▼景気ウォッチ/
電子・デバイス生産=来年前半にかけ予想外の落ち込み?
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、鉱工業生産全体にポジティブ・サプライズをもたらす一因となった電子部品・デバイス部門について、生産急落に注意する必要があるとの見方を示した(関連記事→P5)。
ポイント:
10 月の鉱工業生産統計では電子部品・デバイス部門の生産が+2.8%と予想外の拡大となった。さらに同部門の生産実現率、予測修正率はともにプラスとなっている。同部門では意図的な在庫積み増しが行われている。こうした意図的な在庫積み増しは2004 年春にもみられたが、改めて振り返るまでもなく、当時の意図的な在庫積み増しの後に待っていたものは、大幅な生産計画下方修正である。10 月の鉱工業生産統計はハイテク部門の生産が来年前半にかけて予想外の落ち込みとなるリスクを示した。
▼日銀ウォッチ/
市場と日銀=多少の「溝」なら追加利上げに傾斜へ
10月の生産および予測指数は、予想を大幅に上回り(10-12 月は前期比3.7%増)、日銀の利上げを後押しするものとなった。これで為替は円高に反応したが、それでも金融市場と日銀との「溝」は必ずしも埋まっていないようだ。
しかし、東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は29日、この「溝」が生じている背景を考えると、「これが完全に埋まらなければ利上げが出来ない、というものでもなさそうだ」として次のように語った――。
<国内的視点(市場)とグローバルな視点(日銀)との相克>
市場の認識では、景気には設備投資も含めて過熱感は無く、インフレ懸念も無い。経常黒字の継続は、貯蓄投資バランス上は国内の貯蓄超過(需要不足)が続いていることを示し、景気刺激策が望ましいことになる。しかも財政が緊縮型を余儀なくされるもとでは、なおさら金融引締めを急ぐ必要は無い、ということになる。つまり、国内均衡の視点やポリシー・ミックスの面から、「もうしばらく低金利でも問題ない」との結論に傾く。
一方、日銀の認識には、グローバルな視点と資産価格への配慮が加わる。金融のグローバル化が進む中では、中央銀行もグローバルな対応、つまり国際間の協調が必要になるからだ。今日の世界が過剰流動性による資産バブルやインフレが懸念される事態となり、欧米が既に利上げで流動性の供給を抑制するようになっている。しかし、その一方で日本が引き続き「超緩和」を続けているため、内外に大きな金利差が発生し、円で資金調達してグローバルに運用する「円キャリー・トレード」が高まっている。
▼10月鉱工業生産/
Xmas商戦がカギを握る、在庫調整の行方
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は29日、経済産業省が発表した10月の鉱工業生産統計(速報)について次のようにコメントした(関連記事→P3)。
①生産は前月比1.6%増と予想外の増加
②しかし、IT セクターの在庫水準は前回のピークを上回る
③クリスマス商戦が失望的なものに終われば、在庫調整は一段と深まる可能性あり
<生産のピークはやや後ずれした形>
経済産業省が発表した10月の鉱工業生産統計(速報)によると、生産は季節調整済み前月比1.6%増と事前予想(当社:同-0.9%、コンセンサス:同-0.4%)を大幅に上回り、サプライズな結果となった。予測調査では、製造業者は11 月に生産を前月比2.7%増、12 月に同0.1%増加する見通しとなっており、同省では「総じてみれば、生産は上昇傾向にある」と前月と同じ判断をしている。前年比では、7.4%増と2004 年8 月以来の伸び率であった。循環的には生産はすでにピークをつけたと見ていたのだが、やや後ずれした形となっている。
その他の項目では、出荷が前月比1.3%増(前年比5.6%増)、在庫が同0.8%増(同3.3%増)と3ヶ月連続増加した。また、在庫率は前月比では0.5%低下したものの、前年比では0.3%上昇と、6ヶ月ぶりにプラスに転じた。
▼株式相場予想/
再び、強気相場に転じるための「引き金」とは?
