▼日銀・追加利上げ/
決め打ちは早計、大きな山場は「日銀法第4条」
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、先のGDPを受けて実現性が高まった日銀による追加利上げについて、大きな山場「日銀法4条問題」が残っているとして次のように語った――。
ポイント:
7-9 月期GDP 成長率の上ぶれを受けて市場では早期追加利上げ予想が強まった。しかし、早期追加利上げ論がこのまま「あっさり決まり」となるわけではない。まだ、大きな山場が残っている。日銀法第4 条問題である。来年2 月までの追加利上げのリスクをみておくことは必要であるが、決め打ちすることは望ましくない。
<市場とメディアはほぼ味方、財務省も付きつつある>
金融政策正常化論にこだわる日銀は、市場とメディアをほぼ味方につけたと言えるのではないか。財務省も、日銀の側に付きつつある。日銀の早期利上げは、以下の2 点の理由から財務省にとって都合が良いものであるからだ。1 つは、財政拡張圧力に対する牽制である。第2 には、上記の点とやや非整合的に聞こえるかもしれないが、国債費の抑制である。
▼点検・景気指標/
最近の景気指標では、「弱さ」を過大表示の感
日本については、このところ弱い景気指標が続いたために、急速に景気観が悪化していた。しかし、7-9 月のGDPが予想を上回る年率2%成長となり、更にその前の4-6 月期も当初の年率1%成長から1.6%成長に上方修正、こちらは景気の堅調さを示している。
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は15日、「どちらが実態なのだろうか」と疑問を呈して、こう語った――。
▼経済指標を読む/
9月第3次産業活動=非製造業の脆弱さを示唆
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は15日、9月の第3次産業活動指数と日銀が発表した製造業部門別投入・産出物価指数について次のようにコメントした――。
①9月の第3 次産業活動指数は前月比1.3%下落
②7-9 月期では前期比0.7%下落となり、2 年ぶりにマイナス。非製造業の弱さを示唆。
③10 月の交易条件は、原油価格の下落で前月より0.5%ポイント改善
9月の第3次産業活動指数
9月の第3次産業活動指数は前月比1.3%下落となり、事前予想(当社:同0.2%下落、コンセンサス:同0.6%下落)を大きく下回った。前年比では0.9%上昇と、2004 年10 月以来の低い伸び率となった。その結果、7-9 月期は前期比0.7%下落と、2 年ぶりにマイナス、前年比では1.4%上昇と、前期の2.6%上昇から大幅に伸びが鈍化した。14日発表された7-9月期のGDP 統計では、外需と企業設備投資に牽引される形で、予想以上の堅調さを示したものの、第3 次産業活動指数の鈍化は、非製造業部門の脆弱さを示唆するものである。
業種別に見ると、9 月の下落に最も寄与したのは、卸売・小売(前月比3.1%下落)で、-0.74%ポイント寄与した。小売業は前月比0.8%の下落にとどまったものの、卸売が同4.8%下落と大幅なマイナスとなった。また、情報通信業(同2.9%下落)は、ソフトウェア業(同7.1%下落)、固定電気通信業(同8.0%下落)を中心に3 ケ月連続でマイナス、-0.28%ポイントの寄与となった。ソフトウェア業は7-9 月期に前期比6.0%下落しており、これは第3 四半期の設備投資の下方修正要因となる可能性が高い。一方、医療・福祉が前月比1.1%上昇(寄与度:+0.10%ポイント)、飲食店・宿泊が同1.0%上昇(同+0.06%)したものの、ウェイトが小さいことから、全体に与える影響は限定的であった。
▼長期投資家/
「投資運用の鉄則」に則ったファンドの普及法
さわかみ投信・社長の澤上篤人さん(Atsuto Sawakami/President, Sawakami Asset Management Inc.)は従来から、積極的に顧客資産を獲得する姿勢は取らず、その理由を「長期的に見て投資家顧客のプラスにつながらない」としている。
具体的には、次の3点をマイナス面として挙げる――。
第1は、積極的に顧客獲得の営業活動を展開すれば、それだけコストがかかる。そのコストは、「販売手数料となって顧客の負担に転嫁されるか、信託報酬などで運用成績の一部を食ってしまうことになる」と言う。
第2に、顧客資金を取り込もうとすると、どうしても「販売しやすい」を念頭に置いた商品設計になってしまう。「皆が売っている安い時に、将来に向けて投資価値が高まるであろうものを、静かに拾っておく」のが投資運用の鉄則である。運用商品も同じことで、不況の最中や相場の長期低迷時に少しずつでも販売実績が上がっていくのが理想である。
第3は、長期運用商品は「投資家顧客に選ばれる」ぐらいが丁度いい。それには、やはり実績とブレのない運用が醸し出す安心感で、口コミで顧客層が広がっていくのが一番。「運用する目的も時間軸もバラバラな投資家が雑多に集まった状態では、まともな運用などできやしない」と言う。
▼今日の株価予想/
13日安値15,913円からの上昇トレンド続く
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
本日の東京市場は、買いが先行しそうだ。
堅調な米国株式の値動きに加えて、円相場が軟化していることが相場の下値支えになる。とはいえ、予想を上回るGDPの発表を受けた買い戻しには一巡感もあり、上値を積極的に追う動きにはつながりにくいだろう。それでも、全般には好調な企業業績や底固い景気の状況を受けて押し目に買いは入りやすい。そのため、本日の東京市場はもみあいながら、ここ2日で回復した株価水準を固める動きになりそうだ。
テクニカル分析
