■日米経済の連動性(後編)/
米国景気減速で売上高に影響+円高が企業収益圧迫
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は30日(金)、日米景気の連動性に関連して、「中期的にみれば、日本経済の米国景気に対する感応度は引き続き高いと判断される」との見方を示した。
今回は、その後編をご紹介する――。
(2) 伝播する株価下落の影響・・・個人消費と設備投資に影響へ
金融のグローバル化が進む中、一国の混乱が他国の市場へと伝播するスピードは、現在進行中のサブプライム・ローン問題の影響からも明らかである。8 月上旬の“パリバ・ショック”以降、世界的に信用市場は混乱し、株式市場も例外ではない。景気循環同様、90 年代のほとんどの期間、日本の株価は米国および他の主要市場の株価とデカップリングしていたのだが、2000年(おそらく正確には99 年)以降、連動性が高まっている。このことは、当然ながら、米国景気に対する懸念が高まり、株価が下落すれば、日本の株価も下落する可能性が高い。
株価の下落は、消費者や企業マインドを悪化させ、個人消費や企業設備投資を抑制させる可能性がある。今景気回復局面で、賃金が伸び悩んでいたにもかかわらず、個人消費が比較的堅調に推移していたのは、日本の金融システム不安、将来の雇用や所得に対する懸念が後退したことに加え、株価の上昇が寄与した可能性が高い。
▼7-9月期法人企業統計/
経常5年ぶり減益=悲観的になる必要ない「2つの理由」
大和総研・経済金融調査部(熊谷亮丸シニアエコノミスト、橋本政彦さん、/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は3日、全産業・全規模ベースで増収減益となった7-9月期の法人企業統計について次のように語った――。
経常利益は約5年ぶりに前年比減益
売上高は前年比+2.0%と前期(同+3.3%)に続いて増益ではあるものの、モメンタムが低下している。経常利益に関しても、大幅増益であった前期(同+12.0%)から一転、前期比▲0.7%の減益となった。経常利益が前年比減益となったのは2002 年4-6 月期以来約5年ぶりであり、表面上はネガティブな印象である。しかし中身を詳しくみると、①加工組立セクターを中心に販売数量の伸びが加速していること、②電気機械、輸送用機械を中心に制度変更の影響による減価償却費の増加が利益を大きく押し下げていること、などからそれ程悲観的になる必要はないであろう。
7-9 月期のGDP2次速報(7日)は上方修正
法人企業統計の結果を受けて、12 月7 日発表予定の7-9 月期GDP 二次速報を推計した。
実質GDP は前期比+0.7%(年率+2.7%)となり、一次QE の前期比+0.6%(年率+2.6%)から小幅に上方修正されると予想する。上方修正の要因は、在庫品寄与度は0.1%pt下方修正されるものの、設備投資が一次QE の前期比+1.7%から同+2.5 に上方修正されると見ているためである。
▼7-9月期法人企業統計/
07年度下期の利益環境は一段と悪化する可能性高い
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は3日、7-9月期の
法人企業統計調査について次のようにコメントした――。
(1) 売上高が減速、経常利益が前年比減益に転換
(2) 設備投資は前年割れを継続
(3) 7-9 月期GDPは2次推計で幾分下方修正の見込み
<売上高が急減速し、経常利益が前年比減益に転換>
売上高の前年比は全産業ベースで前期の3.3%増から2.0%増(1.96%増)に減速した。
売上高前年比が2%を割ったのは、2003 年1-3月期以来、4年半ぶりのことである。規模別には、資本金1 億円以上10億円未満の中堅企業の売上が低調(前年比9.0%減)である。業種別には、卸・小売、情報通信、運輸などの非製造業および一般機械で売上の減少ないし鈍化が目立っている。
こうした中で、経常利益の前年比は全産業ベースで前期の12.0%増から0.7%減と、一転してマイナスに転じた。ごく小幅ではあるものの、経常利益が前年比減益になったのは、2002 年4-6月期以来、5 年強ぶりである。規模別には、売上高と同様、資本金1億円以上10億円未満の中堅企業が低調(前年比16.9%減)である。他方、業種別には、食料品、化学、石油・石炭、鉄鋼などの素材業種を中心に製造業の悪化が目立つ。原材料コストの上昇などを受けて、製造業で全般に交易条件の悪化が再加速している可能性が示唆される。
▼今日の株価予想/
下にある5日移動平均線を意識した動きか?