大和総研・投資戦略部チーフ・ストラテジストの三宅 一弘さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は、業績好調下で株価が停滞する現状の日本株は、「次なる上昇相場に備えるためのエネルギー蓄積局面」と位置づけ、次のように予想する――。
<最大の牽引役=先行きの景気+企業収益の好転・拡大>
日本株が再び強気相場に転じるためには何が必要なのか、あるいは何が引き金になるのであろうか。三宅さんは、最大の牽引役としてオーソドックスに「先行きの景気と企業収益の好転・拡大」にあると考える。景気の先行き不安の払拭や企業収益拡大に対する確信度が高まるケースである。
例えば、TOPIX と鉱工業生産指数の推移をみると、03 年春以降、日本株の上昇・調整の動きは、鉱工業生産指数とほぼ連動しており、今後、足踏み状態にある鉱工業生産指数の拡張が再び明確になるのかがカギになろう。加えて、消費(内需)の弱さを懸念する声が多いため、今後、雇用・所得環境の改善や、消費関連指標の好転が明確になるのかも要注目であろう。
<強気相場への転換=その他の3つの条件>
この他、日本株が再び強気相場に転じるためには、
以下のいくつかのケースが揃うとき、と考えている。
▼今日の株価予想/
NYでハイテク株買い⇒同セクターの買い期待
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
本日の東京市場は、買いが先行しそうだ。
日経平均株価は、今週に入ると底値固めから大幅高になるなど、過去1ヶ月以上にわたる調整局面を脱して戻りを試す局面。また、昨日は予想を上回る鉱工業生産にも素直に反応するなど、市場センチメントも回復してきており、昨日の米国市場のここ3週間で最大の上昇に、戻りを試す動きになりそうだ。特に、米国では、ハイテク株が証券会社の強気の評価を受けて買われており、東京市場でもこのセクターへの買いが期待できる。そのため、本日の東京市場は引き続きしっかりとした値動きとなろうが、さらに、日経平均株価が昨年末の終値16111円で上回り、年足でもプラスになるのかも注目される。
テクニカル分析
昨日の日経平均株価は大幅反発。寄り付きは15948円と、11月27日高値15912円や22日高値15914円を上回った。これにより、17日安値16067円~20日高値16036円、また28日高値15855円~29日安値15945円の2つのマドが見られる。これは、20日~28日の6日分の日足が下値に孤立するアイランド・リバーサル。相場反転のサインであり、10月24日高値16901円からの下落トレンドは、11月27日安値15615円で底値を入れたと見られる。そして、上値を16126円まで伸ばして、16901円~15615円に対する38.2%戻し(16110円)を達成。つぎは、50%戻しとなる16260円が上値のターゲットになる。
一方、下値は心理的な節目の16000円がサポート。ここには、200日移動平均線の16024円がある。仮にこれを割り込むと、100日移動平均線15906円が支持線。ただし、28日高値15855円からのマドを埋めると、あらためて安値圏でのもみあいになる可能性が強い。
話題の銘柄
ブリヂストン(5108)/業績の急回復でバリュエーション面に割安感が生じる
同社の06.7-9月期決算は、売上高が前年同期比11%増の7382億円、営業利益が同35%減の397億円。5月にピークをつけた天然ゴム価格上昇の影響が最も厳しい時期であったことに加え、北米乗用車用のタイヤが不振で増収効果が想定線を下回ったことから、ネガティブな決算内容となった。さらに、12~1月は厳しい見通しであることが多い同社の業績観測記事が出易い時期でもあり、株価の本格上昇を見込むのは時期尚早との見方がある。しかし、過去数年にわたって収益の圧迫要因となってきた天然ゴム価格は、従来想定より大幅に下落。また、原油価格も下落に転じたことで、石化系原材料の価格上昇の影響も07年上半期までと考えられる。原材料価格の下落に伴い、タイヤ価格はこれまでの値上げから値下げへの以降が予想される。同社も値下げの影響は避けられないと想定されるが、同業他社と比べると、◇数量拡大よりも製品構成改善を優先させていること、◇北米での値上げ効果の一部が07年に残ること、――などから収益へのインパクトは小さいといえる。
大和では原材料価格の影響や減価償却の増加から、06.12期の営業利益を前期比16%減の1790億円(前回予想1740億円、会社計画1650億円)と予想。数量増加・ミックス改善・原材料価格の下落から想定以上に収益が回復すると見て、07.12期営業利益2120億円→2530億円(06.12期比41%増)、EPS146.7円→180.2円に、08.12期営業利益2410億円→2900億円(07.12期比15%増)、EPS170.5円→210.6円に上方修正。業績の急回復でバリュエーション面に割安感が生じるとの見方から、投資判断を「2」→「1」に、目標株価を2750円→3000円(07.12期予想EV/EBITDA6.5倍)に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼Net Investor/売買人気15銘柄中トップ銘柄
【29日】売り、買いともに=ソフトバンク
ネット証券評議会は29日(木)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。
同日分の日次データは以下の通り――。
●東証IPO銘柄
■株式会社アトリウム (8993)
http://www.tse.or.jp/listing/new/200612/12atrium.html
