急落!資源市場・9月短観フォローアップ2・株式相場予想ほか

■急落!資源市場/
 資源価格=このまま下落を続けるとは考えにくい


東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は4日、資源価格の軟調が続き、原油価格はWTIが再び60ドルを割り込み、金価格もまた600ドルを割り込んだことについて、次のような見方を示した――。

<一部混乱生じたものの、 マクロ経済ではプラス要因と認識>

それにしても、8月に入って、天然ガスや石油、金などの資源価格が急落したために、一部のヘッジファンドなどを巻き込んで、商品相場のみならず、株や債券市場にも撹乱要因となった。「資源買い・債券売り」ポジションをとっていたファンドが、たまらずポジションを巻き戻し、その過程で新たな資源売り、債券買いが起き、資源価格の一段下落と長期金利の急低下をもたらした。すると、これが更に「株買い・債券売り」ポジションをとっていた投資家にも波及、資源価格の下落を発端に、長期金利の急落(価格は急騰)、株価の下落にまで発展することになったからだ。

もっとも、この資源価格や長期金利急落のおかげで、米国では追加利上げの懸念が遠のき、ガソリン価格の低下などが消費者の購買力を回復させ、景気にも福音,と見られるようになっている。ミクロでは一部の投資家が大きな損失を被り、市場に混乱が生じたものの、 マクロ経済ではプラス要因との認識が広がっている。

また、日本の金融政策に対しても、原油をはじめとする資源価格の下落が、今後エネルギー価格の下落を通じてコア消費者物価を押し下げ、日銀の追加利上げが難しくなる、との思惑が高まった。8月の全国消費者物価をみると、エネルギーを含んだ「コア」が前年比0.3%上昇となったのに対し、生鮮食品とエネルギーをも除いた「コアコア」は前年比0.4%の下落となっている。つまり、現在のコアインフレ率では、エネルギー関連が前年比で0.7%押し上げていることになり、これがいずれ剥落したり、マイナスになったりすると、インフレ率はまたマイナスに戻る、との計算になるためだ。

<インフレ懸念後退を材料とした債券買いにはリスク>

しかし、資源価格がこのまま下落を続けるとは考えにくい。

▼9月短観フォローアップ2/
  設備投資の主体は、製造業から非製造業へ


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は4日、前日に続いて日銀短観(9月調査)フォローアップを行い、次のようにコメントした――。

9 月調査日銀短観によると、2006 年度の全産業ベース設備投資額(ソフトウェアを除き、土地投資額を含む)は前年比8.3%増の計画となっている。うち製造業は同12.5%増、非製造業は同6.2%増となっている。6 月調査時点と比較すると、全産業では+2.1%ポイント、製造業は+1.5%ポイント、非製造業は+2.4%ポイント、それぞれ上方修正されている。昨年9 月調査時点の2005 年度計画と比較すると、全産業では+1.5%ポイント高目となっているが、製造業は▲0.5%ポイント、非製造業が+2.3%ポイントとなっており、設備投資の主体が製造業から非製造業へ移りつつあることが確認された。

<運輸、情報サービスなどで、設備投資に積極化>

製造業の内訳をみると、化学(昨年9 月時点の2005 年度計画との比較:▲8.2%ポイント)、金属製品(同:▲12.4%ポイント)、一般機械(同:▲6.9%ポイント)、自動車(同:▲20.0%ポイント)で伸び率が5%ポイント以上の下振れとなっており、設備投資計画の縮小傾向が目立つ。特に、ウェイトが大きく、これまで積極的に設備投資を進めていた一般機械や自動車の息切れが注目される。一方、電気機械については、昨年9 月時点の2005 年度計画が2.9%増だったのに対し、今回調査の2006 年度計画は16.7%増であり、足元で投資に前傾化している様子がうかがえる。

非製造業については、不動産(昨年9 月時点との差:▲9.7%ポイント)、卸売(同:▲7.5%ポイント)、その他情報通信(同:▲21.0%ポイント)で設備投資の増加率が大幅に縮小しているものの、運輸(同:8.9%ポイント)、情報サービス(同:54.0%ポイント)、対事業所サービス(同:16.3%ポイント)、対個人サービス(同:53.3%ポイント)、飲食店・宿泊(同:23.3%ポイント)などでは設備投資に積極化している姿が見られる。