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
東京市場はやや売り優勢のスタートとなりそう。
昨日は先週の戻りで買いそびれた買い方に下値をサポートされたが、今日は下にある5日移動平均線を意識した動きとなろう。一方、米国株は直近安値からの上昇後はもみ合いとなっているが、どちらかに振れそうな動きとなっている。東京市場が先取りする動きとなる可能性も考えられ、5日移動平均線の上方を維持しながらもローソク足で下ヒゲを形成できるかどうかがポイントとなる。今日の東京市場はややレンジを切り下げてもみ合いとなりそうだ。
テクニカル分析
テクニカル面では、25日移動平均線を挟んだ動きとなった。ローソク足では上昇陽線後の上寄り陰線と典型的な形状。本日もまずは同様の展開が想定される。このようなケースでは5日移動平均線の上方を維持できるかどうかがポイントとなる。まだ、同線は上昇継続中だが、マドを明けて同線を下回る動きが仮に出た場合には、下向きの25日線と5日線が上方に位置するようになり、一気に調整色が強まるパターンとなる。ただし再度ふれるとすると、22日の安値以降、赤三兵(陽線連続3本)やアイランド・リバーサルの底入れシグナルに続き、先週末までの戻り過程では一目均衡表上の概念となる一陰介在五陽連(1つ陰線を挟んで陽線が5つ並ぶ)が完成したことで、買い方が優位に立っている。よって、10月の戻り高値と11月高値を結んだ延長線上の上値抵抗ラインとなる16000円どころまでは、早々に達成する動きとなっても不思議ではない。上値メドは、昨日の高値15799円や心理的節目16000円、11月7日安値16081円、75日移動平均線の16206円前後となる。一方で下値メドは、5日移動平均線の15440円前後や11月29日安値15339円、28日高値の15280円などが考えられる。
話題の銘柄
9715トランスコスモス/足許の時価総額534億円は2つの事業を過小評価
三菱UFJでは、「2007年9月中間期業績は、売上高が786億円、営業利益は13.0億円となり、売上高は会社計画を上回ったものの、営業利益は計画を大幅に下回るネガティブ・サプライズとなった。同時に2008年3月期営業利益予想は38億円へ32億円下方修正された。新規子会社の増加や計画未達、のれん代償却費増加などB2B子会社が業績の下ぶれ要因として働いたほか、CVC事業における保守的な評価減もマイナス要因となった。しかし、これらの要因は一過性と考えられ、足許コールセンタ事業の受注が好調となっていること、B2B、B2C事業を慎重に見極めながら行う方針であることから、2009年3月期以降業績は急回復する可能性が高い」と指摘。今2008年3月期連結営業利益38億円(EPS-82.0円)、来2009年3月期79億円(EPS75.8円)、2010年3月期110億円(EPS112.7円)を予想。「当社では、同社の事業内容からPERなどの尺度で株価を算出するのは無理があると考え、主要事業別の妥当時価総額の和を用いてきた。先行き不透明感があるCVC事業の価値を0としてもコールセンタ事業は受注状況から判断し、もしもしホットライン並みの時価総額1000億円、更に、DM関連サービス事業は274億円(オプト、セプテーニ、サイバーエージェントの3社平均PSR0.81倍並み)が妥当と考えられ、妥当時価総額は1274億円(1株当たり2600円)となる。足許の時価総額534億円は2つの事業を過小評価していると判断する」と指摘。レーティング「1」を継続した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
■株価と対ドル相場/
逆相関の筆頭は円vs. 順相関は新興国・資源国通貨
大和総研・経済金融調査部シニアエコノミスト(為替市場担当)の亀岡裕次さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は、株安を背景に投資家がリスク回避志向となり、資源国通貨や新興国通貨などが売られたために、「ドル独歩安に変化の兆しがみられる」と語る。
<ユーロも対ドルで下落に転じる可能性も・・・>
もちろん、株価だけでなく金利も為替の決定要因である。
「金利の変化や先高(安)観の大きさが為替に影響を与える。ECBの政策スタンスの変化によりユーロ圏の金利低下幅や金利先安観が拡大し、ユーロもドルに対し下落に転じる可能性があろう」と、亀岡さんは予想する。
<最近の半年間、主要通貨で最高パフォーマンスが円、次いでスイスフラン>
では、関心の高い株価とドル円の相関性についてはどうだろうか?
