日銀1.18追加利上げ・今日の株価予想・20年のトレード教訓ほか

▼日銀1.18追加利上げ/
 日銀と安倍政権の政策協調体制が大きく影響

クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、昨年末に公表された主要経済データでは次回18日の決定会合での追加利上げの可能性は50:50であるとして、次のように語った――。

ポイント:
昨年末以降に公表された主要経済データを点検すると、日銀が次回の決定会合(1月18日)で追加利上げを決定できる可能性は50:50 である。さらに、今週から来週にかけて公表されるデータについても強弱材料が入り混じるとみられ、方向感のはっきりしない状況が続く可能性が高い。このように、経済データに基づく限り、次回決定会合は非常に読みにくい会合である。そうした中で、弊社では、最終的には、日銀と安倍政権の政策協調体制が政策判断に大きな影響を与えると考えている。

【Washington Political Report】(有料)特約 (January 1-5, 2007)

動き出した第110議会
米国の政治・政策に関するコンサルタント、ロビイストとして、ワシントンで活躍するポール室山&アソシエイツ社長のポール室山さん(Paul M. Muroyama / Paul Muroyama & Associates, Inc.)。同社が発行するレポート『Washington Political Report』(有料)は、米国の政治情勢、さらには中東など世界情勢をウォッチする上で欠かせないレポートとして定評がある。同レポートから次の1本の記事をご紹介する――。

今110議会の特色は下院が主導権を握り上院が追うという形になることは昨年末の本リポートで論じましたが、4日(木)の開会からの動きは上下両院のコントラストを既にはっきりと示しています。

上院は民主党が多数党の地位に戻ったにもかかわらず仕事ぶりは昨年とあまり変わらず法案のイニシアテイブも取っていません。今月は大した仕事をせず25日前後のブッシュ大統領の年頭議会演説(State of the Union Address)と1週間後の2008年度大統領予算要求原案の提出を待つということになります。いわば「通常通りの仕事(business as usual)」が上院です。

これに対して下院の方は4日(木)開会の段階から、多数党の地位を12年ぶりに奪回した民主党がナンシー・ペロッシ新下院議長を中心に一丸となって「新しい政治の流れ」をつくるための果敢な努力を開始しました。4日から5日にかけては一連の倫理規制強化策を盛り込んだ下院決議案(H.Res.6)をまず成立させ、来週から再来週にかけての2週間をかけて選挙公約に掲げた6つの法案の成立を目指します。(1)9/11テロ国家委員会が提案したテロ対策で遣り残したままになっている施策を盛り込んだ法案、(2)最低賃金を現在の1時間当たり5ドル15セントから2年後に7ドル25セントまで引き上げる法案、(3)医学目的の人間幹細胞研究への連邦予算補助を増大する法案、(4)特にメデイケア(高齢者医療補助制度)のために医薬品メイカーと処方箋の薬代の価格引き下げ交渉をおこなう権限を連邦政府に与える法案、(5)民間金融機関の大学授業料ローンへの連邦政府の補助を増やし金利を2%引き下げる法案、(6)2004年減税法で石油・天然ガス開発会社に与えた原油・天然ガス開発税額控除や地質調査費税額控除を廃棄し、オフショア原油・天然ガス開発の将来のロイアルテイを引き上げ、それらによって浮く連邦予算を再生エネルギー開発支援予算に回すエネルギー安全保障強化法案がそれです。これらのすべてを18日ないし19日までに成立させるのが目標で、次の22日の週にブッシュ大統領が年頭議会演説をおこなう時にはこれらの法案は少なくとも下院は通過したという状態になります。ペロッシ下院議長が昨年から声高に呼ばわっていた「最初の100時間(first 100 hours)」の仕事がこれです。(以下略)