▼株式相場予想/
 1-3月の15,500-16,500円レンジに入り込んだ


マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は4日、株式相場の見通しについて次のようにコメントした――。

日経株式はやはり15500-16500円のレンジに入り込んでしまっています。

このレンジは実は1月から3月にときのレンジからきていると考えられます。このときも両サイドに多少のOVERSHOOTをしていますが、結局中心レンジは15500-16500円です。

このように、どの市場も過去の値動きやレベルに影響を受けます。ですから、最近の動きをみるばかりではなく、過去の値動き、レンジもよくチェックしておく必要があるわけですね。

▼今日の株価予想/
 16,363円を上回ると、目先では新上昇トレンドへ


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

本日の東京市場も買い先行となりそうだ。
米国株式の上昇が本格化していることは、東京市場でも大きな下値支え要因となる。一方、地政学的リスクについては中長期の問題ではあるもの、目先でみると、昨日の下落でひとまず織り込んだ形となった。そのため、東京市場でも中間決算への期待を支えに押し目を買う、底固い値動きになりそうだ。

テクニカル分析
昨日の日経平均株価は大幅な続落。一旦は10月2日の高値16329円を上回たことで、9月安値15513円(9月25日)からの上昇トレンドが確認された。しかし、9月の高値16414円(9月4日)までは届かなかった。逆に、前場終盤からは下げ足を速め、昨日の高値から後場半ばに付けた安値までは334円の急落。その間、過去2日の安値を下回り、さらには9月29日高値16127円からのマドも埋めたことで、昨日の高値16363円が目先での天井になったと見られる。ここから下値の節目は、心理的な節目の16000円。この水準には、9月29日の安値16007円や昨日の安値16028円がある。ただし、これを割り込むと、15513円~16363円までの上昇分の半値押し15938円が下値のめどになりそうだ。一方、上値は10月2日~3日の相場で下値支持線になっていた16100円台後半が、最初の上値抵抗線になる。なお、これを上回って16200円台に乗せれば、あらためてこの水準での保ち合いになる可能性もある。さらに、昨日の高値16363円を上回ると、目先では昨日の安値を底値とする新たな上昇トレンドが形成される。

話題の銘柄
野村不動産HD(3231)/3日新規上場、ROAは7.0%と業界トップクラス

10月3日に、東証1部市場に新規上場。06年3月期実績では売上、営業利益で業界第5位の総合不動産会社である。野村では、「資産効率を意識した経営を行う不動産会社である。不動産の保有にこだわらず固定資産となるビル事業の比率が低いため、総資産営業利益率(ROA)が06年3月期実績で7.0%と業界トップクラスである。90年代初頭までは大規模な宅地開発を得意としていたが、90年代半ばに事業サイクルの短いマンション事業へシフトし、現在は知名度の高い『プラウド』ブランドで競争力の強いマンション事業を中心に展開している。また、金融と不動産の融合が進む中で不動産投資事業への取り組みをいち早く積極化し、収益不動産の投資家向け分譲と不動産運用のファンド事業も業績の大きな柱となっている。06年3月期末で1374億円の投資家向けの開発用資産を保有しており、今後、付加価値をつけて売却する方針である。また、不動産ファンド事業は06年3月期末で4603億円の運用資産残高が有り、今後2~3年の間に1兆円までの拡大を目指す」と指摘。今2007年3月期連結営業利益510億円(EPS190.6円)、来2008年3月期565億円(EPS184.2円)、2009年3月期590億円(EPS194.2円)を予想している。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼Net Investor/売買人気15銘柄中トップ銘柄
【4日】売り、買いともに=ソフトバンク

ネット証券評議会は4日(水)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。

同日分の日次データは以下の通り――。


▼今日の債券相場/
 強含みでも上値重く、スティープ化継続を見込む


日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

本日の想定レンジとコメント …強含みでも上値は重く、スティープ化継続予想
米株高だが、バーナンキ議長発言などに起因するもので、同時に米債高(ただ、10 年債利回りは9月25 日の4.53%を下回れず)。しかし、気になるのは、需要が特定できない新発物国の入札ヘッジとカーブ・スティープ化のトレンドだ。相場強含みでも上値は重く、スティープ化継続を見込む。(AM6:38、佐野さん)
本日の筆者の想定レンジ(長国先物12 月限) : 134 円56 銭 ~ 134 円80 銭

