▼日銀と市場の対話/
市場は「足かせ」巡り、しばらく迷走する可能性高い
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は11日(金)、今後の金融政策について、「日銀は市場とのコミュニケーションに失敗?」として次のような見解を示した――。
追加利上げのタイミングに関する市場の見方が揺れているようだ。ゼロ金利政策解除の直後は、年内に追加利上げはないのではないか、との見方が支配的であったが、その後、総裁、副総裁や政策委員のタカ派的なコメントなどを受けて、年内に追加利上げあり、と見込む市場関係者が増えているように見受けられる。
日銀と市場のコミュニケーションはうまくいくのであろうか。
<政策変更がサプライズなら、中長期金利の乱高下も・・・>
市場は長く利上げ局面を経験しておらず、日銀がサプライズとなるような政策変更を行った場合、中長期金利の乱高下が生じるリスクが十分にある。そして、中長期金利の乱高下が生じた場合、日銀に対する政治からの圧力が高まり、結果として、金融政策の自由度が制約される可能性が高い。金利水準の正常化(トレンド成長率と整合的な水準への金利引き上げ)をスムースに達成するためには、市場とのコミュニケーションを成功させることが必要不可欠なのである。
残念ながら、日銀と市場のコミュニケーションは、今後、試練に直面する可能性が高いといわざるを得ない。つまり、市場が日銀の意図を適切にくみ取れるかどうか、現時点ではかなり不透明であるということである。追加利上げのタイミングを巡って、市場のボラティリティが一時的に高まるリスクをみておくべきであろう。
▼4-6月期GDP詳報/
今回の発表受け、今後GDP成長率予想を見直しへ
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は11日(金)、内閣府が発表した2006 年4-6 月期の実質GDP 成長率について、次のような詳細な分析を行った――。
<マイナス要因除いても、民需は前期比0.7%増と前期に続き高い伸び>
内閣府が発表した2006 年4-6 月期の実質GDP 成長率は前期比0.2%増、年率換算で0.8%増と当社予想(前期比:0.4%増、年率換算1.8%増)を下回った。また、予想レンジ(年率1.2~3.0%)の下限をも下回り、サプライズな結果となった。しかし、よりサプライズだったのは、民需(前期比0.7%増)の強さである。個人消費は前期比0.5%増、企業設備投資は同3.8%増と、いずれも当社の予想を上回った。特に個人消費に関しては、既に発表されている関連統計から判断すると、前期比横ばい程度を予想していたのだが、予想外の堅調さを示した。
一方、民間在庫(全体の伸び率に対して-0.2%ポイントの寄与)と民間住宅投資(同-0.1%ポイント)は、それぞれ3 期、4 期ぶりに前期比マイナスとなった。ただ、生産統計によれは、7-9 月期には大幅な増産が計画されていることや、足下の堅調な住宅着工件数の増加を考慮すれば、次期にはプラスに転じる可能性がある。いずれにしてもこうしたマイナス要因を除いても、民需は前期比0.7%増と前期(同0.9%増)に続き高い伸びとなり、4-6 月期の日本経済は、引き続き民需に牽引される形で堅調に推移したことがうかがわれる。
4-6 月期の成長率を押し下げたのは、公的固定資本形成(前期比4.6%減、全体に対して-0.2%ポイントの寄与)と、外需(同-0.1%ポイント)であった。公的固定資本形成は3 期連続減少しているものの、政府の公共事業削減策のほか、悪天候の影響で工事の進捗が遅れた可能性があろう。
▼今日の株価予想/
7月高値15,710円超えで、新たな上昇トレンドへ
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
本日の東京市場は、まずは下値を見極める動きになりそうだ。
日経平均株価は15500円という下値支持線のテストもありえる。とはいえ、先週末の米国株式の下落幅も大きくないことでその影響は限定的だろう。また、国内では、お盆休みで新たな材料に乏しい。そのため、次に相場が動意づくきっかけを待ちながら、様子見気分の強い相場になりそうだ。
テクニカル分析
先週末の日経平均株価は続落。ただし、前日からの保ち合いが続いた。そして、取引レンジは15555円~15681円と、前日の取引レンジ15536円~15690円におさまるはらみ足となった。そのため、先週末のレンジをいずれの方向に抜けてくるのかが注目される。高値突破ならば、7月の高値15710円(7月4日)へのトライにつながり そうだ。仮にここも上回ると、年初来安値14045円(6月14日)が長期の観点から底値となり、ここを起点とした新たな上昇トレンドが期待できる。その際の最初のターゲットは、14045円~15710円の値幅1665円を、14437円に加えた16100円。一方、 先週末の安値を下回ると、目先では8月10日高値15690円を天井とした下落トレンドが形成される。その場合は下値支持線と見られる15500円水準を割り込む可能性が強 まり、あらためて先週のレンジの中値がある15400円水準を底に値固めになる展開もありえる。
