世界金融市場不安・07-08年度日本経済予測ほか

■世界金融市場不安/
 UBS資本増強策が潮目変える⇒米経済軟着陸の確率向上へ


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は10日、UBSが発表した資本増強策は、「世界的な金融システム不安の解消に向けた重要な第一歩である」と評価した上で、次のような見通しを語った――。

ポイント:
UBS が公表した資本増強策は世界的な金融システム不安の解消に向けた重要な第一歩であると評価される。世界の金融市場の潮目が大きく変わる可能性あり、と読む。今後、こうした動きが広範化すれば、米国景気軟着陸確率は上昇する。ただし、大手金融機関による増資額は、今後、膨大なものに上る可能性があり、市場需給の悪化には注意がいる。


▼07-08年度日本経済予測/
 今後も依然、輸出主導型の回復が見込まれる


大和総研・経済金融調査部(熊谷亮丸シニアエコノミスト、神田慶司エコノミスト/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は10日、公表した第155 回日本経済予測(改訂版)によると、「外需主導で息の長い景気拡大が継続」として、07年度と08年度について次のように予測を改訂した。

実質GDP: 07 年度+1.5%、08 年度+2.3%
名目GDP: 07 年度+0.9%、08 年度+2.6%

(1)7-9月期GDP 二次速報を受け07年度、08年度のGDP 予測を改訂した。改訂後の実質GDP予想は07年度が前年比+1.5%(前回+1.6%)、08年度が同+2.3%(前回+2.3%)となっている。

(2)今後の日本経済は、サブプライムローン問題という悪材料と、企業部門の循環的回復という好材料がせめぎ合う構図となろう。足許の日本経済は、EU や中国向け輸出数量の急増を受け、企業部門で底入れ感が強まっている。近年、日本経済は、米国経済ではなく中国経済との連動性を強めている。当社では、米国経済と非米国経済のデカップリング(非連動)が継続し、日本経済は非米国向けの輸出に支えられて息の長い景気拡大を続けると考えている。部門別では、IT セクターで回復感が強まっている点に注目している。


【主な前提条件】
(1) 公共投資は2007 年度▲2.2%、2008 年度▲2.6%と想定した。予測期間内で消費税率の引き上げは想定していない。
(2) 為替レートは2007 年度115.6 円/㌦、2008 年度110.0 円/㌦とした。
(3) 米国実質GDP 成長率(暦年)は2007 年+2.2%、2008 年+2.1%とした。


▼10月機械受注/
  コア受注が持続的回復傾向に戻ったかの判断は時期尚早


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は10日、内閣府が発表した10月の機械受注統計について次のようにコメントした――。

(1) 10 月のコア機械受注は前月比12.7%増と大幅リバウンド
(2) もっとも、トレンドが大きく回復しているとは言い難い
(3) 輸出の減速や国内建設投資の大幅減少といった先行きの下押し材料を相殺するには不十分であり、
   設備投資見通しを変更する材料とはならない


<前月比増加率は事前予想を大幅に上回ったが・・・>

内閣府が発表した10 月の機械受注統計によると、コア受注(船舶・電力を除く民需)は、季節調整済み前月比12.7%増、前年比3.3%増となった。前月比、前年比共に3ヶ月ぶりの増加となり、前月比増加率は事前予想(当社:同4.0%増、コンセンサス:同6.9%増)を大幅に上回った。

しかし、2ヶ月連続で7%を超える前月比マイナスが続いた後のリバウンドに過ぎず、トレンドが大きく回復しているとは言い難い(図表1、2)。業種別の動きからすると、11月は反動減になる可能性があり、10-12月期が内閣府見通しを上回るかどうかを見極めるにはもう少し時間が必要だ。


■07-09年度業績見通し(第3次)/
再認識された日本の“企業力”
環境波乱乗り越え09年度も8連続増益へ!


