円安の寿命は?・ドル高円安の背景ほか

★東証1+2部時価総額(24日)=241兆2244億円(前日比−1兆6001億円)

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は円安進行やNYダウ急騰を受けて輸出関連が上昇したが、景気への懸念や戻り売りなどで上値は重い。日経平均 が終値で前日比+115.35円高の7383.91円、またTOPIXも同+7.58高の737.86、JASADAQ指数は同+0.73高の40.19となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは22業種。輸送用機器、ゴム製品、電気機器などが上位を占めた。

午前の東京外為市場=為替相場は急速に円安が進み、ほぼ全面安の展開。ドル円相場は96円台半ばで推移、ユーロ円は124円台前半で推移している。

★堀内AIA社長のFXコメント=クロス円に昨年8月以来の「変化」

AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は昨夜、円が対ドルと対ユーロなどで急落っしていることについて、為替相場について概ね次のようにコメントした——。「円全面安。クロス円に昨年8月以来の変化が表れてきたので注意」。(2月24日。夜中。)

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

株式会社デンソー(6902)

■無担保普通社債の発行に関するお知らせ

デンソーは、2009年2月24日、第5回無担保普通社債(社債間限定同順位特約付)を発行することとしました。

http://www.denso.co.jp/ja/news/newsreleases/2009/090224-01.html

■円安の寿命は?/円安進行に潜むドル安材料=マネーサプライが筆頭

2月に入ってから円の軟調が目立つ。一時90円割れをみたドル円も、24日のNY市場では96円台まで円安になり、欧州通貨やアジア通貨に対しても最近では円安気味となっている。はたして為替の流れが変わったのか。

東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、恐らく「ノー」であるとして、「この円安の動きは、投機筋による円の買い越しポジションを巻き戻す動きによるもので、短期的なものと思われる」と語る——。

<日本側にあった、投資筋の「円ロング」圧縮要因>

確かに日本の側に円を売りたくなるような材料が重なった。投資家の目には、欧米の倍以上のペースで経済が収縮する中で、財務大臣の辞任など政局が混乱し、とても経済対策が期待できる状況に無い、と移る。畢竟(ひっきょう)、日銀の追加緩和に期待する面が大きくなり、今般も社債の買い取りなどにより、企業金融の支援策を打ち出している。こうした動きが、投資筋の「円ロング」を圧縮させる要因になったようだ。シカゴIMMでの通貨先物取引を見ると、投機筋の動きを表す「非商業取引」において、円の買い越しが2 月の始めには5万枚を超えていたが、先週の段階では3 万6 千枚に縮小している。その後もこの巻き戻しが続いている可能性がある。

しかし、景気の悪化はそれ自体円の売り材料となるばかりではない。過去の例を見ても、バブルの景気絶頂期に円安が進み、それが弾けると90年代前半は景気悪化の中で持続的な円高が進んだ。輸入の減少で貿易黒字が拡大し、金利先安感で債券へ資金が流入しやすくなる、などの面があるためだ。その点、米国の長期金利上昇がドル高円安要因との見方があるが、債券相場が崩れている最中に米国債を買ってドル高というのは不自然だ。米国債を買わないから金利が上昇しているのであって、それ自体はドル安要因だ。結局、これらが投機筋のポジション巻き戻しの「材料」にされただけで、この調整が一巡すれば、円安の動きも収まるとみられる。

▼1月貿易統計/新興国含む世界全体に向けた輸出減少が加速

大和総研・経済金融調査部シニアエコノミストの熊谷亮丸さん(Mitsumaru Kumagai / Senior Economist, Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は今朝発表された1月貿易統計について、「輸出の悪化が加速」として次のようにクイックコメントした——。

【1】 輸出入とも大幅減

1月の貿易収支は▲9526億円と市場コンセンサス(▲1兆2000億円)を下回るものの大幅な悪化となった。輸出入とも大幅に前年を下回るが、輸出の悪化がより大きく、貿易赤字を拡大させる要因となっている。輸出金額は世界経済の減速による輸出数量の大幅減少と円高による円建て輸出価格の低下によって前年比▲45.7%とコンセンサス(同▲45.9%)並みの悪化となった。輸入金額は内需の低迷による数量減と円高や資源価格下落による輸入価格の低下から同▲31.7%とコンセンサス(▲28.2%)を大きく下回った。

▼今日の株価予想/ローソク足は転換暗示のトンボ形成=教科書通りへ?

