★東証1・2部時価総額(10日)=446兆8824億円(前日比-4兆3536億円)
■米欧中銀とインフレ対策/
インフレ下でも、利上げできない米欧中銀の「苦悩」
このところFRBのバーナンキ議長が利下げ打ち止めとインフレへの警戒感を示したために、米国市場でも金利先高観が台頭。一方でECBのトリシェ総裁も、間髪をいれずにインフレへの警戒感を示し、「次は利上げ」の可能性を示唆した。
これに関して、東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、「市場はこれを織り込みに行ったが、現実問題として、それぞれに利上げは容易でない」と語る。
<米国=「大恐慌以来の金融危機」との認識での利上げは「論外」>
まず米国だが、金融市場には安心感が戻ってきたのに対して、当局の金融不安感は依然として強い。実際、FRBには「大恐慌以来の金融危機」との認識がある。FRBが財務省やSECと横断的に協力し、なんとか金融危機の露呈を防いでいる。そんなときに、自ら市場の流動性を吸い上げ、金融機関の資金繰りを危機に陥れるような利上げは論外、ということになる。
更に今回の雇用統計が示したように、住宅問題が様々な形で広く実体経済に波及しつつあり、景気の悪化で失業率が上昇傾向にある。そうした中では、利下げこそあっても、利上げは不可能だ。その点、先の米国出張でも感じたが、米国は静態的に問題を捉えがちで、「今日の問題処理は峠を越えた」との認識が強く、動態的な問題、つまり今後の住宅価格下落による実物経済への影響や、あらたな不良債権発生に対する危機感が乏しい。今後も住宅価格の下落が続けば、その逆資産効果が家計消費をも抑制し、景気全般の回復を遅らせる。
▼4月機械受注/
「踊り場」継続後、2009年にかけ緩やかに持ち直す
大和総研・経済金融調査部(熊谷亮丸シニアエコノミスト+橋本政彦さん/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は10日、前月比+5.5%と市場予想(同+3.0%)やDIR 予想(同+1.1%)を上回った4 月の機械受注について次のように語った――。
<電気機械、自動車が低迷>
コア機械受注の先行指標である外需も前月比+4.6%と小幅ながら3ヶ月ぶりにプラスとなっており、マクロ的に見れば、先行きの設備投資は総じて底堅い印象を受ける。但し、業種別に見ると、製造業が前月比+1.9%、非製造業(船舶・電力を除く)が同+8.8%と、製造業の反発力の弱さが気にかかる。
製造業の内訳を見ると、一般機械は前月比+7.4%(3 ヶ月振りの増加)とまずまずであったが、
電気機械(同▲27.5%。3ヶ月振りの減少)や自動車工業(同▲10.7%。2ヶ月連続減少)が低迷している。非製造業に関しては、運輸業が前月比+9.5%と2ヶ月連続の増加となった他、建設業が同+29.1%と5ヶ月ぶりにプラスに転じたことが全体を押し上げた。
【Washington Political Report】(有料)特約 (May 31 – June 6, 2008)
秋の米大統領選・本選の展望
オバマ候補の勢いが若干弱まったといっても、民主党候補が絶対的に有利という時代の大きな流れは全く変わっておらず、オバマ候補はうまく闘えば地滑り的勝利を収められるチャンスがあります。僅差での闘いを予想する世論調査のほとんどはミスリーデイングであり、時代の流れとしては共和党のマッケイン候補が勝てるチャンスは僅かしかないと見るのが正当です。
しかし、大統領選の勝敗は各州にあてがわれた選挙人(electors。各州とも上院議員数と下院議員数の合計の数)の合計で決まります。州によって、民主党が有利な州(通称ブルー・ステイツ)と共和党が有利な州(通称レッド・ステイツ)と民主党と共和党が拮抗している州(スウィング・ステイツ)とがあり、各州のこの振り分けは、時代の流れにかかわらず今回も基本的には同じです。テキサスとフロリダを除く、人口の多い大州では民主党が強く、南部諸州やロッキー山脈山麓州では共和党が強く、中西部の工業州、農業州、フロリダなどはスウィング・ステイツであるという基本的構図があります。従って、マッケイン候補がこの大統領選の特色をうまくとらえて効果的な選挙運動を展開すれば、時代の流れに逆らって勝つことも全く不可能ではないということになってきます。
