間、輸出や生産が持ち直していることや、前年比では2ヶ月連続マイナス幅が縮小していたことから、機械受注は底入れが近いとみていたのだが、受注額は6888 億円と調査開始以来(87 年4 月)の低水準に落ち込んだ。

【Washington Political Report】(有料)特約 (May 30 – June 5, 2009)

アンゲラ・メルケル独首相の連銀批判

ドイツのメルケル首相は2日のベルリンでの演説で、「米連銀、英イングランド銀行、欧州中央銀行の最近の過剰な金融市場への介入、政府民間債権のアグレッシブな買い上げなどが行き過ぎであることを指摘し、連銀・中央銀行が本来の独立金融機関の役割に戻らなければ金融の状況は10年後も変わらない」と批判しました。欧州中央銀行が米連銀のバーナンキ総裁の圧力を受けて米連銀と同じく850億ドルの企業債権購入を決定したのにも不満で、トリシェ総裁も暗に批判しました。

メルケル首相は批判の動機をはっきりさせませんでしたが、連銀・中央銀行のアグレッシブな債権購入は中長期的にはインフレを高騰させる危険があることは多くのエコノミストの指摘するところです。米国の場合には連銀のこの行動に加えて、オバマ政権の経済刺激と財政拡大政策により連邦赤字が前例のない規模に膨張、それに伴って国債の発行も兆ドルの単位で急拡大しています。アメリカでも近い将来のインフレ高騰やドル暴落の懸念が大きくなりつつある現状で、メルケルの批判は時宜を得たものでありむしろ歓迎すべきものでした。

▼今日の株価予想/金融株が牽引、日経は上値抵抗線に到達後がポイント

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した——。

東京市場は引き続き上値を試す展開か。日経平均は来週前半にかけて10200円から10400円処に向けた動きが想定されるが、2007年10月高値を基点とした上値抵抗線に3月安値以降初めて接近することにもなるため、急速に上に伸びる動きには注意が必要だ。日経平均が昨年10000円を割り込む直前と現在の株価を業種別で比較すると、石油・石炭、非鉄金属などが約3割上昇、卸売、鉄鋼、鉱業、自動車を含む輸送用機器などは1割前後の上昇となっている。一方、金融株全般は2割から3割程度下落している。商品市況の上昇や新興国経済の復調を背景に上昇が続いた資源関連株に高値警戒感があるため、短期的に指数を押し上げるのは出遅れ感の強い金融株になろう。

話題の銘柄

9107川崎汽船/利益水準は09年度を底に11年度に向け回復、目標株価560円

クレディ・スイスでは、海運事業について、09年度を収益のボトムとして、11年度にかけて「平準化された」利益水準まで回帰すると予想。これに対し、株価は割安な水準にあると指摘した。川崎汽船については、09年度は燃油価格上昇やコンテナ事業の収益環境悪化をドライバルク市況の改善効果で吸収し、収益予想は会社計画を達成すると予想。これが収益の底になると見込む。11年度に向けて、事業環境はグローバルな生産活動レベルがピーク時の80%強の水準に回復する見通し。11年度における各事業の利益水準は、◇ドライバルク事業は相対的に安定的なタンカー事業収益を基準に、タンカー収益の約2倍水準、◇コンテナ事業は需給ギャップが依然均衡せず100億円規模の赤字継続、◇完成車輸送事業は11年度においてピーク比7割水準までの利益回復、◇物流やターミナル運営などの関連事業利益は概ねピーク比70%水準、—と想定した。前提は、為替が90円/ドル、燃料油が400ドル/トン。これらを踏まえて今後の業績を見直した。営業利益ベースで、今10年3月期を、会社予想160億円(EPS 10.2円)に対し、280億円→160億円(EPS 10.2円)、来11年3月期を390億円(EPS 33.3円→32.8円)、12年3月期を596億円(EPS 60.8円)とし、投資評価を「Neutral」→「OUTPERFORM」、目標株価を400円→560円と上方修正。ドライバルク市況の下落局面では短期的に株価が値下がりする可能性があるが、それは投資機会の拡大とみるべきだと言及した。 トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

■グローバルFX見通し2/豪ドル上昇=単なる米ドルから商品通貨へ資金流入

クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse Securities Ltd.)は9日、月次グローバル為替見通しを公表した。6 月の『FX Monthly』では、5 月中の修正を含め、主要通貨ではドルの全面的な弱気スタンスを維持する中、円および英ポンド、S フランに対して3ヶ月後予想を下方修正している。また、ユーロについては、対ドルでは変更はないが、英ポンドおよびスイスフランに対する3ヶ月後予想を下方修正した。

各主要通貨の見通しのポイントは次のとおり——。

(5)加ドル(弱気転換)

ドル/加ドルが当社の予想をすでに大幅に下回っていることもあり、加ドルに対して弱気に転じる。加ドルは成長期待やコモディティ市況に敏感ではあるが、当社のフェア・バリューからすると過大評価されている上、他のコモディティ関連通貨が恩恵を受けている金利からの下支えが十分ではない。また、カナダ経済の回復のもろさからすると、加中銀は通貨高を懸念するであろう。今月の政策決定会合では、通貨高と量的緩和政策の導入の可能性について言及があるか注目される。

