米系証券サブプライム光陰・詳解:12月短観結果ほか

■米系証券サブプライム光陰/
 モーゲージ損失超える利益=ゴールドマンのショート戦略


マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。

米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じたところによると、米投資銀行大手のゴールドマン・サックス・グループが、サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手への住宅ローン)を担保とした証券のショート戦略に成功し、この戦略に関連して2007年11月末までの1年間に40億ドル近くの利益を上げたということです。この利益によって、その他のモーゲージ関連損失15億─20億ドルが相殺されたということ。さすがゴールドマン・・・・。


▼詳解:12月短観結果/
 円高・サブプライム問題=影響は下期に現れる企業が多い?


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は今朝、日銀が発表した12 月の短観調査結果について次のようにコメントした――。

(1) 大企業製造業業況判断DI は+19、非製造業は+16 と市場予想をやや下回る
(2) 素原材料価格の高騰や建築基準法改正の影響で、素材業種と建設関連業種の
業況判断が大幅に悪化
(3) 内需低迷に加え、外需環境の悪化で、中小企業を中心に下期の収益見通しは一段と悪化している


日銀が発表した12 月の短観調査結果では、大企業製造業の業況判断DI は+19、非製造業は+16 と事前のコンセンサス予想(製造業:+21、非製造業:+18)を下回ったものの、レンジの範囲内に収まり、大きなサプライズではなかった。もっとも、製造業DI は9 月調査における先行きの見通しと同じであったが、非製造業DI は1 ポイント改善する見通しから、逆に4 ポイントと大幅に悪化しており、9月から12月にかけて内需が一段と弱含んだことを示唆している。

▼詳解:12月短観結果/
 サブプライム問題vs.企業の循環的回復がせめぎ合う構図


大和総研・経済金融調査部(熊谷亮丸シニアエコノミスト、神田慶司エコノミスト/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は今朝、日銀が発表した12月の短観結果について、大企業・製造業の業況判断DI は19 となり、市場予想(21)を下回ったものの、「その他の業況判断DI や先行きの見通しも総じて下振れしており、期待を裏切る内容であったと言える」と語った――。


下振れの背景・・・今回の下振れ「4つの背景」
今回の下振れの背景には、(1)原油を中心とする素材価格の上昇、(2)改正建築基準法の影響、(3)利上げ効果(リース業の業況判断DI がさらに悪化)、(4)サブプライム問題を受けた海外経済悪化への懸念、の4 つがあったと考えられる。(2)については、今回の短観で顕著に影響が現れている。具体的には、窯業・土石製品(前回:16→今回:-2→先行き:0)、不動産業(前回:50→今回:37→先行き:27)、建設業(前回:1→今回:-2→先行き:1)などの業況判断DI が悪化している。(4)の海外経済悪化に対しての懸念材料となっているサブプライム問題については、予想していたほどにはその影響が大きくはなかった印象を受ける。海外での製商品需給判断DI(前回:4→今回:6→先行き:3)は先行きが悪化しているものの、足許は底堅い。大和総研では、米国経済が「ソフトランディング」へ向かうこと、米国経済と非米国経済のデカップリング(非連動)が継続する、との見方から、先行きの海外経済に関して市場予想と比べて楽観的な見方をしている。


■07-09年度好調セクター(1)/
電機=07年度32.2%、08年度10.3%経常増益
精密=今後2年は9.3-9.7%経常増益と高成長持続


大和総研(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)がこのほどまとめた企業業績見通し(2007年度第三次予想)で、2007年度~2009年度の各年度に好業績が見込まれる有望セクターについてのコメントをご紹介しよう――。

電機=2007+2008+2009年度

[07年度] 25%営業増益を予想。主要部門すべてで増益を予想。PC、携帯電話、薄型テレビ、デジカメなど主要アプリケーションが堅調に伸びており、家電や部品、半導体の増益を予想。発電所向けなどの重電やFAも好調。企業のIT投資増額やアウトソーシングを背景にソリューションも堅調に推移しよう。ただし前回予想の28%増益から下方修正。設備増強による固定費増や半導体メモリー、一部家電の価格下落が要因。経常利益は有価証券売却益などを要因に増額修正。