今度の選挙では、幾つかの重要な点で不確定要素があります。ひとつはオバマ候補が白人と黒人の混血であるということで、これが各州の得票にどういう影響を与えるかがはっきりしません。黒人の少ない州で、予備選のときと同じように白人票を問題なく獲得できるかどうか、南部州では黒人票の大多数を取れても白人票を充分にとれるかどうか、スウィング・ステイツや工業州に多いブルーカラー白人票を充分にとれるかどうかなど、予想は現時点では難しい状態にあります。
■08-09年度好調セクター(2)/
電力・ガス=経常利益には大幅な増加を予想
薬品=今期減益から、一転29.1%営業増益へ
大和総研(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)がこのほどまとめた企業業績見通し(2008年度第1次予想)での、2008年度~2009年度の各年度に好業績が見込まれる有望セクターについてのコメントをご紹介しよう――。
電力・ガス=2009年度
[07年度] 販売電力量は気温要因と大口堅調で3.2%増。料金スライド影響もあって4.9%増収。退職給付費用の減少による人件費の節減もあったが、原発稼動減や原油高等による供給コストの急増から、大幅な経常減益を余儀なくされた。前回予想比では、気温要因による販売量増加や金融収支の改善等で若干の上ブレとなった。
[08年度] 販売電力量は気温反動等で0.3%減だが、燃料高に伴う料金スライド調整で5.9%増収へ。志賀原発2号機の稼動はあるが、化石燃料価格の一段高による供給コスト増が引き続き収支を大きく圧迫。退給費用の急増もあり、経常損益は大幅に悪化する見通し。料金スライドによる未回収額の増加から、前回比でも大幅に下方修正。
[09年度] 販売電力量は巡航速度の0.8%増。料金スライド調整の影響もあり、売上高は2.0%増を見込む。人件・修繕費は増加方向だが、原発稼動の一部正常化期待や料金スライドのタイムラグ差損益改善等で経常利益には大幅な増加を予想する。前回比では環境関連コストの増加などから、経常利益の絶対額で若干の下方修正とした。(阿部聖史さん)
▼今日の株価予想/
日経平均=下値サポートラインを意識し小動きの展開か
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
東京市場は小動きの展開か。商品市況が軟調のため資源関連株の下落が予想されるが、アジア株に落ち着きが見られれば、107円台に入った円相場を背景に主力株には買いが期待できそうだ。
週末のメジャーSQを控え外部環境の変化に対して神経質な動きが想定されるが、日経平均は下値サポートラインでの押し目買いから、25日移動平均線を上回るかどうかが注目される。
10日のNYダウは小幅に続伸。前日のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演で景気悪化懸念がやや後退したとの見方もあったが、インフレ警戒姿勢のほうが強く金融引き締め観測が株価の上値を抑えた。原油先物の下落でエネルギー関連株が軟調であったことも相場上昇の足を引っ張った。
一方、前日発表したテキサス・インスツルメンツの利益見通しが市場予想を下回ったことで、ハイテク株を敬遠するムードが強まりナスダックは3日続落。フィラデルフィア半導体(SOX)指数は1.7%下落した。
円安進展や市場予想を上回る機械受注などを市場は好感しなかった。ドルの上昇が続いていることから、主力の輸出関連株には押し目買いから指数を下支えする効果が期待されたが全く無反応。また、債券安にともなう株買いの流れとはならなかった。日経平均が上昇チャネル内に収まっている今の状況からはトレンド変化の変化は読みづらいが、短期的な相場転換の兆候と捉えることもできるため注意が必要である。
テクニカル分析
一方、25日移動平均線は一旦下向きに転じたが、この水準を保てれば週末には再度上昇に転じる可能性もあるため、ここはなんとか踏ん張りたいところである。一目均衡表では遅行スパンがなんとか株価に支えられているため、それをサポートに反発できるかどうかが注目される。上値メドは、5日移動平均線の14293円前後や6日安値の14489円。一方、下値メドは、心理的節目の14000円や5月28日安値13665円などが考えられる。
話題の銘柄
6594日本電産/HDDの季節調整時期こそエントリーの好機、目標株価9700円
