再来:原油高経済・10年度業績見通しほか

★東証1+2部時価総額(9日)=301兆7176億円(前日比−2兆6052億円)

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は上伸。円堅調でも米国金融危機が公的資金返済で明るい兆しが出たことで株価の霧が晴れたか?日経平均が終値で前日比+98.31円高の9885.13円、またTOPIXも同+11.74高の929.98、JASADAQ指数は同+0.25高の44.96となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは30業種。海運業、証券業、非鉄金属などが上位を占めた。

午前の東京外為市場=為替相場は円が堅調。ドル円相場は97円台前半で推移、ユーロ円は137円を挟む展開で推移している。

■再来:原油高経済/年内に一旦80ドルを超える可能性が高まった!

原油価格が再び騰勢を強めている。WTI先物は、先週末に一時70 ドルをつけたが、市場には一段上昇との見方が強まっている。東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、「背景には金融機能が復活する中で、過剰流動性の一部がリスク資産に向かい始めたことがある」として次のような見方を示した——。

<過剰流動性の一部がリスク資産に向かい始めた>

その中で最初に選ばれたのが原油であった。昨年一時1バレル147ドルをつけてから流動性の枯渇などから急落し、昨年末から今年初めには33ドル前後にまで下げていただけに、割安感があった。そこへ各国中央銀行が流動性を大量に供給し、信用面での補強をし、財政面からもこれを支援する形となった。更にストレステストによって米国金融市場に安心感が戻り、銀行間取引金利が大きく低下するようになって、資金調達の安心感がリスク投資を後押しした。今後はこれに景気回復期待が原油価格の一段押し上げ要因となり、年内に一旦は80ドルを超える可能性が高まった。

▼4月機械受注/当面、設備稼働率は底這い、設備過剰感は高止まる

大和総研・経済金融調査部(渡辺 浩志エコノミスト+熊谷亮丸シニアエコノミスト/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は今朝、発表された4月機械受注について、「 底入れは7-9月期」として次のようにコメントした——。

(1)一進一退の底這い状態が続く

4月の機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比▲5.4%と市場コンセンサス(同▲0.6%)を下回り、2ヶ月連続で減少した。業種別に見ると、製造業は二桁増の前月の反動もあり、前月比▲9.4%となった。非製造業(船舶・電力を除く)は、同▲8.8%と2ヶ月連続でマイナスとなりマイナス幅は拡大した。製造業では、素材関連で一進一退の動きとなり、加工組立業種でも一般機械(同▲44.3%←前月104.6%)で反動減とみられる動きになっている。一方、鉱工業生産に見る業況が先行きも含め好調な電気機械(同+15.6%)、自動車(同+10.5%)などの主力業種は2ヶ月連続で増加し、プラス幅は拡大している。非製造業では運輸業が同▲28.1%(←前月は+34.7%)、その他非製造業が同11.4%(←前月▲35.8%)とこちらも一進一退の動きとなっている。先行指標である外需は3月同+46.4%の後、4月は▲21.5%となったが反動減は小さく、一般機械の輸出の下げ止まりの動きに沿った格好。

■10年度業績見通し/増収回帰+固定費削減の持続=大幅増益へ

大和総研(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)では、2009年度および2010年度の企業業績見通しを改訂した。銀行・証券・保険を除く東証1部上場の主要300社(DIR300)を対象に、アナリストの予想を集計した結果、売上高は08年度実績が前期比7.6%減収であったのに対して09年度12.1%減収、10年度4.0%増収を予想。経常利益は、実績が64.0%減益、予想は順に15.8%減益、74.8%増益を見込む。今回は、2010年度予想をご紹介する——。

<増収へ転換し、大幅増益を予想だが・・・>

2010年度予想は、前期比4.0%増収、53.1%営業増益、74.8%経常増益、132.9%税引増益。

緩やかながらも世界経済が回復、円高デメリットの消失もあり、売上高、利益ともに3期ぶりに増加する見通し。固定費抑制も続き、増収回帰により固定費削減の効果が発現しやすくなり、大幅増益となろう。ただし経常利益水準は、7割超の増益でも過去最高を記録した07年度の5割超に留まる。

▼今日の株価予想/早々に株価切り上がる動きないと下げに転じる?

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した——。

日経平均は週末にメジャーSQを控えるイベント的な要因もあり、引き続き10000円が意識される展開へ。米株市場のハイテク株堅調の流れを受けて、主力の輸出関連株でもソニーやキャノン、そのほか、電子部品関連株などの動きが注目されよう。戻り売り圧力は強いが、原油価格の上昇を受けて市況・資源関連株にも押し目買いが期待できるタイミングか。

手掛かり材料難のなかで、今日は寄り前に発表される4月機械受注が注目される。市場予想は前月比マイナス0.7%減と小幅ながら2ヵ月連続のマイナス見通しだが、4月の鉱工業生産が前月比プラス5.2%の上昇率となるなど、3月以降にマクロ環境が改善していることを勘案すると、市場予想を大幅に上回る結果となる可能性もありそう。 3月は市場予想を上回る結果となり日経平均は171円上昇した。今回はもみ合いから一段高のきっかけとなるかどうかが注目される。