[08年度] 13%営業増益を予想。情報通信機器を除く主要部門で増益を予想。デジカメ、PCなど主要アプリケーションが堅調に推移すると予想することから、家電や部品の増益を予想。重電やソリューション・インフラ関連も堅調に推移しよう。ただし、上半期が16%増益に対して、下半期は11%増益と北京オリンピック後の若干の調整を予想する。前回比で減額修正も08年度の見方に大きな変化はない。

[09年度] 8%営業増益を予想。重電やソリューション・インフラ関連が堅調に推移すること、家電や部品も引き続き増益を見込むことによる。  (by 三浦和晴さん)


▼来週の株価予想/
 年初来パフォーマンス悪い銘柄には損失確定売り出る


T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今夕、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

来週は薄商いのなか、方向感に欠ける展開となりそうだ。
クリスマス休暇を控えて、外国人投資家を中心に市場参加者の減少が予想される。東証1部の売買代金は、メジャーSQだった14日を除き、活況の目安とされる3兆円を大きく下回る状況が続いており、戻り待ちの売りをこなすのは厳しそうだ。また、来週末21日は6、12月決算銘柄の年内受渡し日最終日(他の決算期銘柄は25日)に相当する。

2003年から導入された新証券税制では、年間の通算損益に課税する方式に統一された。
このため、株式売買で利益をあげていれば、合わせて損を抱えている銘柄を売却して損失を確定し、課税対象額を小さくすることが可能となっている。個人投資家は利益は確定し、損失は含み損として抱えているケースが多く、年初来でパフォーマンスの悪かった銘柄には損失確定売りが出る可能性がある。イベント面では、米国の住宅関連統計、金融機関の決算発表などサブプライム関連に注目が集まりそうだ。


話題の銘柄
4519中外製薬/開発リスク上昇で成長力格差が拡大へ=目標株価2500円

ゴールドマンでは、FDAや厚労省といった規制当局の承認ハードルの高まりを受け、開発の遅れや中止という上流での悪材料が目立っていると指摘。今後、新製品は減少する一方、現在の主力品の特許失効ラッシュと相俟って成長力格差は拡大するとみている。そのような環境下で、中外製薬は今後5年後で営業利益が現在の2倍以上に拡大し、グローバル医薬品カバレッジで最高の成長期待されると指摘。3つの成長の柱のうち、リウマチ薬「アクテムラ」に関して、株式市場の懐疑的な見方を一蹴。これまでに開示されたフェーズ3データ、総合的なリスク・ベネフィットを勘案して、2008年の承認を予想。2012年で2500億円超の世界売上を見込んでいる。これらを踏まえ、投資判断を従来の「中立」→「買い推奨」に、目標株価を2400円→2500円に引き上げ。さらに、「強い買い推奨リスト」に新規採用した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/



▼FX相場予想/
 ネチネチした、芯の入っていない“空洞的相場”


AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

どうしようもないネチネチした相場。芯の入っていない空洞的相場。円は朝の短観がどうせろくなものではないだろう。アメリカはややっこしくなってきたなあ。インフレ懸念台頭。今晩は、CPI(消費者物価指数)でしょ。小売はアップというわけで複雑怪奇的。それにしても、またしても日本株だけ激しく売られたね。救いようなし。(12月14日。金曜日。フライデーの日。)


▼ドル円相場/
 14日東京市場=112.50円を挟んでの持ち合い


元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は13-14日のFX相場について、概ね次のようにコメントした――。


昨日、12月13日(木)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、[112.00]アラウンド---[112.00-05]レベル---でオープン。---東京市場の寄り付き(オープン)は、東京時間朝9:00---。13日(木)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、ダラダラと下げた(値幅は大きくない)。東京市場の寄り付きの[112.00]アラウンドから、東京市場の夕方の、111円台ミドルまで、じり安。

