6月の株価見通し・株価と睡眠時間ほか

■6月の株価見通し/
 秋口にかけ強気(17,000円)と見る「3つの論拠」


「当面、不透明な相場が続きそうだが、秋口にかけては日経平均で17,000円もあり得る。」
野村證券・金融経済研究所・投資調査部長(チーフストラテジスト)の芳賀沼千里さん(Chisato Haganuma/ Managing Director、Investment Strategy Dept. Nomura Securities Co., Ltd.)は29日夕、本誌の取材に応じ、こうした中期的な株価見通しを示した。

芳賀沼さんが秋口にかけて「中期的な強気を維持する」理由として、次の3点を挙げた――。

第1は、企業業績の下方修正リスクの低下。
昨年は企業経営者が世界的にも積極的なスタンスにあったが、「今年に入りコスト意識が高まってきたことが注目される」と言う。大手自動車メーカーが15年ぶりにコスト節減を力説したのは、そのシンボリックな動きと捉えている。また、アジアの経済成長は根強く、ドル円相場も平均の想定レートが1ドル=100円のところ、「100円~105円で推移する可能性がある」と見る。したがって、厳しいと予想されている日本企業の業績も、「下方修正リスクは低い」と予想する。

第2は、外国人投資家と個人投資家による日本株見直し買い。
日本株ファンドは過去1年間にわたり、大幅な解約が続いてきた。なかには運用資産残高が半減したファンドもあったと言われる。しかし、「その解約も今年2~3月で一巡したことから、今年は外国人が5兆円買うことも予想される」と言う。国内の個人も、先週、野村アセットマネジメントが募集した国内株ファンドに700億円が集まるなど、「株式市場の需給は良好」。

第3は、日本企業の健全な財務体質への再評価。
昨年来、外国人が日本株離れをする原因として、内部留保に拘り、配当など株主還元に消極的であることが指摘されてきた。ところが、ここにきて様子は俄に変わっている。「将来の経営を考えた場合、キャッシュを社内にもつ財務体質の良い企業が評価を受けるようになってきた」からだ。これは、とりもなおさず、日本企業の再評価と言っても過言ではない。

<6月の予想レンジ=日経平均で13,300円~15,500円>

ただ、目先6月の株式相場については不透明感が残るとして、慎重な見通しを示した。
6月の予想レンジは一応、日経平均で13,300円~15,500円とした。


▼株価と睡眠時間/
  平均睡眠時間と日経平均=-0.81と高い逆相関


「睡眠時間が減ると株価は上がる」――。
大和総研・投資戦略部クオンツチーム(吉野貴晶チーフ クオンツアナリスト、松田紀子クオンツアシスタント/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)の調査で、そうした相関性が明らかになってきた。同チームでは、おおよそ次のようにコメントしている――。

睡眠と株価は強い関係があると言うと驚くかもしれない。しかし寝ることは人間にとって重要な行為だけに、行動ファイナンス論の観点から株価と関係が強い。本稿では平均睡眠時間と株価の関係を調査した。

結果からは、①平均睡眠時間と日経平均の相関係数は-0.81 と強い逆相関関係にあること、②睡眠時間が減少した時は80%の確率で株価が上がる傾向があること、などが示された。寝る時間を削ることは良いとは一概に言えない。しかし「休みは予定がなくて寝ていた」などの言葉を周りから聞いたら、株価は危険かもしれない。


▼今日の株価予想/
 消費者物価指数に注目、債券売り・株買い強まるか


T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

寄り前に発表される4月の消費者物価指数(CPI)が注目される。商品価格引き上げの影響から市場予想以上に高止まりする可能性も考えられ、その際には「債券売り・株買い」の流れが強まろう。ただし、週末であることや直近高値を目前に上値の重さが嫌気される展開となれば、米国市場同様、引けにかけては上げ幅を縮小する動きが想定される。

29日の米国株式市場は3日続伸。発表された1-3月の実質国内総生産(GDP)改定値が前期比年率で0.9%増と速報値から上方修正されたことで景気底堅さへの安心感が強まった。また、原油先物の大幅下落から企業業績や個人消費に対する懸念がやや後退。金融株も物色され相場を押し上げた。フィラデルフィア半導体(SOX)指数は1.6%下落。シカゴ日経先物は昨日の大証日中終値と比べ100円高い14230円で終了した。