当社グループは、「不動産流動化事業」「サービサー事業」「不動産ファンド事業」「不動産融資保証事業」と、不動産と金融の両分野にまたがる領域にて4事業を展開し、これらを有機的に連携させることにより、あらゆる不動産に関わる問題をワンストップにて解決することができることを強みとしています。今後も"社会資産に息を吹き込み、日本の活力を創造する"ことを企業理念のもと、"不動産「活性化」企業"(バリュー・プロデュース・コーポレーション)として、顧客満足の追求とコンプライアンス、コーポレートガバナンスの実践により、社会 に評価され、信頼される企業を目指してまいります。
同社ホームページ http://www.atrium.co.jp/
▼FX相場予想/
「値ごろ感」での「ユーロ売り」は止めた方が良い
元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は29日、為替相場の見通しについて概ね次のようにコメントした――。
11月28日の東京市場のユーロ/ドル(EUR/USD)は、[1.3125-35]レベルでオープン。
東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場と、ユーロ/ドル(EUR/USD)は、「ジリ高」に推移した。上下動を繰り返しながら、着実に、上昇した。
ロンドン市場で、[1.3150]を上に抜けて、ニューヨーク市場で、[1.3200]を上に抜けた。
高値は。[1.3205-10]レベル。
断続的に、ストップ・ロス(損切りのユーロ買い)がエグゼキュート(遂行)されている。
「値ごろ感でのユーロ売り(ドル買い)」が、スクイズされている。
♪♪♪♪♪♪♪♪
11月28日の東京市場のユーロ/円(EUR/JPY)は、[152.45-50]レベルでオープン。
東京市場のユーロ/円(EUR/JPY)は、[152.50]を挟んでの小動き。
概して、[152.35-55]程度で持ち合い。
ロンドン勢が参入して、「ユーロ買い円売り」を行った。
ロンドン市場の朝方に、152円台後半に上昇し、ニューヨーク市場の午後には、
153円台にしっかりと乗せた。高値は、[152.30-40]レベル。
断続的に、ストップ・ロス(損切りのユーロ買い)がエグゼキュート(遂行)されている。
「値ごろ感でのユーロ売り(円買い)」が、スクイズされている。
▼FX相場予想/
急上昇のポンドドル=さすがに一服感が出そう
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は29日、為替相場の見通しについて次のようにコメントした――。
昨日、ニュージーランドがちょっと心配だと書いた途端に上昇し、心配は杞憂に終わりました。
これでニュージーランド円はまた、77.40-79.00のレンジの中に入り込みました。
ポンドのほうは昨日も急上昇し、ポンドドルは1.9540近辺と2004年12月の1.9550までほぼ上昇してきました。さすがにちょっと一服感がでそうです。
ニュース・チェック
★午前の東京市場=株価は、日米景況悪化懸念の後退を好感して続伸
今日午前の東京株式市場は日米とも景況悪化懸念が薄れたことを好感して続伸。日経平均 が終値で前日比+130.08円高の16206.28円、またTOPIXも同 +14.57高の1594.67、JASADAQ指数は同+0.51高の84.44となった。全銘柄中で値上がり率上位3銘柄はメディネット(2370)、マルヤ(9975)、バーテックスリンク(9816)。またドル円相場は116.35-116.40円前後で推移、ユーロ円は152.96-153.12円前後で推移している。
★いちよし証券=「土台」築いた武樋社長が退任、新社長に小林執行役専務
いちよし証券(8624)は29日開催の取締役会で、12月1日付の代表執行役社長の交替を決議した。現社長の武樋政司が11月30日を以って取締役と代表執行役社長を退任し、12月1日付で現取締役兼執行役専務の小林正利氏が取締役兼代表執行役社長に就任する。武樋氏は相談役に就任する。交替の第1の理由は、武樋氏が平成7年に社長就任以来11年間で長期経営目標「ブランド・ブティックハウス」構築に役職員一同取り組んで来た結果、いよいよその「土台作り」の完了が確認されたこと、と言う。同社は、10月より平成21年3月をターゲットとした新中期経営計画をスタートさせ、「預かり資産3兆円、IPO主幹事会社数40社、ROE20%程度」等を目標として掲げている。これは既に完成した土台の上に「ブランド・ブティックハウス」を構築するための「棟上げ」。その実行のために、早期に新経営体制を構築することが理由の第2としている。
http://www.ichiyoshi.co.jp/ir/ir/pdf/20061129_j1.pdf
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
日本リテールファンド投資法人(8953)
■11/29資金の借入に関するお知らせ
■11/29資金の借入に関するお知らせ【ダイヤモンドシティ・テラス】
http://www.jrf-reit.com/ir/index.html
カブドットコム証券株式会社(8703)
自動売買(逆指値)関連の特許権取得のお知らせ
~「特許取得記念キャンペーン」を12月1日(金)から12月29日(金)まで実施~
http://kabu.com/company/pressrelease/20061130.asp
松下電器産業株式会社(6752)
□「Eco & Ud HOUSE(イーユーハウス)」リニューアルオープン
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?s1_2DF_1N_kqp
株式会社サイバーエージェント(4751)
「Ameba(アメブロ)」発の書籍、全国ローソンで発売開始
アメブロのブログ書籍化・映画化実績が国内最多へ
http://www.ameba.jp/ameblobook01.html

