■米FRBウォッチ/
金融市場では「リスクに無頓着な状況」が進行
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、「米国の利下げ期待が一段と後退、年内の利下げ可能性は極めて小さくなった」とした上で、次のような見方を示した――。
金融市場がリスクに無頓着だ、として金融当局が警戒しているところへ、景気の再拡大を示唆する指標が連続したためだ。2 年国債、10 年国債の利回りは、いずれも5%に急接近し、長期金利が上昇傾向に転換した感を強めている。
<4-6月GDP成長率が、大きくリバウンドする可能性>
景気指標は満遍なく改善している。
まず下方修正された1-3 月のGDPも、内容は強化され、4-6 月のGDPがジャンプアップする体制が整った。つまり、消費を中心に国内最終需要が年率2.5%成長に改善した一方、輸入が3 月に大きく増えたために外需のマイナス寄与が大きくなり、更に在庫が一段と圧縮された。1-3 月は、言ってみれば4-6 月のジャンプのために、大きくしゃがみ込んだ形となっている。
4 月以降分では、4 月の個人消費が実質で1-3 月水準を年率1.5%上回り、堅調を維持。
ISM製造業指数は4 月、5 月と55 前後に回復し、同非製造業指数は59.7 まで高まった。5 月の雇用は、失業保険申請件数の改善が予兆していたように、157 千人の増加と、前月から倍増した。5 月の労働投入量水準は、1-3 月を年率2.7%上回っており、よほどこの間の生産性上昇率が低下していない限り、4-6月のGDP成長率が大きくリバウンドする可能性を示唆した。
【Washington Political Report】(有料)特約 ((May26-June1, 2007)
ルイス・リッビー前副大統領首席補佐官への刑の言い渡し
来週火曜(5日)DCの連邦地方裁判所で、偽証で有罪とされたルイス・リッビー前副大統領首席補佐官に刑の言い渡しがおこなわれます。このリポートでも幾度か論じたように、裁判そのものが全く理屈の通らないもので、彼の有罪判決はチェイニー副大統領が言うように「大きな悲劇」でありますが、それでもなおかつフィッツジェラルド特別検察官は懲役3年の求刑をしています。ウオルトン判事がどういう刑を言い渡すか興味が持たれます。
関係者が一様に感情的になった裁判であったこともあり、リッビーの有罪が決まった後、彼の刑罰に関して150人を越える現政府高官・議員、元政府高官・議員などから同地裁に書簡が寄せられたと言い、ウオルトン判事は通例に従って、刑の言い渡しの終わった後にそれらを名前と共に公表する予定です。刑の軽減を求めるものが圧倒的に多いようで、書簡の発信者にどういう名があるかが注目されています。
リッビー前補佐官の悲劇はこれで終わる訳ではなく、刑の言い渡し後の上告はまず間違いなく、裁判は続きます。ブッシュ大統領には即座に恩赦を与える政治的力もその勇気もなく、結局は1年半後の任期の終わる直前の恩赦の中に含める形で無罪放免とするのではないかと考えられます。とにかくこの一連の出来事は法治国家アメリカの行き過ぎとナンセンスをあらわすものでした。
▼今日の株価予想/
相場の方向が変わりやすい神経質な値動きへ
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
昨日の米国株式は反落した。バーナンキFRB議長がインフレのリスクはなお高いと述べた上に、ISM非製造業景況指数が市場予想を大きく上回ったことで利下げ期待が大きく後退。また、10年国債利回りが5%に迫ったことも嫌気され、株式市場は終日軟調な値動きだった。また、シカゴ市場の日経先物は、おおむね17900円台での取引が続いた。
これを受けて、本日の東京市場は売りが先行しそうだ。
米国株式の下落に加えて、円相場がやや強含んでいることで利益の確定売りが上値を押さえよう。ただ、昨日の終盤になって急反発に転じた中国株式に引き続き買いが入れば、これは東京市場でも安心感につながる。また、先月末以降は市場心理も好転し始め、好業績が期待できる銘柄に対しては押し目買い意欲が強いことも相場全体の下値支えとなろう。とはいえ、週末に迫った先物・オプションのSQにともなうポジション整理の売買も気になるところであり、相場の方向が変わりやすい神経質な値動きになりそうだ。
テクニカル分析
昨日の日経平均株価は4日続伸。前日の高値を上回ることはできずに、逆に前日の安値を下回ったが、マドの上限である6月1日の安値17943円は割り込まなかった。そして、終値では2月27日以来の18000円台回復となった。ここから上値の節目はマド埋めポイントとなる18073円(2月27日安値)。これを埋めると、同時に一昨日・昨日の高値18071円の突破でもあることから、あらためて上昇基調が強まろう。この際には、一昨日の高値18071円~昨日の安値17950円までの下落の倍返しとなる18190円が目標値になる。さらに中期での目標値としては、5月10日高値17827円~5月18日安値17320円までの下落の倍返しとなる18334円がある。これはまさに年初来高値の18300円(2月26日)の水準である。一方、下値は心理的な節目の18000円が最初の支持線。これを下回ると、17943円が次の下値サポートになる。ただし、これを下回ると、5月31日高値17875円からのマド埋めに向かう可能性が高い。
話題の銘柄
6963ローム/次なる成長への準備は整いつつある=目標株価14000円
