日米中央銀行と市場・経済指標を読む・今日の株価予想ほか

▼日米中央銀行と市場/
追加利上げ=当局の意向と市場の解釈には“ズレ”


東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、「日米の中央銀行が、いずれも市場との対話に苦慮しているように見える」と語る。当局の説明に対して、市場はいずれも「当面追加利上げなし」と解し、債券市場や株式市場には一時安心感が広がった。しかし、斎藤さんは「日米いずれにおいても、当局の意向と市場の解釈にはずれがあるように思われる」として、次のようにコメントした――。

日本銀行=3-4ヶ月に1度のペースで0.25%利上げ続行?
まず日銀だ。ゼロ金利解除後の記者会見で福井総裁が「連続利上げはない」としたことから、市場では当面追加利上げは無い、との見方が広がった。特に、債券市場では年内の利上げを予想する向きはごく少数で、中にはこれで打ち止め、との見方まであるようだ。これで10年国債の利回りは一時1.8%を割り込むところまで買われたが、さすがに行き過ぎ感が否めない。日銀は単に「8月の利上げは無い」と言っているにすぎず、その後は経済を見ながら「慎重に修正してゆく」としている。

米国FRB=FRB議長発言に対し、市場が期待の修正を開始
米国の場合は、バーナンキ議長がインフレ率のピークアウトを予想したために、8月の利上げの見送り期待が広がったが、こちらは議長のコメントと、予測数値にギャップがあり、市場には既に疑心暗鬼の声も出ている。

▼経済指標を読む/
  7月主要銀行貸出動向アンケート=利ザヤは改善傾向


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は25日、日銀が発表した7 月の主要銀行貸出動向アンケート調査について次のようにコメントした――。

日銀が発表した7 月の主要銀行貸出動向アンケート調査によると、貸出需要判断DI は、企業向け(前回21→今回17)、地公体等向け(同14→同8)、個人向け(同19→同14)いずれも前回調査(4 月)から悪化した。企業向けおよび個人向けは5 期ぶり、地公体向けは3 期ぶりの悪化である。今後3ヶ月の見通しに関しては、企業向けは18 と1 ポイントながら改善するものの、地公体向け、個人向けは-1、11 へと引き続き悪化とみられている。

ただ、企業向けにおいては、前回調査では24 と改善する見通しだったのだが、実際のDI は下回っており、先行きに関しても、見通しを達成できない可能性がある。また、規模別に見ると、大企業向けは15 と前回の7 から改善したのに対し、中堅および中小企業向けは、それぞれ11 から3、18 から4 へと大幅に悪化した。これまで、設備投資の拡大や売上の増加を背景に銀行貸出は改善傾向を示してきたのだが、ここにきてやや減速感が出てきた。また、中堅および中小企業においては、日銀の利上げ前の駆け込み的な需要もあったと見られるものの、今回はそうした需要も一巡した可能性がある。

▼今日の株価予想/
 企業決算を頼りに、押し目買う動き強まりそうだ


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

本日の東京市場は、まずは上値を試す動きになりそうだ。
米国株式が続伸 となったことは、東京市場にも落ち着きをもたらす。また、円相場が117円台まで下げていることも好感されるだろう。そうなると、相場は長らく下落基調にあることで慎重な姿勢は目立つものの、発表される企業決算を頼りに押し目を買う動きは強まりそうで、戻り売りをこなしながら底固い値動きになりそうだ。  

テクニカル分析
昨日の日経平均株価は、15005.24円+210.74と大幅反発。7月13日以来となる15000 円台回復となった。7月20日高値14962円を上回ったことで、7月18日安値14437円が7 月4日高値15710円からの下落トレンドの底値となった。現在は、14437円を起点とする短期の上昇トレンドが見られるが、昨日は15078円まで上値を伸ばしたことで、 15710円~14437円までの下落に対する50%戻し15073円を達成。次は、61.8%戻し 15224円がターゲットとなる。なお25日移動平均線は15099円にあるが、これを終値で上回れるのかも、中期的な上昇トレンドの回復を見極める上で注目される。一方、下値は15000円が最初のサポート・ライン。また、昨日の安値14948円~24日の高 値14851円にはマドがあるが、これを埋めると再び14000円台後半での保ち合いに戻 りそうだ。