(6)豪ドル(中立)

現在、当社では豪ドル/ドルの3ヶ月後見通しを0.75、12ヶ月後見通しを0.80と維持しており、フェア・バリューである0.65 から2標準偏差乖離している。さらに、オーストラリアの短期セクターの金利はヒストリカルに見れば、利上げを示唆する水準までスティープ化しているが、これは時期尚早である。一方、実体経済は、小売売上高が増加し、住宅市場は一部回復傾向にあるものの、求人広告市場は悪化している。労働市場の悪化は、住宅1 次取得者層に最も大きな影響を与える。また、NAB 景気信頼感指数は1-3月期にV字型回復を示した後、4月に若干低下した。景気判断は微妙なところにある。当社の予想に対するリスクは、足下の豪ドルの上昇は単に米ドルからコモディティ関連通貨へ資金が流入しているに過ぎないということである。

▼ドル円投資戦術/97円半ば辺りで押し目買いを仕掛けていきたい

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした——。

9日は米大手投資レポートが「米国は年内利上げからは程遠い」との見通しを示したことで、ドル売りが進んでしまいました。ここまで少しドル高気味に推移していましたから、その反動が入りやすかったという面もありそうです。10日もじりじりとドル安が進んでいますが、ユーロドルなどはもう少しドル安余地がありそうですから、押し目買いを狙いたいと思います。ドル円はドル安に進んだことで、目先の安値になっている97円に近づいてきました。ドル円は97円半ば辺りで押し目買いを仕掛けていきましょう。

▼長期金利シナリオ/コア・レンジ=1.50〜2.00%との見通しを維持

日興シティグル−プ証券会社・金融商品本部チ−フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした——。

長期的なシナリオ

さて、ここ数年、長期金利のコア・レンジは1.50〜2.00%と考えてきた。昨夏来、景気の大幅後退と世界的金融危機が金利の下振れに作用、このコア・レンジを下回る場面が多くなった。そして、足元は景気回復期待と国債増発・財政悪化懸念がコア・レンジに引き戻す力として作用し始めている。しかし、今来年度を考えた場合、景気回復は一時的であり、需給ギャップの拡大と併せて国

債増発を考えた場合、それに伴う金利上昇は大きくないと見るのが妥当だろう。したがって、その間、恒常的にコア・レンジで推移するとは想定し難い。

それでも、次のシクリカルな景気回復期において、完全にバラマキ体質に戻っていたら、コア・レンジの上限である2.00%を一時的に上回ることになるだろう。しかし、それ以上の持続的な金利上昇があるのかと問われれば、否と答えたい。まず、リスク・プレミアム拡大による実質金利の上昇は期待名目成長率を下方屈折させることになる。

▼今日の長期金利/米長期金利4%嫌気し小幅上昇、5年債入札に要注意

三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ−フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした——。

<予想レンジ>

・長期金利(#301) 1.540%〜1.560%

・債券先物(6月限) 135.40円〜135.60円

<シナリオ>

長期金利は昨日の米債安(米長期金利4%)を嫌気して小幅上昇。5年利付国債入札(12:45落札結果公表予定)への警戒感も影響する。心理的な節目の1.550%超の上昇余地は、落札結果が無難/低調ならば広がらない/広がる。朝方、発表されるGDP統計<2次速報値>の影響はほとんどない。

▼米欧商品市況/NY原油=予想以上の在庫減少で期近は続伸

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された10日の海外商品市況は次のようになった——。

【NY貴金属=金を除き続伸、ドル安から時間外取引で急伸】

金は総じて堅調。8月限は変わらず。ドル安や原油高など強気の外部市場をはやして前日の高値を抜いたあと、米国の株価急落やドル反発で値を消したが、投機買いで地合いを回復した。

銀は続伸。強気の外部市場や金の上値追いをはやして前日の高値を抜いたあと、米国の株価急落やドル反発で押し込まれたが、15ドルを維持してプラスに切り返した。

プラチナは大幅続伸。利食い売りが先行したが、ドル安や原油高をはやして前日の高値を抜いた。投機筋が押し目を拾ったが、株安やドル高で上値は伸びなかった。

パラジウムは続伸。利食い売りが先行したが、ドル安・原油高をはやして前日の高値を突破した。ただ、米国の株価下落やドルの急反発が圧迫し、上げ幅を削った。

【NY原油=期近は続伸、予想以上の在庫減少で】

原油は、期近が続伸。APIとEIAから発表された週間在庫統計で、原油在庫が予想以上に大きく減少したことなどから、期近は一時、昨年10月22日以来の水準へと上昇した。

石油製品は続伸。予想外の在庫減少を好感し、ヒーティングオイル期近は昨年11月17日以来の水準へ上昇し、改質ガソリン期近は昨年10月9日以来となる200セントを突破した。(オーバルネクスト シカゴ)

情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/

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ニュース・チェック

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