金融資産と消費①・債券投資戦術ほか

東証1・2部時価総額(20日)=299兆0531億円(前日比+10兆3016億円)

AIA堀内社長のコメント回復は喜ばしいが、爆弾を抱いたままのジャンプ?

AIAの堀内昭利社長は 20 日夜中、為替相場について概ね次のようにコメントした ―― 。「次 第に相場に落ち着きが見えてきた。安定してくると太平洋円などが堅調となってくる。どこまで戻れるのかなあ?って感じ。以前とはあまりに市場環境が違いす ぎるからだ。結局は砂山になるのではないか?株価も同じようなものだ。回復してきて喜ばしいのだが、爆弾を抱いたままのジャンプなので心もとない。」

■金融資産と消費①/近々、03-07年キャピタル・ゲイン157兆円が消滅へ?!

クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん( Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse Securities Ltd. )は、株価下落や円高進行などによる金融資産価値の急減少が個人消費におよぼす影響について次のようなリサーチを行った。前編の今回は、金融資産価値の急減少の実体をご紹介する――。

(1)家計部門の金融資産は、2003年第1四半期から2007年第2四半期の4年強に、157兆円ものキャピタル・ゲインを生んだ

(2)しかし、サブプライム・ローン問題が顕在化した2007年第3四半期から2008年第2四半期にかけての1年間で約80兆円減少した上、弊社の推計によれば、2008年7月以降、さらに50兆円強縮小している

(3)金融資産価値の急激な目減りを主因に、本年後半から来年にかけて、個人消費が0.4~0.6%ポイント程度押し下げられる見込みである

<03-04年の個人消費急回復=家計の金融資産価値増加も寄与

振り返ると、日本が深刻な金融危機に直面する中、政府が 2003 年 5 月に、りそな銀行に対する公的資本注入を決定した後、市場のセンチメントは好転し、株価は上昇、為替相場はドル以外の通貨で円安方向へ動き出した。人々のリスク許容度も改善し、現預金から株式投資や外貨建て金融資産といったリスク資産へマネーはシフトしてきた。家計部門の保有する株式、投資信託、対外証券投資の全金融資産に対する比率は、

2003 年第1四半期の 6.4% から 2007 年第 2 四半期には 12.3% と、ほぼ倍増した。

この 2003 年第 1 四半期から 2007 年第 2 四半期の4年強の間に、家計の金融資産は累計で 157 兆円のキャピタル・ゲインを生み出した。 2003 年後期から 2004 年にかけて、一時、所得が伸びなかったにもかかわらず、個人消費が急回復した局面があったが、当時言われていた「節約疲れ」のみならず、こうした家計の金融資産価値の増加も寄与したものと考えられる。

■今週の株式相場/ボラタイルながら、徐々に下値固めに入ると予想

新光証券エクイティ情報部エクイティストラテジストの瀬川剛さん( Tsuyoshi Segawa / Equity Strategist, Shinko Securities Co., Ltd. )は 20 日、今週の株式相場について、予想レンジを日経平均で 8500 円~ 9400 円として、次のようにコメントした――。

<予想レンジ=日経平均で8500円~9400円>

今週の東京市場は引き続きボラタイルながら、世界的な①金融不安の沈静化を受けて徐々に下値固め的な動きに入ると予想。依然として米国 市場の②市場心理は不安定で予断を許さぬ状況と見られる一方、一連の「対策」を受けて、信用面における極度な緊張状態はやや緩和しつつある。③米国企業も四半期決算がヤマ場を迎え、内容に一喜一憂する局面が続こうが、それが全体をも揺さぶるという、これまでのような状態を脱することになるのではないか。日本でも 4-9 月期決算の内容を見極めたいとして模様眺め気分が徐々に台頭しようが、全体相場は米国同様に落ち着きを示すことになろう。(注)上記コメントは基本的に原文どおりですが、冒頭の文章、タイトル、小見出しなど、一部編集してあります。

▼今日の株価予想/日経平均は、大陰線を上に超えられるか?

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/ T&C FINANCIAL RESEARCH, INC. )は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

東京市場は買い先行から大幅高スタートか。買い一巡後はグローベックス市場やアジア株市場の動向を見極めながらの展開が予想されるが、 CME225 先物( 9395 円)にサヤ寄せの場面もあろう。本格化する企業決算を前に手控えムードもあるが、値ごろ感のある主力の国際優良株や内需関連、直近軟調だった資源関連株など幅広い銘柄に買いが入りそうだ。日経平均は 3 日続伸となる可能性は高いが、今日は 16 日形成の大陰線のなかの動き 3 日目となるため、その大陰線の高値 9400 円処を上回ることが望まれる。また、東証 1 部の売買代金が 2 兆円を超えられるかどうかも注目されよう。

