日銀・金融政策・海外株式市場・今日の株価予想ほか

▼日銀・金融政策/
 米FOMC(9日)で利下げ示唆なら、追加利上げに制約


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は足元の米国経済データを受けて、「日銀6月利上げの確率を据え置き」として次のような見方を示した――。

ポイント:
弊社では、4月の米国製造業ISM の大幅改善を受け、6月15日会合における日銀追加利上げの確率を引き上げることを検討した。しかし、足元の米国データ(4月の雇用統計、1-3月期の労働生産性関連統計)が賃金インフレ圧力の低下を示唆する内容となり、次回FOMC におけるステートメント変更のリスクが高まったため、6月15日会合における追加利上げの確率は据え置くこととする。

【Washington Political Report】(有料)特約 (April 28-May 4, 2007)
イラク:簡単に妥協しない議会民主党

5月1日(火)ブッシュ大統領がイラク駐留軍撤退期限付きの本年度追加補正予算割当法案(H.R.1591)に拒否権を行使した後も、議会民主党は簡単な妥協をすることを拒み、追加補正予算割当法案の決着がつくまでには未だ3週間ぐらいはかかりそうです。

拒否権行使に当たってブッシュ大統領が発表した声明は説得力を欠くものであり、イラクの状況が良くないことをそのまま示しました。イラク戦争は4年前に終わっており、その後の米国の努力は「イラク再建」であったはずであるにもかかわらず、いつの間にか「イラク再建」は再び「イラク戦争」に逆戻りし、「駐留軍維持費」は「イラク戦費」に変わり、しかも米軍がイラクで戦っているのは主に「アルカイーダ」であるとのブッシュ大統領の説明は、一体誰がこの声明の原稿を書いたのかを疑わせるような内容でした。今年1月10日に米軍の増派を決定した段階から、イラクにおける米軍の行動はこれまでのイラク政府支援から再び「占領軍」に近い役割を持つようになったことは明らかです。

昨年末まで4年間のアビゼイド中央司令長官主導のイラク再建策が失敗に終わったことをまともに認めたくはないブッシュ大統領は、イラク増派はあくまでもこれまでのイラク再建策の延長に過ぎないとの言い方をしました。しかし今度の拒否権行使の声明はそういう言い方をかなぐり捨ててイラクの戦争が現実に進んでいることを認め、この「戦争」のために補正予算が何としても必要であり、補正予算がつかなければ戦争に負けることまで示唆しました。議会民主党の抵抗に遭って、「戦費」を獲得するためにブッシュ大統領がこれまでになく必死になっていることを予想させます。(以下略)

▼海外株式市場/
 日本除くアジアが、最も強気でオーバーウェイト


大和総研・投資戦略部シニアストラテジストの成瀬順也さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は、株価をグローバルに捉えると、昨今の値動きは圧倒的に長期の緩やかな上昇局面と、短期の急激な下落局面の繰り返しとなっているとして、「最大のリスクファクターは米国経済である。なんと言っても『米国』である」と見る。

焦点となる米国企業の1~3月期決算発表がピークを迎えたが、ポイントは2つ。
(1)サブプライム問題の大手金融機関への波及度合いと、(2)米国企業全体の増益率である。
その上で、次のようにコメントした――。

<サブプライム発の金融システム不安なければ米リセッションは回避へ>

まず、サブプライムについては影響軽微。シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェースといった主要米銀は、貸倒引当金を積み増したものの想定の範囲内。好調な投資銀行業務やコスト削減効果で、いずれも予想を上回るEPSを計上している。3月に決算発表を済ませた大手証券と合わせ、大手金融機関の業績とサブプライム問題は切り離して考えられるようになった。ましてや金融システム不安を恐れる必要はなくなったと言えよう。サブプライムさえ足を引っ張らなければ、米国経済がリセッション入りする心配はないだろう。だとすれば、エマージングカントリーやアジア地域の高成長が続く可能性は高い。

▼今日の株価予想/
 17,400円台半ばの上値抵抗線を突破できるか注目


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

先週の米国株式市場は続伸となった。NYダウは5日続伸で、東京市場が連休の間に128ドル(0.98%)上昇している。とりわけ、週末に発表された非農業部門雇用者数は予想以上に鈍化していたものの、マイクロソフトとヤフーが提携模索とのニュースが流れるなど、企業の統合や提携に関する報道が相場を支えた。また、シカゴ市場の日経先物は17600円台に乗せている。