現状、株価が上昇しているときは、多くの通貨がドルに対し上昇(ドル安)しやすい傾向がある。反対に株価が下落しているときは、多くの通貨がドルに対し下落(ドル高)しやすい。そうした株価と対ドル為替の順相関が特に強い通貨が、ブラジルレアル、メキシコペソ、マレーシアリンギット、南アフリカランド、豪ドル、NZ ドル、韓国ウォンなどの、新興国通貨ないしは資源国通貨である。今回の世界的な株安に際しても、そうした通貨は売り圧力を浴びた。
▼NY勢のFX取引癖/
「金曜円安→月曜コケる」=NY勢は同じことを繰り返す
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
金曜にいつも引けに向けて円安に持っていくから、必ず月曜日にこける。
どうしようもないね、NYの連中は。同じことばっかりやってるよ。111.20のショートを持っていても別に何とも思わなかったけど、引けをさらに上げて111.24には驚いたね。案の定、月曜は早朝から誰も追随買いをせずに終日落ちるザマ。後はなんだか胡散臭い月曜だったなあ。何をやりたいのかさっぱりわからなかったよ。ユーロが典型的だったけどね。これでNYは朝の5時ごろからまた何か仕掛けるのかね?いつも通りに・・・。(12月4日。火曜日。人権週間の日。)
▼ドル円投資戦略/
111円台半ば~後半に、重要ポイント待ち構える
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は3日、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。
3日は朝方から円高に向かっています。先週、ドル円も107円台から111円台に戻しましたが、111円台半ばから後半にかけては重要なポイントが待ち構えています。或る銀行もこの辺りでのドル売りを強く推奨していました。(これに関しては、外為どっとコムのストラテジー等に書いておきます。)まだ、一方的に円安に向かうような相場ではないと思います。方向感のないレンジ相場、まだ続きそうです。次の新しい材料は何がでてくるのか、じっと見守ることにします。
▼今日の長期金利/
米債券高による買い、10年債入札ヘッジ売りが交錯
三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
<予想レンジ>
・ 長期金利(#288―11) 1.430%~1.4770%
・ 債券先物(12月限) 137.10円~137.55円
<シナリオ>
長期金利は神経質なもみ合い。
昨日の米株安/債券高を手掛かりとした買いと10年利付国債入札に備えたヘッジ売りが交錯する。
債券先物チャート
12月限の日足は上影陽線で年初来高値(137.53円:11月22日)を更新したものの、急速に伸び悩んで上値の重さを露呈。
【チャート・ポイント】
140.56円:倍返し[130.76円vs.135.66円]
138.68円:倍返し[134.14円vs.136.41円]
137.83円:マド埋め(06年1月25日ザラバ安値)
137.63円:12月2日のザラバ高値
<137.55円:本日の12月限予想レンジ上限>
≪137.33円:昨日の東証12月限終値、前日比+0.30円≫
≪137.32円:昨日のLIFFE先物12月限終値≫
137.10円:転換線
<137.10円:本日の12月限予想レンジ下限>
137.06円:5日移動平均
136.41円:基準線
136.33円:マド埋め(11月7日ザラバ高値)
135.63円:マド埋め(11月1日ザラバ高値)
135.37円:雲上辺(本日)
135.28円:雲下辺(本日)
134.77円:マド埋め(10月16日ザラバ高値)
134.14円:10月9日のザラバ安値
▼米欧商品市況/
貴金属=反発、プラチナ大幅続伸、原油=期近反発
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行メルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)によると、3日の海外商品市況は次のようになった――。
海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
---------------------------------------
NY金 2008/ 2 794.7 +5.6 アルミ3カ月物 2,456.0 -44.0
NY銀 2008/ 3 1421.0 +4.5 銅3カ月物 6,775.0 -225.0