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH,INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した——。

東京市場は昨晩の米国株の大幅反発や政府による株価対策期待を背景に買い優勢の展開となりそうだ。ドル円が短期二番底を形成しており、ようやく円安が素直に好感される地合いとなりそうだ。当面は1ドル100円処を目指す動きが予想され、主力の輸出関連株に見直し買いが継続する展開が想定されよう。日経平均は昨日までの日柄面や転換暗示シグナルを形成しており、短期的なリバウンド局面に入る可能性が高い。日経平均は週末にかけて一目均衡表の基準線7800円処が戻りのメドとなろう。

24日のNY株式市場でダウ平均は前日比236ドル高と大幅反発となった。朝方から前日急落の反動により買い優勢でスタート。銀行国有化に否定的意見を表明したバーナンキFRB議長の発言をきっかけに一段高の展開となった。銀行国有化懸念の後退から、バンクオブアメリカやシティグループなどの金融セクターが相場を牽引。ダウ平均は一時264ドル高まで上昇した。

NASDAQやS&P500も大幅反発。業種別では金融が11.8%上昇したほか、一般消費財やエネルギーなどの上げが目立った。ドル建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ180円高の7470円。一方、円建ての清算値は7445円となった。

昨日の東京市場は続落。TOPIXは昨年10月28日につけたバブル崩壊後のザラ場安値(721.53)をも割り込んだ。東証1部の値下がり銘柄数は1011と全体の59.3%に達し、商品市況の下落を受けて資源関連が軒並み安となり下げを主導。また、信用リスクの高い銘柄への売りが続いた。一方で、円安進展を背景に国際優良株の一角は後場上昇に転じる銘柄もあった。

テクニカル分析

日経平均は3日連続で年初来安値を更新。昨年10月安値を意識した展開が続いた。依然として1月7日高値からの下げは続いており、大きな反発の動きがないと短期テクニカル指標は好転しづらい状況である。ただ、1月7日高値から下げの波動に適用される均衡表の基本数値33日目でもあり、ローソク足では転換暗示のトンボを形成した。

上値メドとしては、転換線の7521円(25日見込み値)や基準線の7730円(25日見込み値)、2月9日高値8257円など。一方、下値メドは昨日安値7155円や、昨年10月28日安値の6994円などが考えられる。変化しやすい日柄としては、2月27日や3月24日などが挙げられる。

話題の銘柄

9022東海旅客鉄道/中央新幹線の資金負担考慮も割安水準に、目標株価735000円

野村では、「東海道新幹線は平日の約70%がビジネス客と推測され、GDP成長率と東海道新幹線の旅客収入の過去の推移を見ると、相応の相関関係が見られる。当社では景気減速を織り込み、従来から10年3月期までは減益局面が続くと予想していたが、今回09年度のGDP成長率予測がマイナス1.1%マイナス3.1%へと大きく見直されたことを受けて、業績予想を更に下方修正した」、「東海道新幹線の月次の断面輸送量(観測する特定区間の旅客数)は、08年10月まで前年同月比プラスで推移していたが、11月以降は減少に転じた。現在の経済環境を考慮すると、09年10月までは月次断面輸送量のマイナス傾向が続くと予想される。なお、2月1日から19日までの断面輸送量は前年同期比11%減少となったが、これは曜日配列の問題もあり、3月以降も2ケタで減少が続くという事態にはならないと当社では予想している。09年3月のダイヤ改正では、1時間当たりの『のぞみ』の最大本数を現行の8本から9本に増加、N700系車両による運行も増やし、東海道・山陽新幹線の相互直通運転も更に増やす。また、東海道新幹線区間では、無線LANサービスを開始する予定で、対航空での競争力の強化が図られる」と指摘。今2009年3月期連結営業利益を従来予想3850億円(EPS67004円)から3720億円(EPS63040円)へ、来2010年3月期同3675億円(EPS61420円)から3450億円(EPS54652円)へ、2011年3月期同3840億円(EPS66496円)から3545億円(EPS64820円)へ減額。「直近の株価下落で10年3月期予想PERは10.5倍と、08年1月以降の平均16.2倍を大きく下回っている。中央新幹線建設の資金負担などを考慮しても、現在の株価水準は割安感が強まった」と指摘。鉄道事業に中央新幹線も織り込んだDCF法を用い、非運輸事業をEV/EBITDA倍率を用いた部分結合法により、目標株価を735000円と設定。レーティングを「2」から「1」へ引き上げた。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

■ドル高円安の背景/円ロング・ポジション解消一巡後、再び円高方向へシフト

年初来90円の攻防となっていたドル/円レートは、2月に入り緩やかに上昇し、先週後半以来95円を試す水準まで上伸している。こうしたドル/円の動きについて、メディア報道では、大雑把にいってドル高説と円安説があるようだ。

しかし、クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/ Strategist, Credit Suisse Securities Ltd.)は24日、「ドル高説はリスク許容度の改善、円安説は日本経済に対する失望感が主な理由である」としながらも、この1〜2 週間、大きく変わったのは円のポジショニングであり、こうしたメディア報道は後講釈にしか過ぎないと言う。そして、「短期的には、円ロング・ポジションの解消でもう少しドル/円は上昇する余地はあると思われるが、一巡後は再び円高方向へシフトする可能性が高い」とみている——。

<大きく変化したのは、円のポジショニング>

投資家のリスク許容度はまだ改善していない。本邦勢の対外証券投資もまだ積極的ではない。日本経済のファンダメンタルズ悪化と政局の不透明さが日本売りを加速化している可能性がある。しかし、外国人投資家の日本株売りは2007年半ば以降続いている。では、投資家のリスク許容度や経済のファンダメンタルズに大きな変化がない中で、何がドル/円レートを押し上げているのだろうか。

