米金融安定化策・金融安定化策とドル円ほか

東証1・2部時価総額(22日)=378兆0506億円(前日比+5兆9363億円)
■米金融安定化策/
迅速対応というより、窮場凌ぎの対応に終始か?
先週金融市場を襲ったパニックも、一旦は落ち着きを見せた。米国金融当局が、最大7000億ドル(約75 兆円)の公的資金を投じて、問題債権の買い取りなどに充てるプランを提示したためだ。かつて日本では10年かかった処理を米国は1年でやっている、との積極評価も聞かれるが、東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、「現実は市場に追い立てられて窮場凌ぎの対応に終始しているように見える」と語る――。
<今回の危機のマグマが甚大であることを示唆>
つまり、経営に不安を持った金融機関に対して、市場の反応があまりに速いため、当局が1つ1つ計画的に対処する時間が無く、土壇場で危機回避策を出さざるを得ない状況が続いている。それだけ今回の危機のマグマが甚大であることを示唆する。例えば7月にGSE2 社の株価が急落すると、とりあえず財政資金投入による救済の姿勢を見せ、市場の不安沈静化を図ったが、具体的な行動をすぐに起こせなかったために、中国を始め、投資家の売りを浴び、9月になって両社の公的管理を決めた。
先週にはリーマン・ブラザーズ、メリルリンチにAIGが同時に市場の洗礼を受けた。AIGについては公的管理としながら、公的資金の準備ができていなかったので、急遽FBの融資による「擬似優先株購入」の形になった。FRBには「最後の貸し手」としての役割は期待されるが、「最後の買い手」になったことは前代未聞。つまり中央銀行管理下の保険会社が誕生することになった。そのFRBにお金が無いとなると、今度は慌てて財務省がTBを発行し、その資金をFRBに回す始末。事前に計画された対処とは程遠いものとなっている。

▼今週の株式相場/
引き続き、米国睨みでボラタイルと予想する
新光証券エクイティ情報部エクイティストラテジストの瀬川剛さん(Tsuyoshi Segawa / Equity Strategist, Shinko Securities Co., Ltd.)は22日、今週の株式相場について次のようにコメントした――。
<今週の予想レンジ=日経平均で12,000~12,600円>
今週の東京市場は引き続き米国睨みでボラタイルと予想する。
米国の金融安定化に向けて米政府・当局は矢継ぎ早に対策を打ち出している。その姿勢は自由主義を棚上げにするかのような踏み込み振り。今週で米議会は閉会、金融機関から①不良資産を買い取る構想の帰趨が今週最大の注目点であろう。米民主党からは付帯条件が提言されており、法案の行方には流動的な面もある。また、買い取り価格の算定方法など細部を巡っては紆余曲折も考えられようし、週内に発表される②住宅関連の指標の内容次第では再び市場で悲観論が台頭しないとも限らない。他方、国内要因では総選挙の次期、今後の衆院での勢力図に関心が移行すると予想される。自民党総裁選の結果を受けての③世論調査に注目したい。中間期末が近づくなか、④企業破綻にも要警戒だろう。(注)上記コメントは基本的に原文どおりですが、冒頭の文章、タイトル、小見出しなど、一部編集してあります。


▼今日の株価予想/
押しの深さ試す展開、高配当利回りが下支えの銘柄も
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