昨日の続き、金融政策を考えよう…「CPI ショック」は正しい判断
再利上げに際し、政府などの牽制圧力はゼロ金利解除時以上に強まると見られる。
次は無担保コールO/Nターゲットは0.50%になる。それは前回のゼロ金利政策以前、1999 年以前の環境に戻ることを意味し、長期金利(10 年国債利回り)が2.0%を超えて上昇する可能性が高まるというのが一般的理解だろう(筆者はその見方を採らないが)。それを前提にすれば、上記圧力が強まると考えるのは極めて妥当だ。実際、7月14日のゼロ金利解除に際し、政策委員会議長である福井総裁の提案によって、基準貸付利率は0.40%への引き上げにとどめられたが、政府・財務省が0.50%への引き上げを反対したという観測は根強く残っている。

▼今日の長期金利/
 米債高を受けて小幅低下する、と予想


三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝7:20、長期金利(債券相場)予想しについて、概ね次のようにコメントした――。

<予想レンジ>
・ 長期金利(#282)1.680%~1.715%
・ 債券先物(12月限) 134.50円~134.80円

<シナリオ>
長期金利は、米債高を受けて小幅低下する。10年物価連動国債入札の影響から当初は下げ渋るが、入札経過後に1.60%台への回帰をうかがう。NYダウの連日の過去最高値更新は気懸かりだが、日経平均株価の上値が重いため、警戒感は高まらない。一方、武藤敏郎日銀副総裁の講演と会見に対しては、9月調査・日銀短観(2日)が景気の底堅さを示した後だけに神経質になる。

債券先物チャート
12月限の日足は上影小陰線、下十字線風。下放れ・たすき線の定石どおり、戻り売りによってマド埋め(134.80円)と転換線(134.71円)回帰が阻まれた。

ニュース・チェック
★午前の東京市場=NYダウの史上最高値更新受け、東証も急騰
今日午前の東京株式市場はNYダウが連日の過去最高値を更新したことから大幅高。日経平均 が終値で前日比+263.66円高の16346.21円、またTOPIXも同 +20.32高の1622.31、JASADAQ指数は同+0.17高の88.00となった。全銘柄中で値上がり率上位3銘柄は三光純薬(8126)、第一屋製パン(2215)、アイ ビー ダイワ(3587)。またドル円相場は117.63-117.68円前後で推移、ユーロ円は149.37-149.46円前後で推移している。

★バーナンキ米FRB議長=「住宅市場鈍化で下期成長率を約1%押下げ」発言の意図は?
バーナンキ米FRB議長は4日、米住宅建設の鈍化が、2006年下期の経済成長率を約1%ポイント押し下げるとの見通しを示した。ワシントンのエコノミック・クラブでの講演後の質疑応答で述べた。ただ、住宅以外の経済は引き続き堅調との見方を示した。「住宅市場において、ある程度の強い基盤があると思う」としており、「その点において、経済の他の分野は依然として比較的強い。特に、非居住用施設の建設はかなり強く、住宅建設の減少をある程度補っている」と述べた。その一方で、インフレへの警戒感も緩めていない。住宅市場の鈍化と成長率の関連性について言及したのは、おそらく初めてのこと。今回のバーナンキ議長発言は、今後の金融政策の舵取りに自信を示したものなのか? あるいは住宅市場への「過度の懸念」を、「適度な懸念」へと修正したかったのか? ・・・その意図が気になる。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

株式会社ディー・エヌ・エー(2434)
■月次推移のご報告(平成18年9月度)
■モバオクの機能拡充に関するお知らせ
http://www.dena.ne.jp/ir/

株式会社サイバーエージェント(4751)
動画投稿サービス「AmebaVision」においてテレビ東京と連携
新たな放送と通信の融合として、10月新番組「うぇぶたま」スタート
http://www.tv-tokyo.co.jp/webtama/