世界景気ウォッチ・テレビCMと株価・今日の投資戦術ほか

■世界景気ウォッチ/
 米FRB利下げ+日銀金利据え置き+α
⇒流動性再加速し、08年にかけ景気見通し改善

クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、米FRBの利下げに続いて日銀が政策金利の据え置きを決めたことで、一定の条件のもとで世界流動性が再加速して、景気見通しは改善する、との見解を示した――。

ポイント:
FRB が利下げによって資源インフレを煽る一方、日銀が低金利政策を維持し、中国が漸進的な人民元切り上げを続ける限り、世界の流動性が再拡大し、米国のクレジット・クランチ・リスクは低下する。大手欧米銀行で経営難問題が噴出するリスクは残っているが、来年にかけての世界景気見通しはかなり改善したと言えよう。

■FRB利下げの深層/
 市場に歩み寄ったFRB議長②=リセッションの未然防止


東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、FRBが大方の予想を上回る0.5%の利下げに踏み切ったことについて、「市場に歩み寄ったバーナンキ議長」として、次のような見方を示した。昨日に引き続き後編は、「リセッションの未然防止」をご紹介しよう――。

<2つの点で揺らいだFRBの「想定」>

もう1つはマクロ経済の評価だ。市場が混乱しても、マクロ経済がしっかりしていれば、政策金利の引下げは適当でないとしていたが、この想定も2つの点で揺らいだ。

1つは、住宅を通じた景気の下ブレリスクが高まったことだ。
住宅市場での信用収縮が一段の住宅需要減退をもたらし、更にこれが住宅価格の大幅下げにつながるリスクを秘めている。ここまで米国の家計バランスはネットで「資産効果」を謳歌してきたが、すでに住宅価格が主要都市で前年比3~4%下落を見せるようになっている。このまま放置してこの下落幅が大きくなると、昨今の株式市場の不安定とも相まって、いずれ個人消費に「逆資産効果」をもたらす懸念がある。日本がこれで10 年以上苦しんだことは承知している。

もう1つ、FRBの背中を押したのが、雇用の変調だ。
FRBは議会に対して、物価や金融市場の安定のみならず、経済、雇用の極大化にも責任を負っている。その雇用が8 月には48ヶ月連続の増加が途絶え、ついに減少を見せることになった。労働市場の変調をいち早く察知する家計調査ベースの雇用増加数でみると、さらに雇用の減速傾向がはっきり窺えるようになった(図)。

■テレビCMと株価/
  出稿量の増加業種=2年後の株式リターン悪化


大和総研・投資戦略部クオンツチーム(吉野貴晶チーフ クオンツアナリスト+橋本純一シニア クオンツアナリスト+松田紀子クオンツアシスタント/Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は最近、日本の広告費とTOPIX の関係について調べた――。

<広告費が増加すると株価は下がる>

大まかであるが、広告費が増加すると株価は下がるという傾向が見られたのだ。
何故か? 一般に、景気が良くなると企業には余裕ができるため広告費が増える。ただ経営環境のピークを過ぎて売り上げの伸びが鈍ると、企業は売り上げ拡大を目指して更に広告費を増やす。やがて、広告を増やしても売り上げは増えなくなり業績の拡大に繋がらない。そして株価も低下してしまうのだ。

業種別の分析 
具体的な分析は次で行った。
(図表2)は分析対象とした7業種を対象に関東地区で業種別の年間出稿量の増加率の上位3業種の対TOPIX 超過リターンが、該当年、翌年、翌々年とどのようになったか? を見たものだ。分析期間は1995年から2005年とした。興味深い点は、出稿量の増加上位業種は、該当年は株高となるが、翌年、翌々年とリターンが低下する。