NY白金 2008/ 1 1461.4 +17.3 ニッケル3カ月物 26,950 -145
NYパラ 2008/ 3 351.65 -1.70 NY原油 2008/ 1 89.31 +0.60
シカゴ大豆 2008/ 1 1078.75 -1.25 NYコーヒー 2008/ 3 129.95 +0.75
シカゴコーン 2008/ 3 403.50 +2.00 NY粗糖 2008/ 3 9.71 -0.04
ドル・円 110.45 -0.71(ドル・円は米東部時間午後4時30分前後)
---------------------------------------
【貴金属=パラジウムを除き上昇、鉱山スト待ちでプラチナ高】
ニューヨーク金は反発。2月限は、ドル安や原油高で上昇したあと、800ドルにとどかなかったことやECBの保有金売却の報で値を消したが、11月の安値を維持してプラスに切り返した。
ニューヨーク銀は小反発。時間外取引で上昇したあと、金の反落を嫌気して金曜の安値を下回ったが、下げ渋ったことや金の反発をはやし、時間外取引の高値を上回った。
ニューヨーク・プラチナは大幅続伸。時間外取引で下落したが、明日の南アの鉱山ストをはやした思惑買いで、金曜の高値を抜いて上値を切り上げた。金の反発も支援。
ニューヨーク・パラジウムは小反落。明日の南アの鉱山ストをはやして時間外取引で金曜の高値を上回ったが、供給超過のファンダメンタルズが嫌気されて安引けた。
【石油=期近は反発、下げすぎ感から】
ニューヨーク原油は、期近が反発。5日の石油輸出国機構総会での追加増産観測や米景気の減速懸念などを背景に、期近1月限は一時、10月24日以来の安値圏へ一段と下落。しかし、下げすぎ感の広がりから、引けにかけては急速に買い戻された。
石油製品は、ヒーティングオイル期近が続落、改質ガソリン期近は急反発。原油相場同様に一段の調整が進み、序盤にヒーティングオイル期近は10月31日以来、改質ガソリン期近は10月25日以来の安値を付けた。ただし、原油同様に下げすぎ感などから、その後は修正場面へと転じた。 (OVN シカゴ)
情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html
ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は日米株価とも連騰後の調整か、米サブプライム問題解決策の効果への疑問が背景か? 日経平均 が終値で前日比-78.69円安の15550.28円、TOPIXも同-8.96安の1523.20、JASADAQ指数は同+0.50高の75.94となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち10業種が上昇した。食料品、情報通信業、水産・農林業などが値上がり上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替はやや円高が進んだ。ドル円相場は110.34-110.39円前後で推移、ユーロ円は161.63-161.74円前後で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
ハートフォード生命保険株式会社
■ハートフォード生命、東海東京証券で「アダージオV3」を販売開始
http://www.hartfordlife.co.jp/index.html
松井証券株式会社(8628)
■「株券電子化 備えて預ける 松井証券入庫キャンペーン」について
http://www.matsui.co.jp/company/index.html
松下電器産業株式会社(6752)
□組織変更・人事異動について(11月30日)
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1Bu_2DF_4S_kqp
株式会社サイバーエージェント(4751)
■「Ameba(アメーバブログ)」がモバイルサービス「Amebaモバイル」に「Googleアドセンス」を導入
http://ir.cyberagent.co.jp/
株式会社カカクコム(2371)
■価格.com、モバイルサイトの機能を大幅強化
モバイルからも複数モールの商品約1000万点が検索可能に
~ PC・家電製品から、食品やアパレルまで幅広い商材をカバー
http://kakaku.com/info/press_release/20071203.pdf
米国景気減速で売上高に影響+円高が企業収益圧迫