▼今日の株価予想/
 17,327円超えれば、5日安値が目先での底値に

T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

本日の東京市場は様子見気分の強いスタートになりそうだ。米国株式が下げ渋ったことや、円相場の落ち着きは、東京市場にも一定の安心感を与えるだろう。その一方で、先週末は1ヵ月半ぶりの急落となったことで、上値では戻り売りが予想される。さらに、週末に1月限オプションのSQ決定を控えていることも、ポジションの整理売りをうながす。そのため、本日の相場は、日経平均株価の17000円という節目を意識しながらのもみあいになりそうだ。

テクニカル分析
先週末の日経平均株価は、17091.59円‐262.08と6日ぶりに反落。安値は17011円と、一時は昨年12月22日以来の水準まで下げたことで、相場は目先では1月4日高値17379円でピークを打った可能性が強い。とりわけ、昨年5月高値17375円にまさに並んだ直後の急落ということも、それを裏付ける。したがって、心理的な節目の17000円が強いサポート・ラインになるものの、仮にこれを割り込むと、11月27日安値15615円からの上昇に対する調整局面として、15615円~17379円の上昇の38.2%押しとなる16700円水準が下値の目途となる。

一方、上値は12月27日~29日の期間に下値支持線だった17200円水準が、強い上値抵抗線になりそうだ。ただし、これを突破して、5日の高値17327円を上回ることができれば、5日の安値が目先での底値になる。なお、昨年の相場は次第にトライアングルを形成していったが、その上値抵抗線、すなわち昨年の高値17563円(4月7日)と10月高値16901円(24日)を結んだ線は、現在16600円台にある。そのため、今後これを大きく下回らないことが、中期的な上昇トレンド維持のための条件となる。

話題の銘柄
協和発酵工業(4151)/抗体医薬の世界標準になる可能性あり
野村は、国内外の医薬品業界で抗体医薬の地位が高まっていることを背景に、同社が持つ独自の抗体医薬の基盤技術である「ポテリジェント技術」に注目した。同技術は、抗体医薬の活性を高める技術であり、今後世界中で開発される抗体医薬に幅広く適用される業界標準になる可能性があるという。同社がこの技術から得られる収益を、(1)同技術を利用して創製した抗体医薬を製薬会社へ導出して開発期間中に得られる一時収入、(2)抗体医薬が大手製薬会社を通じて上市された際のバルクやロイヤルティ収入、(3)第三者が開発した抗体にポテリジェント技術をライセンスした際のライセンス料、――の3種類に分けて見積り。(1)については09年3月期以降の10年間に年間20億円、(2)については2016年以降の10年間に年間100億円、(3)については2016年から10年間に年間100億円、――となり、この収益の現在価値は約400億円で、株式時価総額の約10%と試算した。同社の現在の株価に基づくと、特別損益を調整した来08年3月期ベースPERは18倍で、医薬品セクター平均(PER20倍)より割安だと指摘。セクター平均より10%高いPER22倍までの株価上昇が期待できると予想した。09年3月以降に同技術の利益寄与を加味して、来期以降の業績予想を上方修正。経常利益ベースで、今07年3月期を、会社計画290億円(EPS30.1円)に対し、300億円(同30.9円)、来08年3月期を従来予想320億円→330億円(EPS47.5円)、09年3月期を同330億円→360億円(同51.7円)と引き上げ、レーティングを「3」→「2」に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/


▼Net Investor/売買人気15銘柄中トップ銘柄

【5日】売り、買いともに=新日鉄
ネット証券評議会は5日(金)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。

同日分の日次データは以下の通り――。


▼20年のトレード教訓/
 値動きや市場環境の変化に敏感=生き残りに一番重要

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は最近、原油や金などの商品相場下落を具体例として、次のような20年間のトレード経験で得た教訓を披露した――。

ある相場が一方方向に行っているときは突然何かのきっかけでムードが一変してしまうことがよくあります。きっかけはいろいろなケースがありますが、金融市場にしろ何にしろ、何か大きな変化があったときなどがきっかけになることが一般的です。