東京市場は3、9月期決算銘柄の権利付き最終日となるが、昨晩までの米国市場の大幅下落の影響から、売り優勢のスタートとなりそうだ。先週18日安値からの急反発に対する押しの深さを試す展開が予想される。日経平均は5日移動平均線(22日現在、11772円)を下値メドに押し目買いの動きが見られるかどうかが注目される。東証1部の配当利回りが2%超まで上昇するなか、国際優良株を中心に高配当利回りが下支えする銘柄も散見されそうだ。
22日NY株式市場ではダウ平均、NASDAQともに大幅反落となった。政府の不良債権処理機構の内容についての詳細が発表されないことや、NY原油先物中心に商品市況の大幅上昇が嫌気された。NYSEやNASDAQが新たにGEやGMなど96社を空売り禁止リストへ追加したことや、マイクロソフトやヒューレットパッカードなどによる大型の自社株買いの発表も反応は限定的となった。
昨晩のNY株式市場は値ごろ感から、ダウ平均で127ドルほど上昇する場面があったものの、バーナンキFRB議長とポールソン財務長官の議会証言で、金融安定化法案の早期可決が円滑に進まないとの見方が強まった。格付け会社によるゼネラル・モーターズ(GM)の格下げなども買い手控え要因となり、結局はダウ平均、NASDAQともに続落。業種では素材やエネルギーの下げが目立った。CME225先物は22日の大証日中終値と比べ320円安い11730円で終了した。
テクニカル分析
22日の東京市場では米国株高を背景に買い先行の動きとなったが、後場はジリ安の展開。引き続き金融株や国際優良株にショートカバーが入ったほか、商品市況高を手掛かりに資源関連株が軒並み高となった。日経平均は日足均衡表の基準線に上値を抑えられ、ローソク足では上ヒゲの長い陽線を形成し戻り売りの強さを証明した。
先週の日経平均は週足で下ヒゲの長い陰線を形成し短期的に急反発の動きとなったが、今日はその反発に対する押しの深さを試す動きが想定される。5日移動平均線が上昇に転じる見込みであるため、同線を下値メドに押し目買いの動きが見られれば、18日安値を起点としたリバウンド相場継続の動きと判断することが出来よう。短期的な上値のメドとしては、月足の雲下限レベルとなる12600円前後や心理的節目の13000円前後。一方、下値メドは日足均衡表の転換線11853円(24日見込み値)や11500円前後が考えられる。
話題の銘柄
8001伊藤忠商事/総合商社は過度な悲観論を織り込んで割安な水準にある
クレディ・スイスでは、総合商社の株価について、直近のピークである5月から4割程度下落し、PER4.0~6.0倍程度と非常に割安になっていると指摘した。株価水準は原油価格が約25%下落した06年後半とほぼ同レベルだという。当時のPERが8.0~10.0倍あったのに対し、為替や資源価格を非常に保守的に見ても現在の株価水準はPER6.0~10.0倍程度と06年の水準を下回っており、過度な悲観論を織り込んだ水準にあると言及。今後の株価材料として、◇原油価格下落の一段落、◇来年度の石炭・鉄鉱石価格の交渉、◇世界経済の予想外の底堅さの確認、◇日本株市場の上昇時における割安感の台頭、――などを挙げた。伊藤忠商事の今後の業績については、当期利益ベースで、今09年3月期を、会社予想2400億円(EPS 151.8円)に対し、2510億円(EPS 158.8円)、来10年3月期を2560億円(EPS 162.0円)、11年3月期を2650億円(EPS 167.6円)と予想した。トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

■金融安定化策とドル円/ 
本格的な上昇トレンドには、まだ紆余曲折がある?
クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse Securities Ltd.)は22日、米大手証券会社リーマン・ブラザーズの経営破綻後の、米当局による一連の金融安定化策の発表は、米国発の金融危機を断固として阻止しようという決意の表明であると捉えられるとし、「これによって、米国発の金融システミック・リスクの可能性は大幅に後退したといえる」と語った。
<紆余曲折があると見る「4つの理由」>
株式市場では、先週後半から金融機関に対する政府の救済策が好感され、ダウは連日上昇した。
しかし、「ドル相場にとっては、本格的な上昇トレンドに向かうには、まだしばらく紆余曲折がありそうだ」と言う。その点について、次のような理由を挙げた――。
(1)これらの対策は、金融市場の混乱を落ち着かせる効果はあろうが、すでに大きなダメージを受けている借り手や消費者のリスク許容度が直ちに回復する可能性が低いということである。
(2)ドルが本格的な上昇トレンドに向かうには、米国経済が回復軌道に戻り、FRBが利上げできるような環境が整うことが前提であると思われるのだが、当社米国経済調査部では、そうした状況が訪れるのは2009 年後半であるとの見通しを維持している。