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は30日(金)、日米景気の連動性に関連して、「中期的にみれば、日本経済の米国景気に対する感応度は引き続き高いと判断される」との見方を示した。
今回は、その後編をご紹介する――。
(2) 伝播する株価下落の影響・・・個人消費と設備投資に影響へ
金融のグローバル化が進む中、一国の混乱が他国の市場へと伝播するスピードは、現在進行中のサブプライム・ローン問題の影響からも明らかである。8 月上旬の“パリバ・ショック”以降、世界的に信用市場は混乱し、株式市場も例外ではない。景気循環同様、90 年代のほとんどの期間、日本の株価は米国および他の主要市場の株価とデカップリングしていたのだが、2000年(おそらく正確には99 年)以降、連動性が高まっている。このことは、当然ながら、米国景気に対する懸念が高まり、株価が下落すれば、日本の株価も下落する可能性が高い。
株価の下落は、消費者や企業マインドを悪化させ、個人消費や企業設備投資を抑制させる可能性がある。今景気回復局面で、賃金が伸び悩んでいたにもかかわらず、個人消費が比較的堅調に推移していたのは、日本の金融システム不安、将来の雇用や所得に対する懸念が後退したことに加え、株価の上昇が寄与した可能性が高い。
▼7-9月期法人企業統計/
経常5年ぶり減益=悲観的になる必要ない「2つの理由」
大和総研・経済金融調査部(熊谷亮丸シニアエコノミスト、橋本政彦さん、/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は3日、全産業・全規模ベースで増収減益となった7-9月期の法人企業統計について次のように語った――。
経常利益は約5年ぶりに前年比減益
売上高は前年比+2.0%と前期(同+3.3%)に続いて増益ではあるものの、モメンタムが低下している。経常利益に関しても、大幅増益であった前期(同+12.0%)から一転、前期比▲0.7%の減益となった。経常利益が前年比減益となったのは2002 年4-6 月期以来約5年ぶりであり、表面上はネガティブな印象である。しかし中身を詳しくみると、①加工組立セクターを中心に販売数量の伸びが加速していること、②電気機械、輸送用機械を中心に制度変更の影響による減価償却費の増加が利益を大きく押し下げていること、などからそれ程悲観的になる必要はないであろう。
7-9 月期のGDP2次速報(7日)は上方修正
法人企業統計の結果を受けて、12 月7 日発表予定の7-9 月期GDP 二次速報を推計した。
実質GDP は前期比+0.7%(年率+2.7%)となり、一次QE の前期比+0.6%(年率+2.6%)から小幅に上方修正されると予想する。上方修正の要因は、在庫品寄与度は0.1%pt下方修正されるものの、設備投資が一次QE の前期比+1.7%から同+2.5 に上方修正されると見ているためである。
▼7-9月期法人企業統計/
07年度下期の利益環境は一段と悪化する可能性高い
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は3日、7-9月期の
法人企業統計調査について次のようにコメントした――。
(1) 売上高が減速、経常利益が前年比減益に転換
(2) 設備投資は前年割れを継続
(3) 7-9 月期GDPは2次推計で幾分下方修正の見込み
<売上高が急減速し、経常利益が前年比減益に転換>
売上高の前年比は全産業ベースで前期の3.3%増から2.0%増(1.96%増)に減速した。
売上高前年比が2%を割ったのは、2003 年1-3月期以来、4年半ぶりのことである。規模別には、資本金1 億円以上10億円未満の中堅企業の売上が低調(前年比9.0%減)である。業種別には、卸・小売、情報通信、運輸などの非製造業および一般機械で売上の減少ないし鈍化が目立っている。
こうした中で、経常利益の前年比は全産業ベースで前期の12.0%増から0.7%減と、一転してマイナスに転じた。ごく小幅ではあるものの、経常利益が前年比減益になったのは、2002 年4-6月期以来、5 年強ぶりである。規模別には、売上高と同様、資本金1億円以上10億円未満の中堅企業が低調(前年比16.9%減)である。他方、業種別には、食料品、化学、石油・石炭、鉄鋼などの素材業種を中心に製造業の悪化が目立つ。原材料コストの上昇などを受けて、製造業で全般に交易条件の悪化が再加速している可能性が示唆される。
▼今日の株価予想/
下にある5日移動平均線を意識した動きか?
