■漂流・株式市場再考/
一点凝視でなく、「アバウトに大きく捉える」ことが大事
~投資家は些事に右往左往して疲れ切っている~
晴れたかと思えば梅雨空の日経平均とTOPIX、片や新興市場は土砂降りから抜け出せない・・・。株式市場はなかなかパッと快晴とはならない。一体、どこに問題があるのだろうか? こんなときは、通常とは違った視点からマーケットの現実を再考する必要がありそうだ。
ネットウィング証券・代表取締役会長の佐藤武氏は19日、本誌のインタビューに応じて、「株式マーケットが、元気を取り戻すのが一番重要。今はみんな細かいことに一喜一憂しすぎている」と指摘した――。
●どうでもいいことに一喜一憂して、エネルギーロスしている
――曲がりなりにも大型株の株価指数が上がっていますが、どうもスッキリしません・・・。
佐藤 株式マーケットが今、元気を取り戻すのが一番重要だと思います。投資家が投資家たるために、何をすればいいのか。人間とマーケットは似ている。今はみんなどうでもいいことに一喜一憂して、エネルギーロスしている。こういう時は人にとってもハッピーではありません。細かい話で休む暇がないので疲れてしまう。ここ1,2年、投資家の間で疲れが相当溜まっているのではないかと思われます。
――投資家に貯まった「疲れ」とはなんでしょうか?
佐藤 投資関連の数字も詳しくなり、情報も過多。今、何が肝心なのか分かっていない状況です。つまり座標軸を失っている。自分の考え方の軸がない。個々人の投資スタンスが確かでなくて株式市場に入って、ここ1年は右往左往しています。儲かっている時は、(儲かることが)確信と錯覚した人もいて、テクニカルになりすぎている。数字、方法論、その他もろもろ。そもそもあなたは何のためにマーケットに入ったのか? ゲーム的であること自体は悪くないが、右往左往している限り、顕微鏡の世界のように細かくなってしまう。さざ波で波打っている株価で投資機会を得ているわけです。ライブドア事件以降、ますます細かくなっている感じがします。結局、みんな肝心なことを忘れているのではないでしょうか・・・。
●最初から一点凝視では、本源的な面を見失うリスクがある
――肝心なこと、とは?
佐藤 それが分かれば苦労しないが、こういうときに何をすればいいか。私は渡辺淳一の『鈍感力』に共感する感覚を持っていて、時には鈍くなることも必要だと考えています。「鈍感」とは鈍いということではなく、ちまちませずにスパンを長くして長期で物を見ること。物差しをもう少し長くしたらどうかということです。今は刻みが短くなりすぎているので、一点凝視でここしか見えて来なくなる。「鈍い」ということは、「よく見える」こと。鈍感力は別名=アバウトでいい。最初から一点凝視で、そこで儲けようとすると、そこしか見えない。一眼レフでもそう。最初は引いて背景を見えるようにして、だんだん絞り込む。最初から絞り込むと、見逃していることがたくさんあります。最後は一点凝視でいいが、最初からでは本源的な面を見失う。だから、鈍感とは鈍いではなく、「アバウトに大きく捉える」こと。もう一度、自分たちに何が足りないのか、考えてみるといいのかなと思っています。
――アプローチが直線になっている。
佐藤 最近、投資の答えは「これしかない」という情報が目立ちます。自分でアプローチしていない、ということでしょう。自分の考えがなく、情報の精緻さで振り回されている。だからベクトルがやたらと多い。何がポイントになっているのかと揺れ動く。本来的なアプローチによって、自分で整理していくと、もう少し、しっかりしたマーケットになっていくのかなと思います。そうすると、ベクトルが正反対を向くことはないでしょう。
●最初は引いて大局観、徐々に絞り込んで「解答」を求める
――何を買えば儲かるかといった回答を早く求めすぎる・・・。
佐藤 回答は、最後に出てくるものです。途中まで同じ考えでも、最後に結論が分かれる場合も珍しくありません。だから、プロセスが大切だと言っているのです。(1)考え方の整理、(2)切り口の整理、(3)見方の整理などをよくやっていけば、一喜一憂しなくて済みます。ゆるやかな「うねり」になるのが本来の株式マーケットです。日経平均で1万8000円超えが大丈夫だというなら、もっと中長期的に投資したらどうでしょうか。もう少し長く持てば株価も上がると思えば、本来の投資家になれるのはないでしょうか。
――先程、お話しされた「アバウトになる」にはどうすればいいですか?