話題の銘柄
高砂熱学工業(1969)/業績拡大背景にPBR1倍(1147円)程度まで評価
大和では、「産業空調を中心に受注が良好に推移している点はポジティブに評価できる。4月から7月までの単体累計受注高は前年同期比30%増の556億円で、うち産業空調が同59%増の258億円、一般空調が同13%増の298億円となっている。製造業を中心に活発な設備投資が産業空調受注の好調の背景にある」と指摘。比較的短工期で採算を確保しやすい産業空調受注の好調を受けて、業績予想を上方修正。今2007年3月期連結営業利益を会社計画42億円(EPS33.9円)に対し従来予想42億円(EPS33.9円)から56億円(EPS43.5円)へ、来2008年3月期同47億円(EPS36.3円)から63億円(EPS47.2円)へ大幅に増額。「2008年3月期予想PERは19倍とサブコン平均並みであるが、良好な受注モメンタムに対してPBRは0.8倍にとどまることから、業績拡大を背景にPBR1倍(1147円)程度まで評価可能と判断される」と指摘。レーティングを「3」から「2」へ引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼Net Investor/売買人気15銘柄中トップ銘柄
【11日】売り、買いともに=ソフトバンク
ネット証券評議会は11日(金)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。
同日分の日次データは以下の通り――。
▼ポンド円予想/
欧州通貨強し、その内1日5円動く日が来るよ
アキ投資顧問・社長の堀内昭利さん(Akitoshi Horiuchi/ President, AKI Investment Advisor)は12日(土)、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
円叩き売りって感じだったね。
日銀総裁の外貨預金はポンド、保有株は自動車株と推定。日本企業の業績は上方修正だね。
ポンド円が2円以上動いたが、これから一日5円動く日がその内来るよ。それにしても欧州通貨強い。短期下げトレンドなのに、値段の回復力が凄い。アメリカの金利の事でいろいろコメントがうるさいね。日銀総裁まで日本の金利より、アメリカの金利に言及する有様。ハト派、タカ派とうるさい。俺はカラス派だなんて言ったらどうなるのだろうか。今後、アメリカから出てくる指標は良いもの、悪いもの、いろいろ目くらまし的にいろんなのが出てくると思うよ。
(8月12日。土曜日。夏は雷だ、と思う日。)
▼ドル円予想/
「なんとなく円安」相場が続く、と予想
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は午前、ドル円相場の見通しについて次のようにコメントした――。
東京の相場は非常に静かな展開ですが、そんな中ジワーと円安が進んでいます。
日銀の金利も据え置きになった今、円高に振れさせるような材料が見つかりません。あえて言えば、人民元の切り上げの問題ですが、それもちょっと今、小康状態です。
しばらく、「なんとなく円安」相場が続くのでしょう。
▼今週の長期金利/
お盆休みのなか、概ねレンジ内で推移へ
メリルリンチ日本証券・調査部、債券ストラテジストの熊谷亮丸さん(Mitsumaru.Kumagai / Merrill Lynch Co., Ltd.)は11日(金)、14日週の債券相場にについて、「お盆休み」で市場参加者が少なくなることもあり、「概ねレンジ内で推移する」との見通しを示した。
<債券相場は、米債券相場の動向に振らされやすい展開>
14日週、わが国では第三次産業活動指数動向(6 月分。8/15 発表)位しか目ぼしい経済指標の発表が予定されていないこともあり、債券相場は、米債券相場の動向に振らされやすい展開となろう。
14日週、米国では、生産者物価指数(7 月分。8/15 発表)、消費者物価指数(7 月分。8/16 発表)、住宅着工件数(7 月分。8/16 発表)、鉱工業生産(7 月分。8/16 発表)といった主要経済指標の発表が予定されている。当社は、米国経済が減速するなか、米債券相場は概ね底堅く推移すると見ているが、リスクシナリオとして、主要経済指標の上振れ等から、米債券相場が反落する場合には、わが国の債券相場に悪影響が及ぶ可能性があり要注意である。
▼今週の債券相場/
米長期金利に方向性出なければ、先週のレンジ内で推移