大和総研(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)では、2007年度および2008年度の企業業績見通しを改訂(第3次予想)し、今回は2009年度を新たに予想した(注1)。

銀行・証券・保険を除く東証1部上場の主要300社(注2)(以下、DIR300)を対象に、アナリストの予想を集計(注3)した結果、売上高は07年度が6.5%増収、08年度が3.0%増収、09年度が2.7%増収を予想。経常利益は、07年度が10.4%、08年度が6.6%、09年度が7.7%経常増益を見込む。連続増益は09年度も継続し8期まで伸びる。原油高、円高など企業を取り巻く収益環境が厳しい中、07~09年度にかけて売上高営業利益率の改善が続く。欧州、アジアでの高付加価値製品の伸長、自動車のコストダウン効果など、日本の企業力を再認識する結果となった。
 

2007年度業績・・・・・6.5%増収、10.5%営業増益、10.4%経常増益 2007年度業績は、6.5%増収、10.5%営業増益、10.4%経常増益。
売上高は、製造業の海外売上高で11.5%と、同国内売上高(+3.5%)に比して高い伸びを予想する。一方、固定費が06年度比で約3.2兆円増加する見込み。このうち減価償却費が、償却制度の変更(約9,700億円増加)などから1.9兆円増加するが、固定費の増加率は4.8%と増収率を下回る水準である。強固な収益体質は維持されている。外部要因では原油など資源価格の高止まり、為替、米サブプライム問題が、また国内でも改正建築基準法による建築着工の遅れなどが企業収益へのリスク要因となる。しかしこれらのリスクへの抵抗力が高まっている。売上高は、世界経済の成長が多極化しアジアや欧州での伸長が目立つ。

(注1)今回は2007年度第3次集計となる。
(注2)大和総研による企業業績見通しの対象は、金融を含む東証1部上場の主要310社(=DIR310)である。
このうち金融10社を除いたベースがDIR300である。
(注3)集計は連結ベースで行っている。ただし、連結決算を発表していない一部企業について単体決算を集計している。
また本調査においては、総合商社の売上高は売上総利益の数字を代用している。
(注4) 本資料中の図表の出所は、特に断りのない限り、すべて大和総研。


▼今日の株価予想/
 押し目買い強く、75日移動平均線に向け上値試す動き


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。


今日の東京市場は買い先行のスタートとなりそうだ。
昨日はマド埋め完了から下ヒゲを伸ばした陰線を形成している。下ヒゲ形成が押し目買いの強さを象徴しており、横ばいに推移している75日の移動平均線(10日現在、16197円)に向けて上値を試す動きとなろう。主力の国際優良株や大手銀行株などにも高値しっかりの動きとなっている銘柄が多く、それらを踏まえても今日は堅調な展開が想定される。機械受注統計や電子機械などが持ち直しの動きになってきていることも支援材料となる。



テクニカル分析
テクニカル面では、先週末の三空形成やトウバ足など反転シグナルが同時に出現したことや、一目均衡表の基準線が下落に転じたことが指数の上値を重くした。ただし、ローソク足では下ヒゲの長い陰線を形成。3日高値の15800円前後が下値サポートとして意識され、その結果、直ぐ下のマド埋めが完了した。今日は5日移動平均線の上昇角度が切り上がることや一目均衡表の転換線上昇が続く。米国株の上昇もあり、それらにうまく順応しそうだ。さらに、週末にかけては25日移動平均線の計算上の応答日が15700円前後に下がってくる。現在、同線は下落基調にあるが、そのころ(週末の12月限SQあたり)までに株価が5日安値の15365円を下回るような動きにならなければ、25日移動平均線は横ばい基調となり、上値の重さは幾分解消されよう。そして、同時に一目均衡表の雲のねじれ(変化日とされている)が週末のSQ時に実現することも興味深い。上値メドとしては、心理的節目の16000円や7日高値16107円、50日と75日の移動平均線がある16200円前後、一目均衡表の雲の下限16483円などとなる。一方で下値メドは、3日高値の15799円や一目均衡表の転換線15724円(11日見込み値)、5日高値15621円などが考えられる。