▼FX相場予想/
ドルスイス=1.12台売り号令、1.06台は頑強だ
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
NY時間だが閑散。いつもこの後ガチャガチャ始めるので何とも言えないけど。閑散なのは久しぶりなので何とも変な気分。ここのところの2週間ほどのドタバタ劇でいわば大量殺戮が行われたような様子。為替だけでなく、株も商品も原油も金も全てだ。未曾有のアメリカの実験に市場は材料消化不良?ドルスイス1.12台売り号令、1.0690まで急落したが、1.06台は頑強だ。(9月23日夜中)

▼海外ドル円相場/
原油安+対欧州通貨でのドル買い戻し=小反発
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は、海外FX相場の動向について次のようにコメントした――。
ユーロドルは5営業日ぶりに反落。一時1.4623ドルまで売られた。前日に急ピッチで上昇した反動で利益確定の売りが出たほか、原油先物相場が一時4 ドルを超す下落となったことを受けて売られた。原油先物相場が下げ止まるとショートカバーが入り1.4700ドル台を回復したが、米国株安を受けてユーロ円の売りが強まると、再び値を下げた。
ドル円は小反発。原油安や対欧州通貨でドルの買い戻しが強まった影響を受けた。ただ、23日の米国株相場が下落しリスク回避目的の円買いが入り上値は重かった。23日に発表の米経済指標や、バーナンキFRB議長とポールソン米財務長官の議会証言への反応は目立たなかった。


ユーロ円は6日ぶりに反落。米国市場の序盤では、原油安に連動したユーロドルの下落の影響を受けた。引けにかけて米国株相場が下げ幅を広げると、調達通貨の円を買い戻す動きが強まった。


▼今日の長期金利/
1.50%台で押し目買い優勢も、1.40%台半ばが限度
三菱UFJ 証券・デットリサーチ部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
<予想レンジ>
・長期金利(#296) 1.470%~1.495%
・ 債券先物(12月限) 136.95円~137.35円
<シナリオ>
長期金利は弱含みにもみ合う。このところ、1.50%台での押し目買い優勢が鮮明。よって日経平均が米株急反落を嫌気して大きく下がると低下余地を探る。もっとも、米長期金利が財政赤字懸念から下げ渋っているので、1.40%台半ばまでが限度。
債券先物チャート
12月限の日足は、前日の下影・大陰線の下ヒゲ部分に寄り添う陽線。「入り首線」と見れば戻り売り。「毛抜き底」(136.61円)と分厚い雲を重視すれば押し目買い。


▼今日の債券相場/
米国市場を強く好材料視せず、小幅高と予想
日興シティグル-プ証券会社・金融商品本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
本日の想定レンジとコメント…基本は小幅高。ただ、先物は上振れも
米国市場はフォロー。しかし、下記のように、公的資金投入に対する日本の市場参加者の理解からすれば、本日も強く好材料視することはないと考えられる。したがって、相場小幅高と予想する。それでも、日経平均が1万2,000円台を回復した株価の下げが大きくなれば、それに従って、先物の値幅が広がる可能性は残る。イールド・カーブは7年より手前でブル・フラット化、以降でスティープ化を見込む。(AM6:56、佐野さん)
本日の筆者の想定レンジ(長国先物12 月限) : 137 円03 銭~ 137 円49 銭
公的資金注入と円債相場
米国政府による本格的な公的資金の投入を受けて、一昨日の本レポートでは、「先物は振れやすく、一時的に2円を超える安値を見ても不思議はない」と大幅下落を予想した。しかし、それは全くの誤りだった。安値は136 円61 銭と面合わせの前週末比42 銭安までだった。大引けに至っては1銭高。単純に考えると、リーマン破綻を受けて、一時は10 年296 回債が1.375%まで低下したものの、その後、全般的に金融不安への反応は鈍かっただけに(もっとも、先物は140 円35 銭の高値を含めて、相対的に素直だった)、逆も真なりと考えられる。加えて、我が国での経験も手伝い、多くの市場参加者が公的資金投入による効果を冷静に、いや、懐疑的に見ている感が強そうである。