昨日の日経平均株価は反落。ただし、一旦は上値を16373円まで伸ばし、今月13日の安値15913円からの上昇トレンドが続いている。ここからの上値の目途は、10月高値16901円(10月24日)~15913円の下落に対する50%戻しとなる16410円。これを上回ると、61.8%戻しの16520円がある。先週の高値16512円(11月7日)もあり、16500円を越えた水準も注目される節目になる。なお、10月30日~11月7日までの6日の間は、終値がすべて16350円(2日)~16398円(6日)という50円に満たない狭いレンジの中にあった。そのため、このゾーンが終値でみた強い上値抵抗線である。逆にこれを突破すれば、16300円台後半を支持線として、さらなる上昇トレンドの拡大が期待できる。一方、下値では、今月初めの相場で下げ止まりのポイントになっていた16200円が最初のサポート。また、14日の安値16176円も下値の節目になるが、これを割り込んで13日の高値16067円からのマド埋めとなれば、反発にも一巡感が強まりそうだ。
話題の銘柄
住友商事(8053)/来期利益モメンタムの高さが株価を押し上げへ
ゴールドマンでは、総合商社に関して2007年度のセクター展望と題するレポートを作成。商品価格の一服が予想される来期以降の業績は、資源の数量効果(権益持分ベースの生産量の拡大)非資源の投資効果(M&Aによる事業基盤の拡大、既存投資案件の回収期入り)がポイントになるとみている。2007年度の商品市況の見通しとして、鉄鉱石(粉鉱)51.7$/t(2006年度47.0$/t)、原料炭((強粘結炭)100$/t(同115$/t)、原油68ドル(同66ドル)で高止まり、銅262セント/ポンド(同295セント/ポンド)を予想。これらの前提に基づき、来2008年3月期の純利益を予想。三菱商事3600億円(前期比-12.2%)、三井物産3300億円(同+10.0%)、住友商事2300億円(同+19.8%)、伊藤忠商事1800億円(同+3.4%)、丸紅1180億円(同+0.0%)、豊田通商620億円(同-16.8%)と想定した。三井物産は豪州での原油生産開始に伴う権益ベースの数量増、住友商事は住商リースの100%子会社化、海外IPP 事業の新規稼動、みなし売却益計上(税後250億円)が寄与し2桁増益、三菱商事は原料炭価格の下落に加え、今期のキャピタルゲイン計上の反動から2桁減益になるとみている。なお、豊田通商の経常利益は2桁増益だが、親会社の税負担発生で純利益は減益とみている。今後12ヵ月の目標株価を伊藤忠1140円(従来は1090円)、丸紅730円(同700円)、豊田通商3330円(同3240円)、三井物産2170円(同2160円)、住友商事1980円(同1820円)、三菱商事2550円(同2550円)に設定。目標株価との乖離率が大きい住友商事の投資判断を「中立」→「買い」に格上げ。今後、来期利益モメンタムの高さが株価を押し上げ、コンセンサス予想が上振れるとみている。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼Net Investor/売買人気15銘柄中トップ銘柄
【15日】売り、買いともに=ソフトバンク
ネット証券評議会は15日(水)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。
同日分の日次データは以下の通り――。
●東証IPO銘柄
■トーセイ株式会社 (8923)
http://www.tse.or.jp/listing/new/200611/11tosei.html
当社グループは、不動産流動化事業、不動産開発事業、不動産賃貸事業、不動産ファンド事業、不動産管理事業、オルタナティブインベストメント事業の6事業を総合力と相乗効果を持って展開しております。心豊かなプロフェッショナルとして、常に「モノづくり」にこだわり続け東京都を中心に不動産の価値再生を行なってまいりました。今後は不動産と金融の融合したビジネスを拡大し、「あらゆる不動産シーンにおいて新たな価値と感動を創造する」という企業理念を実践し、無限大の成長と可能性を追求してまいります。
同社ホームページ http://www.toseicorp.co.jp/
▼ポンド円予想/
追加利上げ期待に水差され、もみ合い入りか?
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。
昨日はイギリスの物価報告が発表されました。
イギリスはインフレターゲット制を採用していて、物価上昇率を2%に抑えようとしてやっています。しかし、現在は2%台後半で、目標を上回っています。それに対して、(利上げの効果で)思ったより物価は早く下がってきそうだという認識を示していて、追加利上げ期待に水を差すことになりました。
折角いい感じで戻っていたのに、残念な結果となりました。
ポンド円はもみ合いに入ってしまいそうな様子です
ニュース・チェック
★午前の東京市場=株価は、米国株高や先物買いで上昇
今日午前の東京株式市場は米国株高や先物買いで上昇。日経平均 が終値で前日比+72.81円高の16316.28円、またTOPIXも同+4.28高の1596.28、JASADAQ指数は同-0.19安の84.95となった。全銘柄中で値上がり率上位3銘柄は櫻護謨(5189)、新報国製鉄(5542)、山加電業(1789)。またドル円相場は117.83-117.88円前後で推移、ユーロ円は151.12-151.22円前後で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
日本電気株式会社(6701)
NTTの次世代ネットワーク(NGN)フィールドトライアルの中核となるネットワーク製品群を受注
http://www.nec.co.jp/ir/ja/index.html
積水ハウス株式会社 (1928)
「住まいの図書館『住まい学体系』第二期 第101巻『五一C白書』発刊」
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2006.html

