食料品インフレの影響度・日米長期金利の行方ほか

★東証1・2部時価総額(14日)=444兆196億円(前日比+4兆6224億円)

■食料品インフレの影響度/
 支出削減の対象となる品目の「有力候補」とは?


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は14日、「日本でも食料品のインフレが鮮明になってきた」とした上で、個人消費への影響について次のような見方を示した――。

(1) 卸売段階の加工食品価格の上昇ペースは既に17年ぶりの高水準
(2) 少なくとも夏場まで小売段階でも食料品価格の上昇が継続する見通し
(3) 食料品価格の上昇は食料品需要だけでなく、衣料品や娯楽サービスなどの需要も減退させる
可能性がある

<バブル期並みの“食料品インフレ”が到来する可能性>

懸念されるのは、CGPI ベースの加工食品価格の上昇ペースは、既に1997-1998 年における上昇ペースを上回り、1991年秋の水準に匹敵する17年ぶりに高い伸びとなっていることである(図表1)。2002 年以降、CPI の食料品価格はCGPI の加工食品価格に2-3ヶ月程度遅れて動く傾向が定着している。このため、CPI の食料品価格は、少なくとも夏場頃まで上昇基調を維持し、前年比プラス幅を拡大する見込みにある。イメージ的には、CPIの食料品価格が前年比+3%程度まで上昇する可能性も十分に想定できる。これは小売段階の食料品価格が1980 年代終わりから1990 年代初めのバブル期に匹敵する高い伸びを示すことを意味する。

<実質消費の減少は、どの支出項目で顕在化するのか?>

こうした食料品インフレの加速は消費者の実質購買力を低下させることで個人消費を下押しするものと予想される。足元における賃金上昇率は、バブル期と比較して大きく見劣りするからである(所定内給与<30人以上の事業所>前年比:1990年平均+3.7%、2008年3月+0.9%)。問題は、食料品インフレによって食料品需要そのものが減少するのか、あるいは、食料以外の支出項目が減少するのか、である。この点に関しては、簡単な統計的分析から、以下のような暫定的な結論を得ることができる――。


■日米長期金利の行方/
 実質金利が異例の低さ=まだ一段の金利上昇余地


このところの債券相場は、日米ともにエレベーター相場の様相を呈しつつ、金利が上昇気味になっている。しかし、東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は14日、「実質金利が異例の低さにあることからみると、今後まだ一段の金利上昇余地がありそうだ」として、次のように語った――。

<実質金利水準は、過去の動きから見て「異例の低さ」>

米国金利は長短共に実質マイナスとなっているが、日本では3 月の全国消費者物価(CPI)上昇率が前年比1.2%であるのに対して、10 年国債利回りは1.6%前後にある。さすがに米国のようなマイナスにはなっていないが、この実質金利水準(10 年国債利回りとCPI上昇率の開き)は、過去の動きから見て、異例の低さであることに変わりない(図)。


▼今日の株価予想/
 3日続伸後、NYダウの上ヒゲを織り込む動きとなるか


T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

東京市場は横ばいスタートが考えられる。円安傾向や米国株上昇を背景に上値を試す場面がありそうだが、昨晩のNYダウやナスダックの形成した上ヒゲを織り込む動きになれば、買い一巡後は下値を切り下げる展開も想定されよう。

14日の米国市場は上昇。ナスダックは3日続伸となった。4月の消費者物価指数でエネルギー・食品を除くコア指数が前月比0.1%上昇と予想を下回ったことが好感された。NYダウは一時160ドル高まで買われる場面もあったが、引けにかけては上げ幅を縮小した。フィラデルフィア半導体(SOX)指数は4.9%の上昇。シカゴ日経先物は昨日の大証日中終値と比べ95円高い14205円で終了した。

円安傾向に加え、債券市場の動向に注目される。長期金利はおよそ58ヶ月の安値周期が確認され、直近では2003年6月から今年の3月安値となる。よって当面は金利が強含む展開が想定され、債券売り・株買いの動きが継続する可能性が考えられよう。一方で今日は決算発表がピークを迎える。株主還元策や今期見通しなどが好感されているが、特に富士通やNTTなど、長期間相対的に出遅れていた銘柄が大幅上昇するケースが目立つ。内需でも不動産や銀行、証券などではなく、2003年以降の上昇相場で相対的に物色の圏外に置かれていたものは内容次第で急伸するケースが多いだろう。 また、国内では寄り前に3月の機械受注が発表される。市場予想のマイナス5.1%を上回るかどうかが注目されるが、むしろ4-6月期見通しがポイントになろう。

