米FRBと日銀動向・三角合併法制・今日の株価予想ほか

▼米FRBと日銀動向/
米国景気鈍化≠日銀による追加利上げ先送り

クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、バーナンキFRB議長がインフレへの警戒心を緩めない背景に、「FRB の過剰流動性懸念」があるとして、日銀の追加利上げへの影響を次のように分析した――。

ポイント:
米国では、住宅市場の調整に加えて企業設備投資も弱含む展開にある。しかし、バーナンキ議長のインフレに対する警戒感は根強いままである。その背景には、過剰流動性懸念があるとみられる。米国景気鈍化=日銀追加利上げ先送り、という固定観念は捨てるべきだろう。


▼三角合併法制/「承認の決議要件引き上げ」との要求実現は期待薄

大和総研・制度調査部の横山淳さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は、3 月13 日に法務省から示された「三角合併」などの手続の詳細を定める会社法施行規則改正案(「会社法施行規則の一部を改正する省令案」)のポイントをまとめた――。

2007年5月1日から、合併等に当たって、存続会社の株式以外の財産を消滅会社の株主に交付することが可能となる(いわゆる「合併等対価の柔軟化」)。その結果、例えば、存続会社の親会社株式を消滅会社の株主に交付する「三角合併」なども可能となる。そうした中、3月13日に「三角合併」などの手続の詳細を定める会社法施行規則改正案が法務省から示された。

【1】外国株対価でも、決議要件は加重せず

「三角合併」の承認手続は、基本的に、通常の合併等と同様である。即ち、原則として、存続会社・消滅会社の双方において、消滅会社の株主に交付される資産内容や合併の効力発生日などを定めた「合併契約」について、株主総会の特別決議による承認を受けなければならない。

特別決議とは、具体的には、次のような決議である(会社法309②)。

◇議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席
◇出席した株主の議決権の2/3以上に当たる多数をもって決議

一部の経済団体による「外国株を対価とする場合(外国会社が国内企業を「三角合併」などで買収する場合)には承認の決議要件を引き上げよ」という要求は受け入れられないこととなりそうだ。


▼今日の株価予想/ 売り買い要因交錯で、戻り売り優勢も下値を探る動き

T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

昨日の米国株式は続落となった。朝方発表された耐久財受注が市場予想を下回り、また原油相場の上昇に株式市場では売りが先行。さらに、バーナンキFRB議長の議会証言が、インフレへの警戒を緩めないスタンスだったことが嫌気され、NYダウは一時140ドル近く下げた。ただ、その後は3月末を意識して売りが手控えられ、下落幅をいくぶん縮めた。なお、シカゴ市場の日経先物は、17070円の大幅安で始まったが、その後の戻りも限られた。

これを受けて、本日の東京市場は売りが先行しそうだ。昨日は、新年度への期待による買いも続かず逆に戻り売りが活発化したが、この流れは本日にも引き継がれよう。とりわけ米国市場ではハイテク株が相対的に弱く、また円相場が上昇していることで、輸出関連銘柄を中心に利益の確定売りが増加しそうだ。一方で、期末や新年度入りを意識した買い、また企業再編への思惑による買いが下値支え。それでも、本日の東京市場では戻り売りが優勢と見られ、下値を探る動きになりそうだ。


テクニカル分析

昨日の日経平均株価は続落。前場は戻りを試す動きがみられたものの、17422円で上値を押さえられたことで、後場からはあらためて下値模索になった。その結果、3月20日高値17146円~22日安値17379円までのマドを埋める場面もあり、現状は26日高値17558円を天井とする下落トレンドが見られる。下値の節目としては、14日安値16628円~26日高値17558円までの上昇分の50%押しとなる17090円、そして61.8%押しの16980円がある。

一方、上値は22日~26日までのもみあいゾーンの下限である17400円水準が強い抵抗線。ただし、昨日の高値17442円を上回ると、目先では調整にも一巡感が出てきそうだ。なお、下値の節目であった12日の高値17325円を割り込んだ。ここは、5日安値16532円と14日の安値16628円の間にある高値であり、これを上回ることでダブル・ボトムが形成された。しかし、ふたたびこれを下回ったことで、ダブル・ボトムとの見方が不透明となり始めている。もちろん権利落ちの影響はあるが、17325円を早い時期に上回れるのかも、中期的なトレンドを見極める面では注目される。

