日銀・金融政策・株式相場予想・週の株式相場ほか

▼日銀・金融政策/
 4月完全失業率=早期追加利上げの支援材料へ


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、4月の完全失業率が同社の想定を大きく下回ったことを受けて、日銀の早期追加利上げへの影響について次のように語った――。

ポイント:
4月の完全失業率は弊社想定(4.0%)を大きく下回る3.8%となった。賃金インフレ圧力がすぐに高まると考えられないが、早期追加利上げの支援材料になろう。

<完全失業率3.8%に低下≠賃金インフレ>
 
4月の完全失業率は3.8%と、前月比0.2ポイントの低下となった。就業人口が23万人増加した一方、労働力人口の増加は9 万人に止まったため(完全失業者は13万人減少)である(季節調整済み、前月差)。就業人口は、これで、2月以降、3ヶ月連続の増加となった(月平均の増加幅は22 万人)。

もっとも、完全失業率の低下によって示される労働需給の一段の引き締りが賃金上昇に結びつくとは限らない。足元の就業人口の増加には、以下のような特徴があるからである。

(1)前月比でみた場合、自営業を中心とした雇用者以外の就業者が増加する傾向にある。
(2)雇用者の中では、従業員30 人未満の小企業の雇用者が増加する一方、中堅・大企業の雇用者は減少傾向にある。
(3)男女別にみると、就業者が増加傾向にあるのは女性である。
(4)産業別には、卸・小売業、飲食店・宿泊業で就業者が増加傾向にある。

▼株式相場予想/
「出遅れ修正高」を模索する局面へと前進へ


大和総研・投資戦略部チーフ・ストラテジストの三宅 一弘さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は、日本株全般は、悪材料の織り込みが進みつつあり、出遅れ修正高を模索する局面へと前進しつつあるようにみるとして、「TOPIX は1,700台を固めながら、7~9月期以降、上昇基調に転じ、07年末1,900 を目指す展開」を予想する。

三宅さんのコメントは、概略、次のとおり――。

日本株は、悪材料の織り込みが進みつつある。次なる相場に備えるエネルギー蓄積局面から、今後、出遅れ修正高を模索する局面へと前進しつつあるように推察される。TOPIX は1,700 台を固めながら、7~9 月期以降、上昇基調に転じ、07 年末1,900 を目指す展開を予想する。

米国経済の軟着陸と世界経済の堅調持続、国内面での①業績上方修正、②再編・M&A の活発化、③株主還元強化などが相場上昇の原動力として注目される。グローバルな観点から言えば、08 年は8 月の北京オリンピックや11 月の米国大統領選挙を控えており、08年に向けて米国株をはじめとする海外株式市場は上昇相場の色彩が強まりそうである。日本株は年央のハードルを乗り越えれば、出遅れ修正高に向かう可能性が高いとみられる。

▼今週の株式相場/
 外部環境睨みで、全体相場はレンジトレードと予想


新光証券エクイティ情報部エクイティストラテジストの瀬川剛さん(Tsuyoshi Segawa / Equity Strategist, Shinko Securities Co., Ltd.)は28日、今週の株式相場について次のようにコメントした――。

今週の東京市場は決算内容の吟味を受けて①個別物色は相応に活発となろうが、外部環境睨みで引き続き②全体相場はレンジトレードと予想する。③米国市場では投資家心理の陰りを示す兆候が見て取れ、重要指標の発表が相次ぐ今週は通常以上に注視せざるを得ないだろう。また、④中国株式市場に関しても同様だろう。今週の予想レンジは日経平均で17300~17700 円。(注)上記コメントは基本的に原文どおりですが、冒頭の文章、タイトル、小見出しなど、一部編集してあります。