29日の東京市場は米国株高や円安進展を背景に主力株中心に買いが膨らんだ。日経平均は今年4番目の上げ幅を記録。先物主導で4日ぶりに14000円台を回復した。一方、長期金利の代表的な指標である新発10年債利回りは一時1.795%を付け、昨年8月上旬以来の水準を記録した。債券市場の需給悪により、債券売り・株買いの色彩が強まっている。

4月末以降の金曜日は債券相場が崩れる特異日である。それだけに、寄り前に発表される4月の消費者物価指数(CPI)が注目される。4月のCPIは暫定税率の期限切れに伴うガソリン価格の下落で、3月よりも伸びが鈍化するとみられるが、足元の商品価格引き上げの影響から市場予想以上に高止まりする可能性も考えられる。その結果次第では、「債券売り・株買い」の流れが強まる可能性がある。また、同時に発表される4月の鉱工業生産指数では輸出の伸びが鈍化するなかで注目度は高い。

テクニカル分析
一目均衡表では最も重要な遅行スパンが雲を上回った。転換線がまだ下向きであるため上値が重くなるが、逆に下値では基準線がサポートすることが考えられる。移動平均線では25日線は上昇継続。来週初には5日線の上昇の切り上がりが大きくなるため、株価が押し上げられる動きが想定できよう。


日柄面では、3月17日安値から基本数値の51日目は今日であることや、雲のネジレも28日であった。足元は変化日が集まっている日柄でもあり、昨日の上昇が3月からの上昇トレンドの加速という意味での変化であれば、来週にも上値を切り上げ大きな上値の節目である14700円に向けた動きも期待できることになる。 一方で、5月7日の高値を第一の山、5月16日高値を第二の山、そして今回高値が第三の山とする天井形成パターンになる可能性もあるため、5月16日高値を超えるまでは警戒が必要だ。上値メドは、16日高値の14392円や昨年11月安値である14700円前後。一方、下値メドは基準線の13920円や28日安値13665円などが考えられる。

話題の銘柄
8031三井物産/原油高の恩恵大、ゴールドマンが「中立」→「買い」、目標株価3300円

ゴールドマンでは、「会社予想の原油価格前提は85ドル/バレルのため、これを上回る価格上昇は株価のポジティブ要因。先送りになった資源の持分生産量は10年3月期に原油・ガス19.5万バレル(今期比+28%)、石炭1200万トン(同+33%)、鉄鉱石4700万トン(同+9%)を計画しており、Enfield、Vincent油田やDawson石炭鉱山などの増産が進めば、来期数量増に対する確度が高まろう。短期的には、+65%で決着したブラジル南部産鉄鉱石の値上げ幅を上回るとみられる今期の豪州産鉄鉱石の価格交渉もプラス要因」と指摘。今2009年3月期連結当期純利益を会社計画4600億円(EPS253.2円)に対し4900億円(EPS266.9円)、来2010年3月期5500億円(EPS299.6円)、2011年3月期5700億円(EPS310.5円)と予想。「09年3月期業績の今後の上振れ余地は、大手商社中最大が見込まれるにもかかわらず、年初来の同社株価は+7.4%で、TOPIX(-6.7%)を上回ってはいるが、三菱商事の+21.9%を下回っている。1ドル/バレルの上昇による純利益の増加は20億円と三菱商事(約10億円)の2倍である」と指摘。レーティングを「中立」から「買い」に引き上げ、コンビクション・リストに新規採用。今後12ヵ月の目標株価を従来の2610円から3300円に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/



▼ドル円上昇/
 106円台引けで安値から10円以上=今年の相場は終わり


AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

今度は日本勢もドル円の買いに参加しているそうだ。買いが優勢であるが、106円台で引けたら、安値から10円以上あげたことになり、今年の相場は終わりであろう。終わりだろうと言う意味は、マスコミが騒ぐような大相場は望めないということ。つまり、ここ最近のように上がったり下がったりでつまらない日々になるということ。こういった予想は外れて欲しいとは願うのであるが・・・・・。(5月30日。金曜日。掃除機の日。)


