▼NY金700ドル接近/
金価格上昇の裏側に、「米ドルへの不安感」
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は28日、このところ上昇を続けてきた金相場について、「金価格が再び高値を窺う」として、こう語った。
金価格が上昇を見せ、一時は再び700 ドルに接近する場面も見られた。
金はしばしばペーパー・マネーの代表であるドルの裏返しと見られる。つまり、ドルに何らかの不安が高まると、ドルが売られて金が買われる傾向が見られる。ドルに対する不安とは、通常、インフレによる減価、為替市場でのドル下落不安、地政学リスクによるペーパー・マネー自体の無力化、などがある。昨今の金価格上昇の背景にも、この図式どおりの要因がありそうだ。
斎藤さんは、以下の3点に注目している――。
▼経済指標を読む/
1月鉱工業生産=昨10月以降、緩やかに鈍化傾向
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は28日、経済産業省が発表した1月の鉱工業生産指数について次のような分析を行った――。
(1) 1月の生産は前月比1.5%減少と予想の範囲内
(2) 経済産業省の予測調査に基づけば、1-3 月期の生産は6 期ぶりに減少する可能性高い
(3) ハイテク・セクターの在庫調整が長引くリスクは依然として顕在
<モメンタムは明らかに衰えている>
経済産業省によると、1 月の生産は季節調整済み前月比1.5%下落と、当社の事前予想(前月比1.0%下落)を下回ったものの、市場のコンセンサス(同1.8%下落)よりマイナス幅は小さく、大きなサプライズはなかった。前年比では4.3%増と前月より0.5%ポイント伸び率が低下しており、生産は、昨年10 月(前年比7.4%増)をピークに、緩やかに鈍化傾向が続いていることが確認された。
経済産業省の予測調査によれば、主要製造業者は2 月に前月比1.8%減産した後、3 月には同2.4%増産する見通しである。ただ、仮に見通しが達成されたとしても、1-3 月期では前期比1.1%下落と6 期ぶりにマイナス、前年比でも昨年10-12 月期の5.7%増から3%程度へ減速することになる。今回、経済産業省は「総じてみれば、生産は上昇傾向にある」とこれまでの判断を踏襲したものの、モメンタムは明らかに衰えており、当社では、生産は1-3 月期にマイルドな調整局面入りしているとの見方を維持する。
▼経済指標を読む/
1月新設住宅着工=前年比0.7%減、6ヶ月ぶりに前年割れ
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は28日、国土交通省が発表した1 月の新設住宅着工戸数について次のように語った――。
(1) 新設住宅着工戸数は事前予想を大幅に下回る前年比0.7%減少
(2) 貸家と分譲マンションの着工が落ち込む
(3) 建築着工床面積は前年比1.4%減、非居住用が同5.0%減
<持家、給与住宅は順調 vs. 貸家、分譲住宅が減少>
国土交通省が発表した1月の新設住宅着工戸数は前年比0.7%減と、6ヶ月ぶりに前年割れした。
事前予想(当社:前年比8.0%増、コンセンサス:同4.5%増)を大幅に下回る結果であった。季節調整値でも前月比3.6%減と2ヶ月連続の減少となり、4ヶ月ぶりに年率換算で130 万戸を割ることとなった。
利用関係別にみると、持家(前年比1.8%増)、給与住宅(同32.9%増)は順調に推移する一方、昨年の住宅着工の伸びをリードしてきた貸家(前年比1.2%減)、分譲住宅(同2.7%減)が各5ヶ月ぶり、3ヶ月ぶりに減少した。分譲住宅のうち、戸建住宅は3ヶ月連続で前年比増加を維持しており、分譲マンションの着工が落ち込んだ。
▼日本人の投資行動/
やがて「貯蓄から運用へ」と雪崩現象が起きる!
