PRESSブリーフィング・米FRB金融政策・米国経済ウォッチほか

■PRESSブリーフィング/
  仏系大手運用会社が予想する為替&株式相場
   ~ソシエテ ジェネラル アセットマネジメントの投資専門家が東京に結集~


運用資産残高およそ3,340億ユーロ(約50兆円:6月30日現在)を誇る世界でもトップクラスの資産運用会社であるソシエテ ジェネラル アセット マネジメント(SGAM)は昨日18日、東京丸の内のパレスホテルで「世界経済2007 -アメリカの不動産バブル崩壊は世界不況の引き金となるか」と題して、プレス・ブリーフィングを開催した。

世界の拠点から最高投資責任者(CIO)やエコノミストなど投資専門家を東京に集まり、米国、欧州、日本を含むアジアの3市場に分け、グローバルな視点で2007年の世界と日本の経済、マーケット動向を予想した。

まず、仏大蔵省OBで1994年~97年まで仏大蔵大臣の経済主席顧問を務めたSGAMパリ本社副社長のオリヴィエ・ガルニエ氏(写真上)は2007年の世界経済について、「主要国のGDP見通しはIMFの見通しをやや下回る」とした上で、米国は2.5%成長、日本と欧州は2.0%弱の成長になるとのみ通しを示した。

以下では、主に為替市場と株式市場の見通しにスポットを当て、
各氏の見方をレポートする――。

第1部 為替市場の見通し=今後、ゆっくりと円高進む
ガルニエ氏は為替相場について、「円は20%ほどアンダーバリューに置かれており、ドル、ユーロと比べて変則的な通貨となっている」と語った。日本経済はすでにデフレから脱却しているにも関わらず、誰も円に目を向けないし、余りにもリラックスしていると言う。

ガルニエ氏は「近い将来、円は大幅に上昇していく可能性がある。特に、ドルよりもユーロに対して上昇すると見る」として、ドル円は6~12ヶ月で115円、ユーロ円は12ヶ月後に140円と予想する。円が対ドルで上昇する場合も、依然として日米金利差があるため急速な上昇はなく、「ゆっくりと上昇する」と見ている。また、円以外のアジア通貨も長期的に上昇していくと見込んでおり、円の上昇に影響すると言う。

ただ、SGAMの米国運用拠点、TWCグループCIOのジェフリー・ガンドラック氏は「歴史的にみて、米国経済が減速するとドルは強含む傾向が窺える」と言う。これも、円の上昇が緩やかになる一因と言えるだろう。

▼米FRB金融政策/
  雇用統計次第では、12月FOMCで追加利上げも


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、米CPI統計の鈍化にも関わらず、「追加利上げの可能性高まっている」との見通しを示し、次のように語った――。

ポイント:
9 月の米国CPI 統計は、エネルギー価格の大幅反落を受け、予想どおり、総合前年比が前月の+3.8%から+2.1%に急激に鈍化した。他方、コア前年比は+2.9%となり、前月から0.1%ポイント上昇した。過去のパターンを想定すれば、エネルギー価格の下落を受けてコアCPI が鈍化する可能性が高いため、追加利上げの必然性は低い。しかし、今回は、2004 年央以降の2 年にも及ぶ金融引き締めにもかかわらず、失業率の下げ止まりと賃金のピークアウトが確認されておらず、追加利上げの余地を十分に残している。11月3日の雇用統計で失業率が横ばいないし低下した場合、12月12日のFOMCにおける追加利上げの可能性が一気に高まるだろう。

▼米国経済ウォッチ/
 先行きは、むしろ「上ぶれ」の可能性すらある


東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は18日、米国経済について、「悪化指標の裏に強い真実」として次のように語った――。

<悪化した米国経済指標の読み方のてん・性高まる米国>

米国では9月の雇用が期待はずれであったのに続き、8月の貿易収支や9月の小売が、予想外の悪化を見せたことから、7-9月期のGDPが大幅減速となる、との見方がひろがり、米国経済への不安感を強めた。しかし、これらの指標を表から見るか裏から見るかで、評価が変わる。

