▼個人消費ウォッチ/
消費減速はトレンド、一時的な現象ではない
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、10月の景気ウォッチャー調査を踏まえ、「10月も冴えない個人消費」として、今後の個人消費を懸念する――。
ポイント:
GDPベースでみた実質個人消費は7-9 月期に大きく減速した。日銀は個人消費減速の主因を天候不順とみており、一時的な現象と割り切っている。しかし、個人所得の伸びは鈍ってきており、個人消費の減速は天候要因のみで説明できるものではない。こうした中で10月の景気ウォッチャー調査が公表されたが、結果は冴えない。個人消費はトレンドとして悪化しており、場合によっては、2 四半期連続でのマイナス成長もあり得るだろう。
▼米FRBと市場/
利下げ期待後退⇒「金融相場」期待の株価も調整
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は8日、米FRBの金融政策について、「FRB、利下げは暫らく困難に」と題して次のように語った――。
このところ値動きが荒っぽくなっていた米国債市場だが、先週末の一連の指標を受けて、当面の利下げ期待が後退し、長期金利が再騰、「(利下げによる)金融相場」を期待していた株式市場にも一時調整が入った。
<利下げ期待後退の主役は10月米雇用統計>
主役は10月の雇用統計。表向きは雇用の増加数が事前の予想を下回ったが、それ以上に前月までの数字がまた大きく上方修正され、しかも労働投入量が、10 月はかなり高くなっているために、10-12 月期のGDPが7-9 月の1.6%成長から大きくリバウンドするとの期待を呼んだ。しかも、失業率が4.4%にまで低下し、これまでの低下基調が依然崩れておらず、労働需給の引き続く逼迫化のなかで、賃金上昇率が高まる傾向が続いている。
▼経済指標を読む/
10月マネーサプライ=個人のリスク資産シフト続く
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は9日、日銀が発表した10月のマネーサプライと、貸出・資金吸収動向について次のようにコメントした――。
①M2+CD は前年比0.7%増、コンセンサスどおり。広義流動性は同2.1%増
②特殊要因調整後の銀行貸出平均残高は、前年比2.1%増と3 ヶ月連続鈍化
③銀行貸出の伸び率鈍化は、7-9 月期GDP 成長率鈍化の予想と整合的
日銀が発表した10月のマネーサプライ統計によると、M2+CD は前年比0.7%増と伸び率は前月から0.1%ポイント上昇、コンセンサスどおりであった。季節調整済みでは前月比(年率)1.4%増と3ヶ月連続増加、3ヶ月前比(年率)では2.9%増加しており、4 月以降減速傾向にあったM2+CD は下げ止まりつつあるようだ。ただ、前年比では依然として、1%台を下回っており、低位で推移していることに変わりない。
<ゼロ金利解除後、法人中心に預金通貨から定期預金へマネーシフト加速>
内訳は、M1 が前月に続き大幅に鈍化(前年比1.5%増→同0.7%増)する一方、準通貨は同0.4%増と99 年11 月以来ほぼ7 年ぶりにプラスに転じた。M1 では、現金通貨が同1.5%増と前月より0.1%ポイント伸び率が拡大したのに対し、預金通貨が同0.6%増と前月の同1.5%増から大幅に鈍化した。まだ、10 月分の詳細は発表されていないものの、9月までの数字から判断すると、7月の日銀ゼロ金利政策解除後、法人を中心に預金通貨から定期預金へマネーをシフトさせる傾向がやや加速しているようだ。
▼今日の株価予想/
ポジション調整を続けながら、午後の機械受注を待つ
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
本日の東京市場も売りが先行しそうだ。
さらに、朝方は11月限オプションのSQにともない、まとまったバスケット売買が入ることから、その落ち着きどころをまずは探ることになりそうだ。その後は、ポジションの調整を続けながら、午後2時に発表される機械受注を待つことになろう。とりわけ、今回の同統計は、予想のぶれが大きい上に、来週にはGDPの発表を控えていることから注目度も高い。したがって、本日の東京市場は、朝方の売買が落ち着いた後は、経済統計の発表などに備えてもみあいになりそうだ。
テクニカル分析
昨日の日経平均株価は続落。目先では11月7日の高値16512円からの下落トレンドが見られる。現状は、9月安値15513円(25日)~10月高値16901円(24日)までの上昇に対する調整だが、その50%押しである16200円水準を終値ではひとまず維持した形。ただ、一旦はこれを大きく割り込んだことから、61.8%押しの16040円や200日移動平均線16049円が次の下値の目途として意識される。なお、昨年末の終値16111円(2005年12月30日)も、年足の観点からは注目される節目である。一方、上値は、昨日の高値16286円がポイント。これを超えると、昨日の安値16094円が一旦は底値となり、新たな上昇トレンドも期待できる。その際には、10月30日~11月7日まで6日間の終値が集中している16300円台後半が、強い上値抵抗線になりそうだ。
話題の銘柄
いすゞ自動車(7202)/今後12ヶ月の目標株価を420円→540円に引上げ
