今週の株式相場・米GM再建策と株価ほか

★東証1+2部時価総額(30日)=260兆5238億円(前日比−11兆729億円)

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は米政府によるGM再建策への懸念から急落したNYダウ254ドル安を受け安く始まったが、徐々に上昇に転じ一時8400円に接近。日経平均の上げが目立った。日経平均 が終値で前日比+72.75円高の8308.83円、またTOPIXも同+0.84高の790.38、JASADAQ指数は同−0.33安の40.81となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは16業種。鉱業、精密機器、その他製品などが上位を占めた。

午前の東京外為市場=為替相場は30日に米GM破たん懸念からドルが急落、円はほぼ全面高となった。今日午前の東京市場はやや落ち着きを取り戻し円が軟調。ドル円相場は98円台前半で推移、ユーロ円は130円を挟む展開よなっている。

▼2月鉱工業生産/生産調整の終了示唆も、反転と判断は時期尚早

クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は30日、2月の鉱工業生産について次のようにコメントした——。

(1) 2月の生産は前月比9.4%減と5ヶ月連続下落したが、ほぼ事前予想どおり(前月比9.5%減)であった

(2) 在庫指数は29ヶ月ぶりに前年比マイナスに転じたほか、予測調査では主要製造業者は3-4月と2ヶ月連続増産の見通しであり、生産調整が終了しつつあることを示唆

(3) しかし、輸出や機械受注統計といった需要サイドの減少が続く中、生産は上向き始めるというよりは、下げ止まりといった程度である

■今週の株式相場/ベアマーケット離脱への期待感から押し目買いも旺盛

新光証券エクイティ情報部エクイティストラテジストの瀬川剛さん(Tsuyoshi Segawa / Equity Strategist, Shinko Securities Co., Ltd.)は、今週の株式相場について次のようにコメントした——。

<今週の予想レンジ=日経平均で8400円〜8900円>

今週の東京市場は強含みの保ち合いと予想する。急ピッチな上昇の反動あるいは1.年度替わりに伴う需給関係の変化などへの警戒から上値追いを躊躇する投資家が少なくないと想像される。また、重要な2.経済指標、イベントが相次ぐことも一時的に様子見気分を広げる可能性があろう。一方、コモディティの分野でリスクマネーの活性化が垣間見られるなか、東京市場でも海外投資家の動きに変化が見られている。3.ベアマーケット離脱への期待感から押し目買いも旺盛と予想する。(注)上記コメントは基本的に原文どおりですが、冒頭の文章、タイトル、小見出しなど、一部編集してあります。

■米GM再建策と株価/破産法第11条申請での再建⇒事態が進展しやすい

オフィス セントポーリア代表の馬渕治好さん(Haruyoshi Mabuchi:CFA/ President, Office Saintpaulia)は昨日の株価急落の一因としてゼネラル・モーターズ(GM)破たん懸念が広がり、東京時間でS&P500 指数先物が下落したことを挙げた上で、むしろ連邦破産法第11条申請を申請しての再建が望ましいとの見方を示した——。

<破産法第11条=現経営陣のもとで再建計画を立て企業再建を進める>

連邦破産法第11条は、企業の清算を行うのではなく、現経営陣のもとで(ワゴナーCEOは退任するようだが)再建計画を立て、企業再建を進めるというものである。米政府としても、仮にGMが清算にはいり、生産活動がストップして下請け企業に大きく波及し、失業者があふれ、さらなる信用不安を招くような措置は、認めるはずがない。再建の中で多少の雇用カットや生産縮小はいかんともしがたいが、米経済の底を抜けさせるような企業清算を認めようもないと言えよう。

▼今日の株価予想/8100円処は下値サポートとして重要な水準の一つ

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した——。

東京市場は前日終値を意識した展開か。朝方は米国株の大幅安を嫌気して売り優勢のスタートが予想されるが、前日まで既に大幅に下落しており、売り一巡後は値固めの展開が想定される。アジア株市場の連鎖安を嫌気する場面も考えられるが、月末・年度末のドレッシング買い期待もあって、積極的には売り込みづらい状況か。