話題の銘柄
GMOインターネット(9449)/国内3位のプロパティ利用者を誇る有力ネット企業

GMOインターネットは、国内3位(1位はヤフー、2位は楽天)のプロパティ利用者数を誇るインターネット企業である。プロパティ利用者数とは、複数のドメインを運営する主体別の集計値。つまり、GMOインターネットグループの傘下にあるWebサイトの利用者数の合計が国内3位ということである。リーマンでは、「(1)今後は100以上のWebサイトのブランドを活用したメディア事業の成長が期待されよう、(2)JWord単独ツールとしては力不足だが、Web2.0的なツールへの進化で広告価値を上昇させることに成功するであろう、(3)GMOインターネット証券は受発注ツールに特化したニッチなインターネット証券としての存在感が増していこう」、「Web2.0的なネット証券に対する期待感と、2006年に発生した金融事業の一時的な損失が07年にはなくなるため、利益は2006年12月期を底にV字回復すると想定している」と指摘。今2006年12月期連結営業利益59.5億円(EPS33.6円)、来2007年12月期92.0億円(EPS68.1円)、2008年12月期109.2億円(EPS84.2円)を予想。「PERは06年12月期予想ベースで34倍、07年12月期ベースでは17倍と割安な水準に放置されている。国内プロパティランキング3位のネット企業としての実力がマーケットで正当に評価されていない」と指摘。Sum of the Partsによって目標株価を1800円に設定。投資判断「1-オーバーウエイト」で新規カバレッジを開始した。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼Net Investor/
    25日の売買人気15銘柄中トップ:売り、買いともに=ソフトバンク


ネット証券評議会は25日(火)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。

25日(火)分の日次データは以下の通り――。

売買代金4社合計(単位:千円)  【2006/07/25】

▼ドル円予想/
 今年の日本勢=円高で出るが、円安に追随せず


アキ投資顧問・社長の堀内昭利さん(Akitoshi Horiuchi/ President, AKI Investment Advisor)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

パワーゲーム。外国人主導。
オプションなくなりました、ピョンだものね。ドル円は売りがコンスタントにいるような感じがしたね。円売りでなくてドル相場になってしまったから、クロス円はウロウロで方向感なし。東京時間に中国がらみでドル売りした人たちがいるけど、何度も書いているようにチャイナがらみでやらないほうがいいよ。長続きした事ないんだからさ。大体、中国がらみの話は、どこまで本気なのかさっぱりわからないもの。私は常に無視。無視できないような動きになったら、初めて中国情報に気を配るよ。

<今起きているのは、全て外国人のパワーゲーム&システム売買>

それにしても飽きたなあ。毎度毎度の往来相場。外国人たちはドル強気が多いね。日本人は円高になると出てくるけど、円安では追随しないというのが今年の特徴だね。だから今起きているのは全て外国人たちのパワーゲームとシステム売買。それにしても日中が居眠りコックリコックリだから、夜中に仕事をしているのは鉄道工事のおっさんたちと日本人ディーラーだけだね。木曜と金曜に指標が目白押しだから、それでまたドル落ちたりして、往来相場になるのかねえ。

(7月26日。水曜日。もうじき梅雨明け?と思う日。)

▼ドル円予想/
 米経済指標が良好でも、ドル買いは限定的


マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、ドル円相場と株式相場について、次のように語った――。

昨日はアメリカの強い経済指標にドルが上昇しました。
コンファレンスボードが発表した7月の米消費者信頼感指数は106.5と予想の104を上回りました。6月の中古住宅販売も予想660万戸のところ662万戸とほぼ予想通りでした。しかし、この程度の指標では、ドルをがんがん買っていくほどではありません。それ以降はももたいついています。

一方の株式ですが、最近アメリカの指標はいと金利が上がって、株が落ちるという動きをしていたのですが、AT$TやTIといった企業の業績が良かったので、そちらを材料に上昇しました。今日の日経株式、ちょっと期待したいと思います。

▼今日の長期金利/
日銀総裁発言「連続利上げは意図せず」に早くも陰り


三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝7:30、長期金利(債券相場)予想しについて、概ね次のようにコメントした――。

<予想レンジ>
・ 長期金利(#281) 1.860%~1.890%
・ 債券先物(9月限) 132.05円~132.30円

<シナリオ>
長期金利は、昨日の米債安を受けて強含みもみ合い。『連続利上げは意図せず』との福井日銀総裁発言(14日)に早くも陰り。中短期ゾーンの買い戻しが一巡となる一方、戻り売り圧力の根強さが意識されている。追加利上げまでの時間軸を改めて測りながら落ち着きどころを探る。時間軸に関しては、本日は須田美矢子日銀審議委員の講演と会見を注目。