▼FX投資戦術/ユーロ円=122円近辺、ポンド円=138円台で売り狙い

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕、FX相場の動向について次のようにコメントした——。

23日は米ダウが大きく下げました。また24日のアジア株式も総じて下落しています。それでも為替相場は崩れることなく、24日に入ってからは円安に向かっています。今まで円買いで仕掛けていた短期筋のポジションが、円高に向かわないことで閉じられているためにこのような動きになっているのではないでしょうか。そうなると、ポジション調整が終わってしまうと、この円安は終わってしまう可能性が出てきます。まだ決め打ちは出来ませんが、そうなる展開を想定して、やはり円買いで仕掛けるのがいいのではないでしょうか。ユーロ円の122円近辺、ポンド円の138円台での売りを狙いましょう。ドル円は95円を上に抜けてきました。ここは少し様子を見たいと思います。株価が崩れても為替への影響は少なくなっているので、まだ米ダウは下落しそうな気配ですが、あまり気にしないでも良さそうです。

▼今日の債券相場/相場観=弱気材料の方に反応しやすい地合い

日興シティグル−プ証券会社・金融商品本部チ−フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした——。

本日の想定レンジとコメント

米国市場はNY ダウが236.16ドル高、10年国債利回りは4bp上昇(6時43 分現在、ブルームバーグ)と前日の裏返しの格好。昨日はほとんど好感しなかっただけに、本日も基本的には同様と考える。ただ、相場観としては、弱気材料の方に反応しやすい地合いと見ている。それゆえ、相場は弱含みもみ合いと予想する。引き続き市場参加者は乏しく、期末に向け、期待を込めて株価の反発を見守るといった向きは少なくないと思料される。イールド・カーブは大きな変化は予見できないが、基調はフラット化と考える。(AM6:54、佐野さん)

本日の筆者の想定レンジ(長国先物3月限) : 139 円24 銭 〜 139 円58 銭

▼今日の長期金利/強含みもみ合うが、上昇余地は限定でこう着感続く

三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ−フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした——。

<予想レンジ>

・長期金利(#298) 1.265%〜1.285%

・債券先物(3月限) 139.35円〜139.65円

<シナリオ>

長期金利は強含みにもみ合う。昨日の米債安と、米株高/円安/「政府、株価対策を検討」報道を受けた日経平均の急反発が影響する。ただし、昨日に見られた“株安に伴う債券益出し売り”が一服する分、上昇余地は限りがあり、こう着感は続く。

■プロコメント:穀物/2月閑散後は3月に大豆安・トウモロコシ高の展開か

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された24日の海外商品市況と、「厳選!!プロフェッショナル・コメンタリー(穀物)」は次のようになった——。

海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)

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NY金    2009/ 4 969.5 -25.5 アルミ3カ月物  1,329.0 + 41.0

NY銀    2009/ 3 1,399.5 -45.5 銅3カ月物    3,285.0 + 54.0

NYプラ   2009/ 4 1,048.7 -30.8 ニッケル3カ月物 9,800 + 295

NYパラ   2009/ 3 201.40 +1.15 NY原油 2009/ 4 39.96 + 1.52

シカゴ大豆  2009/ 5 883.50 + 7.50 NYコーヒー 2009/ 5 113.30 + 0.15

シカゴコーン 2009/ 5 363.00 + 2.25 NY粗糖   2009/ 5 13.13 + 0.14

ドル・円     96.76 + 2.16 日経平均 2009/ 3 7,470 + 290

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Byユニパック・グレイン 代表取締役 茅野 信行氏

<トウモロコシの輸出需要が回復し需給が引き締まる>

通常、2月の米農務省需給報告は、1月に最終生産高が確定し、南米での天候相場も終盤に入るのであまり注目されない。ところが今回は、南米の高温乾燥の天候によって大豆とトウモロコシの生産高がどの程度減るかや、中国での干ばつによる小麦の生産高の影響に関心が集まっていた。結果は、南米ではブラジル、アルゼンチンともに生産高が下方修正され、中国では据え置きとなった。

大豆については、圧砕需要が3500万ブッシェル下方修正されたが、輸出需要が5000万ブッシェル上方修正された。これにより期末在庫は2億1000万ブッシェルに、在庫率も7.1%に低下した。

また、南米の生産高はアルゼンチンで570万トン、ブラジルで200万トン引き下げられた。事前予想通りの修正といえる。

期末在庫が低下したとはいえ2億ブッシェル以上を維持しており、需給は危機的な状況にあるとまではいえない。ただ、中国は旧正月前も旧正月後も活発に買い付けている。金融危機の影響を受けて輸出産業が打撃を受けているが、食品関連にはまだその影響が出ていない。今後も高水準の輸入が続きそうであり、大豆の需給ひっ迫は容易に解消しそうもない。ただ、トウモロコシとの比価を考えると大豆の作付けが増えやすい状況にあることが、作付け開始直前には圧迫要因になりそうだ。

情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/

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