▼今日の株価予想/
 根固め続けながら、更なる戻り試すタイミング探る


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

昨日の米国市場はメモリアル・デーで休場だった。そのため、本日の東京市場はもみあいからのスタートになりそうだ。先週末の米国株式の反発に加えて円相場も121円台後半に下げ、また週明けの中国株式は大幅続伸で史上最高値を更新するなど、外部環境は悪くない。しかし、一方では農相の自殺などが海外投資家に与える影響を見極めたいとする向きもある。また、過去2ヶ月にわたって日経平均株価が17000円台後半に入ると戻り売りに押される展開が繰り返されたことで、需給への不透明感は残る。ただ、軟調な値動きを続けていた新興市場が先週から切り返す動きを見せるなど、この水準での売りにも変化が見られる。また、昨日は鉄鋼・非鉄や素材などが大きく買われるなど、市場のセンチメントは必ずしも悪くない。そのため、本日の東京市場は引き続き値固めを続けながら、アジア市場の動きなどを手掛かりにして、更なる戻りを試すタイミングを探ることになりそうだ。
テクニカル分析
昨日の日経平均株価は3日ぶりに反発。先週末の高値17529円を上回りマド空けで寄り付くと、その後も上昇して5月24日安値17606円とのマドを埋めた。その結果、25日の株価がマドにはさまれて下に残される形となったことで、25日の安値17370円が当面の底値となり、上昇基調が継続する可能性が強まった。そこで、上値のめどとしては17800円水準がある。ここは5月10日高値17827円、そして23日の高値17802円と上値が押さえられた抵抗線である。一方、下値は昨日の安値17544円~17529円のマドがサポート。ただし、これを埋めると戻り売りの圧力が強まりそうで、まずは心理的な節目の17500円の攻防になろう。

話題の銘柄
5631日本製鋼所/「地球温暖化対策の本命企業」の増設投資を評価

野村が、24日の決算説明会を受け、2012年3月期にかけても高成長が続くと判断、レーティングを「3」から「2」へ引き上げた。

「エネルギー関連の需要拡大が続いている。例えば、原油の需要拡大により、カナダのオイルサンドなど石油精製所向け大型圧力容器の引合いが非常に強い。また、米国が原発促進政策に転換しており、今後7~8年間に40基程度が発注される可能性が高まっており、同社の圧力容器の需要拡大が見込まれる。加えて、中国の火力発電設備についても、低効率な20万kW以下といった小型発電所の閉鎖を政府が決定している。同社は火力発電のコア部品であるロータシャフトで30万kW以上の大型に強く、10年3月期以降に納入する案件で引合いが増加している」、「こうした需要拡大に対応し、同社は決算発表と同時に主力製品の生産能力の増強を発表した。これまで生産能力の制限が利益成長の制約になると見ていたが、今回の投資でエネルギー関連の需要拡大の恩恵を享受することが可能となろう。増設効果は2011年3月期~12年3月期に本格寄与する見通しである。07年3月期から12年3月期までの年率営業利益成長率20%予想と08年3月期予想PERをベースとしたPEGレシオは1.9倍と、資本財セクター46社平均の2.5倍(年率増益率は8%程度)に比較して割安感が強い。エネルギー関連需要の拡大を背景に、中期的に増益が続く確度が高い点も魅力である。加えて、温暖化ガスの排出が少ないため世界的に需要拡大が見込まれる原子力発電向けで、圧力容器の世界シェアが80%であるなど、地球温暖化対策に不可欠な企業としてのプレミアム評価も可能となろう」と指摘。

今2008年3月期連結営業利益を会社計画260億円(EPS35.0円)に対し従来予想280億円(EPS39.3円)から290億円(EPS40.1円)へ、来2009年3月期同305億円(EPS43.1円)から315億円(EPS43.1円)へ上方修正、2010年3月期連結営業利益を385億円(EPS53.9円)と予想している。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp

●東証IPO銘柄
■株式会社UBIC (2158)
http://www.tse.or.jp/listing/new/200706/6ubic.html
当社は、コンピュータフォレンジックと呼ばれる分野の事業を行っています。
コンピュータフォレンジックとは、法的紛争や情報漏えい並びに内部不正等に際し、電子データの証拠保全及び調査・分析を行い、電子データの改ざん、毀損等についての分析・情報収集・開示等を行う一連の科学的調査手法・技術をいいます。当社はこの技術をもとに、(1)訴訟時における電子データの証拠開示支援、(2)情報漏えいや内部不正に係るパソコンやサーバーにある電子データの調査サービス、(3)フォレンジックツールの販売及びトレーニングを主たる事業としております。会社ホームページ http://www.ubic.co.jp/

■5月FX相場レビュー/ 
個人のFX取引=ドル円から「豪ドル&NZドル」にシフト

クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、5 月の為替相場レビューと5 月のポジション状況について、次のような分析を行った――。
5月の為替相場レビュー 
5 月に開催された主要国の金融政策決定会合に関しては、英中銀が25bp の利上げ、ECB、FOMC、日銀ともに金利据え置きと、事前の予想通りとなり、為替市場にとって大きな波乱要因とはならなかった。FOMC 後の声明文では、引き続きインフレ重視の文言が維持され、FRBの早期利下げ期待を後退させる形となった。