▼29日のドル円/
 東京午後に105円台前半に乗せ、NYで一段高


元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は為替相場の見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

5月29日(木)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、104円台ミドル---[104.60-65]レベル---でオープン。---東京市場の寄り付き(オープン)は、東京時間朝9:00---。東京市場は、ドルじり高。細かい上下動を繰り返しながら、東京市場朝方の104円台ミドル程度から、東京市場の午後に、105円台前半に乗せた。

ロンドン市場でのドル/円(USD/JPY)は、105円台前半で持ち合いながら底堅い値動き。ニューヨーク市場の午前中に、105円台前半から、[105.50]アラウンドにジリジリと上昇を続けている。


▼FX相場予想/
 原油先物の急落受け、ユーロ売り・ドル買い続いた


マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は、FX各市場の動きについて次のようにコメントした――。

ドル円は4日続伸。一時105.88円と2月28日以来の高値水準を付けた。1-3月期の米国内総生産(GDP)改定値が実質で前期比年率0.9%増と速報値の0.6%増から上方修正されたことを受けて円売り・ドル買いが先行した。29日の米国株式市場でダウ工業株30種平均の上げ幅が100ドルを超すとドルのショートカバーが加速し一段高となった。ただ、買い戻し一巡後は米国株相場がやや伸び悩んだこともあり上値を切り下げた。

ユーロドルは3日続落。1.5485ドルまで下落した。米GDP改定値が速報値から上方修正されたことや、原油先物相場の急落を受けたユーロ売り・ドル買いが続いた。

ユーロ円は4営業日ぶりに反落。162.31円まで下げた。ユーロドルの下落の影響を受けた。もっとも、米株高やドル円の上昇を背景にした円売り・ユーロ買いが出たため下値は堅かった。



■金利1.8%台接近/
2.0%超も視野だが、原油急落の可能性には要注意


日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

本日の想定レンジとコメント…値を下げて始まった後は、Extension Tradeの力次第。カーブはフラット化
原油安を受けた株高などから上記のように米債は安い。そして、昨日の地合いも引き継ぎ、本日はまず、値を下げて始まろう。後は月末のExtension Tradeにどこまでの反発力があるかでレンジが決まってくる公算が大きい。消費者物価や鉱工業生産への反応は限定的と見る。いずれにしても、カーブはベア・フラット化しよう。さらに、今日の海外市場が来週も弱気相場が続くのかを決定すると考えられる。
本日の想定レンジ(長国先物6月限) : 133円36銭~133円85銭

予想上限を2.10%まで引き上げるかもしれない~そろそろ原油価格が急落した時の世界を想定すべき
28日、米10年国債利回りは4.00%台に乗せ、昨日は一時、4.13%まで上昇した。依然として、日米共にインフレ・リスク・プレミアムは拡大こそすれ、反転縮小に転じる気配がない。そして、足元の円債利回りの上昇は、両者のこれまでの関係からすれば、米国以上にピッチが速いと言える。しかし、米国ほどには多様な参加者が存在しない円債市場だけに、そのリスク許容度の低下が相場全体の大きな足枷になりやすく、これは当面、如何ともし難い状況だ。そういった環境下、今年度の10年国債利回りの予想上限は公式見解としては1.75%のまま変えていない。しかし、既に昨日は1.795%まで上昇している。したがって、近日中に、年初の予想上限だった1.90%へ戻すにとどまらず、場合によっては、2.10%程度まで引き上げるかもしれない。プレミアムは市場が決めるものであり、筆者には予測が難しい。もっとも、それはファダメンタルズの理解を超えた利回り上昇であり、原油価格急落の可能性にはことの他注意したい。