貿易赤字=輸出の増加基調は生産・投資にプラスの寄与 
まずは8月の貿易赤字が、事前の予想に反して、699億ドル(前月は680億ドル)に拡大、過去最大の赤字を記録した。米国の貿易赤字もそろそろ拡大に歯止めがかかる、との期待が裏切られ、赤字の拡大傾向がどこまで進むのか、不安を投げかけた。 同時に、実質ベースの純輸出も悪化、7-9月期の純輸出はGDPを0.8%程度押し下げる可能性がある。もともと住宅の減少で弱めのGDPが予想されていたところへ、外需まで成長の足を引っ張ることになれば、大幅減速となって、利下げ期待につながる、というもの。

しかし、こうした評価は一面的だ。全体でみると貿易赤字は拡大が続いているのだが、今年に入ってからは、原油を除いたベースの赤字に縮小の動きが見られる。7月、8月と限界的にはまた赤字が大きくなったが、それでも昨年秋や今年1月の水準よりはまだ小さい。実勢ベースでは今年に入って縮小基調となっている流れは変わっていない。

また、収支では赤字が拡大したものの、このところ輸出の増加基調がはっきりしており、明らかに生産や投資にプラスの寄与をしている。従って、純輸出の減少は輸出の不振を示すものではなく、輸出の好調と、それ以上に内需が強く、その結果として輸入が増えたことになる。これは現在の米国経済が、一般の懸念とは裏腹に、輸出、内需ともに堅調であることを示唆するものだ。


▼今日の株価予想/
 現状、16,028円からの上昇トレンドに対する調整局面


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

本日の東京市場は買いが先行しそうだ。
週初の急伸後は戻り売りに押される場面が続いたが、昨日終盤の急反発で利益の確定売りにも一巡感が見られる。また、米国株式もピッチは鈍っているものの、NYダウが12000ドルを一旦超えるなど上昇基調は保っていることで、これも下値支えになろう。一方、東京市場でも、本日のHOYAなどから決算発表が本格化することで、押し目があれば企業業績を期待した買いが下値を支えよう。そのため本日の東京市場は、戻り売りを確かめながら下値を買うことで、底固い値動きになりそうだ。

テクニカル分析
昨日の日経平均株価は反発した。ただし、朝方は前日の安値16561円を下回ったことで、10月16日高値16732円が今月の安値16028円(10月4日)からの上昇トレンドの天井になり、現状はその上昇に対する調整局面といえる。昨日の安値は16466円であったが、これは16028円~16732円までの上昇の38.2%押し16463円にほぼ一致。株価の面では、調整相場の下値目途の1つには達した。また、先週のレンジ16325円~16620円(10月10日安値・高値)の中心も16470円だったが、これも明確に下回ることなく反発したことで、16028円からの短期的な上昇基調はなお維持されている。ここからの上値の節目は10月16日高値16732円。これを上回ると5月11日安値16840円~12日高値16655円までのマド埋め、すなわち16840円が次のターゲットとなる。一方、下値の直近の節目は先週の高値圏の16600円水準。また、心理的な節目の16500円もサポートとなる。ただし、昨日の安値を割り込むと調整が本格化するだろう。

話題の銘柄
アミューズ(4301)/同社が上方修正した通期業績は「保守的」

10月17日、同社は中間および通期業績計画を上方修正した。中間期経常利益は、アーティストマネジメント事業の新譜印税収入が好調に推移したことから、-0.8億円の赤字を見込んでいたが2.15億円上回る1.35億円となった。そして上期の状況を踏まえ、通期経常利益計画を10億円から11億円へ上方修正した。メリルでは、「下期において、同社の主力アーティストであるポルノグラフィティ、福山雅治は、オリジナルアルバムの販売を計画し、同時にコンサートも積極的に行う予定である。両アーティスト関連売上は、同社の新たな業績計画には織り込まれているものの、アルバムの販売状況によってはアーティストマネジメント事業の収益は、上振れする可能性もあると見ている。上期不振であったビデオ・DVD販売は、下期に邦画関連を中心に新たなDVD作品をリリース予定(北斗の拳、涙そうそうなど)であること、また、映画の公開を控えていることから回復を見込んでいる。同社の新規業績計画は、第3四半期までに具体化している事業計画を中心に見直されているが、当社では、下期から新譜を中心とした着うたなどの音楽配信ビジネスなども期待できると考えており、同社の業績計画は保守的であると見ている」と指摘。今2007年3月期連結経常利益を会社計画11.0億円(EPS73.6円)に対し13.55億円(EPS92.7円)、来2008年3月期17.55億円(EPS124.1円)、2009年3月期26.05億円(EPS183.3円)と予想。投資評価「買い」、目標株価4100円を継続した。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼Net Investor/売買人気15銘柄中トップ銘柄
【18日】売り、買いともに=ソフトバンク