債券先物チャート
9月限の日足は「下十字線」風で上値が重い。
【チャート・ポイント】
138.56円:2006年の最高値(1月18日のザラバ高値)
135.82円:限月間マド埋め(3月8日の3月限ザラバ安値)
134.54円:マド埋め(3月10日のザラバ安値)
134.07円:6月8日のザラ場高値
132.95円:雲上辺(本日)
132.85円:雲下辺(本日)
132.65円:マド埋め(7月21日のザラバ安値)
132.45円:5 日移動平均
<132.30:本日の9月限予想レンジ上限>
≪132.24円:昨日の東証9月限終値,前日比▲0.09円≫
≪132.16円:昨日のLIFFE9月限終値≫
132.06円:転換線
<132.05:本日の9月限予想レンジ下限>
1311.86円:基準線
131.81円:マド埋め(7月13日のザラバ高値)
130.84円:7月6日のザラバ最安値
130.15円:2000 年中のザラバ最安値(3月28 日)

ニュース・チェック

★午前の東京市場=為替はドルが反発、株価は小動き続く
今日午前の東京株式市場は押し目買いと戻り売りが交錯して小動き。日経平均 が終値で前日比+40.10円高の15045.34円、またTOPIXは同-0.60安の1534.22、JASADAQ指数は同-0.91安の89.22となった。全銘柄中で値上がり率上位3銘柄はそーせい(東証マザーズ 医薬品 4565)、 タケダ機械(JQ機械 6150)、DNAチップ研究所(東証マザーズサービス業 2397)。またドル円相場は、117.07-117.12円前後で推移、ユーロ円は147.16-147.29円前後で推移している。

★元米財務長官2氏=米経常赤字は維持不可能として為替調整等を提唱
ロバート・ルービン、ローレンス・サマーズ両元米財務長官はワシントンで行われたブルッキングズ研究所での会議で、米経常赤字は維持不可能な水準にあると指摘。ブッシュ政権は赤字縮小に向け、①中国の人民元など割安な通貨の為替相場修正への取り組みを強化し、②財政を黒字に転換させ、③米企業の競争力向上に努めるべきだ――との考えを示した。サマーズ元長官は、「世界最強の国が、年1兆ドル(約120兆円)に近い額を主として中国とロシア、産油国から借りているという状態が、現在の政治情勢に照らして理にかなっていると言えるだろうか」と疑問を提起。米国が手をこまぬいていれば、投資家の信頼を失い、ドル下落と金利上昇、最悪の場合はリセッションにつながりかねない。ルービン元長官は「リスクは本物だ」として、「できることを今すぐにする必要がある」と語った。かつて、「強いドル」を推進した両氏だけに見逃せない発言では・・・。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

株式会社大阪証券取引所(8697)
■中間期業績予想の修正に関するお知らせ
http://www.ose.or.jp/profile/pr_irpr.html
■平成19年3月期第1四半期財務・業績の概況(非連結)
http://www.ose.or.jp/frame.html?profile/pr_ir.html

日本リテールファンド投資法人(8953)
■07/25資産の取得に関するお知らせ(ロックシティ大垣の内容確定等)
■07/25資金の借入に関するお知らせ
http://www.jrf-reit.com/ir/index.html

ハートフォード生命保険株式会社
ハートフォード生命保険株式会社(代表取締役社長:グレゴリーA.ボイコ氏)は
同社代表取締役セールス・マーケティング統括本部長の砂川和彦氏は、
http://www.hartfordlife.co.jp/index.html

松下電器産業株式会社(6752)
□“夏休みエコ・レッスンワークシート「ゴミ調査隊」”キャンペーンを開始
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?9t_2DF_N_kqp
□HDTVフォトプレーヤー DMW-SDP1を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?9u_2DF_N_kqp
□デジタルカメラ LUMIX DMC-FZ50を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?9v_2DF_N_kqp
□デジタルカメラ LUMIX DMC-LX2を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?9w_2DF_N_kqp
□デジタルカメラ LUMIX DMC-FX07/FX50を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?9x_2DF_N_kqp
□デジタルカメラLUMIX新製品4機種発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?9y_2DF_N_kqp