■金利1.8%台接近/
 不安心理が一段と蔓延するなか、荒っぽい値動きに


三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

<予想レンジ>
・ 長期金利(#292) 1.825%~1.855%
・ 債券先物(6月限) 133.40円~133.85円

<シナリオ>
長期金利は上振れ。昨日の欧米債安を受けて不安心理が一段とまん延するなか、荒っぽい値動きに。
朝方、発表される消費者物価指数上振れリスクに過剰反応する一方、生産リスクの下振れリスクはほとんど無視。来週3日の10年利付国債入札に備えたヘッジ売りやポジション調整売りが上昇ピッチを加速させかねない。


▼商品ブル・ベア指数/
 石油に先安感?=前週83→今週66に急低下


投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された29日の海外商品市況と、「ブル・ベア指数」は次のようになった――。

海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
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NY金   2008/ 8 881.7 -23.3 アルミ3カ月物 2,880.0 -80.0
NY銀   2008/ 7 1651.5 -90.0 銅3カ月物 7,890.0 -205.0
NY白金  2008/ 7 1990.2 -76.7 ニッケル3カ月物 22,200 -300
NYパラ   2008/ 9 431.80 -7.95 NY原油 2008/ 7 126.62 -4.41
シカゴ大豆  2008/ 7 1322.75 -50.00  NYコーヒー  2008/ 7 132.50 -3.10
コーン  2008/ 7 582.25 -10.25  NY粗糖   2008/ 7 9.97 -0.14
ドル・円      105.57 +0.87  シカゴ日経平均 2008/ 6 14,230 +295
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今週のブル・ベア指数は下記の通りです。
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   前々週 前週 今週     前々週 前週 今週
   15 日 22 日 29 日    15 日 22 日 29 日
大豆     73 74 71   金      46 78 53
とうもろこし 53 65 57   銀      48 80 55
小豆     81 57 64   プラチナ   54 83 59
粗糖     46 54 47   アルミニウム 53 67 52
コーヒー   52 68 51   ゴム     69 67 59
ドル/円   61 41 63   原油     60 83 66
ガソリン   56 81 67
灯油     63 83 65
注:「コーヒー」はアラビカコーヒーが対象。
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【総 括】
5月29日のブル・ベア指数は、ドル・円が前回5月22日の41から63まで急反転し、ドル高意見が復活。それでも今回商品の同指数は小豆を除き、全面低下。これはドル高による海外相場安主導で調整色の強まりを匂わしている。

60台以上の高水準に入ったのは、上から大豆71、ガソリン67、原油66、灯油の65、小豆64の順。そのうち上昇率単独1位が小豆で57から64に反転。一方、今回40台以下の低水準は粗糖の47のみ。低下率同率1位は金と銀。前者が78から53に転落。低下率3~4位にプラチナ、灯油が入った。 (オーバルネクスト/東京/橋本充平さん)

(注)ブル・ベア指数とは、オーバルネクストが毎週木曜日に主要商品の強弱感を市場関係者に幅広くアンケート集計したものです。アンケートの結果を指数化して、0~100で市場関係者の強弱感の判断が表されます。数字の小さいほうが弱気、大きいほど強気となります。なお、逆張り的な見方をして「80に近づくと過熱感が強く、下げに転じる可能性が高い」とか「20に近づくと市場が総弱気となり、反転上昇が近い」といった見方をすることもできます。

情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html

ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は、米国GDPによるドル高、米株高を好感して100円を超す続伸。日経平均 が終値で前日比+115.88円高の14240.35円、またTOPIXも同 +15.44高の1396.07、JASADAQ指数は同+0.31高の64.40となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち29業種が上昇。鉱業、銀行業、ゴム製品などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替はドルが上昇。ドル円相場は105円台半ばで推移、ユーロ円は163円台後半で推移している。

★ハートフォード生命保険=退職後のお金に関する不安解消を支援する新ウエブコンテンツ開始
ハートフォード生命保険株式会社(代表取締役社長:デイビッドN.レベンソン氏)は30日、退職後のお金に関する幅広い知識・情報を一般顧客にわかりやすく提供し、不安解消を支援する新ウエブコンテンツ『「セカンドライフの達人」(http://money.hartfordlife.co.jp/)のマネー術』をリリースした。そのカテゴリーと主な内容は図表のとおり。 リリース:http://www.hartfordlife.co.jp/index.html