▼今日の投資戦術/
 割安感あるバリュエーション重視の投資スタンスが有効


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

本日の東京市場はシカゴ日経先物にサヤ寄せするかたちで買い先行の展開となりそうだ。重要イベントを終え、各国金融当局との協調が示されたため株式市場の落ち着きが期待され下支え要因ともなる。ただ、今月前半の高値に接近していることもあって、朝方の買い戻し一巡後は利益確定売りから上値は重そうだ。個別では業績下方修正に対する市場の反応は厳しく、ドル円相場が115円台後半で推移していることを背景に、輸出関連企業を中心とした主力株への物色が優先されそうだ。また、一部出遅れ感のある機械・造船・商社・海運などの外需関連株や原油価格上昇を背景に資源関連株への物色意欲は継続することが予想される。ただし、その中でもPERで割安感のあるバリュエーション重視の投資スタンスが有効であろう。なお、本日は寄り前に7-9月期の法人企業景気予測調査の発表が予定されており、日銀短観を予想する上で注目材料となる。以上から、今日の東京市場は戻り売りをこなしながら、しっかりの動きになりそうだ。
テクニカル分析
日経平均株価は、16381.54円+579.74と前日比で3%を超える大幅上昇。8月急落後の戻り高値に接近した。寄り付きで16000円を一気に回復し、ローソク足では強い陽線を形成。その結果、今月に入って上値抵抗となっていた25日線を終値ベースであっさり上回った。前日の大幅下落では、9月11日安値15610円を底値とした短期の上昇トレンドが崩れたかのように思われたが、一気に打ち消されそのトレンドの継続が確認された。酒田戦法では昨日の陽の寄り付き坊主(下にザラバの安値がない陽線)を寄り切り線と呼び、相場の強さを推し測る一つのシグナルとしている。先週のパターン同様に、週初の軟調スタートから週末にかけて戻す展開が続けば、25日線の下落基調が横ばいに変化するため、今後は逆に下値支持として機能することになる。上値メドは、一目均衡表の遅行スパンがローソク足に接触する16433円や、9月5日高値16553円、9月3日高値16575円などとなる。それらをクリアできれば、二番底完成から来週以降は200日線に向けた動きが期待できる。

一方で下値メドは、9月14日の高値16142円や25日線の16095円前後となる。これを下回ると、一目均衡表の転換線や基準線がある15990円~15960円水準となる。いずれにしても、25日線を維持できるかどうかは目先の重要なポイントとなる。

話題の銘柄
1605国際石油開発帝石/油価想定の引き上げに伴い増額修正=目標株価150万円

足元では、原油価格が1バレル/80ドルを超え、史上最高値の更新を続いているが、ゴールドマンでは、世界の原油需要は拡大傾向にあることから、原油価格はいずれ需要低下を招く水準まで上昇していないと見て、08年と09年の従来見通し1バレル/66ドルを→1バレル/80、1バレル/90ドルに変更した。

原油価格に対する強気な見通しに加えて、◇評価井掘削を通じたマセラガス田の埋蔵量の上方修正、 ◇イクシスLNG プロジェクトのガス販売契約締結、◇日本政府/政府関係機関が保有するプロジェクト権益の取得、◇08.3期会社予想の上方修正の可能性、―― などがカタリストになると指摘。生産量は2015年まで年平均約5.4%で成長すると予想。LNGのエクスポージャーが大きく、インドネシアのマセラガス田で埋蔵量の増加が見込めるなどファンダメンタルズは強いと判断し、08.3期の営業利益を611億円(EPS66346円)→653億円(同71344円)に、09.3期678億円(同72873 円)→764億円(同81550円)に増額修正した。

バリュエーションについては、 09/3 期GS予想EV/DACF 5.1 倍は、カバレッジ内の米国とアジアの同業他社(中央値はそれぞれ5.3倍、5.1倍)に対してほぼ同水準。09.3期予想PER14.4倍は、東証一部上場企業平均の15.1倍、石油資源開発の22.4倍に対してディスカウントな水準で、過去のバリュエーションレンジ(EV/DACF4~10倍、PER10~20倍)との比較でも割安な水準にあるとして、今後12ヶ月の目標株価を130万円→150万円(09.3期予想PER18.4倍)に引き上げ、投資判断「買い推奨」と「強い買い推奨リスト」を継続した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼ドル円相場予想/
海外筋の円キャリー取引は、全く信用していない!


AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

FOMCの時には参ったね。
3時過ぎたし、もう寝ようと思ったら、突然だもの。まさに寝込みを襲われたって感じ。
市場は相当に動揺したようで、全ての通貨で大商いだった。ユーロが一番商いが多かったように感じた。ドル円はクロス円の上げとドル売りの桶狭間で混迷的な動きだった。
海外筋の円キャリー再開で助かった日本勢が多かったようだ。連中の円キャリーは全く信用していない。上がらなくなればどうせまた投げる。ただ、まだその機、熟さず傍観。買ったり売ったりしてチャンバラしたり、傍観している。

<ユーロ=目標の1.40だが、全く押さないので驚いている>

ユーロは目標の1.40だが、全く押さないので驚いている。以前、目標を1.45に上げた途端に落ちたので黙っている。もっと上かも知れん。そんなわけで、ドル円の野中の一本杉は、切り倒されるために上げているようなもの。日本株550円上げたからいいって? 冗談だろ、その前に300円以上落ちているんだから、900円くらい上がって欲しかったよ。(9月20日。木曜日。彼岸の入り。)

▼ドル円投資戦術/
  下値持ち合い、「111円台~117円台程度」に拡大しただけ

元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は19日、ドル円相場について、概ね次のようにコメントした――。

FOMC前後になって、ドル/円(USD/JPY)は、[115.50]を上に抜けて、リバウンド(上昇)している。だから、「下値持ち合い」のゾーンが、『112円台から115円台程度』のゾーンから、
『111円台から117円台程度』のゾーンに拡大しただけ。
若干、上方にシフトしている感もあるが、FED(FRB)が、『予防的利下げ』を実施したことで、
『サブプライム・ローン問題』に端を発する損失額が、巨額であることも確認された、と考えると、下値も、拡大している、と、考えたほうが、無難だ。
(中略)9月19日は、動き無し。日銀の政策決定会合では、事前の予想通りに、円金利据え置きが決定された。「円金利据え置き」は、織り込み済みで、反応無し。
FOMCに関しては、『なーんだ・・・。利下げかぁ。』と、いったところ。FEDの毅然とした態度を期待して、『据え置き』を予想したが、ドル金利は、引き下げ。ただ、これで、対応は、『ドル売り』だから、相場への臨み方は、単純。同じ、『ドル売り』ならば、『ユーロ買いドル売り』が、ポジションを持ちやすい、と、考える。
『ドル売り円買い』『ポンド買いドル売り』よりも、『ユーロ買いドル売り』が、一番、楽だろう。ユーロは、利上げを控えているし、気分的に楽。これで、米国は、予防的利下げを実施したことになるが、だとすると、サブプライム・ローン問題は、想像以上に、悪いことになる。なおかつ、全員一致の決定。サブプライム・ローン問題は、相当悪い(巨額の損失がある)という証。結局は、ドルを買う訳にいかない。

▼今日の長期金利/
 昨日の欧米債安の流れを引き継いで上昇へ


三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

<予想レンジ>
・ 長期金利(#288) 1.610%~1.640%
・ 債券先物(12月限) 135.20円~135.50円

<シナリオ>
長期金利は、昨日の欧米債安の流れを引き継いで上昇。
本日の20年利付国債入札に対する警戒感も影響する。

▼今日の債券相場/
20年債は“Much cheaper”=悲観が過ぎると足元すくわれる


日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

本日の想定レンジとコメント …20 年国債入札次第だが、ベア・スティープ化先行
米10年国債利回りは4.0%台後半でのレンジ形成と見るが、その際、日本が1.50%を下回るのは難しい。当面はベアと見る。昨日の米国は株高、ベア・スティープ化。日銀の金融政策への思惑を考えると本来、日本はベア・フラット化が正しいが、20 年国債の入札結果がセカンダリーを含めて良くないと、そうならない公算が大きい。ただ、20年債は“Much cheaper”で、悲観が過ぎると足元をすくわれよう。(AM6:52、佐野さん)
本日の筆者の想定レンジ(長国先物12 月限) : 135 円08 銭 ~ 135 円52 銭