日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
本日の想定レンジとコメント ・・・下押し後もみ合い、タイトなレンジを予想
先週末、米市場は株安債券安となり、その地合いを引き継ぐ。しかし、それ以外の手掛かり材料には乏しい。後述のように参加者も少ないと見られる。したがって、相場は下押し後もみ合い、タイトなレンジで推移しよう。イールド・カーブにも大きな変動は見込まれまい。(AM6:38、佐野さん)
本日の筆者の想定レンジ(長国先物9月限) : 132 円31 銭 ~ 132 円57 銭
今週の債券相場見通し…10 年280 回8月債利回りは1.820~1.900%での推移を予想
先週の相場は「行って来い」となった。10 年280 回8月債は1.850%でスタートした後、1.820~1.905%のレンジを推移した。1.820%をつけたのは9日で、相場の方向性を変えたのはその日に発表された6月機械受注だった。先週の本レポートでは、「数字が強めとなった際、大きく弱気に傾く可能性がある」と指摘したが、それが的中してしまった。加えて、結果的に、不調だった8日の5年国債入札も効いたと言える。しかし、週末、投資家の押し目買いが入って、一気に切り返す展開になった。イールド・カーブはフラット化持続後、反転、スティープ化した。
▼今週の長期金利/
夏休みの薄商いの下、小口売買で上下に振れやすい
三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝7:20、長期金利(債券相場)予想しについて、概ね次のようにコメントした――。
今週〔8月14日-8月18日〕の長期金利見通し
<予想レンジ>
・ 長期金利(#280-08) 1.810%~1.910%
・ 債券先物(9月限) 132.10円~132.95円
<シナリオ>
長期金利は、先週と同様のレンジ内で、方向感を探りながら神経質にもみ合う。夏休みモードにより一段と薄商いとなるなか、小口の売買によって上下に振れやすい。
国内市場は主要経済指標の発表や利付国債の入札がないため手掛かり難。一方、米国市場では重要な景気・物価指標の発表が相次ぐ。それらが景気堅調とインフレ圧力の根強さを改めて示せば、本邦金利にも上昇圧力がかかる。逆に、インフレ圧力が根強くとも景気減速色が深まれば、利上げ打ち止め期待の方が勝る。そのときは米長期金利が最低下に転じ、本邦金利にも低下圧力がかかる。いずれにせよ、米国市場動向が焦点。
ポイントは、(1)相次ぐ米重要景気・物価指標の発表、(2)日銀による年内追加利上げの可能性。
<投資方針>
小幅レンジ内の取引と踏んで軽めの逆張り。先週と同様、相場は薄商いのなかで意外に上下に振れるだろうから、うまくそのリズムに乗れれば、収益チャンスがある。
ニュース・チェック
★午前の東京市場=株価は、米国株下落でも、先物主導で大幅上昇
今日午前の東京株式市場は米国株が下落したにも関わらず、先物主導で大きく上昇した。日経平均 が終値で前日比+237.26円高の15802.28円、またTOPIXも同 +17.06高の1594.98、JASADAQ指数は同+0.22高の92.36となった。全銘柄中で値上がり率上位3銘柄はオオバ(東証2部 サービス業 9765)、 SBIフューチャーズ(HCグロース証券商品先物 8735)、ウェブクルー(東証マザーズ保険業 8767)。またユーロ円は148.01-148.10 円前後で推移している。
★大和証券=9月3日、「ダイワのオンライントレード」を全面リニューアルへ
大和証券株式会社は9月3日(日)、オンライン取引サービスである『ダイワのオンライントレード(ログイン後画面)』を全面リニューアルする。これまで新サービス、新商品の提供を順次行なってきたが、「全面リニューアルすることによりお客様の更なる利便性が向上し、中期経営計画で掲げるオンライン業界No.1の確立を目指します」と言う。リニューアルの主な変更点は(1)お客様の目的にあったメニュー構成に変更、(2)各種サポート情報をわかりやすくご案内、(3)ショートカットリンクの追加。
リニューアルサイトのデモ画面: http://www.daiwa.co.jp/ja/olt_demo/index.html
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
本田技研工業株式会社(7267)
アニュアルレポート2006(PDF)を掲載しました。
http://www.honda.co.jp/investors/annualreport/2006/
株式会社ディー・エヌ・エー(2434)
8/11株式会社インデックス・ホールディングスの当社株式売却に関するお知らせ
http://www.dena.ne.jp/ir/