佐藤 アバウトな情報も必要ではないかと考えます。今は結論だけで、ロジックがシンプルになりすぎる傾向があります。しかし、実際には考えている過程で、いろいろな結論が出てくるものです。複数の解答があってしかるべきで、現実はそれほど簡単ではないのです。勉強の機会、説明の機会、コメントを出す機会をわれわれ供給側(証券会社)がたくさん出してあげる。読むのは自由です。
今、当社のホームページで心掛けているのは、(1)言葉遣いを分かりやすく平易に簡単に、なるべく一般用語を使う、(2)文字を大きく、大中小を選択できる、(3)文章はやわらかく書く、(4)相手が分かっているはずと思わず、説明責任はわれわれにあるので、くどいくらいにやさしく説明する。一番最たるものは、「わかりやすく」というのがキーワードです。
●アングルを広げるには、「複眼的な思考」が必要だ
――そうした感覚はどうすれば出てくるでしょうか。
佐藤 私は常に社員に「自分が逆の立場だったらという目でみなさい」と言っています。課題があるときは、横断的に委員会を作る。第三者的な意見が出てきます。複眼的な思考が必要です。現場の担当者だけでやると1つの解答しか出してこないので危ない。これが、アングルを広げることになるわけです。発想を変えると、おもしろい。マーケットは人、人間の構成。そうであれば、人の心理は必ず反映されますから、心理学、行動パターンはどうなのかをじっくり考えることです。
――そうした原点に帰ることが大事ということですね。
佐藤 常に、原点回帰が大事です。いろいろな切り口は必ず原点がないと出てきません。「本来はどうなんだ」という原点があるからこそ、プロセスがある。人間が右往左往しているのは、やはり空回りしているためで、どこかでギアを入れないといけません。逆説的ですが、相対関係ですから、動かないことも動いている証拠なのです。
――今日は、どうもありがとうございました。
▼米国経済見通し/
3%超の成長に復帰すると見る「3つの根拠」
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、サブ・プライム・ローンなどで懸念が再燃した米国経済について、「3%超の成長に復帰する」との見通しを示した――。
ポイント:
FRB が07 年の経済成長率見通しを下方修正したが、これは1-3 月期のGDP実績が大きく下振れたことを反映した技術的なものであり、景気見通しに弱気化したことを意味しない。住宅投資の下げ止まりと同時に設備投資の再加速が予想される米国経済は3%超の安定成長の経路に復帰しつつあり、FRB もそれを予想している。当面、利下げがFRB の政策オプションに浮上する可能性は低く、米ドル相場の急落も想定されない。ドル相場の安定と米国経済成長率の回復は、日本、中国などアジア経済の追い風となるだろう。
【Washington Political Report】(有料)特約 (July 1-13, 2007)
ルイス・リッビー前副大統領首席補佐官減刑の誤った根拠づけ
ブッシュ大統領はプーテイン大統領と会談した同じ日の7月2日、偽証罪で30ヶ月の懲役と25万ドルの罰金の有罪判決を受けていたルイス・スクーター・リッビー前副大統領首席補佐官の刑罰を25万ドルの罰金と2年間の執行猶予だけに減刑することを決め発表しました。リッビーが控訴裁判所に上告中の刑務所服務の執行猶予を申し立てたのに対し裁判所は2日それを拒否し、リッビーは8月には服務を開始せざるを得ない状況に置かれました。偽証罪で30ヶ月の懲役は異例の重刑で、しかも執行猶予も与えられないことに心を痛めたブッシュ大統領が取った緊急の措置でした。
リッビーの同情者、支持者が概してこれを歓迎したのは言うまでもありません。しかし、ブッシュ大統領のこの決定には共和党保守系の人々から厳しい批判があります。それは、ブッシュ大統領がリッビーが偽証したという判決を認めた上で、その刑罰が重過ぎるとの理由で減刑したからです。