さわかみ投信・社長の澤上篤人さん(Atsuto Sawakami/President, Sawakami Asset Management Inc.)は、「貯蓄から運用へ」ということが言われるなかで、「そのうち誰も想像し得なかったほど、すさまじい雪崩現象を眼のあたりにして、改めて日本中が驚くことになるだろう」として、その下準備は着々と進んでいる、と語る。
たとえば、第1は貯蓄率の低下。
OECDベースで見て、1975年には23%を記録した日本の貯蓄率は徐々に下がっていったが、バブル崩壊前でも15%台と先進国では最高水準にあった。それが、バブル崩壊後は一直線に急降下トレンドに入り、2004年には4.2%、2005年には2.8%にまで下がってしまった。そうなってくると、「どうしても今ある手持ち資金を運用で少しでも殖やしておきたいという、社会ニーズが高まるのは自然の流れ」として、これが「貯蓄から運用へ」の背景だと言う。
第2は年金の将来に対して国民の間で不安感や不透明感が高まってきている。
政府や関係諸官庁はいろいろ対策を講じているが、抜本的な解決策は提示されていない。年金の心配をしている暇があったら、「本格的な長期保有型ファンドを若いうちから毎月自動的に積み立てていって、自分年金をつくってしまえ」といった考えが一般化してくる。「きちんと準備しておけば、自分が年金生活に入る頃までには相当の運用資産の蓄積となっているはず」と言う。
第3は先に動き出した人たちが徐々に運用の成果を収め出すこと。
やはり本格的な株式投資などで運用の成果が積み上がっていって初めて、預貯金資金が運用へと地滑り的に流れ出すだろう。個人マネーが運用へシフトする背景はいくらでも挙げられよう。逆に、「このまま預貯金に居残り続けると断言できる要素はほとんどない」と言う。また、「投資運用の実利と醍醐味は、やってみなければわからない。あるいは、きわめて身近なところで運用成功者を眼のあたりにして、はじめて投資運用が身近なものになっていく」と言う。
▼今日の株価予想/
警戒感残り、売り買い交錯のなか下値見極めへ
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
昨日の米国株式は反発した。バーナンキFRB議長が、議会で米経済については重大な変化はないと証言したことが安心感を誘い、NYダウは一時130ドルを超える上昇となった。ただ、この日発表された経済指標はいずれも景気の見方を弱める内容だったことから、戻り売りに上値を押さえられた。また、シカゴ市場の日経先物はおおむね17500円を中心とした推移。
これを受けて、本日の東京市場はもみあいからのスタートになりそうだ。昨日は、世界的な株価急落のきっかけとなった中国株式が大きく反発し、また米国株式も反発に転じたことで、東京市場もやや落ち着きを取り戻しそうだ。とはいえ、米国株式は反発したものの上値を伸ばしきれず、また外国為替市場にも大きな変化はないことなどから、東京市場でもなお警戒感は残りそうだ。そのため、本日の相場は、押し目買いと戻り売りが交錯する相場を続けながら、下値を見極める動きになりそうだ。
テクニカル分析
昨日の日経平均株価は大幅続落。短期上昇の起点となった2月16日安値17793円を下回り、一時は17382円まで値を下げた。そのため、つぎの下値の目途は2月の安値17199円(2月7日)となる。なお、2月のSQ値17311円も節目になりそうだ。一方、上値は17793円がレジスタンス。ここから上には、2月15日~2月21日までのもみあいゾーンがある。ただし、昨日の高値17843円を上回ると、昨日の安値が当面の底値となり、戻りを試す流れが続きそうだ。なお、昨日は終値では、昨年の高値(終値)17563円(4月7日)を下回らなかった。ここからは、なお長期的な上昇基調は維持されているといえる。
話題の銘柄
住友金属鉱山(5713)/市況高などで資源価値は5兆円弱との見方
資源ナショナリズムが世界的なうねりとなっており、資源保有国が自国の国益の為に資源確保に乗り出してきている。非鉄メジャーはここに来て買収を伴う再編の動きを加速させていているが、なかでもニッケルに非鉄各社の注目が集まっている。ニッケルは錆びに強い素材としてステンレスなどで使われており需要が増加傾向にあり供給が追いつかず市況は上昇基調を辿っている。非鉄メジャーを目指す同社は近年自山鉱比率を2割まで高めてきており、新中期計画(07~09年度)では3分の2を目標にしている。三菱UFJでは同社の資源価値に注目しており、同社の資源価値は海外鉱山への出資分を加味した埋蔵量(銅210万トン、ニッケル65万トン、金1万トン弱)をベースに市況高を加えると、5兆円弱と算出できると指摘。同社の時価総額は1兆円程度と資源価値の4分の1に満たない状況であるが、資源の採掘コストなどを加味しても資源価値は2兆円を下らないとの見解を示した。業績については、07.3期の営業利益を前期比約2倍の1670億円(会社計画1280億円)、08.3期を同13.7%増の1890億円(EPS241.8円)、09.3期を同0.7%増の1912億円(EPS242.7円)と予想。投資判断を新規「1」にてカバレッジを開始し、目標株価を2兆円の資産価値をもとにPBR約1倍にて算出した3500円に設定した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼Net Investor/売買人気15銘柄中トップ銘柄
【28日】売り、買いともに=ソフトバンク
ネット証券評議会は28日(水)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。
同日分の日次データは以下の通り――。
▼波乱後のFX相場/
ひとまず、ちょっと落ち着きを取り戻すかな
AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
117円台はやらずに118円台でウロウロで、お茶を濁してしまった東京市場。
これじゃ判読できないではないか。欧州なんかポンドなんかやらないで円やればいいのにと思った。欧米は、どうも月末で複雑な取引も多いようだった。NYは上下果敢に攻めていて面白かった。ひとまず、ちょっと落ち着きを取り戻すかな。(3月1日。木曜日。月替わりと思う日。)
▼27-28日FX市場/
上値からの大きな急落で、乱高下の様相呈す
元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は為替相場の見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