テクニカル分析
テクニカル面ではでは5日移動平均線が横ばいから上昇に転じる可能性が高くなり、目先的には高値更新の動きが想定される。その際には、昨年11月22日の安値14699円を目指す動きが考えられる。週足で見ると先週まで26週移動平均線に上値を抑えられる展開となっていたが、再度上回る動きになってきた。ただ、ローソク足では前週の高値を超えれば上位の抱き線(包み足)となり注意が必要。それは一見強そうに見えるが、売りシグナルとされるケースもある。目先の上値メドは、5月7日高値の14208円。一方で、下値メドとしては、5日移動平均線の13882円前後や25日移動平均線13572円前後などが考えられる。

話題の銘柄
7908KIMOTO/会社計画大きく上回る2割営業増益予想、目標株価1500円~1600円

大和総研では、「08年3月期は売上高308.5億円(前期比12%増)、営業利益30.1億円(同28%増)で着地した。主因はタッチパネル用ハードコートフィルム(TP用HCフィルム)の好調である。携帯電話/スマートフォンを中心とする小型モバイル機器への採用が進み、同フィルムの売上は前期比2倍の56億円に拡大した。また、同社は第4四半期に環境規制に合わない製品・材料在庫を2.5億円ほど一括処分している。これを考慮した実質営業利益は32.6億円(前期比39%増)であり、見た目以上に好決算だったといえる。09年3月期の会社計画は売上高320億円(前期比4%増)、営業利益31.7億円(同5%増)と発表された。前期の在庫処分損を踏まえると実質減益の計画であり、利益面での増額余地は大きいと考える。当社ではTP材料が年率3割成長し、営業利益が今期37億円(前期比23%増)、来期41.5億円(同12%増)に拡大すると予想する。TP材料の需要は旺盛であり、販売単価も安定している。加えて、同社は円高、原料高の影響を受けにくいため、収益環境は他の電材メーカーに比べて良好と考える。主力製品の数量効果を享受し、高い利益成長を持続する数少ない企業として評価する」と指摘。今2009年3月期連結営業利益を会社計画31.7億円(EPS70.4円)に対し37億円(EPS81.6円)、来2010年3月期41.5億円(EPS92.7円)と予想。レーティング「1」を継続、今後半年から1年程度の目標株価を1500円~1600円(従来は1400円)に引き上げた。トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/



▼ドル円予想/
 105円台攻防=どのくらい難攻不落か眺めたい


AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

105円台の攻防が続いているね。一体金曜日に102円台になんで落ちていたんだっけ? この円安では、ハイオク200円も近いなあ。ますます車乗れなくなるね。車の売り上げもっと落ちるんじゃないの? 都内で駐車場5万円だって?うそーって感じ。こっちは1万円だぞ。都内で車を所有している人の気持ちがよくわからん。それはそれとして、105円台がどのくらい難攻不落なのか、203高地で結局突破されるのか眺めたい。(5月15日。木曜日。沖縄本土復帰。)



▼ドル円予想/
 米経済指標に好悪混在=もやもや相場が続く?


マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は14日、為替相場の見通しについて次のようにコメントした――。

13日、日はアメリカの小売売上高が予想を上回ったことで、ドル高円安が進みました。これからアメリカの消費が落ちてくることが心配されていた中での、こうした良い材料に市場が反応をしたわけですね。しかし、一方で全米不動産業協会(NAR)が13日に発表した1-3月の一戸建て住宅価格の中央値は、前年同期比7.7%低下しています。これは1979年に統計が開始されて以来最大のものとなっています。

アメリカの景気に関するデータはこれからも、良かったり悪かったりが続きそうな様子です。こういう状態では、エコノミストもファンドマネージャーもさすがに「こうなる!」と切れのいい見方ができません。投資家にも「様子を少し見ようかな」というムードが広がってくるのではないでしょうか。もやもやした相場はまだ続きそうです。