日経平均は昨日時点でも25日移動平均線とのかい離は7.2%と通常の状況に戻ったとはいいがたい。同線とのかい離が5.0%程度となる8100円処を意識して反発できるかどうかが注目される。8100円は昨年10月以降の中心値あたりにもなり重要な水準の一つである。

30日のNY株式市場でダウ平均は前日比254ドル安と大幅続落。米政府による自動車メーカー対処策の発表を控え、米当局がクライスラーの破産申請の可能性を示唆したことや、財務長官が一部の銀行について追加支援の必要性を示したこともあり、大幅安で推移した。さらに、オバマ大統領がGMやクライスラーの再建計画が失敗した場合に備え、事前合意型の破産適用も選択肢の1つとの認識を示したことなどもあり、ダウ平均は338ドル安まで下落、一時7500ドルを割り込む場面もあった。

NASDAQは2.8%下落、S&P500は3.4%下落した。業種別では金融セクターが下げを主導。そのほか、資本財や素材などの下げも目立った。ドル建てのCME225先物は、昨日の大証日中終値と比べ5円安の8195円。円建ての清算値は8115円となった。

昨日の東京市場は大幅続落。外部環境の悪化を受けて売り一色の展開となった。東証1部の値下がり銘柄数は1358と全体の79.6%に達し、主力の国際優良株が大幅安となり下げを主導。直近堅調だった金融、不動産、資源関連なども総崩れとなった。日経平均は後場一段安となり今年3番目の下落を記録。3月10日安値以降の上昇では下値サポートとなった5日移動平均線もあっさりと下回り、24日に形成したマドを埋める動きとなった。

テクニカル分析

先週までで週足は3週連続の陽線となったが、3本目でやや伸びきった動きとなったため、今週はその反動安となる可能性がある。週初にその動きが出た格好となったが、26週移動平均線(30日現在、8161円)を下値サポートとして意識し、週末にかけて戻ることができるかどうかが注目される。

話題の銘柄

8729ソニーFHD/株価下落リスク小さく業績拡大に期待、目標株価33万8000円 

同社は傘下に生保・損保・銀行3社を持ち、各々ユニークな販売チャネル・商品を確立している。三菱UFJでは、同業他社が苦戦する中で今後も順調な事業拡大が期待できると指摘。レーティングを新規に「2」、目標株価を33万8000円(今09年3月期PBR0.82倍)として新規にカバレッジを開始した。同社は他の保険株と違い、NAV(実質純資産)の株式市場変動への感応度が小さく、株価下落リスクが小さいと指摘。また、各業界トップクラスの自己資本基盤を持つことから、増資の可能性も低いと予想した。リスクはソニー生命の業績悪化。連結純利益の9割を占めるため、ソニー生命の高い成長性・収益性の源泉であるライフプランナーの減少などで業績が悪化した場合の影響は大きいと言及した。今後の業績については、当期利益ベースで、今09年3月期を、会社予想210億円(EPS 9655円)に対し、203億円(EPS 9333円)、来10年3月期を213億円(EPS 9793円)、11年3月期を241億円(EPS 11081円)と予想した。トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼FX市場ウォッチ/株も通貨も、ここのところの動きは「やり過ぎ」

AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした——。

円高を受けて、いろいろな分析やコメントが出回っていたが、なんてことないんよだ、期末操作みたいなことばかりやっていたからその咎めが出ただけ。だから、ドル円は、監理ポストからはやはり出れないんだよ。そのうち、ユーロ円のほうが大きくなったりして。株も通貨もここのところの動きがやり過ぎだから、こんなザマになっているわけで、自然な動きだと思うけど。(3月30日。夜中)

▼FX投資戦術/伸びたゴムへの反対のニュースには「短期決戦」

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕から今朝、FX相場の動向について次のようにコメントした——。

相場とは本当に不思議なもので、強気相場が続いてくると、突然梯子をはずすような出来事が起き、油断していた投資家が泡を食って投売りをするということがよく起きます。30日もアメリカの政府関係者から、ビッグスリーのGMとクライスラーの再建計画を全面的に修正する必要があり、場合によっては破綻のリスクもあるという衝撃的な発言をしました。