ネット証券評議会は18日(水)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。

同日分の日次データは以下の通り――。

▼ドル円予想/
 マネーフローからは、「米株高+ドル高」に限界の兆し


大和総研・経済金融調査部・為替分析担当シニアエコノミストの亀岡裕次さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は先週、「米景気のソフトランディング期待が米国株とドル上昇につながってきたが、マネーフローからはそうした動きが限界に近づいているようにみえる」と語った。

<マネーフローの傾向が変わり始めた可能性>

最近数ヶ月間、資本流出傾向にあった日本の証券投資収支に変化の兆しがみえる、と言う。
財務省『対外及び対内証券売買契約等の状況』によると、9 月24~30 日の週は1.5 兆円の資本流入超過となり、黒字は3 月12~18 日の2.5 兆円以来の高水準となった。翌週は年度下半期最初の週ということもあり、資本流出に転じたものの、前年より流出幅は縮小した。

亀岡さんは、「マネーフローの傾向が変わり始めた可能性もある」として、為替相場にも関わる要素として注目に値する、と見ている。

▼ドル円予想/
米景気懸念後退=ドル相場は基本的にしっかり


マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。

昨日はアメリカの9月の住宅着工件数が発表されましたが、予想よいかなり強い結果となりました。 164万戸の予想に対して、117万2000戸ということでした。

その前の日に発表された全米住宅建設業協会の10月の住宅市場指数もそれほど悪くなったかことを見ても、アメリカの景気が急速に落ち込んでいくというシナリオは分が悪くなってきました。

市場の反応は鈍いのですが、まあ基本的にドルはしっかりしているということでしょう。

▼今日の債券相場/
10年1.80%台乗せには、押し目買い需要


日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

本日の想定レンジとコメント …10 年1.80%台の押し目買い需要、5年1.30%のサポートに期待
昨日はまだその強さを見せてはいないものの、10年の1.80%台乗せには押し目買い需要があり、同様に(それ以上とも言えるが)、5年の1.30%はサポートとなろう。昨日の米国市場は強弱材料が入り混じる。しかし、長期金利反発が終わったのは朗報。本日は下押す場面があっても、上記ゾーンでは止まれると予想する。カーブは入札を控える20 年債次第の感が強い。(AM6:34、佐野さん)
本日の筆者の想定レンジ(長国先物12 月限) : 133 円35 銭 ~ 133 円74 銭

▼今日の長期金利/
 1.80%ラインを挟み、売り買いの攻防が続く


三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝7:25、長期金利(債券相場)予想しについて、概ね次のようにコメントした――。

<予想レンジ>
・ 長期金利(#282)1.785%~1.800%
・ 債券先物(12月限) 133.45円~133.75円

<シナリオ>
長期金利は、心理的な節目(“8.25CPIショック”直前のレベル)の1.80%を強く意識しながらもみ合う。米長期金利には4.80%を天井として上昇一服感が生じたものの、年内追加利上げ観測がくすぶっており、1.80%ラインをはさんで売り買いの攻防が続く。

債券先物チャート
12月限の日足は3日連続の陰線で、前2日の足を包んだ。上ひげは133.81円(10月13日のザラ場安値)のマド埋めを完了したが、下ひげは前日の「毛抜き底」(133.52円)をあっさり割り込んだ。

ニュース・チェック
★午前の東京市場=株価は、小型・新興市場株の復活が目立ってきた
今日午前の東京株式市場は大型株の軟調とは対照的に、小型・新興市場株の健闘が目立ってきた。日経平均 が終値で前日比-10.09円安の16642.91円、またTOPIXも同+4.84高の1643.58、JASADAQ指数は同+1.48高の89.88となった。全銘柄中で値上がり率上位3銘柄はデジタルアーツ(2326)、大洸ホールディングス(8737)、オンコセラピー・サイエンス(4564)。上位14位までを小型・新興市場株が占め、上位6位までが10%以上の値上がり率となった。また、ドル円相場は118.83-118.86円前後で推移、ユーロ円は148.96-149.04円前後で推移している。

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