▼米欧商品市況/
 非鉄=中国大地震の影響を見直す動き広がる


投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された14日の海外商品市況は次のようになった――。

海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
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NY金   2008/ 6 866.5 -3.1 アルミ3カ月物 2,940.0 -5.0
NY銀   2008/ 7 1661.3 -21.5 銅3カ月物 8,125.0 -110.0
NY白金  2008/ 7 2039.1 -34.3 ニッケル3カ月物 26,550 -500
NYパラ   2008/ 6 437.70 -3.15 NY原油 2008/ 6 124.22 -1.58
シカゴ大豆  2008/ 7 1379.50 0.00  NYコーヒー  2008/ 7 137.70 +0.45
コーン  2008/ 7 596.25 -11.00  NY粗糖   2008/ 7 11.05 -0.11
ドル・円   105.09 +0.39  シカゴ日経平均 2008/ 6 14,205  +180
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【貴金属=続落、インフレ沈静が手じまい売りを誘う】
ニューヨーク金は小幅続落。ドル高で前日の安値を下回ったあと、ドルの反落で切り返したが、
インフレ沈静や原油安を嫌気した手じまい売りでマイナスに転落した。
ニューヨーク銀は大幅続落。ドル高や金の下落で値を消したあと、前日の安値を維持してプラスに切り返したが、インフレ沈静を嫌気して戻り売りが優勢になった。
ニューヨーク・プラチナは大幅続落。ドル高や金の下落で前日の安値を割り、下げが加速した。持ち直したあと、インフレ沈静で押されたが、安値を試す勢いはなかった。
ニューヨーク・パラジウムは続落。ドル高やプラチナ急落で下落したが、前日の安値にとどかず回復した。インフレ沈静で押されたが、時間外取引の安値で下げ止まった。

【非鉄=アルミは小反落、中国大地震の影響を見直す動きが広がる】
ロンドン・アルミ3カ月物は小反落。中国大地震の影響を見直す動きやドル高が嫌気され、前日の安値を下回った。ただ、ドルの反落や指定倉庫在庫の減少で回復した。
ロンドン銅3カ月物は大幅続落。ドル高や原油安、中国大地震の見直しで売りが優勢になり、8000ドルに接近した。
ロンドン・ニッケル3カ月物は急反落。ドル高や非鉄安で値を消したが、指定倉庫在庫の減少やドルの反落で下げ渋った。

【石油=期近は急反落、ヒーティングオイル安などで】
ニューヨーク原油は、期近が急反落。原油在庫の予想を下回る増加やガソリン在庫の予想外の減少に対する反応が限定される一方で、イランが減産を否定したことやヒーティングオイル相場の急落などが嫌気された。 
石油製品も急反落。ヒーティングオイル期近は、上げすぎ感や予想を上回る在庫増加などが嫌気され、急速に高値調整が進んだ。改質ガソリン期近は、予想外の在庫減少も前日付けた史上最高値を上抜くまでには至らず、中盤以降は下げに転じた。   (オーバルネクスト シカゴ)

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ニュース・チェック

★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は、NYダウの堅調や円安を追い風に続伸。ほぼ全面高となった。日経平均 が終値で前日比+144.86円高の14263.41円、またTOPIXも同+21.22高の1394.26、JASADAQ指数は同-0.08安の65.25となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち30業種が上昇。鉄鋼、証券商品先物、海運業などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は円安が進んだ。ドル円相場は105円台前半で推移、ユーロ円は162円台半ばで推移している。

★日興AM=外国REITファンドなど複数ファンドが各「ファンド大賞」を受賞
日興アセットマネジメント株式会社(取締役会長兼CEO:ティモシー・マッカーシー氏)は先ごろ発表された「アジアンインベスター2008アチーブメント アワード」で、「日本株部門」において優れた運用成績が評価され、3年連続の受賞となった。また、格付投資情報センター(R&I)が選定する「R&Iファンド大賞2008」では、「外国REIT」部門において、同社が運用する「日興・AMPグローバルREITファンド毎月分配型A(ヘッジなし)」が最優秀ファンド賞、そのほか2ファンドが「優秀ファンド賞」を受賞した。 http://www.nikko-am.co.jp/

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

松井証券株式会社(8628)
■14(水):モバイル一般サイトリニューアルについて
http://www.matsui.co.jp/company/index.html

ソニー株式会社(6758)
■14日:2007年度第4四半期 連結業績のお知らせ
 http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/financial/fr/index.html
 
株式会社デンソー(6902)
■14日:中国 四川省地震の被災者の方々へ義援金を寄贈
  5月12日に中国 四川省で発生しました大地震の被災者の方々に対して、 弊社として、
義援金を寄贈することを決定いたしました。
  http://www.denso.co.jp/ja/news/newsreleases/2008/080514-01.html

コナミ株式会社(9766)
■「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」完成披露記者発表会を開催
http://www.konami.jp/topics/2008/0513/index.html