JPモルガンでは、「我々は第1四半期の営業利益を182億円(前年同期比20.5%増、前四半期比7.5%減)と予想する。HDDの季節的生産調整の影響を受け足下の業績は厳しいと予想するが、6月後半からのHDD生産数量の増加などにより、08年度の営業利益は910億円(前年比18.4%増)と大幅増益を確保できると予想する。HDDの季節的生産調整の時期こそエントリーの好機と考える」、「HDDモーターの営業利益率は、同社が目標とする年間4ポイントの営業利益率上昇は難しいものの、07年度の17.2%が08年度18.4%、10年度には18.9%まで上昇し、全社の営業利益の約50%をHDDモーターが稼ぎ出す構図に変化はないと予想する。自動車の電装化、車載用モーターの系列外取引が今後拡大すると予想されることは同社に追い風であろう。12年度車載モーター売上高3500億円に向けてどのような企業買収戦略を打ち出してくるのかが注目されるポイントだ」と指摘。今2009年3月期連結営業利益を従来予想900億円(EPS396.1円)から910億円(EPS406.1円)へ、来2010年3月期同991億円(EPS437.0円)から1023億円(EPS459.9円)へ、2011年3月期同1093億円(EPS482.0円)から1156億円(EPS524.3円)へ上方修正。投資判断「Overweight」を継続、目標株価を従来の8500円から9700円に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼米国のドル防衛策/
為替介入するなら、「ユーロドル」だけに止まる?
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
アジアではアジア通貨が売られて、中銀はドル売り介入せざるを得ず。
遠く白人の国々では、ドルが弱すぎるからドル買い介入の話が、まな板にのっている。アメリカは中国にドルを買い支えるなと言いながら、自分たちはドルを買い支えようと目論む。もともと為替市場は論理的ではないのはわかるが、ここまでてんでばらばらとは珍しい。アメリカはドルの事をいろいろ言ってるが、利上げができないのだと思う。袋小路。介入しないとは言わないが、やるなら対ユーロだけだ。
<「現在の円安相場は、利上げ催促相場」と私は読む>
円は非常に中途半端な立場で、現在はベトナムドン的扱いとなっている。
先日、あるレポートを読んでいたが、日銀と円と日本の3文字が全くなかったので驚いた。ここまで無視されるようになったのかと思った。先週、あるレポートが夏に欧州中銀と日銀が一緒に利上げするとか書いてあったが冗談であろう。昔から欧州は日銀と日本財務省を見下している。何かほめればそれは社交辞令。政治家を無視して金融政策を決めている中銀と政治家の思惑通り金融政策を進めているのだろうと疑われている中銀を一緒にすることもあるまい。だが、それはそれとして、現在の円安相場は、利上げ催促相場と私は読んでおり、もはや時間の問題であろう。極端な指標が次第に出てくると思われる。やらなければよほどの国民いじめであろう。(6月11日。水曜日。晴れたり降ったり。)
▼ドル円予想/
円相場は、大分安心できる環境になってきた
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は10日、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。
連日、売り買いの材料が飛び出して非常に難しい相場になっています。バーナンキ米FRB議長のドル安懸念発言に始まり、トリシェ総裁から次回会合でのユーロ利上げの可能性、雇用統計の大幅悪化、米財務長官のポールソン氏の介入発言。これらでドル相場は混沌としています。10日の東京時間は中国株が8%安と大幅安で、他のアジア株もおおむね2~3%下落、米ダウの先物も下落しています。それでも円相場は軒並み堅調に動いています。耐久力がついてきたことを、10日も感じさせます。
10日の注目は米貿易収支です。赤字が膨らめばドル安、縮小すればドル高でしょう。
円相場は米ダウが下げても、少し円高に向かうでしょうが、急激な動きにはならないとは思います。円相場に関しては言えば、大分安心できる環境になってきました。
▼08年度の債券見通し/
利回りが明確に反落するタイミング=夏場が転機?