みずほでは、「ロームのLSI部門のなかでのFPD比率は15%程度であり、また、これらに関するものを含めた電源の売上比率も25%と、両面にわたっての売上構成比が高く、北京オリンピックに向けたセットメーカーによるFPTVへの注力を受けて、同社のLSI事業に関して追い風が吹いてくるものと考える。また、アナログ半導体市場は、2006年後半は在庫調整期間であったことからも、前年比での反動増が下期以降に出やすい局面でもあると言える。したがって、需要面でのサポートに加えて、統計上の前年比伸び率で見ても、LSI事業の回復の可能性は高いと考えられる」、「FPTV市場においては、依然として価格面での競争が厳しい領域であるが、セットメーカーに対して同社が得意とするワンチップソリューションが、部材費の削減効果をもたらす有効な手段であり、同社の優位性が顕在化する可能性があると考える。加えて、コスト面では、これまで300㎜生産能力の拡大によって、積極的な設備投資がなされてきたが、これもほぼ一巡であり、売上高減価償却費比率も上昇の一途から、減少のトレンドに入ると予想されることもポジティブであろう」と指摘。
今2008年3月期連結営業利益を会社計画740億円(EPS446.1円)に対し従来予想765億円(EPS454.5円)から790億円(EPS471.4円)へ、来2009年3月期同840億円(EPS488.2円)から900億円(EPS530.3円)へ上方修正。目標株価を14000円(09年3月期予想ベースに過去平均PER25倍を適用)に設定、投資判断を「3」から「1」に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼ドル円予想/
大幅高ないが、6~7月に118~124円程度へ
大和総研・経済金融調査部・為替分析担当シニアエコノミストの亀岡裕次さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は1日、ドル円相場の見通しについて、「大幅高はなかろうが、今年の高値122.19円を更新する可能性は高まってきた」と語った――。
米景況感がさらに顕著に改善していくことは見込みにくく、日米金利差が拡大することによって円安・ドル高が進む余地は小さいと考えられる。ただし、株高を背景に円キャリー取引が拡大して円安が進む可能性は残る。イールドスプレッドからみる限り、米株価には多少の上昇余地がありそうだ。大幅高はなかろうが、ドル/円が今年の高値122.19 円を更新する可能性は高まってきた。
<ドルは決して独歩高ではなく、上昇は力強さに欠ける>
ドルは一時122 円台まで上昇し、1 月29 日の高値122.19 円に接近している。
5 月に入り発表された米経済指標の改善を受けて、米利下げ期待が大幅に後退したことが背景にあり、ドルはユーロ、ポンド、円などの主要通貨に対して上昇している。ただし、ドルは決して独歩高というわけではなく、その上昇は力強さに欠ける状況にある。米州圏のカナダドルやメキシコペソに対しては下落しているし、ユーロやポンドなどに対する上昇も4 月までの下落のごく一部を戻したにすぎない。米国の貿易ウエイト上位6 地域であるユーロ圏、カナダ、中国、メキシコ、日本、イギリス(ウエイト合計は72.8%)の通貨に対するドルの為替レートは、上昇と下落がまちまちだ。
▼FX相場予想/
最近、23時発表の経済統計で動きに逆転が多い
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は5日、ユーロ円相場について概ね次のようにコメントした――。
NYが引けてから円高になったので、海外は円売り小休止だと思った。
だから東京勢の終日の円売りにはちょっとしっくり来なかった。案の定、NYは突っ込んできて円高になったのだが、「落ちたら買いたい」という日本勢が多いらしく、待ち構えていたところに突っ込んだ感じで、元の木阿弥的動き。それから、最近23時発表の数字で、動きがひっくり返る事が多い。(6月6日。水曜日。楽器の日だって。)
▼ユーロ円相場/
最高値更新時、大量「ユーロ売り円買い」経験則は持続
元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は為替相場の見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
先日、5月末(5月29日)に、ユーロ/円(EUR/JPY)は、チャート・ポイントであった[164.00]を上にブレイク(上昇突破)した。このときの最高値は[164.25-35]レベルを見た。
この時点でも、諸説あったが、個人的には、「ユーロ統合以来の最高値を更新」したことで、
ユーロ/円(EUR/JPY)が、まだ、上昇トレンドにあることを、再確認した、と考えている。
それは、先週にも記述した。その記述をもとに、加筆します。
かたや、一方で、このところのマーケット(外国為替市場)には、ユーロ/円(EUR/JPY)が最高値を更新したときに、必ず、大量の「ユーロ売り円買い」を仕掛ける市場参加者が存在している。
私も、その存在には、気が付いている。
しかし、誰だか知らないが、そのテクニック(手法)は、セオリーではない。
かつ、また、最終的にも、セオリーにならないだろう、と考える。
それが誰だか知らないし、知る必要もない、と考えている。
しかし、このところのユーロ/円(EUR/JPY)の動いた時間帯を斟酌すれば、たぶん、
その『必ず、大量の「ユーロ売り円買い」を仕掛ける市場参加者』は、米系ヘッジファンドだろう。
まだ、この「アノマリー」、つまり、ユーロ/円(EUR/JPY)が最高値を更新すると、大量の「ユーロ売り円買い」が出て、いったんユーロ円(EUR/JPY)が下落するという、このところの経験則は、