▼ロシア・エナジー事情/
原油・ガスでロシア依存した欧州諸国の「教訓」
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された22日の海外商品市況と、「ロシア・エナジー情報」は次のようになった――。
海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
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NY金    2008/12   891.2  - 17.8  アルミ3カ月物        2,510.0   - 38.0 
NY銀    2008/12  1317.0  - 28.0  銅3カ月物          6,980.0  -270.0 
NYプラ   2008/10  1212.0  - 23.8  ニッケル3カ月物       17,200    - 275  
NYパラ   2008/12  250.75  - 5.00  NY原油       2008/11  120.92  +16.37 
シカゴ大豆  2008/11 1187.00  -18.00  NYコーヒー   2008/12  134.90   - 1.70 
シカゴコーン 2008/12  560.25  + 1.75  NY粗糖     2009/ 3  13.94    - 0.32 
ドル・円           105.28  - 0.14 シカゴ日経平均 2008/12   11,680   - 130 
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ロシア・エナジー情報  By ルスエナジー、ミハイル・クルーティヒン氏 08/9/2
ロシアの原油輸出の主要な顧客は、欧州の伝統的なバイヤーらである。欧州の一部地域では、ロシア領土からの供給なしでは生きることができず、その地域の製油所は、巨額を投じて、ロシアで生産される油種だけを精製できるように微調整されている。このためロシアは一種の独占状態にあり、原油輸出を政治圧力の手段として使うことができるのだ。                                                                     
【恐れ知らずのロシア政府】
ロシアがグルシアを侵攻したことと、グルジア内の2つの地域の独立を承認したことについて、米国はロシア政府を激しく非難しているが、欧州の政治指導者らは、この行為を理由にロシアを罰することに関し、そこまで積極的な姿勢を見せていない。欧州勢のこうした消極性の理由の一つに、欧州とロシア原油とガスの切ることのできない関係がある。ロシア国境より西のエネルギー消費国は、東からの原油とガスの供給が近い将来に減少する恐れがあることを、徐々に認識し始めており、ロシア政府内に敵を作りたくないと考えている。                                                  
このことにより、ロシアのプーチン首相とその子分であるメドベージェフ大統領は、外交において、全くの恐れ知らずとなっている。相手国政府が十分に友好的でない場合は、エネルギー供給を止めることで懲らしめることが可能だ。そして、その相手国に欧州のどの国を選ぶかは、ロシアの勝手である。日本や中国などの東方にある将来のロシア原油消費国も、ロシア産原油とガスの輸入契約に調印する際には、ロシア政策のこうした危険な性質を忘れずにおくことが賢明だ。                                    
情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html

ニュース・チェック
ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価はNYダウが23日の急落に続いて161ドル安となったこと、円高傾向にあることから下落して始まったが、その後急速に値を戻した。日経平均が終値で前日比-140.19円安の11850.40円、またTOPIXも同-15.04安の1153.65、JASADAQ指数は同-0.21安の53.09となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは9業種。証券商品先物、ゴム製品、銀行行などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は米国株下落を受けてドルが下落、東京市場ではドル円相場が105円台半ばで推移、ユーロ円は154円台後半で推移している。
注目企業=IR情報+ニュースリリース
住商情報システム株式会社 (9719)
■近鉄不動産、住商情報システムの「ProActive E2」とインフォテリアの「ASTERIA WARP」を採用し
ERP 導入効果を最大化
http://www.scs.co.jp/ir/index.htm
株式会社デンソー(6902)
■「新・地球人フォーラム~持続可能な社会のために~」を開催~日本とタイの学生が、持続可能な社会の実現に向けたアクションプランを発表~。デンソーは、10月25日(土)に、名古屋市中村区のミッドランドスクエアにおいて、「新・地球人フォーラム~持続可能な社会のために~」を開催します。
http://www.denso.co.jp/ja/news/newsreleases/2008/080922-01.html
■アニュアルレポート2008(英語版)を発行しました。
<特集>Environmental Technologies: Key to Business Growth
http://www.globaldenso.com/en/investors/annual/pdf/2008_annual_report.pdf
株式会社サイバーエージェント(4751)
■自己株式の消却に関するお知らせ
http://ir.cyberagent.co.jp/