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
東京市場はやや売り優勢のスタートとなりそう。
昨日は先週の戻りで買いそびれた買い方に下値をサポートされたが、今日は下にある5日移動平均線を意識した動きとなろう。一方、米国株は直近安値からの上昇後はもみ合いとなっているが、どちらかに振れそうな動きとなっている。東京市場が先取りする動きとなる可能性も考えられ、5日移動平均線の上方を維持しながらもローソク足で下ヒゲを形成できるかどうかがポイントとなる。今日の東京市場はややレンジを切り下げてもみ合いとなりそうだ。
テクニカル分析
テクニカル面では、25日移動平均線を挟んだ動きとなった。ローソク足では上昇陽線後の上寄り陰線と典型的な形状。本日もまずは同様の展開が想定される。このようなケースでは5日移動平均線の上方を維持できるかどうかがポイントとなる。まだ、同線は上昇継続中だが、マドを明けて同線を下回る動きが仮に出た場合には、下向きの25日線と5日線が上方に位置するようになり、一気に調整色が強まるパターンとなる。ただし再度ふれるとすると、22日の安値以降、赤三兵(陽線連続3本)やアイランド・リバーサルの底入れシグナルに続き、先週末までの戻り過程では一目均衡表上の概念となる一陰介在五陽連(1つ陰線を挟んで陽線が5つ並ぶ)が完成したことで、買い方が優位に立っている。よって、10月の戻り高値と11月高値を結んだ延長線上の上値抵抗ラインとなる16000円どころまでは、早々に達成する動きとなっても不思議ではない。上値メドは、昨日の高値15799円や心理的節目16000円、11月7日安値16081円、75日移動平均線の16206円前後となる。一方で下値メドは、5日移動平均線の15440円前後や11月29日安値15339円、28日高値の15280円などが考えられる。
話題の銘柄
9715トランスコスモス/足許の時価総額534億円は2つの事業を過小評価
三菱UFJでは、「2007年9月中間期業績は、売上高が786億円、営業利益は13.0億円となり、売上高は会社計画を上回ったものの、営業利益は計画を大幅に下回るネガティブ・サプライズとなった。同時に2008年3月期営業利益予想は38億円へ32億円下方修正された。新規子会社の増加や計画未達、のれん代償却費増加などB2B子会社が業績の下ぶれ要因として働いたほか、CVC事業における保守的な評価減もマイナス要因となった。しかし、これらの要因は一過性と考えられ、足許コールセンタ事業の受注が好調となっていること、B2B、B2C事業を慎重に見極めながら行う方針であることから、2009年3月期以降業績は急回復する可能性が高い」と指摘。今2008年3月期連結営業利益38億円(EPS-82.0円)、来2009年3月期79億円(EPS75.8円)、2010年3月期110億円(EPS112.7円)を予想。「当社では、同社の事業内容からPERなどの尺度で株価を算出するのは無理があると考え、主要事業別の妥当時価総額の和を用いてきた。先行き不透明感があるCVC事業の価値を0としてもコールセンタ事業は受注状況から判断し、もしもしホットライン並みの時価総額1000億円、更に、DM関連サービス事業は274億円(オプト、セプテーニ、サイバーエージェントの3社平均PSR0.81倍並み)が妥当と考えられ、妥当時価総額は1274億円(1株当たり2600円)となる。足許の時価総額534億円は2つの事業を過小評価していると判断する」と指摘。レーティング「1」を継続した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
■株価と対ドル相場/
逆相関の筆頭は円vs. 順相関は新興国・資源国通貨
大和総研・経済金融調査部シニアエコノミスト(為替市場担当)の亀岡裕次さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は、株安を背景に投資家がリスク回避志向となり、資源国通貨や新興国通貨などが売られたために、「ドル独歩安に変化の兆しがみられる」と語る。
<ユーロも対ドルで下落に転じる可能性も・・・>
もちろん、株価だけでなく金利も為替の決定要因である。
「金利の変化や先高(安)観の大きさが為替に影響を与える。ECBの政策スタンスの変化によりユーロ圏の金利低下幅や金利先安観が拡大し、ユーロもドルに対し下落に転じる可能性があろう」と、亀岡さんは予想する。
<最近の半年間、主要通貨で最高パフォーマンスが円、次いでスイスフラン>
では、関心の高い株価とドル円の相関性についてはどうだろうか?