同社は11月7日、トヨタとの資本・業務提携を発表。トヨタが同社株の5.9%を取得し、ディーゼルエンジンの共同開発を中心に幅広い環境技術での提携を目指す。ゴールドマンでは直接的効果が期待できる点に、トヨタ向けディーゼルエンジンの供給拡大を挙げた。トヨタの現行ディーゼルエンジンは、BMWやプジョーと比べて燃費面で優れているとは言い難く、3年後をメドに開発されるエンジンが、欧州で販売されるトヨタのディーゼル車で全面的に採用される可能性があると指摘。また、ガソリン・エンジン主体の北米でも、ディーゼル車を投入する動きもあり、トヨタ向けに6.6リッターのエンジンを供給可能と考えられる。間接的にはトヨタのヒト・モノ・カネ面でのプラス効果が期待される。今回の提携は短期的な効果が期待できないとして、業績見通しは従来予想を据え置いた。しかし、08.3期予想PERでは現在の12倍から、少なくとも日野自動車の15倍水準への上昇は十分考えられるとして、今後12ヶ月の目標株価を420円→540円に引き上げ、同時に投資判断も「中立」→「買い」へ変更した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼Net Investor/売買人気15銘柄中トップ銘柄
【9日】売り、買いともに=ソフトバンク
ネット証券評議会は9日(木)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。
同日分の日次データは以下の通り――。
●東証IPO銘柄
■株式会社ダイナック(2675)
http://www.tse.or.jp/listing/new/200611/11dynac.html
当社は、サントリーグループの飲食店経営企業として、「食の楽しさをダイナミックにクリエイトする」をスローガンに、あらゆるお客様の飲食ニーズに応えるため多業態展開により、付加価値の高い商品とサービスの提供に努めております。また、ゴルフ場やスキー場などのリゾート施設やサービスエリア内でのレストラン運営をはじめ、ケータリングサービス等、新しい食文化を創造していくことで潤いある社会づくりに貢献していきます。
同社ホームページ http://www.dynac.co.jp/
▼ディーラー情報交換会/
円独歩安で「円高予想が大半」だが疑問も・・・
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨日9日、定例のディーラー情報交換会に出席し、その模様を次のように語った――。
あまりに動かないので、みんな諦め気味の感じです。
全体的な相場観では、どちらかというと円高予想という人が大半で、私が一番の円安派という構図でした。やっぱりこれだけ、円の独歩安が続くと、反動が大きいのではないだろうかという気持ちがみんなの中にあるようです。しかし、確かに円独歩安なんですが、世の中そんなに円ショート(円売り)がびっくりするほど溜まっているようには思えないのですが、私のしらないところに溜まっているのでしょうか。
また、今朝は為替相場の見通しについて次のようにコメントした――。
BOE(英イングランド銀行)が利上げをする前から、ポンドとユーロが上がっていきました。
実は昨日、ディーラーの会議で、「最近、ユーロ円のショートで苦しんでいる人多いんだよ」と言っている方がいました。「当局がユーロ円の上昇を止めるような口先介入をしているので、それに乗ってショートにしているらしい」ということでしたが、当局も本気ではないのに、それに乗るというのもどうかな、と個人的には思います。結局、それがあぶりだされる形で上昇。しかし実際にBOEが利上げをすると調整のポンド売りが入り、やや下落。
その後、クロス円の上昇でドル円も上昇していたのが、中国が外貨準備をドル以外にももっと分散するといって、ドルは下落。ミシガン大学消費者信頼感指数も弱く、ドルは弱めです。Hラインも若干上に抜けましたが、結局落ちました。Hラインを信じて118.40近辺でドルショートにして儲けた人から、H君にお礼の連絡がいくつか来ているとか・・・嬉しいやら悲しいやら。
ニュース・チェック
★午前の東京市場=為替はユーロ上昇、ドル下落、株価はもみ合い
今日午前の東京株式市場はSQや午後発表の機械受注統計を控えてもみ合い。日経平均 が終値で前日比-58.46円安の16140.11円、またTOPIXも同-6.42安の1582.64、JASADAQ指数は同-0.28安の84.98となった。全銘柄中で値上がり率上位3銘柄はクリエアナブキ(4336)、デザインエクスチェンジ(4794)、日本和装ホールディングス(2499)。またドル円相場は117.55-117.60円前後で推移、ユーロ円は151.15-151.20円前後で推移している。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
松井証券株式会社(8628)
オンライン取引のセキュリティ強化について
http://www.matsui.co.jp/about_matsui/disclose/press/new.html
株式会社カカクコム(2371)
価格.com、ユーザーによる店舗評価機能『ショップ評価』を提供開始
~買物に必要な判断材料の拡充を図る~
http://kakaku.com/info/press_release/20061109.pdf