このリポートでこれまでも繰り返し論じたように、ヴァレリ・プレイムという女性スパイの名前をリークしたことは結局犯罪ではなく、従ってリークの張本人のリチャード・アーミテッジ国務副長官(当時)は罪を問われることも起訴されることもありませんでした。CIAスパイ疑惑問題は本来ならそれで終わりで、司法省が特別検察官を指名して改めて捜査させる必要は全くありませんでした。それなのに司法省は特別検察官を任命し必要のない捜査を自由に開始させました。それはブッシュ大統領はアーミテッジがリーク源であることを知らず、司法省に強い圧力を加えたためでしょう。そうして始まった全く不要な捜査の過程で出てきたのがリッビーの証言とNBCのテイム・ラサートの証言との食い違いで、それを根拠にリッビーは偽証罪で訴えられました。(以下略)
▼来週の投資戦略/
週末の参院選を控えて、波乱含みの展開を予想
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は、来週の株式投資戦略について、次のように予想する――。
来週から主力企業の決算発表が本格化する。前年同期を上回る進捗・中間期や通期予想の上方修正などが相次ぐような形となれば、上値追いの展開も期待できよう。ただ、国際優良株などは、円安進展を背景とした好業績期待から年初来高値圏にあるため、コンセンサス通りの着地ならば、利益確定売り機運が高まりかねない。
指標面では、消費者物価、鉱工業生産に注目。8月利上げが有力視されるなかで、消費者物価がどのような水準となるか注目されそうだ。また、鉱工業生産は直近3ヵ月間、前月比マイナスかつ市場予想を下回る内容。それだけに、市場予想を上回る着地となれば、投資家心理は好転しそうだ。
話題の銘柄
3315三井鉱山/コークスが売上げ・利益の主体、市況上昇で国内向けは下期から上昇へ
メリルでは、コークスの製造、一般炭の仕入・販売などを手掛ける三井鉱山を取材。
「同社の売上・利益の主体はコークスであり、コークス市況変動の影響を大きく受ける。コークス市況が高騰している。同社によれば、その一因として中国におけるコークスへの輸入関税の上昇を挙げている。2006年11月にコークスの輸入関税が5%に引き上げられ、2007年6月には15%に引き上げられたという。同社の08年3月期のコークス販売計画は、国内向け187万トン、輸出32万トンである。輸出については年間契約であり、06年末頃に今年の価格は決定しているため、足下のコークス市況変動の影響は受けない。国内については、50万トンは新日本製鐵との10年間の長期契約分であり、マージンは一定である。残りの137万トンは、国内の鉄鋼・非鉄メーカー(新日本製鐵、神戸製鋼所、住友金属鉱山など)向けであり、価格は半期毎に改定する。米ドル建ての取引である。上期分は既に決定しているが、下期分は上昇が予想されるという。一般炭は、同社は仕入・販売のみを行っており、権益は殆ど保有していない。同社は輸送運賃のみの利益を受け取っている」と報告。トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼FX相場予想/
今のところ、上やっても下やっても無駄な感じ
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
意味のない動きの日が夜中まで続いていた。
動かなかった東京市場がまともにみえた。欧州がいなくなってからどうなるかわからないけど、
今のところ上やっても下やっても無駄な感じ。原油が75ドルに乗せてきてもあまり雑音が聞こえてこないけど変な感じ。他に書くことなし。そういえば、中東の占い師。2年続けて外れだな。ダイアナで的中したから注目されたとか騒がれていたけど、ブッシュ大統領は昨年暗殺されるはず。去年されなかったので今年はなると書いてあったのを思い出すが、こうなると占い師もちょっとねえ。迷惑な面々って感じ。(7月20日。金曜日。普通の日。)
▼FX相場予想/
3通貨ペアともに、「夏休み相場」の様相入り
元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は、為替相場の見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
ドル円相場
7月19日のドル/円(USD/JPY)は、東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場と、
終日、121円台後半ないしは122円台に乗せたあたりでの小動き。
動きらしい動きはない。
特段のニュースもなく、経済指標も注目されていない。
「夏休み相場」の様相を呈している。
ユーロ円相場