話題の銘柄

8604 野村ホールディングス/中期利益見通しを上方修正、目標株価690円→970円

モルガンでは、「野村ホールディングスの中期利益見通しを引き上げた。主な要因は、(1)委託投信手数料の増加(投信販売シェアの見直し、引き上げ)、(2)追加的コスト削減、(3)引受収益の増加(大型案件比率上昇で、シェア上昇)の3点。なお、09年度末のTOPIX前提を800→900へ変更した」、「08年度第4四半期実績、外部環境の沈静化、証券化商品などのリスク資産の減少などから、野村ホールディングスのトレーディング損益(債券)の回復時期の見通しを、09年度第1四半期に早めた。その結果、買収コストの償却を除けば、09年度第2四半期に黒字化、第3四半期以降にROEが急回復すると予想される(09年度第4四半期ROE9%)」と指摘。今2010年3月期連結当期純利益を従来予想1545億円の赤字(EPS-59.3円)から381億円の黒字(EPS14.6円)へ、来2011年3月期同654億円(EPS25.1円)から1906億円(EPS73.2円)へ、2012年3月期同1138億円(EPS43.7円)から2445億円(EPS93.9円)へ上方修正。投資判断を「Equal-weight」から「Overweight」へ、目標株価を従来の690円から970円へ、それぞれ引き上げた。 トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

■グローバルFX見通し1/ドルは全面的弱気=対円等3ヶ月後予想を下方修正

クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse Securities Ltd.)は9日、月次グローバル為替見通しを公表した。6 月の『FX Monthly』では、5 月中の修正を含め、主要通貨ではドルの全面的な弱気スタンスを維持する中、円および英ポンド、S フランに対して3ヶ月後予想を下方修正している。また、ユーロについては、対ドルでは変更はないが、英ポンドおよびスイスフランに対する3ヶ月後予想を下方修正した。

各主要通貨の見通しのポイントは次のとおり——。

(1)ユーロ(戦術的に中立)

この1ヶ月間にユーロ/ドルは、当社の3月後見通しである1.43ドルを達成した。その後、欧−米金利格差からのサポートがしだいに後退するにつれ、週明けの月曜日は1.40ドル割れとなった。もっとも当社では12ヶ月後予想を1.45ドルと維持しており、1.38ドルを下回るような局面では再度ユーロ/ドルのロングを構築し始めたい。

▼ユーロドル予想/5.28の安値1.3800ドル辺りが底になるか?

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした——。

9日の為替相場は上げ下げを繰り返し、あまり方向感がありません。ただ、ユーロドルでいえば、5月28日の安値1.3800ドル辺りが底になってきそうです。1.38ドル辺りでは買いを入れてみたいと思います。9日は米国で3年債の入札が控えています。10年債の利回りが7月ぶりの高水準まで上昇するなど、ちょっと動きが大きなものになっていますから、債券相場はしっかりと見ておきたいと思います。

▼今日の長期金利/先物中心限月交代に伴う買い戻し受け弱含みもみ合い?

三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ−フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした——。

<予想レンジ>

・長期金利(#301) 1.500%〜1.520%

・債券先物(6月限) 136.70円〜136.90円

<シナリオ>

長期金利は米債安の一服感を背景に、債券先物の中心限月交代に伴う買い戻しの影響を受けて弱含みにもみ合う。

▼今日の債券相場/相場は上伸、カーブは5年以降でスティープ化へ

日興シティグル−プ証券会社・金融商品本部チ−フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした——。

本日の想定レンジとコメント

好調な3年国債入札を受けて、米10年国債までのイールド・カーブはブル・スティープ化。これはフォローだ。明日に5年債入札を控えるが、0.8%台後半では投資家の需要があろう。本日の相場は上伸、カーブは先物連動ゾーンは別だが、5年以降でスティープ化と見る。4月機械受注(除く船舶・電力)は前月比の増加が大きくならなければ、影響は乏しいだろう。(AM6:44、佐野さん)

【本日の筆者の予想レンジ】

10年301回債利回り : 1.505〜1.525%、 長国先物6月限 : 136円63 銭〜136 円94銭

▼米欧商品高騰/NY原油=ドル安や景気回復の楽観ムード等で急反発

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された9日の海外商品市況は次のようになった——。

【NY貴金属=軒並み反発、ドル反落で押し目買い優勢に】

金は小反発。ドル高でマイナスに転落したが、対ユーロのドル反落で前日の高値を抜き、ドル安加速で上値を伸ばした。ただ、手じまい売りがこなせず、上げ幅を削った。

銀は急反発。ドル高で下落したが、ドル反落や金の反発で切り返し、テクニカル買いを誘って値を飛ばした。銅の年初来高値更新や、米国の株価・原油の反発も支援材料。

プラチナは急反発。ドル高が圧迫して前日の安値を下回ったが、ドル反落で投機買いが商品や貴金属市場に戻り、プラスサイドに切り返した。米国の株価上昇も支援材料。

パラジウムは急反発。テクニカル売りで下落したが、ドル反落やプラチナの反発、原油・株価の反発をはやしてプラスに切り返した。ただ、インサイドデーにとどまった。

【ロンドン・アルミ=大幅続伸、ドル反落や銅急伸で年初来高値を更新】

アルミ3カ月物は大幅続伸。最近の急伸に対する利食い売りで1600ドルを割り込んだが、ドル安や原油高、銅急伸や欧州の株価上昇をはやし、年初来高値を更新した。

【NY原油=期近は急反発、ドル安や景気回復の楽観ムードなどで】

原油は、期近が急反発。ドル下落や株高、米景気の先行きに対する楽観ムードの広がりなどを背景に、上値を切り上げる展開となった。
石油製品は期近が反発。原油同様の展開となり、ドル安などが下支えするなか、引けにかけて一段と上値を伸ばした。 (オーバルネクスト シカゴ)

情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/

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