日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
本日の想定レンジとコメント…米債安を受けて続落
6日の本レポートで宣言したとおり、トリシェECB総裁発言で世界は変わった。当面はインフレ・リスク・プレミアム拡大という弱気材料が席巻しよう。もちろん、日銀に利上げという選択肢はなく、今後、世界景気の大幅減速が待っているとしても、そこに目が向かうには時間を要する。しかし、やがて、長期金利の急低下とカーブの急速なフラット化が避けられない可能性は高いと認識しておく必要がある。昨日の米債は引き続き大幅ベア・フラット化。したがって、本日は相場続落見込み。ただ、先物6月限は5月23日以来、13営業日連続で引値ベースの高安が交互に現れている。それに従えば、本日は「高い」のだが…。
本日の想定レンジ(長国先物9月限) : 132円50銭 ~ 133円02銭
今年度の債券相場見通し…来年3月末までは1.35~1.90%のレンジを予想
利回りが明確に反落に向かうタイミングは見定め難い。しかし、ここ2年同様、夏場が転機と考えたい。それまでは、不安定な動きを余儀なくされよう。予想上限の1.90%を超え、たとえば、2.10%前後まで上昇する可能性も排除できない。プレミアムの振幅を予測することは非常に難しいと言わざるを得ない。一方、利回り低下がトレンドになることもないだろう。今年度内、すなわち、来年3月末までの10年国債利回りは1.35~1.90%のレンジを予想する。
▼ロシア・エナジー事情/
「ガスOPEC」構想支持者=原油価格とのリンク断ち切り望む
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された10日の海外商品市況と、「ロシア・エナジー情報」は次のようになった――。
海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
---------------------------------------
NY金 2008/ 8 871.2 -26.9 アルミ3カ月物 2,955.0 +3.0
NY銀 2008/ 7 1663.5 -57.5 銅3カ月物 7,865.0 -115.0
NY白金 2008/ 7 2002.9 -56.7 ニッケル3カ月物 23,390 +1,395
NYパラ 2008/ 9 428.25 -1.35 NY原油 2008/ 7 131.31 -3.04
シカゴ大豆 2008/ 7 1446.50 -5.50 NYコーヒー 2008/ 7 135.05 +4.00
コーン 2008/ 7 673.25 +16.00 NY粗糖 2008/ 7 9.80 +0.10
ドル・円 107.34 +1.08 シカゴ日経平均 2008/ 6 14,045 -175
---------------------------------------
ロシア・エナジー情報/ロシアへの依存?(後編) 08/4/30
By ルスエナジー ミハイル・クルーティヒン氏
日本は来年より、サハリンの液化天然ガス(LNG)の供給を受け始めることになる。
ロシア側は、日本が供給者であるガスプロムへの依存を強めると信じている。ガスプロムは、ガス価格の上昇を支えるために、国際カルテルを形成することを求めている。
【ガスの指標】
「ガスOPEC」構想の支持者らは、LNGが短期契約での販売が可能であるとの事実に基づき、取引所での取引にも適した商品であることを指摘し、ガス価格と原油価格とのリンクを断ち切ることを望んでいる。しかし、LNGが天然ガスの価格の指標となるには、LNGの生産は3倍増となって、世界の総生産の20%に達する必要がある。
これは、パイプラインの建設コストの急速な値上がりが続く一方で、液化技術が逆に割安となっていることを考慮すると、実現可能に思える。英国に本拠を置く、ガス技術研究所(IGT)は、LNGの輸送コストは、700海里(1296キロメートル)を超える海底パイプライン輸送や、2200マイル(4074キロメートル)を超える陸上パイプランの輸送に対して、商業的に比較が可能である、と推定した。そして、これらの数字(比較されるパイプラインの距離)は、短くなる傾向がある。
ロシアの産業エネルギー省とガスプロムは、ガス輸出国フォーラム(GECF)の協定草案を作成し、4月28日にテヘランで、加盟諸国に提示する予定だ。この協定草案によると、同組織の基本的なゴールは、「公正な」ガス価格の算出方式を設定することとなっている。
情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は、NYダウの上昇や円安進行で高くはじまるも、急速に下げ14,000円前後でもみ合いとなった。日経平均 が終値で前日比+5.17円高の14026.34円、またTOPIXも同-5.69安の1377.51、JASADAQ指数は同-0.47安の62.89となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち12業種が上昇。ガラス土石製品、小売業、運送用機器などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は米国政府とFRB首脳の相次ぐ発言でドルが上昇。ドル円相場は107円台前半で推移、ユーロ円は166円台前半で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