現状、株価が上昇しているときは、多くの通貨がドルに対し上昇(ドル安)しやすい傾向がある。反対に株価が下落しているときは、多くの通貨がドルに対し下落(ドル高)しやすい。そうした株価と対ドル為替の順相関が特に強い通貨が、ブラジルレアル、メキシコペソ、マレーシアリンギット、南アフリカランド、豪ドル、NZ ドル、韓国ウォンなどの、新興国通貨ないしは資源国通貨である。今回の世界的な株安に際しても、そうした通貨は売り圧力を浴びた。
▼NY勢のFX取引癖/
「金曜円安→月曜コケる」=NY勢は同じことを繰り返す
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
金曜にいつも引けに向けて円安に持っていくから、必ず月曜日にこける。
どうしようもないね、NYの連中は。同じことばっかりやってるよ。111.20のショートを持っていても別に何とも思わなかったけど、引けをさらに上げて111.24には驚いたね。案の定、月曜は早朝から誰も追随買いをせずに終日落ちるザマ。後はなんだか胡散臭い月曜だったなあ。何をやりたいのかさっぱりわからなかったよ。ユーロが典型的だったけどね。これでNYは朝の5時ごろからまた何か仕掛けるのかね?いつも通りに・・・。(12月4日。火曜日。人権週間の日。)
▼ドル円投資戦略/
111円台半ば~後半に、重要ポイント待ち構える
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は3日、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。
3日は朝方から円高に向かっています。先週、ドル円も107円台から111円台に戻しましたが、111円台半ばから後半にかけては重要なポイントが待ち構えています。或る銀行もこの辺りでのドル売りを強く推奨していました。(これに関しては、外為どっとコムのストラテジー等に書いておきます。)まだ、一方的に円安に向かうような相場ではないと思います。方向感のないレンジ相場、まだ続きそうです。次の新しい材料は何がでてくるのか、じっと見守ることにします。
▼今日の長期金利/
米債券高による買い、10年債入札ヘッジ売りが交錯
三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
<予想レンジ>
・ 長期金利(#288―11) 1.430%~1.4770%
・ 債券先物(12月限) 137.10円~137.55円
<シナリオ>
長期金利は神経質なもみ合い。
昨日の米株安/債券高を手掛かりとした買いと10年利付国債入札に備えたヘッジ売りが交錯する。
債券先物チャート
12月限の日足は上影陽線で年初来高値(137.53円:11月22日)を更新したものの、急速に伸び悩んで上値の重さを露呈。
【チャート・ポイント】
140.56円:倍返し[130.76円vs.135.66円]
138.68円:倍返し[134.14円vs.136.41円]
137.83円:マド埋め(06年1月25日ザラバ安値)
137.63円:12月2日のザラバ高値
<137.55円:本日の12月限予想レンジ上限>
≪137.33円:昨日の東証12月限終値、前日比+0.30円≫
≪137.32円:昨日のLIFFE先物12月限終値≫
137.10円:転換線
<137.10円:本日の12月限予想レンジ下限>
137.06円:5日移動平均
136.41円:基準線
136.33円:マド埋め(11月7日ザラバ高値)
135.63円:マド埋め(11月1日ザラバ高値)
135.37円:雲上辺(本日)
135.28円:雲下辺(本日)
134.77円:マド埋め(10月16日ザラバ高値)
134.14円:10月9日のザラバ安値
▼米欧商品市況/
貴金属=反発、プラチナ大幅続伸、原油=期近反発
投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行メルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)によると、3日の海外商品市況は次のようになった――。
海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
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NY金 2008/ 2 794.7 +5.6 アルミ3カ月物 2,456.0 -44.0