話題の銘柄

6503 三菱電機/2007年度予想PERに割安感台頭、目標株価1400円視野に

大和総研では、「06年度会社予想の業績修正が発表された。新たな会社予想は連結売上高3兆8200億円(従来予想比+1200億円)、営業利益2300億円(同+500億円)、税前当期純利益1800億円(同+150億円)、当期純利益1220億円(同+20億円)。当社従来予想に対して売上高、営業利益に関しては、セグメント間で予想数字の入り繰りはあるものの大枠では想定範囲内の修正額といえる。懸案となっていた訴訟関連費用については、競争法等関連費用として約420億円が営業外費用で見積計上された。06年度予想に計上されたことで不透明要因が払拭されたこともあり、07年度当社予想のバリュエーションで割安感が台頭している」と指摘。今2007年3月期連結営業利益を従来予想2200億円(EPS68.0円)から2300億円(EPS56.8円)へ、来2008年3月期同2350億円(EPS71.5円)から2400億円(EPS73.1円)へ、2009年3月期同2470億円(EPS76.6円)から2520億円(EPS77.8円)へ増額修正。「07年度予想EPSは約73円、機械セクターの予想平均PER19倍程度を適用すると今後6ヵ月程度を目処に1400円程度の目標株価が視野に入ってくる」と指摘。レーティングを「3」から「2」に引き上げた。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼Net Investor/売買人気15銘柄中トップ銘柄
【28日】売り、買いともに=三菱重工

ネット証券評議会は28日(水)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。

同日分の日次データは以下の通り――。

▼FX相場予想/
今年は、外貨預金やキャリートレードには不向き

AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。再び到来の円高ラッシュ。

以前も書いたように、今年の円相場は今までと違ってボラティリティーが高いから、外貨預金やキャリートレードには向いていない。金利差と騒ぐけど、これだけ動くと金利差など吹っ飛んでしまう。過去2年うまくいったから3年目4年目うまくいくとは限らない。どじょうは何匹もいない。

キャリートレードはあくまで安い値段で行うべし。動きが激しいから放置しておくのは勧めない。「利食い千人力」を、今年は主眼としたほうがいい。なんて注意しても密の味を覚えているから聞く耳ないだろうね。どうでもいいかあ。(3月29日。木曜日。初夏かよと思う日。)


▼FX投資戦術/
「スキャルピング(小掬い商い)」はしない方が良い

元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は28日、為替相場の見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

『スキャルピング(小掬い商い)』はしない方が良い
---『大きく下落した後の調整局面』であることを忘れてはいけない---

ドル/円(USD/JPY)の膠着感が、強い。
俯瞰して見ると、ドル/円(USD/JPY)は、2月下旬の121円台から、下落を始め、3月初旬の115円台前半まで急落した。その後は、大きく下落した後の、調整局面(揺り戻し・綾戻し・リバウンド上昇)を迎え、現在も、そういった調整局面の最中にいる。

一方、米国は、景気拡大の(好景気状態の)最終局面を迎えている、と考えている。
すぐさまに、米国景気が悪くなるとは考えていないが、住宅関連の経済指標や、さまざまな指標から判断すると、それを読み取れる。

FRBや有識者の判断も、ほぼ同様。
もちろん、経済・景気などといったものは、人知を超えたところがあって、エコノミストの判断は、多々、間違えるから、信じる、信じないは、各々に任せたい。ただ、FRBは、タイトニング(ドル金利引き締め)傾向から、ニュートラル(中立)に姿勢・態度を変更した。
それは、今回のFOMCで声明されている。

このFRBの金利政策は、『ドル買い材料ではない』。
---積極的な、『ドル売り材料』とは言えないが、少なくとも、『ドル買い要因』にはならない。---

▼FX投資戦術/
オセアニア通貨の取引=対米ドル相場は要チェック

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は28日、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。

28日に外出中、相場のほうはあまりみなかったのですが、ジリジリと円高が進んでいました。

午前中に出たベルギー債の償還による国内機関投資家のユーロ円でのユーロ売り・円買いが尾をひいているようです。それにつられて、豪ドル円、ニュージョーランドドル円も下がってきています。金額はちょっと不明ですが、500-600億ユーロぐらいはでたのではないでしょうか。(単なる推測ですが・・・)。

27日、別の業者さん向けに書いているストラテジーの中で、豪ドル/ドルのレートが11年ぶりの高値となっているので、気をつけたほうがいいと書きましたが、オセアニア通貨の取引をするときは対米ドルの動きも見ておくと、相場の動きがよりわかりやすいと思います。私は、対ドルレートを常にチェックしながら、相場観をたてています。

何故なら、実は豪ドル円とかニュージーランド円などの通貨ペアは殆ど日本人しかやっておらず、実は対米ドルの取引が主流です。そうなると当然主流の動きに対円の動きも影響を受けるので、どうしてもこれをよく見ておく必要があります。


▼穀物相場予想/
4月に降雨続けば、コーンに強材料、大豆に弱材料

エース交易ホームトレード部の陳晁熙(チン・チョウキ)さん(Chen Chaur-Shi)は28日、トウモロコシ・大豆先物相場について、「いよいよ天候相場へ」として概ね次のようにコメントした――。