株式会社サイバーエージェント(4751)
■「マイクロアドリターゲティング」、大手広告主の導入件数が200社を突破
http://ir.cyberagent.co.jp/
積水ハウス株式会社 (1928)
■10日、5月度受注速報をアップしました。
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/order/orders_2008.html
■米欧中銀とインフレ対策/
インフレ下でも、利上げできない米欧中銀の「苦悩」
このところFRBのバーナンキ議長が利下げ打ち止めとインフレへの警戒感を示したために、米国市場でも金利先高観が台頭。一方でECBのトリシェ総裁も、間髪をいれずにインフレへの警戒感を示し、「次は利上げ」の可能性を示唆した。
これに関して、東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、「市場はこれを織り込みに行ったが、現実問題として、それぞれに利上げは容易でない」と語る。
<米国=「大恐慌以来の金融危機」との認識での利上げは「論外」>
まず米国だが、金融市場には安心感が戻ってきたのに対して、当局の金融不安感は依然として強い。実際、FRBには「大恐慌以来の金融危機」との認識がある。FRBが財務省やSECと横断的に協力し、なんとか金融危機の露呈を防いでいる。そんなときに、自ら市場の流動性を吸い上げ、金融機関の資金繰りを危機に陥れるような利上げは論外、ということになる。
更に今回の雇用統計が示したように、住宅問題が様々な形で広く実体経済に波及しつつあり、景気の悪化で失業率が上昇傾向にある。そうした中では、利下げこそあっても、利上げは不可能だ。その点、先の米国出張でも感じたが、米国は静態的に問題を捉えがちで、「今日の問題処理は峠を越えた」との認識が強く、動態的な問題、つまり今後の住宅価格下落による実物経済への影響や、あらたな不良債権発生に対する危機感が乏しい。今後も住宅価格の下落が続けば、その逆資産効果が家計消費をも抑制し、景気全般の回復を遅らせる。
▼4月機械受注/
「踊り場」継続後、2009年にかけ緩やかに持ち直す
大和総研・経済金融調査部(熊谷亮丸シニアエコノミスト+橋本政彦さん/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は10日、前月比+5.5%と市場予想(同+3.0%)やDIR 予想(同+1.1%)を上回った4 月の機械受注について次のように語った――。
<電気機械、自動車が低迷>
コア機械受注の先行指標である外需も前月比+4.6%と小幅ながら3ヶ月ぶりにプラスとなっており、マクロ的に見れば、先行きの設備投資は総じて底堅い印象を受ける。但し、業種別に見ると、製造業が前月比+1.9%、非製造業(船舶・電力を除く)が同+8.8%と、製造業の反発力の弱さが気にかかる。
製造業の内訳を見ると、一般機械は前月比+7.4%(3 ヶ月振りの増加)とまずまずであったが、
電気機械(同▲27.5%。3ヶ月振りの減少)や自動車工業(同▲10.7%。2ヶ月連続減少)が低迷している。非製造業に関しては、運輸業が前月比+9.5%と2ヶ月連続の増加となった他、建設業が同+29.1%と5ヶ月ぶりにプラスに転じたことが全体を押し上げた。
【Washington Political Report】(有料)特約 (May 31 – June 6, 2008)
秋の米大統領選・本選の展望
オバマ候補の勢いが若干弱まったといっても、民主党候補が絶対的に有利という時代の大きな流れは全く変わっておらず、オバマ候補はうまく闘えば地滑り的勝利を収められるチャンスがあります。僅差での闘いを予想する世論調査のほとんどはミスリーデイングであり、時代の流れとしては共和党のマッケイン候補が勝てるチャンスは僅かしかないと見るのが正当です。
しかし、大統領選の勝敗は各州にあてがわれた選挙人(electors。各州とも上院議員数と下院議員数の合計の数)の合計で決まります。州によって、民主党が有利な州(通称ブルー・ステイツ)と共和党が有利な州(通称レッド・ステイツ)と民主党と共和党が拮抗している州(スウィング・ステイツ)とがあり、各州のこの振り分けは、時代の流れにかかわらず今回も基本的には同じです。テキサスとフロリダを除く、人口の多い大州では民主党が強く、南部諸州やロッキー山脈山麓州では共和党が強く、中西部の工業州、農業州、フロリダなどはスウィング・ステイツであるという基本的構図があります。従って、マッケイン候補がこの大統領選の特色をうまくとらえて効果的な選挙運動を展開すれば、時代の流れに逆らって勝つことも全く不可能ではないということになってきます。
今度の選挙では、幾つかの重要な点で不確定要素があります。ひとつはオバマ候補が白人と黒人の混血であるということで、これが各州の得票にどういう影響を与えるかがはっきりしません。黒人の少ない州で、予備選のときと同じように白人票を問題なく獲得できるかどうか、南部州では黒人票の大多数を取れても白人票を充分にとれるかどうか、スウィング・ステイツや工業州に多いブルーカラー白人票を充分にとれるかどうかなど、予想は現時点では難しい状態にあります。
■08-09年度好調セクター(2)/
電力・ガス=経常利益には大幅な増加を予想