話題の銘柄
4755楽天/万物を引き寄せ続けるEC事業者=目標株価68,000円に引き上げ

UBSでは、「ネットセクターの花形は本当に広告だけなのだろうか。また、広告>ECという一面的なバリュエーション格差も我々には違和感がある。楽天が純粋に高成長を続けている事実とその理由についての再評価を主張したい。楽天という事業体の『自ら稼ぐ力』と『他者を稼がせる力』に改めて注目する。店舗や消費者がかくも楽天市場に引き付けられる背景には、ポイント、カード、広告、など様々な仕掛けの有機的な結合が存在している。他の単なるEC事業者との間の競争優位性は簡単に埋まらないと考える」、「今回我々は、07年12月期第3四半期決算も踏まえ、EC、トラベル、金融の三軸で収益モデルや事業環境の確認を行った。それぞれの軸からの結論は、『EC事業:楽天市場への“重力”を生み出し続ける強さを再評価』、『トラベル事業:グループにとっての安定収益源。今後のアップサイドは宿泊単価』、『金融事業:各セグメントに回復の兆しが出てきている。業績の安定化は08年12月期以降』、である」と指摘。レーティングを「ニュートラル」から「BUY」へ、目標株価を従来の65000円から68000円(09年12月期予想をベースに事業価値の合算によって算出)へそれぞれ引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/



▼FX相場予想/
 連日の閑散相場が、突然動き出すのかねえ?


AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

どうもピンと来ない相場が続いている。
ここのところ、ポンドとカナダが波乱要因。後は圏外的動き。真面目にやっているような感じではない。ドル円が115円に戻ると言うような声も出てきているね。12月だから何でもありなのだが、連日の閑散相場が突然動き出すのかねえ?ダウは後400ドルも上げれば最高値更新だぁ。ってことは、馬鹿を見たのが日本株だけ??(12月11日。火曜日。なんでもない日。)


▼今日の債券相場/
 外部環境悪化と現水準での押し目買いが綱引き


日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

本日の想定レンジとコメント …米株高債券安と押し目買いが綱引き。1.60%前後はサポートと見る
SWF(政府系ファンド) による欧米金融機関の資本増強という流れが一段と固まり、追加利下げへの期待が存在、米市場は株高・債券安。この外部環境の悪化に対し、5年債入札を含め、現水準での押し目買いの力が綱引きと本日は予想する。いずれにせよ、10 年の1.60%前後はサポートと見る。カーブはスティープ気味か。(AM6:41、佐野さん)
本日の筆者の想定レンジ(長国先物12 月限) : 136 円16 銭 ~ 136 円43 銭


▼米欧商品市況/
 金&銀=急反発、コーヒーは大幅続伸、粗糖は続伸


投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)によると、10日の海外商品市況は次のようになった――。

海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
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NY金   2008/ 2 813.5 +13.3 アルミ3カ月物 2,461.0 -20.0
NY銀   2008/ 3 1485.0 +34.5 銅3カ月物 6,825.0 -85.0
NY白金  2008/ 1 1466.3 +4.1 ニッケル3カ月物 26,300 -1,100
NYパラ   2008/ 3 349.35 +1.70 NY原油 2008/ 1 87.86 -0.42
シカゴ大豆  2008/ 1 1125.75 +6.00  NYコーヒー 2008/ 3 133.50 +2.35
シカゴコーン 2008/ 3 417.75 +0.50  NY粗糖   2008/ 3 10.12 +0.22
ドル・円 111.68 +0.01(ドル・円は米東部時間午後4時30分前後)
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【貴金属=軒並み反発、ドル安や米利下げ観測をはやす】