NY銀 2008/ 3 1421.0 +4.5 銅3カ月物 6,775.0 -225.0
NY白金 2008/ 1 1461.4 +17.3 ニッケル3カ月物 26,950 -145
NYパラ 2008/ 3 351.65 -1.70 NY原油 2008/ 1 89.31 +0.60
シカゴ大豆 2008/ 1 1078.75 -1.25 NYコーヒー 2008/ 3 129.95 +0.75
シカゴコーン 2008/ 3 403.50 +2.00 NY粗糖 2008/ 3 9.71 -0.04
ドル・円 110.45 -0.71(ドル・円は米東部時間午後4時30分前後)
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【貴金属=パラジウムを除き上昇、鉱山スト待ちでプラチナ高】
ニューヨーク金は反発。2月限は、ドル安や原油高で上昇したあと、800ドルにとどかなかったことやECBの保有金売却の報で値を消したが、11月の安値を維持してプラスに切り返した。
ニューヨーク銀は小反発。時間外取引で上昇したあと、金の反落を嫌気して金曜の安値を下回ったが、下げ渋ったことや金の反発をはやし、時間外取引の高値を上回った。
ニューヨーク・プラチナは大幅続伸。時間外取引で下落したが、明日の南アの鉱山ストをはやした思惑買いで、金曜の高値を抜いて上値を切り上げた。金の反発も支援。
ニューヨーク・パラジウムは小反落。明日の南アの鉱山ストをはやして時間外取引で金曜の高値を上回ったが、供給超過のファンダメンタルズが嫌気されて安引けた。
【石油=期近は反発、下げすぎ感から】
ニューヨーク原油は、期近が反発。5日の石油輸出国機構総会での追加増産観測や米景気の減速懸念などを背景に、期近1月限は一時、10月24日以来の安値圏へ一段と下落。しかし、下げすぎ感の広がりから、引けにかけては急速に買い戻された。
石油製品は、ヒーティングオイル期近が続落、改質ガソリン期近は急反発。原油相場同様に一段の調整が進み、序盤にヒーティングオイル期近は10月31日以来、改質ガソリン期近は10月25日以来の安値を付けた。ただし、原油同様に下げすぎ感などから、その後は修正場面へと転じた。 (OVN シカゴ)
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ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は日米株価とも連騰後の調整か、米サブプライム問題解決策の効果への疑問が背景か? 日経平均 が終値で前日比-78.69円安の15550.28円、TOPIXも同-8.96安の1523.20、JASADAQ指数は同+0.50高の75.94となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち10業種が上昇した。食料品、情報通信業、水産・農林業などが値上がり上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替はやや円高が進んだ。ドル円相場は110.34-110.39円前後で推移、ユーロ円は161.63-161.74円前後で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
ハートフォード生命保険株式会社
■ハートフォード生命、東海東京証券で「アダージオV3」を販売開始
http://www.hartfordlife.co.jp/index.html
松井証券株式会社(8628)
■「株券電子化 備えて預ける 松井証券入庫キャンペーン」について
http://www.matsui.co.jp/company/index.html
松下電器産業株式会社(6752)
□組織変更・人事異動について(11月30日)
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1Bu_2DF_4S_kqp
株式会社サイバーエージェント(4751)
■「Ameba(アメーバブログ)」がモバイルサービス「Amebaモバイル」に「Googleアドセンス」を導入
http://ir.cyberagent.co.jp/
株式会社カカクコム(2371)
■価格.com、モバイルサイトの機能を大幅強化
モバイルからも複数モールの商品約1000万点が検索可能に
~ PC・家電製品から、食品やアパレルまで幅広い商材をカバー
http://kakaku.com/info/press_release/20071203.pdf