破られていないので、また、同じような状況になれば、また、同じことをするのだろう、と予測している。
▼FX相場予想/
投信でのマネー傾向=おそらく市場全体の縮図
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は5日、為替相場について次のようにコメントした――。
4日の日経新聞に「個人マネーのドル離れ加速」というタイトルの記事が載っていました。
内容は、「投資信託を通じた外貨建債券投資における米ドルの比率が急低下している」という記事である。それに対して、「ユーロポンドなど欧州通貨の比率が高まり、2つの通貨の合計では、米ドルを抜いた。また、オセアニアなどの高金利通貨への投資も増加している。」というものです。
最近の相場のトレンドとほぼ同じような結果になっている、ということになります。
為替相場は、投資資金がどう流れるかによって、決まってくるものです。この投信での傾向はおそらく市場全体の縮図です。こういうところにトレンドができる答えが現れているということです。
▼今日の長期金利/
米債安の一段安を受け、なお上昇余地を探る
三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
<予想レンジ>
・ 長期金利(#285)1.840%~1.860%
・ 債券先物(6月限) 132.20円~132.40円
<シナリオ>
長期金利は、昨日の米債安の一段安を受けて、なお上昇余地を探る。押し目買いの腰が完全に引けてしまい、1.850%などといった心理的な節目も歯止めにならなくなる。債券需給の修復待ち。
債券先物チャート
6月限の日足は、中陰線で前日の下放れ・陽線を抱いた。下値を暗示。
【チャートポイント】
134.61円:5月1日の6月限ザラバ高値
134.43円:雲上辺(本日)
134.00円:雲下辺(本日)
133.46円:基準線
133.08円:転換線
133.02円:マド埋め(5月31日ザラバ安値)
132.88円:5日移動平均
<132.40円:本日の6月限予想レンジ上限>
≪132.40円:昨日の東証6月限終値、前日比+0.34円≫
132.31円:6月5日のザラバ安値
≪132.29円:昨日のLIFFE先物6月限終値≫
132.21円:倍返し(4月18日:133.41円→5月1日:134.61円)
<132.20円:本日の6月限予想レンジ下限>
131.78円:06年7月28日のザラバ高値
130.84円:06年7月7日のザラバ高値
▼NY金相場/
ファンドが新買いポジション=夏相場への下地整う
エース交易ホームトレード部の陳晁熙(チン・チョウキ)さん(Chen Chaur-Shi)は、NY金先物相場について、「夏相場に向けて下地整う」として、概ね次のようにコメントした――。
<現在の金市場は、ファンド主導の相場展開>
現在のマーケットのメインプレーヤーはファンドである。
極端な話、ファンドが買えば高いし、売れば安い。だから、ファンダメンタルズや材料、テクニカル的な要因以上に、ファンドの都合が優先される時がある。つまり、強材料が出てもファンドが手仕舞いせざるをえない時には相場は思ったほど上昇しないし、場合によっては下げてしまう場合もある。ファンドは、顧客に対して絶対リターンを提供しなければならず、利益を確保しなければならない。そのため、決算期が迫ると、順次、ポジションを縮小していく傾向がある。
ヘッジファンドの決算期である5月が終わり、6月からは、新たな資金流入が想定される。NY金に関しては、6月に入り670ドル台まで急騰した。最近は650-700ドルのレンジが出来上がっているが、下値は毎月切り上がっている。
ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は米株安を受けて、朝方下げて始まったが、その後は18,000円台を維持。日経平均 が終値で前日比-14.02円安の18039.79円、またTOPIXも同+1.69高の1778.25、JASADAQ指数は同-0.09安の80.96となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、卸売業、石油石炭製品、非鉄金属などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は、ドル円相場は121.37-121.40円前後で推移、ユーロ円は164.14-164.17円前後で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
松下電器産業株式会社(6752)
□世界初の7mm厚 DVDスーパーマルチドライブを出荷開始
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?12i_2DF_3n_kqp
株式会社ディー・エヌ・エー(2434)
■6/5月次推移のご報告(平成19年5月度)
http://www.dena.ne.jp/ir/
株式会社サイバーエージェント(4751)
■『meromero park』が新機能搭載でリニューアルポイント活用で課金ビジネスを展開
http://ir.cyberagent.co.jp/
積水ハウス株式会社 (1928)
■名証「自己株式の立会外買付制度」による自己株式の取得結果に関するお知らせ
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2007.html