<人民元の対ドルレートは年間5~7%上昇する、と予想>

その他のリスク・イベントを振り返ると、18-19 日のG8財務相会合では、ヘッジファンド規制に関する議論が注目されていたものの、直接的な規制は見送られ、銀行のリスク管理強化を促す声明が採択されたにとどまった。

また、22 日からの「米中経済戦略対話」の前に、中国側が人民元の変動幅拡大を発表した。米国向けの政治的ジェスチャーとの見方が多く、これによって人民元の上昇が加速する可能性は低い。当社、中国担当エコノミストのドン・タオさんは、人民元の対ドルレートは年間5~7%上昇すると予想している。

▼FX相場予想/
 手仕舞い×新規、円キャリー取引巡るせめぎ合い


元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は28日、為替相場の見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

ドル円相場
5月25日(金)のシドニー市場、東京市場の朝方に、ユーロ/円(EUR/JPY)やクロス円の売りが出た。その影響で、ドル/円(USD/JPY)は、[121.00]割れを示現している。
「円キャリー・トレード」を手仕舞う動きが、一部で出た。
しかし、「円キャリー・トレード」による新規の外貨買いも出たことから、5月25日(金)の東京市場午後になって、121円台前半に戻している。東京市場クローズ(東京時間午後17:00)は、[121.30-35]レベル。
5月25日(金)の海外市場(LDN市場・NY市場)で、「円キャリー・トレードのアンワインド(解消・手仕舞い)」が出るか、否か、興味深い、と考えていたが、ロンドン市場では、もう一段のドル買いとなり、121円台ミドルから121円台後半程度に上昇した。ニューヨーク市場も、121円台ミドルから121円台後半程度で目立った動きなし。
5月28日は、ロンドン市場がバンクホリデーで休場。
ニューヨーク市場もメモリアルデーで休場。
東京市場も、積極的な様子は見えない。

▼インド経済&FX予想/
レディ中銀総裁に接し、「インドはやはり買い」


インドに関するシンポジウムで誘導と警護を任された、マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。

インドのレディ中銀総裁のお車に同乗させていただき、いろいろ話をさせていただきましたが、
どんな人にも丁寧に対応し、私の質問にも1つ1つ真摯に答えていただく姿を見て、こういう人がトップにいるインドの将来は明るいなと本当に思いました。

話の内容は控えますが、自分の国のいいところも悪いところも飾らずに話をする姿勢にも尊敬の念を覚えました。どうしても、自分の国のことに関してはいい話しかしない方が多い中で、総裁は全く違いました。インドはやはり「買い」ですね。

さて、今日から各市場が本格的にスタートです。
今週は、円安になるチャンスがあると思っているので、期待しておきたいと思います。

ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は朝方下げて始まったが、その後は急速に上昇して100円近い上げとなった。日経平均 が終値で前日比+92.38円高の17679.97円、またTOPIXも同+11.98高の1736.36、JASADAQ指数は+0.39高の81.16となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、海運業、その他金融業、倉庫運輸関連などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は、 ドル円相場は121.47-121.52円前後で推移、ユーロ円は163.04-163.11円前後で推移している。

★日興AM=世界初、世銀と協同開発したファンド「ワールドサポーター」設定へ
日興アセットマネジメント株式会社(取締役会長兼CEO: ティモシー・マッカーシー氏)は世界で初めて世界銀行(国際復興開発銀行: IBRD、格付け: AAA/Aaa)の協力を得て、新興国通貨建ての世界銀行債券(世銀債)を主要投資対象とする、「世界銀行債券ファンド(毎月分配型) 愛称:ワールドサポーター」を開発した。当ファンドは、世界銀行の進める貧困撲滅への挑戦を支援するとともに、新興国向けの投資機会を個人投資家に提供する。当初の募集は、6月5日より千葉銀行にて行い、日興AMが6月21日に設定、運用を開始する。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

松下電器産業株式会社(6752)
□2GB microSDカード・RP-SM02GBJ1Kを発売
http://ccml.panasonic.co.jp/r/c.do?11y_2DF_3k_kqp

株式会社サイバーエージェント(4751)
■検索エンジンマーケティングの専門会社シーエーサーチオンライン上での
SEO(検索エンジン最適化)に関する質問・回答サービス「SEOアンサーズ」を開始
http://www.seoanswers.jp/