20 日の NY 株式市場ではダウ平均、 NASDAQ ともに大幅反発。ダウ平均は前日比 413 ドル上昇しほぼ高値で終了した。金融安定化策を受けて短期市場の緊張が和らいできたことや、バーナンキ米連邦準備理事会( FRB )議長が議会に財政出動による追加景気刺激策を促す発言をしたことが好感された。 S&P500 も大幅反発となり、業種ではエネルギーが 11.1 %上昇、金融は 2.8 %の上昇にとどまった。フィラデルフィア半導体( SOX )指数は 2.0 %上昇した。

昨日の東京市場は円安進展などを受けて主力株を中心にほぼ全面高となった。日経平均は終値で 5 日移動平均線をかろうじて上回ることが出来なかったが、後場一段高となり戻り売りをこなしながら 2 日連続で陽線を形成した。

テクニカル分析

今日は日経平均の 5 日移動平均線が下落転換となりやすく、日足均衡表では転換線が 9239 円から 9063 円に下落し、基準線の下落基調も続く。戻りが鈍ければ下に押し戻される局面も想定されよう。 3 日続伸となる可能性は高いが、今日は 16 日形成の大陰線のなかの動き 3 日目となるため、その大陰線の高値 9400 円処を上回ることが望まれる。目先の上値メドは、転換線の 9063 円、 10 月 15 日高値 9601 円、基準線の 10196 円など。一方、下値メドは 16 日安値 8458 円や、 10 日安値 8115 円などが考えられる。

話題の銘柄

9983ファーストリテイリング/客単価上昇で来期は最高益更新も視野に、目標株価11500円

UBSでは、同社について、ブランド力の向上に裏打ちされた客単価の上昇を評価。価格競争力はなお健在で、景況停滞でも独走が続くと指摘した。前 08 年 8 月期の商品在庫は、前年を下回る水準にあり、粗利益率の反落リスクは交代したと判断した。前期の既存店売上は 2.5 %増で会社予算 1.4% 増を超える見通し。客単価は 2.0 %増加している。在庫 / 発注の管理制度は改善されている。豊富なネットキャッシュ(前期 1507 億円)は、中長期的な M&A 戦略によるレバレッジ拡大機会を示唆していると言及した。保有金資産は大半が MMF や 譲渡性預金であり、確定拠出型年金を採用するため、株式市場の混乱による収益影響は軽微ですむ見込み。海外事業も、アジアを中心に予算以上の利益をあげる と想定した。運営するユニクロでヒットした機能性インナーについては、今後他社が類似商品を投入してくる予定だが、当該商品の需要そのものがユニクロを起 点に発生しているという見方から、深刻な事業リスクとは捉えていないという。今 09 年 8 月期の調整 PER (ネットキャッシュ控除後)は 14 倍まで低下しており、再投資のチャンスだと指摘。来期は最高益更新も視野に入っていることを踏まえ、今後の業績を見直した。営業利益ベースで、今 09 年 8 月期を、会社予想 930 億円に対し、 927 億円 →960 億円( EPS 497.8 円)、来 10 年 8 月期を 989 億円 →1052 億円( EPS 555.7 円)と上方修正し、 11 年 8 月期を 1136 億円( EPS 607.8 円)と予想。投資判断を「 Neutral 」 → 「 Buy 」と引き上げ、目標株価を 11500 円とした。トレーダーズ・ウエブ:  http://www.traders.co.jp/

▼FX投資戦術/円安に多少余地はあるも、円売りはほどほどに

マットキャピタルマネジメント代表取締役 CEO の今井雅人さん( Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management )は昨日から今朝にかけて、内外 FX 相場の動向について次のようにコメントした――。

先週末頃から相場が落ち着いてきたことで、安心感からの円安が進んでいます。今までは株式市場の乱高下に為替相場も付き合わされていましたが、株価が落ち着いてきたとなると、あくまで限定的だとは思いますが、もう少し円安方向に推移するかもしれません。ドル円は 102 円台に乗せてきましたが、 103 円手前くらいまでは上昇余地がありそうです。ユーロ円は一度 138 円台をつけた後、今は下げていますが、近日中に 139 円手前くらいまで上昇する可能性は十分にあると思います。ただ実体経済の減速は明確ですので、この円安が本格化するとも思っていません。円売りはやるとしてもほどほどに、円買いで攻めるときはしっかりと引き付けて挑みたいと思います。レンジで方向感があまりありませんから、軽く流す程度にしておきましょう。

■債券投資戦術/10年1.60%台は、押し目買いの好機と考える

日興シティグル-プ証券会社・金融商品本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん( Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd. )は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