これを受けて、本日の東京市場は買い先行となりそうだ。
先週は連休の谷間で利益の確定売りに押される場面はあったものの、終盤には急速に値を戻して一旦は底値を確認する形になっていた。そのため、米国株式の堅調な値動きを受けて今度は上値を試すことになろう。また、円相場が120円台を維持していることも相場の下値支えになる。そのため、寄り付き前の外資系証券の注文など需給動向を見極めながら、本日の東京市場は上値を試す動きになりそうだ。
テクニカル分析
連休前の日経平均株価は反発。朝方は下値を試したものの安値は17227円と、5月1日の安値17203円を下回らず反発に転じた。さらに、前日の高値を上回ったことから、目先では底値の確認から戻りを試す動きになっている。ところで、先月半ばからは17200円水準を4度トライしたがこれを割り込まず、ここが強い下値支持線になっている。一方、4月の高値17782円(17日)と4月23日高値17656円を結んで延長した上値抵抗線がある。4月27日もここで上値を押さえられた。

今週はまず、17400円台半ばまで下がってきている上値抵抗線を突破できるのかが注目される。なお、25日移動平均線も17434円とほぼこの水準にある。仮に、これを明確に超えると、4月高値からの調整が終了したと見て、この4月の高値が最初の上値の目標となる。また、保ち合いレンジの最大幅である500円強を、抵抗線を突破したポイントに加えた18000円も目標になる。しかし、抵抗線を超えられず逆に支持線の17200円を割り込むと、年初来安値16532円(3月5日)~4月高値までの上昇に対する調整になろう。その場合、この上昇に対する61.8%押しの17010円が下値の目途となる。

話題の銘柄
5713住友金属鉱山/今期会社計画を上回り過去最高益の連続更新を予想

同社の前07年3月期業績は、経常利益が前期比106%増の2053億円と倍増して過去最高益を更新した。コスモ証券では、◇中国などの新興国の経済拡大に伴う需要増、◇一部生産者の供給障害の発生、◇市場への投資資金流入――などで、非鉄金属価格が騰勢を強めたことが寄与したと指摘。カンデラリア鉱山などの持分法利益も大幅に増加し、前期業績を牽引したと言及した。会社側は、今08年3月期の業績予想について前期並みを予想し、配当は3円増配して30円と発表した。非鉄金属価格の低下に伴う減益を、銅鉱山セロ・ベルデの本格増産などの大型プロジェクト効果による増収増益で吸収する見通し。だが、コスモ証券では、足元の非鉄価格が会社前提に対し銅で約3割弱、ニッケルで4割強上回る水準にあるとして、同社の非鉄市況前提は保守的であると指摘。今期も会社計画を上回り最高益更新が続くと予想した。同社収益に対して影響が強いニッケル需給についても、当面需要が供給を上回り、価格の高止まりが継続、収益拡大要因となる見込み。さらに、資源ナショナリズムが高まり、資源の争奪戦が世界的に活発化してきており、今後資源価値はますます高まっていくとみられる。日本で唯一ともいえる資源株であり、今後非鉄メジャークラス入りを目指す同社の評価は、今後の収益やストック、銅・ニッケルの高い精錬技術などを考慮すると、現在極めて割安感が強いと判断。今期業績は上方修正される公算が大きいとみて、業績予想を見直した。経常利益ベースで、今08年3月期を、会社予想の2000億円(EPS 222.0円)に対し、1800億円→2400億円(EPS 263.6円)へ上方修正し、レーティング「A」を継続。目標株価を2900円→3900円(今期PER15倍)へと引き上げた。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼FX相場予想/
 外資の円売り=いつドテンするか不明な不確定要素


AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は5日(土)、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

けったるい動きの日となった。
ドル円?買いたくもない、売りたくもない気分、つまりあまり手を出したくない気分。
欧州通貨?いつも通りで方針変更なし。ダークホースはドルスイス。
クロス円?う~~ん、高値更新しても活気を感じず。ここのところ外資の円売りが目立つ。

日本は本当にデフレ脱却できないんだぁ、という気分が蔓延している感じ。
聞かれたから、「うん、ガソリンが10円も上がったのに消費者物価は多分0.5%上昇って感じになるんじゃないの?」って答えた。外資の円売りは、いつドテンするかわからないから不確定要素だ。(5月5日。土曜日。鯉のぼりの日。)

▼今年のドル売り・円安/
 米ドル売りすぎ⇒緩やかなドル高トレンド⇒円高?


マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は4日(金)、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。

豪ドル/米ドル、ニュージーランドドル/米ドルなどのチャートを見ると、緩やかな下落トレンド(つまり米ドル高トレンド)を作っている。さすがに今年、みんな米ドルを売りすぎたようです。しかし、皮肉なのは、今年はドル円が動かないところで、他の通貨に対してドル安が進み、ドル安・円安になっていて、今度ドル買いになって、ドル円が上がりだすと、他の通貨でもドルの買戻しが速くて、むしろ、円高になってしまうという、非常にねじれた関係となっています。

つまり、ここから推測できることは、今年いろんな通貨に対して円安が進んでいることは、単に他の通貨に対して、ドル安が進み、その結果、合成レートとしてクロス円での円安となっているだけの現象であるということです。

言い方を変えると、円のキャリートレードで円安になってきたのではなくて、みんながドル円以外でドル売りをしたことで、結果として円も他の通貨に対して、相対的に安くなってしまっただけということです。

<カナダドルは、強くなるべくして、強くなっている>

ところで、カナダドルのことに関して、コメントがありました。カナダドルが上昇している背景はいろいろ調べました。強くなるべくして、強くなってきているというところです。

▼今週の長期金利/
  週足は「星」となり、天井近しを思わせる形


三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

<予想レンジ>
・ 長期金利(#285)1.600%~1.650%
・ 債券先物(6月限) 134.25円~134.70円

<シナリオ>
長期金利は、1.60%台前半でのもみ合い。大型連休が明けて新年度の債券運用が多少出てきて低下圧力がかかる半面、追加利上げ観測がくすぶるなかで相場の高値警戒感も根強い。
ポイントは(1)大型連休が明けの債券投資家動向、(2)福井利彦日銀総裁の講演(10日)、(3)FRBの金融政策スタンス(9日:FOMCミーティング)。

<投資方針>
想定レンジ内での軽い逆張り。

▼今日の債券相場/
米債は堅調推移、本日の環境は概ね良好と判断


日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

本日の想定レンジとコメント …強含み、カーブ小動き程度の見込み
先週末のLIFFEのCloseは2日の東証とほとんど変わっていない。4月米雇用統計・N.F.P.が前月比8.8万人増にとどまり、米債は堅調推移、本日の環境は概ね良好と判断できる。しかし、連休明け、明日の10年国債入札や1.60%割れへの抵抗が上値を抑え、相場強含み、カーブ小動き程度と見込む。
本日の想定レンジ(長国先物6月限) : 134円45銭 ~ 134円61銭

4月のインデックスのパフォーマンス~今月の推奨オペレーション
秋辺りまで展望した場合には、現水準からでもフラット化のポジションを持ちたい。今回、これを追加の推奨オペレーションとする。目処は少なくとも75bp割れを考えたい(100bpを超えたらロスカット)。

ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=株価は一時300円を超える急騰となり、33業種すべてが上昇する全面高の展開。日経平均 が終値で前日比+267.42円高の17662.34円、またTOPIXも同+26.94高の1731.16、JASADAQ指数は同+1.24高の83.12となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、不動産業、鉄鋼、卸売業などが上位を占めた。
午前の東京外為市場=為替は、ドル円相場はやや軟化して119.92-119.97円前後で推移、ユーロ円は続伸して163.17-163.28円前後で推移している。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

カブドットコム証券株式会社(8703)
■平成19年4月 委託手数料及び業務計数の開示(速報値)
http://kabu.com/company/pressrelease/2007/20070502_2.asp

松井証券株式会社(8628)
■平成19年4月の月間売買実績・口座数等(速報値)のお知らせ
http://www.matsui.co.jp/company/index.html