ドル円相場
---ドル/円、ユーロ/円、暴落、その後、乱高下---
2月27日の東京市場のドル/円(USD/JPY)は、120円台ミドル程度---[120.60-65]レベル---でオープン。---東京市場のオープン(寄り付き)は、東京時間午前9:00。---2月26日のロンドン市場から、ポジション調整的なドル売りとなった。ロンドン市場での安値は、[120.60]前後程度だったが、
ニューヨーク市場になって、[120.50]も下に割り込んだ。安値は、[120.35-40]レベル。
2月27日の東京市場は、120円台ミドル程度で寄り付いた後は、若干のドル売り気配で推移し、[120.30-40]レベルで持ち合った。東京市場の夕方になり、[120.00]を割り込むと、ストップ・ロス(損切りのドル売り円買い)を巻き込み、119円台ミドルに急落した。
ロンドン市場の朝方に、ズルズルとドル下落。
ニューヨーク市場の朝方には、[119.00]も割り込み、急落が継続した。[119.00]割れ水準にも、
ストップ・ロス(損切りのドル売り円買い)があった様子。ニューヨーク市場では、[119.00]割れにあったストップ・ロスを完了すると、一時、119円台前半を回復したが、再び、大量の「ドル売り円買い」が出た。
ニューヨーク市場の午後は、パニック的なフリーフォール状態。一気に、117円台ミドル程度までの暴落となった。安値は、[117.50]アラウンド。その後のニューヨーク市場は、大暴落後のリバウンド(綾戻し)的な動きで、118円台前半に戻した。
2月28日の東京市場の朝方は、大暴落後のリバウンド(綾戻し)の動きから、118円台後半に上昇したが、東京市場の午後になって、再び、ドル売り気配になり、[118.00]アラウンドまで急落したが、その後、急反発して118円台ミドルに戻している。上値からの大きな急落で、乱高下の様相を呈している。
▼株価急落と長期金利/
世界連鎖株安「余震」見極めムード+押し目買い需要
三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝7:45、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
<予想レンジ>
・ 長期金利(#284)1.630%~1.660%
・ 債券先物(3月限) 134.70円~135.00円
<シナリオ>
長期金利は小反発。昨日の米株下げ止まりと米債反落を受けて、急低下に関する警戒感が生じる。また、本日の10年利付国債入札に備えたヘッジ売りも昨日に続いて影響する。半面、上昇余地は限定。世界連鎖株安の「余震」を見極めたいというムードが残る上、押し目買い需要が強い。
▼株価急落と債券相場/
株下落に反応薄=本日は下げ止まり後に反発へ
日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
昨日の債券相場概況…「質への逃避」は限定的
世界的株安に伴う「質への逃避」が注目された昨日の相場だった。
きっかけは中国株式市場の急落だが、それは規模的に「尻尾」に過ぎず、「胴体」の米欧日の市場を揺さぶり続ける可能性は低いとの見方が多かったと思料される。また、昨日の上海株は反発に転じている。もちろん、今後の欧米市場の動きを見極めたいというムードも強かったはずだ。
世界的株安が続けば、もしくは、米国など世界景気の減速感が強まると、今後の日銀の利上げスケジュールを白紙にするほどのインパクトがあろう。しかし、そうでない限り、例えば、2年国債利回りの0.80%割れは抵抗される。無担保コールO/N ターゲットが0.50%であり、ロンバートは0.75%。しかも、O/N やGC レポレートが落ち着かないままだ。さらに、10 年の1.50%台など、「一旦は売っておきたい」水準に達し、まとまった戻り売りがあった感が強い。そして、10 年国債入札を控えていることやフラットナーの取り組み一服なども重なったものと見られる。
ニュース・チェック
★ニュース・ヘッドライン
午前の東京株式市場=米国株の反発は意外に弱かった。東京市場では日経平均など大型株が大きく値を下げたのに対して、新興市場は割と堅調に推移した。以前、「大型株が不調のときは中小型株が買われる」とした本誌コメンテイターの見通しどおりの展開となっている。日経平均 が終値で前日比-203.16円安の17400.96円、またTOPIXも同-14.66安の1738.08、JASADAQ指数は同-0.51安の88.60となった。株価が上昇したセクターは、証券商品先物と海運業の2業種のみだった。
午前の東京外為市場=為替市場は大きな動きはなく、ドル円相場は118.53-118.58円前後で推移、ユーロ円は156.81-156.88円前後で推移している。
★東証=27日、「立会外分売制度」を見直すと発表
東証は2月27日、立会外分売制度を見直すと発表した。「立会外分売」とは、予め証券取引所に届出を行った上で、大量の売付注文を、オークション市場外で執行するための証券取引所の制度。大和総研によると、具体的には、立会外分売制度を悪用した不適当な取引を防止するため、(1)直前の立会外分売から一定期間を経過していない、(2)重要事実の開示から一定期間を経過していない、(3)売却株式の調達方法に問題があるなどの場合については、立会外分売を認めないこととしている。立会外分売の見直しの実施時期は、2007年5月を目途としている。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
松下電器産業株式会社(6752)
□人事異動について
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?K8_2DF_2z_kqp
ソニー株式会社(6758)
■ハイビジョン静止画出力対応の新“サイバーショット”4機種など発売
~写真に音楽をつけて楽しむ「音フォト」も新しくハイビジョン画質で鑑賞可能に~
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200702/07-0228/
積水ハウス株式会社 (1928)
■オーナー住宅買取再生事業の本格展開について
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2007.html