本日の想定レンジとコメント

我が国の景気見通しが大きく下方修正されつつあることなどに円債市場の反応が鈍い。それに対して内外から不思議だという見方が寄せられている。昨日はさすがに堅調に推移する場面もあったが、結局、 30 年債の入札準備や株高などで萎えてしまった。それだけに、 NY ダウの 413 ドル高 ( 米債も高いが ) と本日の入札環境は気掛かり。しかし、景気に国内投資家の目が向かわないのは、株安などによるリスク許容度低下が一因である。株上昇はそれを解消する。また、海外でも金融不安は一服状況にある。

したがって、ここからの利回り上昇、たとえば、 10 年の 1.60 %台は押し目買いの好機と考える。加えて、繰り返しになるが、景気後退期の中途半端な財政支出は持続的な利回り上昇要因になり得ない。一方、景気はかなり深刻なようだ。テールが流れるなど不安要素が残っていよう。

本日の想定レンジ(長国先物12月限) : 135円24銭 ~ 136円05銭

物連の発行取り止めなど昨日の財務省の発表に関し

昨日、財務省は今年度の国債発行予定額の変更などを発表した。

まず、①物価連動債は 10 月発行分 (3,000 億円 ) に加え、 12 月発行分 (5,000 億円 ) も取り止めとする。② 15 年変動利付債は 11 月発行分を来年2月の発行予定に変更。③ 20 年債は 11 月以降、発行予定額を毎月 9,000 億円に増額する。④ 11 、 12 月の流動性供給入札を各々 3,000 億円 (1,500 億円 × 2 ) とする ( 変国、物連の入札日を流動供給入札のそれに振り替える ) 。なお、物連、変国に関しては、市場の状況が改善しない場合には、年度内の発行取り止めの可能性がある。

▼CFTC大口投機マネー/取組高=穀物-0.1%、エネルギー+0.7、金属-1.1%

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された 20 日の海外商品市況と、「CFTC大口投機資金動向(10/14時点)」は次のようになった ―― 。

海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)   

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NY金    2008/12    790.0  + 2.3  アルミ3カ月物         2,131.0  - 74.0 

NY銀    2008/12   969.0  + 35.5  銅3カ月物           4,720.0  - 90.0 

NYプラ   2009/ 1    892.5  + 11.5  ニッケル3カ月物        10,555   - 245 

NYパラ   2008/12  180.05  + 5.55  NY原油        2008/11    74.25  + 2.40 

シカゴ大豆  2008/11  929.00  +35.00  NYコーヒー    2008/12   114.50  - 1.10 

シカゴコーン 2008/12  418.50  +15.50  NY粗糖      2009/ 3    11.50   - 0.08 

ドル・円             102.02  + 0.53   シカゴ日経平均 2008/12   9,395   + 740 

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【概 略】 

米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要49市場における10月14日時点の大口投機家の買い越しは95万 8810枚となり、前週の112万3200枚から縮小した。取組高合計は2477万2835枚となり、前週から8万0251枚(0.33%)増加した。    

項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が8.8%増、債券合計が1.7%減、為替合計が5.1%減となった。商品市場の取組高は、穀物合計が0.1%減、エネルギー合計は0.7%増、金属合計は1.1%減となった。項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式は新規売りが新規買いを上回って売り越し幅を拡大、債券は手じまい売りが出て買い越し幅を縮小した。為替は手じまい売りが目立つなか、売り越し(ドル買い)幅を拡大した。    (オーバルネクスト 東京/東海林勇行さん)

情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/

メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html

ニュース・チェック

ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は、NYダウ413ドル高など世界的な株高を受けて一時300超の上昇。日経平均 が終値で前日比+233円高の9238.59円、またTOPIXも同+23.04高の950.41、JASADAQ指数は同+0.34高の44.96となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは29業種。鉱業、石油石炭製品、その他金融業などが上位を占めた。

午前の東京外為市場=為替は小動き。ドル円相場は101円台後半で推移、ユーロ円は135円台後半で推移している。

注目企業=IR情報+ニュースリリース

三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社

産業ファンド投資法人(3249)

■ 資金の借入に関するお知らせ

http://www.iif-reit.com/ir/index.html

ハートフォード生命保険株式会社

■米国ハートフォード、 独アリアンツから 25 億米ドルの出資受け入れを完了

http://www.hartfordlife.co.jp/index.html

住商情報システム株式会社 (9719)

■ 株式会社カール(本社:東京都中央区、取締役社長:井藤登氏、以下:カール)は、リッチクライアントCurl からPOJO(Plain Old Java Object)で作成されたJava オブジェクトのメソッドをコールし、戻り値をCurl アプリケーションで受け取るためのツールを「Curl ORB for Java」(以下Curl ORB、詳細はhttp://developers.curlap.com/)の名称で、2008年10月21日にオープンソースとして提供することを発表いたしました。

http://www.scs.co.jp/ir/index.htm