薬品=今期減益から、一転29.1%営業増益へ
大和総研(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)がこのほどまとめた企業業績見通し(2008年度第1次予想)での、2008年度~2009年度の各年度に好業績が見込まれる有望セクターについてのコメントをご紹介しよう――。
電力・ガス=2009年度
[07年度] 販売電力量は気温要因と大口堅調で3.2%増。料金スライド影響もあって4.9%増収。退職給付費用の減少による人件費の節減もあったが、原発稼動減や原油高等による供給コストの急増から、大幅な経常減益を余儀なくされた。前回予想比では、気温要因による販売量増加や金融収支の改善等で若干の上ブレとなった。
[08年度] 販売電力量は気温反動等で0.3%減だが、燃料高に伴う料金スライド調整で5.9%増収へ。志賀原発2号機の稼動はあるが、化石燃料価格の一段高による供給コスト増が引き続き収支を大きく圧迫。退給費用の急増もあり、経常損益は大幅に悪化する見通し。料金スライドによる未回収額の増加から、前回比でも大幅に下方修正。
[09年度] 販売電力量は巡航速度の0.8%増。料金スライド調整の影響もあり、売上高は2.0%増を見込む。人件・修繕費は増加方向だが、原発稼動の一部正常化期待や料金スライドのタイムラグ差損益改善等で経常利益には大幅な増加を予想する。前回比では環境関連コストの増加などから、経常利益の絶対額で若干の下方修正とした。(阿部聖史さん)
▼今日の株価予想/
日経平均=下値サポートラインを意識し小動きの展開か
T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
東京市場は小動きの展開か。商品市況が軟調のため資源関連株の下落が予想されるが、アジア株に落ち着きが見られれば、107円台に入った円相場を背景に主力株には買いが期待できそうだ。
週末のメジャーSQを控え外部環境の変化に対して神経質な動きが想定されるが、日経平均は下値サポートラインでの押し目買いから、25日移動平均線を上回るかどうかが注目される。
10日のNYダウは小幅に続伸。前日のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演で景気悪化懸念がやや後退したとの見方もあったが、インフレ警戒姿勢のほうが強く金融引き締め観測が株価の上値を抑えた。原油先物の下落でエネルギー関連株が軟調であったことも相場上昇の足を引っ張った。
一方、前日発表したテキサス・インスツルメンツの利益見通しが市場予想を下回ったことで、ハイテク株を敬遠するムードが強まりナスダックは3日続落。フィラデルフィア半導体(SOX)指数は1.7%下落した。
円安進展や市場予想を上回る機械受注などを市場は好感しなかった。ドルの上昇が続いていることから、主力の輸出関連株には押し目買いから指数を下支えする効果が期待されたが全く無反応。また、債券安にともなう株買いの流れとはならなかった。日経平均が上昇チャネル内に収まっている今の状況からはトレンド変化の変化は読みづらいが、短期的な相場転換の兆候と捉えることもできるため注意が必要である。
テクニカル分析
一方、25日移動平均線は一旦下向きに転じたが、この水準を保てれば週末には再度上昇に転じる可能性もあるため、ここはなんとか踏ん張りたいところである。一目均衡表では遅行スパンがなんとか株価に支えられているため、それをサポートに反発できるかどうかが注目される。上値メドは、5日移動平均線の14293円前後や6日安値の14489円。一方、下値メドは、心理的節目の14000円や5月28日安値13665円などが考えられる。
話題の銘柄
6594日本電産/HDDの季節調整時期こそエントリーの好機、目標株価9700円
JPモルガンでは、「我々は第1四半期の営業利益を182億円(前年同期比20.5%増、前四半期比7.5%減)と予想する。HDDの季節的生産調整の影響を受け足下の業績は厳しいと予想するが、6月後半からのHDD生産数量の増加などにより、08年度の営業利益は910億円(前年比18.4%増)と大幅増益を確保できると予想する。HDDの季節的生産調整の時期こそエントリーの好機と考える」、「HDDモーターの営業利益率は、同社が目標とする年間4ポイントの営業利益率上昇は難しいものの、07年度の17.2%が08年度18.4%、10年度には18.9%まで上昇し、全社の営業利益の約50%をHDDモーターが稼ぎ出す構図に変化はないと予想する。自動車の電装化、車載用モーターの系列外取引が今後拡大すると予想されることは同社に追い風であろう。12年度車載モーター売上高3500億円に向けてどのような企業買収戦略を打ち出してくるのかが注目されるポイントだ」と指摘。今2009年3月期連結営業利益を従来予想900億円(EPS396.1円)から910億円(EPS406.1円)へ、来2010年3月期同991億円(EPS437.0円)から1023億円(EPS459.9円)へ、2011年3月期同1093億円(EPS482.0円)から1156億円(EPS524.3円)へ上方修正。投資判断「Overweight」を継続、目標株価を従来の8500円から9700円に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼米国のドル防衛策/
為替介入するなら、「ユーロドル」だけに止まる?