7月19日の東京市場のユーロ/円(EUR/JPY)は、[168.30-35]レベルでオープン。
18日の東京市場のユーロ/円(EUR/JPY)は、168円台前半程度で動きなし。
ロンドン市場で、[168.50]を上に抜けると、「ユーロ統合以来の最高値」をトライする雰囲気も広がった。しかし、ニューヨーク市場でも、高値は、[168.80]アラウンドで、「ユーロ統合以来の最高値」水準の、「168.90-95」レベルに届かず。ニューヨーク市場の午後は、168円台ミドルに垂れ下がった印象。
「夏休み相場」の雰囲気が濃くなってきている。
ユーロドル相場
7月19日の東京市場のユーロ/ドル(EUR/USD)は、1.3800アラウンド---[1.3800-05]レベル---でオープン。---東京市場の寄り付き(オープン)は、東京時間午前9:00---。
7月中旬になってのユーロ/ドル(EUR/USD)は、概して、1.37台後半での持ち合い、小動きに推移し、動きらしい動きになっていない。
7月18日には、バーナンキFRB議長が議会証言で、サブプライム・ローン問題を懸念する発言をしたことから、「ユーロ買いドル売り」が出て、1.38台前半に乗せたが、その後のニューヨーク市場の午後は、[1.3800]を挟んでの小動き。
19日の東京市場も、[1.3800]を挟んでの小動きで、特に、目だった動きもない。
19日のロンドン市場では、「ユーロ買いドル売り」も出て、上値トライの雰囲気もあったが、
高値も[1.3830]レベル。19日のニューヨーク市場は、小幅反落で、1.3800アラウンドに下げた。
特段のニュースもなく、経済指標も注目されていない。
「夏休み相場」の様相を呈している。
▼債券投資戦術/
オプション買い戦略中心とした逆張り戦略構築が有効
国内債券市場は、狭いレンジで推移しているにもかかわらず、ボラティリティーが高い状況となっているが、株式市場と資産担保証券を中心としたクレジット市場が反対のトレンドとなっており、短期的には同基調が継続する可能性がある。
ただし、大和総研・経済金融調査部の奥原健夫さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は「一旦トレンドが形成された場合には、投機ポジションの大きさからは極端な動きとなることを想定する必要があろう。また市場の金利リスクは正規分布となっておらず、短期的なレンジでの推移と、その後の金利上昇に備えた戦略が有効であると考えられる」と語る。
ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
今日の東京株式市場=株価はNYダウが82ドル高となったことや円安で上昇した。日経平均 が終値で前日比+41.36円高の18157.93円、またTOPIXも同+8.17高の1776.17、JASADAQ指数は同-0.39安の79.07となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、鉄鋼、その他製品、機械などが上位を占めた。
今日の東京外為市場=為替はやや円安があ進んだ。ドル円相場は122.22-122.27円前後で推移、ユーロ円は168.58-168.64円前後で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
松下電器産業株式会社(6752)
□4ポートスイッチングハブ内蔵のPLCアダプターを発売
http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/
本田技研工業株式会社(7267)
■ 2006年度 FORM 20-F(英語版のみ)発行しました。
http://www.honda.co.jp/investors/reports/
■ 7月25日に 2007年度 第1四半期 決算説明会を開催致します。
株式会社デンソー(6902)
■デンソー北九州製作所は、同社敷地内に約2万2千平方メートルの工場を拡張します。http://www.denso.co.jp/ja/newsreleases/070719-01.html
株式会社資生堂(4911)
□男性美容製品 4製品を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?1ca_2DF_3L_kqp