▼米欧商品市況/
 ロンドン非鉄(アルミ、銅、ニッケル)が大幅続伸


投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)によると、19日の海外商品市況は次のようになった――。

海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
NY金   2007/12 729.5 +5.8 アルミ3カ月物 2,484.0 +77.0
NY銀   2007/12 1310.5 +18.0 銅3カ月物 7,885.0 +300.0
NY白金  2007/10 1308.5 +1.8 ニッケル3カ月物 33,800 +3,050
NYパラ   2007/12 336.50 +0.80 NY原油 2007/10 81.93 +0.42
シカゴ大豆  2007/11 971.00 +1.50  NYコーヒー 2007/12 131.35 +0.95
シカゴコーン2007/12 358.25 +6.00  NY粗糖   2008/ 3 9.99 +0.38
ドル・円 116.10 -0.06(ドル・円は米東部夏時間午後4時30分前後)

【貴金属=続伸、米国の大幅利下げを好感】
ニューヨーク金は反発。12月限は、きのうの大幅利下げをはやして買いが先行したが、前日の高値を抜けなかったことから利食い売りが押し目買いを上回り、高値から地合いを後退した。

ニューヨーク銀は大幅続伸。12月限は、大幅利下げをはやした買いで前日の高値を上回ったあと、利食い売りで高値から下押されたが、株価の上昇をはやした押し目買いで強地合いを維持した。

ニューヨーク・プラチナは小幅続伸。10月限は、大幅利下げによるドルの急落、株価や金の急伸をはやして前日の高値を上回ったが、上昇が一服したあとは、金の反落を嫌気して上げ幅を縮小した。

ニューヨーク・パラジウムは小幅続伸。12月限は、大幅利下げによる金融市場の動きにも反応が鈍く、前日の終値をはさんで上下する値動きとなったが、投機筋の押し目買いでプラスに浮上した。

【非鉄=アルミは大幅続伸、米国の大幅利下げがはやされる】
ロンドン・アルミ3カ月物は大幅続伸。前日の0.50%利下げで米景気回復に対する楽観的な見方が台頭、株価の急伸やドル安が投機買いや買い戻しを誘って急伸した。
ロンドン銅3カ月物は大幅続伸。米国の大幅利下げによる世界的な株価急伸、ペルーの鉱山スト懸念、金や原油の上昇をはやして急伸した。

ロンドン・ニッケル3カ月物は大幅続伸。米国の大幅利下げが投機筋のテクニカル買いを誘い、
上昇が加速した。

【ソフト=コーヒーは大幅続伸、粗糖は大幅高】
ニューヨーク・アラビカは大幅続伸。ブラジル産地の乾燥懸念や資金流入の動きが続いていることなどから、12月限は期近ベースで2005年4月27日以来の高値を付けた。

ニューヨーク粗糖は大幅高。原油高などを背景にしたファンド勢による買い圧力が強まるなか、
最も取組高の多い3月限は8月10日以来の高値を付けた。 (OVN シカゴ)

情報提供:株式会社オーバルネクスト: http://www.ovalnext.co.jp/
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ニュース・チェック

★ニュース・ヘッドライン・・・急騰後の上げ続かず
午前の東京株式市場=株価は昨日の急騰後にも関わらず上昇して始まったが、上値は重い。日経平均 が終値で前日比+13.68円高の16395.22円、またTOPIXも同-2.74安の1564.84、JASADAQ指数は同-0.20安の 70.16となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、鉄鋼、非鉄金属、卸売業などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は小康状態。ドル円相場は115.88-115.93円前後で推移し、またユーロ円は162円を挟んで161.94-162.01円前後で推移している。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

松下電器産業株式会社(6752)
□SRIインデックス“FTSE4Good Global Indexes”に継続採用
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□OFDM対応HDD内蔵CATVデジタルセットトップボックスTZ-DCH2800/2810が出荷台数2万台突破
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