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
アジアではアジア通貨が売られて、中銀はドル売り介入せざるを得ず。
遠く白人の国々では、ドルが弱すぎるからドル買い介入の話が、まな板にのっている。アメリカは中国にドルを買い支えるなと言いながら、自分たちはドルを買い支えようと目論む。もともと為替市場は論理的ではないのはわかるが、ここまでてんでばらばらとは珍しい。アメリカはドルの事をいろいろ言ってるが、利上げができないのだと思う。袋小路。介入しないとは言わないが、やるなら対ユーロだけだ。
<「現在の円安相場は、利上げ催促相場」と私は読む>
円は非常に中途半端な立場で、現在はベトナムドン的扱いとなっている。
先日、あるレポートを読んでいたが、日銀と円と日本の3文字が全くなかったので驚いた。ここまで無視されるようになったのかと思った。先週、あるレポートが夏に欧州中銀と日銀が一緒に利上げするとか書いてあったが冗談であろう。昔から欧州は日銀と日本財務省を見下している。何かほめればそれは社交辞令。政治家を無視して金融政策を決めている中銀と政治家の思惑通り金融政策を進めているのだろうと疑われている中銀を一緒にすることもあるまい。だが、それはそれとして、現在の円安相場は、利上げ催促相場と私は読んでおり、もはや時間の問題であろう。極端な指標が次第に出てくると思われる。やらなければよほどの国民いじめであろう。(6月11日。水曜日。晴れたり降ったり。)
▼ドル円予想/
円相場は、大分安心できる環境になってきた
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は10日、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。
連日、売り買いの材料が飛び出して非常に難しい相場になっています。バーナンキ米FRB議長のドル安懸念発言に始まり、トリシェ総裁から次回会合でのユーロ利上げの可能性、雇用統計の大幅悪化、米財務長官のポールソン氏の介入発言。これらでドル相場は混沌としています。10日の東京時間は中国株が8%安と大幅安で、他のアジア株もおおむね2~3%下落、米ダウの先物も下落しています。それでも円相場は軒並み堅調に動いています。耐久力がついてきたことを、10日も感じさせます。
10日の注目は米貿易収支です。赤字が膨らめばドル安、縮小すればドル高でしょう。
円相場は米ダウが下げても、少し円高に向かうでしょうが、急激な動きにはならないとは思います。円相場に関しては言えば、大分安心できる環境になってきました。
▼08年度の債券見通し/
利回りが明確に反落するタイミング=夏場が転機?