穀物相場は、30日に発表されるUSDAの作付け意向面積を前にして、降雨が後退し、作付けに適した天候になるとの思惑に加え、ファンドの玉整理に急落となったが、案外に底堅い地合いを見せている。すでに、主だった民間会社の予報が出揃っており、コーンが増え、大豆が減少するとの見方に変わりはない。

<作付け面積=コーンが増え、大豆が減少する>

コーンに関しては、2006年度の作付面積7830万エーカーに対して、最小の増加予想が8640万エーカー、最大で9100万エーカー、つまり増加幅はおよそ800万~1300万エーカーというレンジになりそうだ。

大豆に関しては、2006年度が7550万エーカーに対し、最小の増加予想が7040万エーカー、最大で7050万エーカーとなっている。耕地面積は、およそ1万5800万エーカー前後と推測され、これをコーンと大豆でどう分け合うかということになるが、30日発表の数字は、あくまで農家の意向であって、現実ではない。

作付面積に関しては、大方予想数字が出たことで、余程の意外な数字が発表とならない限り相場にはある程度織り込まれており、あまり材料にはならないだろう。4月からの天候次第では、予想以上にコーンが増える可能性もあれば、その逆もあり、まさに天候相場に突入する。4月上旬、中旬に降雨が続けば、コーンには強材料、大豆には弱材料。晴天が続けばその逆の展開となろう。


ニュース・チェック

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は一時200円を超える下げとなった。昨夜のバーナンキFRB議長発言(インフレ懸念)や米国の経済指標悪化でNYダウが97ドル近い続落となったことが響いた。日経平均 が終値で前日比-158.48円安の17096.25円、またTOPIXも同 -15.77安の1695.29、JASADAQ指数は同-0.67安の83.80となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、33業種注で上昇したのは鉱業と保険業のみ。

午前の東京外為市場=為替も株価と同様にバーナンキFRB議長発言などから海外市場でドル売りが進んだ。   東京市場ではドル円相場は116.96-117.01円前後と下げた水準で安定推移、ユーロ円も155.75-155.81 円前後で推移している。

★AIA主催講演会=金相場のプロ、亀井幸一郎氏が「マラソン講演会~匠の世界~」

AIAビジネスコンサルティング(堀内昭利社長)主催による「第2回マラソン講演会~匠の世界~」が来る4月14日(土)、金相場のプロとして知られる亀井幸一郎氏を講師に招いて開催される。テーマは、「金市場から眺めた世界的なお金の流れ」。AIAでは、「亀井氏には金だけでなく、金市場から眺めた世界的なお金の流れ、為替市場、株式市場、欧米経済、日本経済などにも視点をあててもらおうと考えている」と言う。

<亀井 幸一郎氏 マラソン講演会内容>

日時: 2007年4月14日(土)

場所: 茅場町。

受付: 12時/開演:12時30分~約3時間。集まり次第開始いたします。

費用: 6,825円(税込)

主催: AIAビジネスコンサルティング株式会社

お申し込み先: chiwaki@aia.press.n.jp

★パシフィック・データ=ライムスとの提携により日本株情報を世界の投資家に提供

日本株の機関投資家向け金融情報プロバイダーのパシフィック・データ株式会社 (代表取締役: ルイス・ラマス氏) と、グローバルに金融情報を提供するライムス・テクノロジー (本社: ロンドン)は業務提携により、新サービスを提供することで合意した。これにより、パシフィック・データが提供する日本企業に関する総合的な金融データが、ライムスの提供するデスクトップベースの金融分析ツールに統合され、日本株の投資家は世界の金融市場を網羅する分析ソリューションが利用できるようになる。一方、ライムスのデータベースにおいては日本企業に関するコンテンツが飛躍的に充実することとなり、海外投資家はパシフィック・データの提供する日本株に関する情報にアクセスすることができるようになる。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

日本リテールファンド投資法人(8953)■03/28資金の借入に関するお知らせ
■03/28資金の借入(金利決定)に関するお知らせ
http://www.jrf-reit.com/ir/index.html

カブドットコム証券株式会社(8703)

■自動売買「トレーリングストップ」、株価指数先物取引・オプション取引に対応
~ 「ネットライブセミナー」を実施。先着3,000名様に「先物取引お役立ちブック」を進呈。 ~
http://kabu.com/company/pressrelease/2007/20070328.asp

松下電器産業株式会社(6752)

□Strada 車載用ワイド液晶カラーモニター2機種を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?Qq_2DF_2P_kqp

□携帯型業務用無線機「EK-39シリーズ」を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?Qr_2DF_2P_kqp

ソニー株式会社(6758)

■ネットワークを利用してテレビをもっと楽しむ高画質液晶テレビの新基準
〈ブラビア〉J5000及びJ3000シリーズ発売
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200703/07-0328/