ニューヨーク金は急反発。2月限は、ユーロに対するドル安をはやし、時間外取引で上昇したあと、ドル安加速や原油高、米利下げ観測をはやして先週の高値を突破し、高値圏を維持して引けた。
ニューヨーク銀は急反発。3月限は、時間外取引でマイナスに転落したが、ドル安や金の上昇で反発に転じたあと、ドル安加速や原油高をはやしてテクニカル買いを誘い、先週の高値を突破した。
ニューヨーク・プラチナは小反発。売りが先行したが、ドル安や原油高、金の上昇で切り返した。戻り売りで高値から押されたが、金曜の終値で支持されて持ち直した。
ニューヨーク・パラジウムは小反発。テクニカル売りでマイナスに転落したが、金曜の安値で支持されて戻り歩調となり、ドル安や原油高、金の急伸でプラスに浮上した。



【ソフト=コーヒーは大幅続伸、粗糖は続伸】

ニューヨーク・アラビカは大幅続伸。上値抵抗線突破でテクニカル主導の買い圧力が強まるなか、輸出国の在庫水準の低さなども材料視され、3月限は10月17日以来の高値を付けた。
ニューヨーク粗糖は続伸。チャート面の改善を背景に投機筋などの買い圧力が強まるなか、3月限は11月9日以来の高値を付けた。                  (OVN シカゴ)

情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
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ニュース・チェック

ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は米国株の上昇と円安進行を受けて、東京市場も100円を超える上げとなった。
日経平均 が終値で前日比+113.62円高の16038.01円、またTOPIXも同+11.80高の1570.31、JASADAQ指数は同-0.28安の74.31となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち29業種が上昇した。海運業、卸売業、鉄鋼などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替はNYダウ上昇から円売り・ドル買いが進んだ。ドル円相場は111.75-111.80円前後で推移、ユーロ円は164.51-164.56円前後で推移している。

カブドットコム証券=常駐型自動メッセージ配信ツール「kabu ガジェットTM」サービス開始へ
カブドットコム証券株式会社(8703)は2007年12月16日(日)の「お客さま向けWEBサイト全面リニューアル」に伴い、同日の予定で、常駐型自動メッセージ配信ツール「kabuガジェット?」サービスを開始する。 「kabuガジェット?」は、お客向けWEBページからダウンロードし、簡単なインストール後、利用できる無料のソフトウェア。お客は、「kabuガジェット?」をPCのデスクトップに表示するだけで、投資情報や株式関連ニュース、カブドットコム証券のオリジナル情報などが簡単に確認できるようになる。
http://kabu.com/company/pressrelease/2007/20071211_3.asp

注目企業=IR情報+ニュースリリース

ハートフォード生命保険株式会社
■ハートフォード生命、親和銀行で変額個人年金保険2 商品を販売開始
http://www.hartfordlife.co.jp/index.html

カブドットコム証券株式会社(8703)
■ロイター・ニュースの【無料】配信開始について
~ 【無料】投資情報拡充。1日200本以上24時間リアルタイム配信。夜間情報も充実 ~
http://kabu.com/company/pressrelease/2007/20071211_2.asp
■評価額等が自動更新する「残高照会フラッシュ」のサービス開始について
~ 利用料【無料】。Macにも対応。「カブボードフラッシュ」の登録銘柄も90銘柄に拡大 ~
 http://kabu.com/company/pressrelease/2007/20071211_1.asp

松下電器産業株式会社(6752)
□冷蔵庫&炊飯器 フラッグシップモデル発売を記念して 「ありがとうのメッセージ」キャンペーンを実施
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1Cw_2DF_4Z_kqp
□スチームIHジャー炊飯器 SVシリーズを発売
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1Cx_2DF_4Z_kqp
□トップユニット冷蔵庫 新「コンパクトBiG」NR-F530XVを発売
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1Cy_2DF_4Z_kqp

株式会社ディー・エヌ・エー(2434)
■12/11モバゲータウンの健全性維持に向けた取り組みの大幅強化と
携帯電話事業者等のフィルタリングサービスに対する対応に関するお知らせ
http://www.dena.jp/ir/

積水ハウス株式会社 (1928)
■2007年11月度受注速報
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/order/orders_2007.html