日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
本日の想定レンジとコメント…米債安を受けて続落
6日の本レポートで宣言したとおり、トリシェECB総裁発言で世界は変わった。当面はインフレ・リスク・プレミアム拡大という弱気材料が席巻しよう。もちろん、日銀に利上げという選択肢はなく、今後、世界景気の大幅減速が待っているとしても、そこに目が向かうには時間を要する。しかし、やがて、長期金利の急低下とカーブの急速なフラット化が避けられない可能性は高いと認識しておく必要がある。昨日の米債は引き続き大幅ベア・フラット化。したがって、本日は相場続落見込み。ただ、先物6月限は5月23日以来、13営業日連続で引値ベースの高安が交互に現れている。それに従えば、本日は「高い」のだが…。
本日の想定レンジ(長国先物9月限) : 132円50銭 ~ 133円02銭
今年度の債券相場見通し…来年3月末までは1.35~1.90%のレンジを予想
利回りが明確に反落に向かうタイミングは見定め難い。しかし、ここ2年同様、夏場が転機と考えたい。それまでは、不安定な動きを余儀なくされよう。予想上限の1.90%を超え、たとえば、2.10%前後まで上昇する可能性も排除できない。プレミアムの振幅を予測することは非常に難しいと言わざるを得ない。一方、利回り低下がトレンドになることもないだろう。今年度内、すなわち、来年3月末までの10年国債利回りは1.35~1.90%のレンジを予想する。
▼ロシア・エナジー事情/
「ガスOPEC」構想支持者=原油価格とのリンク断ち切り望む
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された10日の海外商品市況と、「ロシア・エナジー情報」は次のようになった――。
海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
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NY金 2008/ 8 871.2 -26.9 アルミ3カ月物 2,955.0 +3.0
NY銀 2008/ 7 1663.5 -57.5 銅3カ月物 7,865.0 -115.0
NY白金 2008/ 7 2002.9 -56.7 ニッケル3カ月物 23,390 +1,395
NYパラ 2008/ 9 428.25 -1.35 NY原油 2008/ 7 131.31 -3.04
シカゴ大豆 2008/ 7 1446.50 -5.50 NYコーヒー 2008/ 7 135.05 +4.00
コーン 2008/ 7 673.25 +16.00 NY粗糖 2008/ 7 9.80 +0.10
ドル・円 107.34 +1.08 シカゴ日経平均 2008/ 6 14,045 -175
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ロシア・エナジー情報/ロシアへの依存?(後編) 08/4/30
By ルスエナジー ミハイル・クルーティヒン氏
日本は来年より、サハリンの液化天然ガス(LNG)の供給を受け始めることになる。
ロシア側は、日本が供給者であるガスプロムへの依存を強めると信じている。ガスプロムは、ガス価格の上昇を支えるために、国際カルテルを形成することを求めている。
【ガスの指標】
「ガスOPEC」構想の支持者らは、LNGが短期契約での販売が可能であるとの事実に基づき、取引所での取引にも適した商品であることを指摘し、ガス価格と原油価格とのリンクを断ち切ることを望んでいる。しかし、LNGが天然ガスの価格の指標となるには、LNGの生産は3倍増となって、世界の総生産の20%に達する必要がある。
これは、パイプラインの建設コストの急速な値上がりが続く一方で、液化技術が逆に割安となっていることを考慮すると、実現可能に思える。英国に本拠を置く、ガス技術研究所(IGT)は、LNGの輸送コストは、700海里(1296キロメートル)を超える海底パイプライン輸送や、2200マイル(4074キロメートル)を超える陸上パイプランの輸送に対して、商業的に比較が可能である、と推定した。そして、これらの数字(比較されるパイプラインの距離)は、短くなる傾向がある。
ロシアの産業エネルギー省とガスプロムは、ガス輸出国フォーラム(GECF)の協定草案を作成し、4月28日にテヘランで、加盟諸国に提示する予定だ。この協定草案によると、同組織の基本的なゴールは、「公正な」ガス価格の算出方式を設定することとなっている。
情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は、NYダウの上昇や円安進行で高くはじまるも、急速に下げ14,000円前後でもみ合いとなった。日経平均 が終値で前日比+5.17円高の14026.34円、またTOPIXも同-5.69安の1377.51、JASADAQ指数は同-0.47安の62.89となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち12業種が上昇。ガラス土石製品、小売業、運送用機器などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は米国政府とFRB首脳の相次ぐ発言でドルが上昇。ドル円相場は107円台前半で推移、ユーロ円は166円台前半で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
株式会社サイバーエージェント(4751)
■「マイクロアドリターゲティング」、大手広告主の導入件数が200社を突破
http://ir.cyberagent.co.jp/
積水ハウス株式会社 (1928)
■10日、5月度受注速報をアップしました。
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/order/orders_2008.html