13日(木)のロンドン市場のドル/円(USD/JPY)は、111円台ミドルから、111円台後半程度での小動き、持ち合い。13日(木)のニューヨーク市場のドル/円(USD/JPY)は、再び、ドル買い気配になり、112円台に乗せる。112円台ミドル([112.50])を、トライするも、この時点では届かず。12月13日(木)のニューヨーク市場のドル/円(USD/JPY)は、概して、112円台前半で持ち合いとなった。

本日、12月14日(金)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、112円台前半---[112.30-35]レベル---でオープン。---東京市場の寄り付き(オープン)は、東京時間朝9:00---。14日(金)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、ドルじり高に推移し、東京市場の朝方に、[112.55-65]レベルの高値を付けた。14日(金)の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、[112.50]を挟んでの持ち合い、となっている。

▼商品ブル・ベア指数/
 小豆以外が全面上昇=メイン商品の高騰目立つ


投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)によると、13日のブル・ベア指数と海外商品市況は次のようになった――。

あなたは強気?これ見て弱気!?ブル・ベア指数  e-profitで毎週木曜配信中!!


【総 括】
今週12月13日のブル・ベア指数は、ドル・円が前回12月6日の43からさらに49までポイント数を戻し、ドルの修正高意見が継続。今回商品の同指数は小豆以外が全面上昇。国際穀物、石油、貴金属などメイン商品の高騰が目を引いた。

70以上の高水準にランク入りは、上から大豆82、トウモロコシ74、コーヒーの73、金・銀・ゴムの72、原油と粗糖70の順。上昇率1~4位には原油、ガソリン、灯油、ゴム。1位の原油は33から70まで2倍以上に猛反転。一方、40未満の低水準には小豆の37のみ。それでも低下幅は小さく、今回は低下率1位といった該当銘柄はなし。    (OVN/東京/橋本充平さん)


ニュース・チェック

ニュース・ヘッドライン
今日の東京株式市場=株価はNYダウが44ドル高や円安が好感されると思われたが、寄り前に発表された12月日銀短観や証券税制など諸要因が重なり続落した。昨日の急落の翌日にしては反発力が弱い。日経平均 が終値で前日比-22.01円安の15514.51円、またTOPIXも同-14.85安の1501.25、JASADAQ指数は同-0.74安の73.31となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇は10業種。医薬品、精密機器、陸運業などが上位を占めた。
今日の東京外為市場=為替はドルが堅調に推移し、円安が進んだ。ドル円相場は112.47-112.52円前後で推移、ユーロ円は163.92-163.98円前後で推移している。

注目企業=IR情報+ニュースリリース

三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
日本リテールファンド投資法人(8953)
■12/14イオンモール東浦/駐車場棟の新築計画の一部変更に関するお知らせ
http://www.jrf-reit.com/ir/index.html

松下電器産業株式会社(6752)
□「BEGiN」シングルライフ応援キャンペーンを展開
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1DC_2DF_53_kqp
□パナソニック コミュニケーションズが2008 International CESに「HD-PLC」関連商品を出展
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1DD_2DF_53_kqp
□耐圧10000Vを超えるGaNパワートランジスタを開発(12月12日)
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1DE_2DF_53_kqp

株式会社サイバーエージェント(4751)
■ブログの影響力を計測・分析する「BlogScouter(ブログスカウター)」に、
新指標としてブログに対する読者の「滞在時間」を追加
http://blogscouter.cyberbuzz.jp/
■個人ブロガーと企業を結ぶ、クチコミ促進サービス「AmebaPR」が
「レシピブログ」と共同で広告商品開発
http://ir.cyberagent.co.jp/

積水ハウス株式会社 (1928)
■積水ハウスの分譲地「コモンライフ古河」において全住戸に家庭用燃料電池を設置予定
燃料電池タウンの実現を展望した実証実験を開始
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2007.html