景気・市場の錯覚・経済指標を読む・今日の株価予想・今日の長期金利ほか

▼景気・市場の錯覚/
 行き過ぎた不安=マクロ的視点で検証すれば解消!


東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は8日、数字の扱いには、時に注意が必要な場合があるとし、「最近でも、部分的な(ミクロの)問題が、全体(マクロ)の問題ととられて、行過ぎた不安を呼んでいるものがある」として、次の2点を取り上げた。

マクロとミクロの区別1=電子部品・デバイス部門の在庫調整
まずは電子部品・デバイス部門の在庫調整。ここでの在庫が、9 月末には前年比36.9%増と、近年にない積み上がりを見せたために、目先在庫調整の減産が見込まれている。例えば、生産予測指数では、10 月の電子部品が前月比6.7%の減産を予定し、当初の生産計画を下方修正している。

しかし、この部分的な生産調整が、鉱工業生産全体を調整に巻き込み、景気を圧迫するほどの影響力はない。例えば、電子部品・デバイスでの在庫残高は、昨年末から急速に拡大しているが、この間鉱工業全体の在庫をみると、逆に昨年末の前年比5.3%増から、この9 月は同0.9%増へと軽くなっている。電子部品以外の多くの産業ではむしろ在庫が軽減されていて、全体が在庫調整に向かおうとしているわけではない。


▼経済指標を読む/
  9月景気動向指数=来年前半の景気変調を示唆?

クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は8日、内閣府が発表した9 月の景気動向指数(DI)速報値について次のようにコメントした――。

①一致(50.0%)、先行(20.0%)とも景気判断の分かれ目となる50%を下回った
②一致指数が50%を上回らなかったのは半年ぶり、先行指数の50%割れは3ヶ月連続
③確報値では、稼働率指数がプラスと予想され、一致指数は50%割れ回避の可能性

<総じて堅調だった生産活動に好不調の差>

内閣府が発表した9 月の景気動向指数(DI)速報値によると、事前予想通り、一致指数が50.0%、先行指数が20.0%と、いずれも景気判断の分かれ目となる50.0%を超えることはできなかった。一致指数が50%を上回らなかったのは6ヶ月ぶりのことであり、先行指数はこれで3ヶ月連続、50%を下回っている。景気動向指数で判断する限り、足元から来年前半の景気の変調が示唆されよう。


▼今日の株価予想/
 押し目買いと戻り売り交錯、方向が変わりやすい展開へ

T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

本日の東京市場はもみあいからのスタートになりそうだ。
選挙結果を受けても米国株式が底固い動きを続けたことは、東京市場でも下値支えになる。ただ、昨日の急落による余波が残る上に、本日は11月限オプションの取引最終日であることや、あすの機械受注統計の発表など手控え材料も多い。そのため、押し目買いと戻り売りが交錯し、相場の方向が変わりやすい神経質な展開になりそうだ。

テクニカル分析
昨日の日経平均株価は反落。前日の安値16378円を下回ったことで、11月6日の安値16204円からの反発は、7日の高値16512円で早くも天井を打った形となった。結局、25日移動平均線16494円にも近い心理的な節目の16500円が上値抵抗線となった。さらに、16204円を一時下回ったことで、16512円からの下落基調が今後強まる可能性もある。16200円は、9月安値15513円(25日)~10月高値16901円(24日)までの上昇に対する50%押しであることから、昨日の安値16199円を割り込むと、次は61.8%押しの16040円が下値の目途となる。なお、200日移動平均線も16045円と、この水準にある。

一方、上値は前場終盤からの上限となっていた16200円台後半が1つの節目。ただし、16300円まで上値が伸ばせれば、16300円台半ばまでの戻りも期待できる。さらに、昨日の高値16423円を越えれば、16200円水準を底値とした反発基調が強まりそうだ。なお、終値を見ると、10月30日は16351円、31日は16399円、11月1日は16375円、2日は16350円、6日は16364円、そして7日は16393円であり、この6日間の終値は上下50円弱の狭い範囲におさまっていた。すなわち、相場は実質的には保ち合いであった。そして、昨日の終値はここから大きく下に放れたことから、短期的なトレンドが下方向に出始めた可能性がある。

話題の銘柄
住生活グループ(5938)/従来予想上回る業績改善、目標株価3000円

同社は11月6日、9月中間決算と同時に今07年3月期業績予想の上方修正を発表。中間期の経常利益は、前年同期比22%増の317億円で着地し、会社計画(280億円)を上回った。サッシの値上げ効果や、トステムの希望退職募集効果などが収益に寄与した。会社側ではトステムの業績改善を踏まえ、通期の経常利益見通しを従来の570億円→640億円(EPS119円)に引き上げた。大和では、従来予想を上回るペースでこれらの効果が現れてきていることを評価し、今07年3月期の経常利益を570億円→640億円(前期比9%増)に修正。来08年3月期以降に関しては、◇持ち家着工の回復、◇INAX値上げ効果、◇経費削減効果――などを勘案し、業績予想を増額修正。経常利益ベースで、08年3月期を570億円から700億円(前年比9%増・EPS136円)、09年3月期を790億円(同12%増・EPS156円)へ引き上げた。現在の株価水準は来期予想PER18倍と、同業他社の22倍を下回ることを考慮し、レーティングを「3」→「2」へ引き上げ。目標株価を3000円(来期予想PER22倍)に設定した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/