この問題はみんな忘れかけていましたが、決して解決しているわけではありませんでした。

今回「寝る子をまた起こしてしまった」わけです。「山高ければ谷深し」今のような状況でこういう悪材料がでてくるとどうしてもその影響は大きくなります。

いつもゴムを例にとって話をしていますが、そのゴムが少し伸びた状態で反対に作用するニュースがでてきたわけです。こういうときは、そのニュースの方向についていくのが短期売買の鉄則です。しかし、あくまでも短期決戦です。その影響が薄くなってきたら、今度はまた買いのチャンスを探りたいところです。

▼今日の債券相場/外部環境への反応鈍く、強含み程度と見る

日興シティグル−プ証券会社・金融商品本部チ−フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした——。

本日の想定レンジとコメント

昨日の米市場は株安(NY ダウ▲254.16ドル)債券高。しかし、日経平均が400 円近く下げてもほとんど反応しなかった地合いを考えると、本日も期待はしつつ、相場は強含み程度と見るのが妥当だろう。月末恒例の動きも期末ということで乏しいと思料される。また、カーブはスティープ気味と見る。(それ自体は喜ばしいことではないが)株安と明日の短観を踏まえ、10 年債入札を含めて今後の動きを見守りたい。(AM6:58、佐野さん)

本日の筆者の想定レンジ(長国先物6月限) : 138 円30銭〜138 円69銭

▼08年度の債券相場/来年度含め当面、2.00%に迫る場面は考えにくい

日興シティグル−プ証券会社・金融商品本部チ−フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は、今年度の債券相場を振り返って次のように語った——。

<大納会の12月30日には、1.155%と今年度の最低水準>

早いもので今年度も今日で最後である。その今年度の相場展開を振り返り、来年度のヒントにしよう。昨年3月、ベア・スターンズの実質破綻などからサブプライム問題が大きく拡大、昨年4月1日の10 年国債利回りは1.295%で始まった。しかし、再び1.20%台を見るのは12 月17 日を待たねばならなかった。金融危機懸念が一旦、収まったことに加え、原油価格が急騰、7月上旬には、WTI 原油先物は1バレル=147ドル台まで急騰した。各国中央銀行もインフレを憂慮、特に、ECB が顕著であり、6月のトリシェ総裁発言は世界の市場のインフレ懸念を煽った(実際、ECB は7月に利上げを実施)。

我が国でも長期金利(10 年国債利回り)は6月16 日、1.895%まで上昇した。もっとも、これらの物価上昇はインフレとは違う。交易条件の悪化などを通じて企業収益を悪化させ、家計の購買力を低下させる。そして、9月にはリーマン・ショックが起こる。再び金融危機に市場の目が向っただけでなく、そのショックが世界経済そのものを大きくシュリンクさせた。10 月28 日、日経平均株価(ザラ場)は一時、6,000 円台まで急落した。財政拡大懸念などもあり、10 年国債利回りはなかなか下がりきらなかったものの、大納会の12 月30 日には、1.155%と今年度の最低水準をつけた。

▼CFTC大口投機マネー/コーン・大豆=新規買い、買い戻しが目立った

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された30日の海外商品市況と、「CFTC大口投機資金動向(3/24時点)」は次のようになった——。

【概 略】 

米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要49市場における3月24日時点の大口投機家の買い越しは90万1997枚となり、前週74万0300枚から拡大した。取組高合計は1933万7666枚となり、前週から165万1533枚(7.87%)減少した。

項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が38.4%減、債券合計が3.4%増、為替合計が6.5%減となった。商品市場の取組高は、穀物合計が3.5%増、エネルギー合計は2.6%減、金属合計は2.6%増となった。 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で手じまい売り、買い戻しが目立つなか、買い越し幅を縮小、債券で新規買い、買い戻しが入るなか、買い越し幅を拡大した。為替は買い戻しが見られるなか、売り越し(ドル買い)幅を縮小した。 (オーバルネクスト 東京/東海林勇行さん)

情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/

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