今回は為替の円安、日本株の上昇、米国株式の上昇など、ここ1ヶ月ほどに一方方向に動いた相場がありました。こういう相場は必ず、どこかで調整をします。しかし、調整がいつ起きるのを予見することは非常に困難です。少なくとも私はできません。ただ、どこかで大きな変化があったら、それに対して反応することは可能です。 

今回の商品相場の崩れを見て、嫌な予感がしたので、よくわからないけどとりあえず、閉じておいたほうがいいなと思ったということです。それと値動きが変でした。一昨年の12月のときもそうでしたが、大きく崩れる前には値動きに兆候が現れます。その変化を感じられるかということが勝負の分かれ目です。

値動きや、市場環境の変化に敏感になる、これが生き残るのに一番重要である。
20年間のトレード経験で得た教訓です。


▼今週の債券相場/
 追加利上げの思惑に右往左往する週になりそう

日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

今週の債券相場見通し…10年国債利回りは1.670~1.760%の予想。利上げ報道次第
今週の10年284回債利回りは1.670~1.760%での推移を予想する。先週末の米債安と10年国債入札などから週前半は軟調、しかしその後、切り返すといった展開を想定している。もっとも、報道などを通じて18日の利上げ観測が一層強まる可能性があり、その際は、1.60%台での推移は難しくなろう。ただ、それでも、早期の追加利上げまで市場が織り込むとは考え難く、1.80%への接近は避けられる公算が大きい。いずれにせよ、利上げの思惑に右往左往する週になりそうだ。

利上げ観測が強まる場合、イールド・カーブは通常ベア・フラット化しやすい。しかし、今回の織り込み方からすると、極端なカーブ変化は見られない公算が大きい。それより、ニューキャッシュによるフラット化を想定する必要がありそうだ。


▼今週の長期金利/
 「1.18追加利上げ」観測で売り込まれれば拾いたい

三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝7:25、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

<予想レンジ>
・長期金利(#284)1.680%~1.740%
・債券先物(3月限) 133.35円~134.00円

<シナリオ>
長期金利は、神経質に上下する。10日の10年利付国債入札の前後までは警戒感から強含み。その後週末にかけては上げ渋り、米長期金利の上昇一服と日経平均株価の反落傾向(見込み)を手掛かりに水準感に基づく押し目買いが入り、弱含みに転じる。

ポイントは、(1)日銀は今週、「1.18追加利上げ」の最終判断に至るか?(2)最終判断材料は日銀支店長会議と景気ウォッチャー調査(12日)、(3)10年利付国債入札(10日)など。

<投資方針>
「1.18追加利上げ」観測で売り込まれる場面では拾っておきたい。


ニュース・チェック

★午前の東京市場=ソニー、PS3米売上げ好調や格付け引き上げなどで急騰
今日午前の東京株式市場は朝方、下値懸念から一時17,000割れとなったが、その後、ソニーなどの高騰を原動力として切り返した。日経平均 が終値で前日比+118.54円高の17210.13円、またTOPIXも同 +16.75高の1692.08、JASADAQ指数は同+0.05高の86.94となった。ソニー(6758)は、米国でのプレステ3の売上げ好調やゲーム事業の赤字縮小見通し、格付けの引き上げなどから+280円高の5490円となった。全銘柄中で値上がり率上位3銘柄はデジタルスケープ(2430)、カイノス(4556)、アストマックス(8734)。また、ドル円相場は118.82-118.87円前後で推移、ユーロ円は154.85-154.94円前後で推移している。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

カブドットコム証券株式会社(8703)
■平成18年12月 委託手数料及び業務計数の開示(速報値)
http://www.kabu.com/company/pressrelease/2007/20070105.asp

松下電器産業株式会社(6752)
□DVDビデオカメラ VDR-D310、デジタルビデオカメラ NV-GS320を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?xR_2DF_21_kqp

ソニー株式会社(6758)
■動画用広色域色空間 「xvYCC」 の普及を目指して 新名称 「x.v.Color」 を提唱
対応製品の拡充・業界での名称統一を推進
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200701/07-001/index.html