▼Net Investor/売買人気15銘柄中トップ銘柄

【8日】売り、買いともに=ソフトバンク

ネット証券評議会は8日(水)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。

同日分の日次データは以下の通り――。


●東証IPO銘柄 

■株式会社ゲームオン(3812)
http://www.tse.or.jp/listing/new/200612/12gameon.html
当社は、ブロードバンド環境の普及に伴い、更なる成長を続けているインターネットビジネスの中で、有力なコンテンツの一つであるオンラインゲームサービスを中心とした事業を展開しております。その他には、インターネットカフェ等へのソフトウェアライセンス許諾によるネットカフェ事業や、ゲームポータルサイト「Gpara.com」の運営、及び携帯電話機向けコンテンツの企画・運営等を行っております。
同社ホームページ http://www.gameon.co.jp/

■株式会社ダスキン(4665)
http://www.tse.or.jp/listing/new/200612/12duskin.html

当社は、経営理念に込められた「喜びのタネをまこう」をスローガンに掲げ、2,400を越える加盟店と共に、日本全国にサービスの提供を行っています。創業当時より、レンタル・フランチャイズ・ダストコントロールの革新的なシステムを導入し、さらにミスタードーナツ等新しい食文化も紹介する等、日本に豊かな「暮らし」の提案をしてまいりました。またビジネスモデルそのものが社会貢献であると位置付け、省資源・リサイクル・環境汚染防止についても長年に渡って取り組んできました。今後は、さらに地域信頼度NO.1の店作りを目指し、"健康""快適""おいしさ"を追求した商品やサービスの開発を進め、生活者や社会に密着した企業活動を全国の加盟店と共に行ってまいります。
同社ホームページ http://www.duskin.co.jp/


▼今日の長期金利/
 経済指標発表を前に、金利低下余地も限定か

三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)予想しについて、概ね次のようにコメントした――。

<予想レンジ>
・長期金利(#282)1.705%~1.740%
・債券先物(12月限) 134.15円~134.55円

<シナリオ>
長期金利はもみ合い。意外に慎重だった水野日銀審議委員の講演、および米債相場の続伸は金利低下要因。もっとも、明日の機械受注統計や来週の7-9月期GDP統計発表を前に、低下余地も限定的だろう。昨日急落した日経平均株価の動向にも注目が集まる。

債券先物チャート
12月限の日足は下影陽線・大引け坊主でマド埋め(134.52円:11月2日のザラバ安値)をうかがっている。


▼今日の債券相場/
 昨日の引け際地合い+米債高=相場強含みへ

日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

本日の想定レンジとコメント …強含み、カーブは今日こそフラット化圧力と見込む
昨日の水野発言を市場はマイルドと判断、一昨日の総裁発言と相殺された。

市場はバランスを取ったと勝手解釈していよう。それはともかく、昨日の引け際の地合いに米債高が加わり、相場強含みを予想。カーブは今日こそ長期、特に超長期の需要を受けてフラット化圧力がかかると見込む。(AM6:30、佐野さん)
本日の想定レンジ(長国先物12月限) : 134円24銭 ~ 134円60銭


ニュース・チェック

★午前の東京市場=為替はやや円安、株価はNYダウ高値更新も小動き
今日午前の東京株式市場はNYダウが終値で19.77ドル高の12,176.54ドルと市場最高値を更新しが、重要指標などを控え小動き。ナスダック総合指数やS&P500も上昇した。米国株は中間選挙で共和党が敗北したことで懸念されたが、ラムズフェルド国防長官の辞任やハイテク株の上昇で不透明感を払拭した格好。日経平均 が終値で前日比+8.35 円高の16224.09円、またTOPIXも同-1.84安の1595.66、JASADAQ指数は同-0.23安の85.10となった。全銘柄中で値上がり率上位3銘柄はアムスク(7468)、日本テレホン(9425)、鈴木工務店(1995)。またドル円相場は117.91-117.94円前後で推移、ユーロ円は150.37-150.45円前後で推移している。

★カカクコム=ユーザー参加型の為替相場予想サイト『外為羅針盤』を新規オープン
株式会社カカクコム(東京都文京区、代表取締役社長・田中実氏:2371)は、個人投資家の外貨投資意欲および、市場に与える影響力の高まりを背景に、11月8日(水)より、子会社の株式会社カカクコム・フィナンシャル(東京都文京区代表取締役社長 木島俊哉)1にて、ユーザー参加型の為替相場予想サイト『外為羅針盤』を新たに提供開始した。
参照URL:http://fx-rashinban.com/
リリース: http://kakaku.com/info/press_release/20061108.pdf

★サイバーエージェント=サッカー「東京ヴェルディ1969」スポンサーデーにご招待
株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:藤田晋氏:4751)はJリーグ所属東京ヴェルディ1969(正式名称:株式会社日本テレビフットボールクラブ 本社:東京都稲城市、代表取締役会長兼社長:萩原敏雄氏)の11月18日(土)14:00キックオフのホームゲームにおいてサイバーエージェントスポンサーデー「アメブロAmusement」を開催し、インターネットを通じて当日の試合に招待する。
http://amebaverdy.ameba.jp/

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

松下電器産業株式会社(6752)
□デジタルハイビジョンビデオカメラ HDC-SD1/HDC-DX1を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?pN_2DF_1E_kqp
□DVDビデオカメラ用片面2層8cmDVD-Rディスクを発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?pO_2DF_1E_kqp